捨てられた女性の怨念 雪おんな

雪おんな

雪おんなに出会ってひどい目に遭う話

制作年 1972年
制作国 日本
監督 西山正輝
脚本 生田直親
上映時間 47分
出演
有馬稲子
赤木春恵
浜村純

だいたいのあらすじ

雪深い山奥を男性が歩いていたのですが、どうやら女性を捨てて逃げていたようで、雪おんなが現れて巫女さんみたいな棒を振って「逃がさない」と言っていました。

雪国の遊郭で働くゆき(有馬稲子)という女郎をゲットしようと次平(川合伸旺)というしつこい男が乗り込んできたので女将さん(赤木春恵)は彼女に山に隠れるよう指示します。
しかし、ゆきが隠れた炭焼き小屋には次平達が先回りしており、大金を渡して「店辞めて俺の女になれ」と言い、お断りされると手下を使って彼女を攫おうとします。
そこに炭焼き小屋の主・伊十郎(高橋悦史)が戻り、手下たちを倒して次平を追い払いました。

伊十郎はゆきが腕に怪我をしているのを見て、お酒が無いという理由で腕に口を付けて吸ってから軟膏を塗ります。
ドン引きすると思うのですが、ゆきはときめいてしまったようでした。
私なら軟膏貰って自分で塗ります。というか最初から濡れよと思いました。
伊十郎はこの炭焼き小屋で一人で気ままに暮らしているそうです。
その後、伊十郎は町に出る用事があったついでにゆきの店に寄り、彼女は嬉しくなって笑顔を見せてはしゃぎます。
他の女郎は「ゆきちゃんが笑う声初めて聞いた」と噂していました。
徳利が異常にデカくてウケました。五合くらいありそうです。

ゆきはお金持ちの娘だったのですが、駆け落ちした挙句、男に売り飛ばされたということです。
それからも他の男に「見受けしてやる!」とか言われて何度も騙されてお金を巻き上げられたそうです。
ゆきは可哀想ですが、学んだ方がいいと思います。
その話を伊十郎にした後、ゆきは「全部、作り話です」と笑い飛ばしました。

ゆきはそれから伊十郎のことばかり考えるようになってしまい、それを察した女将さんは「あいつ元侍らしくて分不相応だから止めた方がいいよ」と優しく諭すのでした。
収入はゆきの方がありそうです。
そして女将さんはこの地方に伝わる雪女の話をしてくれました。
昔、戦争が続いていた頃、ゆきという娘がいたそうで、他の国から戦に来た男と仲良くなり、駆け落ちの約束をしたそうです。
彼女は待ち合わせ場所に行ったのですが、男は現れず、実は戦で手柄を立てて大将の娘を貰ったので彼女を裏切ったということです。
娘はそうと知らずにそのまま男を待ち続け、そのまま雪に埋もれて凍死したそうです。
その後、その男が再びこの地方に赴任され、雪山に入ると雪女と化した娘に凍死させられたということでした。

ゆきはその後もご飯やお酒を持って炭焼き小屋に遊びに行くようになりますが、働いたら負けというタイプの伊十郎は最近、随分働いている模様です。
伊十郎は功名出世だけが生きがいだったのですが、弟が妻と不倫しており、妻の依頼で戦のどさくさに伊十郎を殺そうとしたので振り向き様に斬ってしまい、後に事実を知って世捨て人になったそうです。
そして伊十郎は「良かったら俺と一緒に暮らさない?」と爆弾発言し、その為に働いていると打ち明けます。
ゆきはビックリしてしまい、内心嬉しかったものの「私はこんな女ですから」とお断りします。
しかし伊十郎は「心を売らなければノーカウント」と言いだし、うっかりゆきはHしてしまいました。

