曰く付きの精神病院に突撃 グレイヴ・エンカウンターズ

グレイヴ・エンカウンターズ

あなたも必ず遭遇する。

制作年 2011年
制作国 カナダ
監督 ザ・ヴィシャス・ブラザーズ
脚本 ザ・ヴィシャス・ブラザーズ
上映時間 93分
出演
ショーン・ロジャーソン
アシュリー・グリスコ
フアン・リーディンガー

だいたいのあらすじ

2010年3月20日
プロデューサーのジェリー・ハートフィールド(ベン・ウィルキンソン)の下にランス・プレストン(ショーン・ロジャーソン)という監督から「グレイブ・エンカウンターズ」という心霊スポットに突撃して原因究明して問題解決するという企画もののテープが届きました。
プレストンにはサシャ・パーカー(アシュリー・グリスコ)、マット・ホワイト(フアン・リーディンガー)という仲間がおり、三人で突撃するというもので、ジェリーは面白いと感じ、5エピソードまで順調に撮り終えたそうです。
このフィルムは彼等が6エピソード目を撮影した際の記録映像を編集したものです。

ランス達は広大な六棟から成る廃墟となっているコリンウッド精神病院を取材していました。
ここは1893年に建設され、1895年から1960年の間、8万人もの患者を収容していたそうで、1963年頃から患者の霊が目撃されているそうです。
ランス達はこの建物内に8時間滞在して霊の正体を解明するそうで、まずは史学者のモーガンのインタビューを収めます。
モーガン曰く、病院が建った当時は精神医学への理解が低く、患者は虐待に近い扱いを受けていたそうで、1937年~1948年まで勤務していたアーサー・フリードキンという医師はロボトミー等の実験的な脳手術を行い、最期は病院から脱走した6名の患者に刺殺されたそうです。

その後、管理人のケニーに建物の中に入れてもらい中を見て回り、朝になると勝手に開く窓、患者が壁にびっしりと文字を書いている部屋、女性が自殺した浴槽、全ての棟を結ぶ不気味な地下トンネルを案内して貰いました。
1993年に改築工事を請け負ったゲーリーは作業員の事故や不気味な音という怪現象に見舞われたそうです。
他にもHしていたら霊を見たという話を聞き、庭師にはお金を握らせて「霊を見た」というでっち上げの証言をさせます。
また、霊能力者のヒューストン・グレイ(マッケンジー・グレイ)が霊視を行うのですが、事前に示し合わせたもので、やらせでした。
ランスは霊が出なかったら何か仕込んで怖がらせようというスタイルのようで、カメラマンのTC(メルウィン・モンデサー)には低速撮影しよう!とか依頼していました。

マットは建物の10か所にカメラを仕掛けてPCで監視できるように設定しました。
他にも赤外線検知器や磁場を検知するEMFメーター等を用意していました。
撮影開始時間になったので病院の入り口には鎖と南京錠で施錠され、ランス達は明日の朝6時まで出られなくなりました。
23時を回り、ランス達は霊に呼び掛けたりしていましたが、今の所は何も起こりませんでした。
午前1時を回った頃、地下トンネルで物音がしたのですが、単なるネズミでした。

午前2時頃、TCが廊下で撮影を行っている際に車椅子が置いてあるのを発見し、その直後にドアが勝手に動くのをカメラに収めました。
ランス達がその付近で呼び掛けていると、物音がして、まだ車輪が回転している車輪付きの担架が倒れているのを発見しました。
そして上の階を見に行き、サシャが霊の声を録音しようと呼び掛けると謎の金属音のような物が録音されます。
その直後、彼女の髪が一瞬、誰かに引っ張られたようにふわっと持ち上がり、サシャはビビッて逃げ出し、ランス達が追い掛けます。
ランス以外のメンバーは完全に逃げ腰になってしまい、仕方なくサシャはマットのいるロビーまでヒューストンに送らせました。

ランスはTCに撮影させ、先ほどの廊下でヒューストンと撮影を続行します。
しかし霊はまた呼び掛けに応じず、ランスはスチールカメラで付近を何枚か撮影します。
彼等は現像していないので結果を知りませんでしたが、写真には不気味な影がオーブが写っていました。
ランスももう十分だと判断し、撤収することにしたのですが、なぜか三人は出口を見失い、下へ降りられなくなりました。
またマットに無線連絡しても通じなくなっていました。

時刻は5時近くになっており、ようやくランス達も下に降りてマット達に合流しました。
ランス達は撤収準備を始め、マットは固定カメラを回収しに行きます。
勝手に窓が開くという廊下では、カメラでは気付きませんでしたが、窓が開いていました。
マットは「これは凄い!」と無線でランス達に知らせるのですが、また無応答になってしまい、隣の部屋に何かの気配を感じて消えました。
その後、マットが戻らないのでランス達は捜しに行くことにし、ヒューストンだけが残ります。

マットに呼び掛けながら進みますが、道中ではあの車椅子の位置が微妙に変わっていました。
床に機材が散らばっていますが、マットの姿は無かったので、ランス達は二手に分かれて捜すことにします。
単独で撮影しながら進んでいたTCは階段で誰かに押されて落下し、叫び声を聞いてランス達が助け起こし、ロビーに戻ります。
マットは見つからず、6時を回ってもケニーが開けに来ないのでランスは電話しようとしますが、圏外になっていました。
TCが帰りたいと騒ぐので、移動式ベッドをぶつけてロビーのドアを打ち破ったのですが、なぜか外では無く廊下に出てしまいました。

他の出口を出ても廊下に出てしまい、窓には金属の頑丈な格子が付いており破れません。
もう朝の9時近くなっていましたが、外も暗いままでした。
そのまま13時になってしまい、皆は疲れロビーで仮眠を取ります。
寝ている間に勝手にロビーに置いてある照明が倒れ、照明機器は懐中電灯だけになってしまいました。
時刻は20時を回っており、クーラーに入れておいたサンドウィッチも腐っていました。

その後、地下トンネルから他の棟に移動して脱出できるかもという案が出ますが、TCが屋上付近で非常梯子を目撃していたので、それを利用しようということになりました。
しかし屋上への階段は不自然に壁で固められ、上がれませんでした。
他の階段を探して移動中にマットらしき声が聞こえたのでそちらに向かうとベッドが威嚇するように飛び上がって落ちたので、皆はビビッて逃げます。
結局階段は見つからず、館内は移動すると構造が変わるので、迷路の中にいるようで、疲労困憊した皆は交代で眠ります。

目覚めるとサシャの背中に「HELLO」と刃物で刻んだような傷が出来ていました。
その後、マットから「凍えそうだ…」という無線が入って切れたので、皆は再び捜索します。
マットは見つかりませんでしたが、何者かの走リ去る姿を確認して追いかけると、こちらの背を向けて立つ患者のような服を着た女性を発見しました。

感想

これは普通です。
廃病院に撮影に行ったら出られなくなったというものです。
パラノーマルなんちゃら系で地味です。
前半は1時間近く大したことが起きないので、テンポが悪くあまり面白くないと思います。
その後、面白くなり、あまり怖くはないのですが、空洞大口女や舌切り男はインパクトありました。
でもお化け屋敷的な仕掛けは沢山あり、楽しめたと思います。

出られないから仕方ないのですが、なんか出る→逃げるの繰り返しで、飽きて来ますが、スリルはあります。
正直、ランス達にはイマイチ同情できないので、スリリングに感じさせるのは大したものだと思います。
後半になって来るとこの人達が可哀想になって来ます。
なんか、こちらの心理を揺さぶって来る感じのイヤーな霊が多かった気がします。
ただ、リアリティは殆ど無く、ランス達は何日もまともに飲み食いしていないようには見えなかったです。

ジャケ写の人は途中で出会った女性患者っぽい人で、「自主規制」とか書いてありますが、私のDVDだとメニュー画面にひたすら佇んでますのでしつこく見られます。

結局、何もかも投げっぱなしなので、そういうモヤモヤが嫌いな人にはダメな映画だと思います。
派手なパラノーマルという感じで、前半を乗り切れば暇つぶしには楽しめると思いました。

ラストまでのあらすじ

女性はこちらに振り返るのですが、空洞のような真っ黒い口を大きく開けてガオーと叫びます。
ビビったランス達は逃げ出して小部屋に隠れ、ヒューストンとはぐれてしまいました。
唐突だったので笑ってしまいました。
ヒューストンは廊下の隅で見えない何かに持ち上げられた挙句、5m程度突き飛ばされ、倒れました。
固定カメラがその様子を捉えており、どうやら撮影が開始されてから46時間程度経過しているようです。

ランス達はその後寝てしまったのですが、目覚めると腕に自分の名前が入った患者用の白い腕輪を装着していました。
廊下に出てみると全ての部屋のドアが開放されており、笑い声のようなものも聞こえました。
今度は壁から伸びた手がサシャを捕まえようとしたので、またまた必死に逃げます。
広い部屋に患者服を着たマットが居たのですが、彼は何やらブツブツ呟いており、皆と同様に腕輪をしています。
部屋の外に連れ出すのですが、彼はイカれており、「よくなったら帰れる。大丈夫、彼が助けてくれる」等と言っていました。

その後、また寝てしまうと目覚めた時には壁や天井から黒い手が沢山生えてきたので逃げます。
逃げ込んだ先は少女が自殺ししたという浴槽のある部屋で、なぜか浴槽に血が溜まっており、CTが浴槽から出てきた女性に引きずり込まれて消えました。
その後、舌を切られて天井に張り付いて咆哮する患者と遭遇したりしつつエレベーターを発見したのでドアをこじ開けます。
そして内部の梯子を伝って地下に降り、そこから他の棟へ逃げようということになります。
そこに先程の舌切り男が襲来したので、ランスとサシャは必死に廊下のドアを押さえて防ぎ、その間にマットはエレベーターから地下目がけて飛び降りてしまいました。

二人が地下に降りて確認するとマットは死亡しており、二人は廊下に向かいます。
しかし廊下は行けども行けども他の棟に着かず、永遠に同じ所を彷徨っているようでした。
ここに来て体調不良を訴えていたサシャが大量に吐血して倒れました。
二人はその後も頑張って一晩中歩きますが、堂々巡りで足が棒になり、限界が来て座り込みます。
地下の廊下に仕掛けられた固定カメラは経過時間表示がチカチカと明滅しておかしな事になっていましたが、二人に迫って包み込む煙のようなものを捉えていました。

煙が消えるとサシャも姿を消し、とうとうランスは独りぼっちになってしまいました。
その後、餓えたランスはネズミを鉄パイプで殺傷してそのまま食べていました。
これまでひたすら撮影して来たランスはカメラに向けて「見てるかクソ共!皆クソだ!」と悪態を吐いて寝てしまいました。
ランスが目覚めると今まで発見できなかったドアを見付けたので中に入ってみます。
どうやらこの部屋は悪名高い医師アランの部屋らしく、ボードにはロボトミー手術のような図が書かれ、彼が患者を切り刻む様子の写真がありました。

奥には手術台があったのですが、どうやらアランはマッドなだけでは無く、オカルトに傾倒していたらしく、魔術書のようなものと何かの儀式をした痕跡がありました。
そしてランスの前に手術中のアランとナースが現れ、空洞口で彼に迫って来ました。

ランスは捕まって「治療」を受けたようで、虚ろな目で「俺は良くなったらしい。これで帰れる」と呟き、カメラに向かって「グレイブ・エンカウンターズ ランス・プレストンでした」と決め台詞を吐き、映像はそこで終わっていました。

エンドロールで終了です。

全滅エンドでしたね。