その頃、次平は貧しい一家から家を奪い、目の前で焼くという悪役振りを発揮していました。
伊十郎はかつての部下だった名主(浜村純)の家を訪ね、ゆきを身受けするお金を借りようとしていました。
借金で解決しようとしてるのがダメですね。
しかし名主は借金の条件として孫の葛野(伊藤榮子)と伊十郎が夫婦になり、名主を継いでくれることを提示しました。
いつの間にやら葛野と伊十郎は結婚するという噂は広がり、ゆきの耳にも入りました。
伊十郎はまだ正式に回答していませんでしたが、名主は葛野を使いに出し、銀五十両をを伊十郎に渡しました。
その時、ゆきが窓から小屋を覗き、噂は本当だったんだ!とショックを受けて帰りました。

伊十郎はゆきを身受けしようとお金を持って郭に向かうのですが、道中で名主の侍女に捕まり、名主が次平の差し金で人足に暴行されたと聞きました。
名主は伊十郎達に見守られて死亡し、伊十郎は刀を手に出て行きました。
一方、自暴自棄になったゆきは次平を自分の部屋に招き入れました。
その後、ゆきは姿を消し、雪深い山奥へと迷い込みました。
次平達はゆきを探していたのですが、見つからないので引き揚げることにし、そこに伊十郎が姿を現しました。

感想

これは普通です。
ホラーとしてはイマイチなのですが、昼ドラ的な面白さがあります。
その辺をツッコミながら観られるので意外と楽しめます。
役者さんはそういうロマンス的なものの方が上手なのかも知れず、演技も自然な気がします。
ゆきの人がいいのかもしれませんね。
この人は驚いた表情とか可愛いのですが、スレた感じもあり、いい味出しています。

凄く悲しい話なのですが、私はゆきのように憎まれ役になるのは無理だなあと思いました。
でも所々で演出がヘンで苦笑混じりに観ていたシーンもあり、一歩間違うと珍作になりそうな気がします。
良くホラーと喜劇は薄皮一枚とか申しますが、悲劇と喜劇も紙一重なのかもしれませんね。

理由はわかりませんが伊十郎はモテモテです。
ちなみに葛野もキュートでした。
もしかして男性の願望を描いた作品なのでしょうか?
そう考えるとますます笑ってしまいました。

ラストまでのあらすじ

伊十郎は名主殺害の件を次平に問い質すのですが、彼は白を切ったので、伊十郎は次平一味を一掃してしまいました。
ゆきは考えた末に伊十郎のために身を引こうと決心し、男装した同僚を伴い、炭焼小屋で彼を待ちました。
小屋に戻って来た伊十郎はゆきを見て喜び、お金を見せて一緒に暮らそうと告げるのですが、ゆきは「一体、何の話?」と冷たく突き放し、私があなたに心を開く訳ない!この小屋に来たのもこの男と逢引するためだ!と寝ている同僚の後姿を見せます。
伊十郎はショックを受け、お金を叩きつけて去りました。
いや、その前にあなたは殺人鬼だと思うのですが。

結局、伊十郎は葛野と結婚することになるのですが、祝言の席に家の外にゆきのような雪女が現れます。
伊十郎はフラフラと外に出てしまい、雪の中で倒れているゆきを発見します。
彼女は自分の気持に嘘を吐けず、もう会ってはいけないと思っていたのだが来てしまったと言い、伊十郎は大歓迎でした。
なぜか雪の上のお膳が現れたので、伊十郎とゆきは祝言を始めてしまい、ゆきは舞を舞いました。
どういうことなんでしょう?笑っていいのでしょうか?
伊十郎は「もう放さない!」とゆきをしっかと抱き寄せ、二人は固く抱き合いました。

しかしゆきは「刻限でございます」と突然去ろうとし、伊十郎は「行かせはせんぞー」とビグザムの人のようなことを言って押し止めます。
ゆきは「自分は怨霊だから、このままだとあなたは死にます」というのですが、伊十郎は「俺の現世はお前だけだ」としっかとゆきを抱き寄せます。
その様子を雪おんな(有馬稲子)がチラ見しており巫女さんの棒みたいなのを振りました。
すると二人は白髪になってしまうのですが、実は炭焼き小屋で抱き合ったまま死亡していたのでした。

エンドロールで終了です。

結局、雪おんなは何をしていたんでしょうか?ナゾです。
葛野のこともたまには思い出してあげてね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする