ポーひどいです 黒猫

黒猫

作家が猫虐待してひどい目に遭う話

制作年 2006年
制作国 アメリカ
監督 スチュアート・ゴードン
脚本 デニス・パオリ/スチュアート・ゴードン
原作 エドガー・アラン・ポー
上映時間 58分
出演
ジェフリー・コムズ
エリス・レヴェスク
アーロン・タガー

だいたいのあらすじ

冒頭に怪奇小説の挿絵っぽい版画が差し込まれてるのですが、オスカー・ワイルドの本みたいな雰囲気でいい感じです。
フィラデルフィア在住の詩人で作家のエディ(スチュアート・ゴードン)がベッドで黒猫プルートーを抱いて横になっている妻ヴァージニア(エリス・レヴェスク)に「夢の中の夢」を朗読し終え、妻は素晴らしいと称賛しています。

エディは早速、編集者グレアム(アーロン・タガー)に書き上げた詩を持ち込むのですが、まとめて50セントで買い叩かれてしまいました。
グレアムはエディの書く怪奇譚を期待しており、婦人が好むような詩は評価してくれないのでした。
エディは仕方なく「現在、絶賛執筆中です」と嘘を吐き、前借りまでしてしまいましたが、実はスランプに陥っており、酒浸りだったのです。

いつも入り浸っている酒場ではツケまくっているので、いい加減に金を払えとマスター(パトリック・ギャラガー)に叩き出されそうになり、「私に不可能は無い!一本指の上にも立てる!」と豪語します。
立てたらボトル一本!とマスターと賭けをし、彼に床を指差させて、その上を踏んづけます。
ということで、激おこしたマスターに店を叩き出されますが、彼はこの所、そんな感じで管を巻いているのでした。
ぐでんぐでんで帰宅すると、ヴァージニアがピアノを売りに出しており、エディは最後に演奏してもらうことにするのですが、以前から咳き込むことが多かったヴァージニアは演奏中に大量に吐血して倒れてしまいました。

エディは医師を呼んでヴァージニアを診察してもらいましたが、彼女は末期の結核であり助かる見込みは無く、今まで只でエディの治療をして来たので治療代が払えないので見捨てられてしまいました。
半狂乱になった彼はピアノを破壊しようとするのですが、ヴァージニアは売り物だからとピアノを拭くのでした。
ヴァージニアは「お酒を呑まないで作品を書いて」と懇願し、さすがのエディも机に向かいます。
しかし筆は動かず、ヴァージニアは吐血しまくり、プルートーが金魚を食べたり、カナリアに怪我をさせたりしたのでエディはプルートーに苛立ちます。
プルートーがヴァージニアのベッドにいたので、どかそうとした所と引っ掻かれてしまい、とうとうキレたエディはプルートーの左目をナイフでえぐり出してしまいました。

ヴァージニアはプルートーやカナリア達を見て、どういうことなの?と動揺し、言い逃れでき亡くなったエディは「自分は愛するものを傷つけてしまう」と言い訳します。
しかし弱り切った彼女はとうとう死亡してしまい、エディは葬式の席でまたまた癇癪を爆発させ、「俺を一人にしろ」と暴れて皆を叩き出しました。
棺の中の妻の上にプルートーが現れたので、エディは「みんなお前の所為だ」と当たり散らし、捕まえてロープで首を吊って殺害します。
更に家に火を放つのですが、なんとヴィクトリアが蘇生したので家の外に運び出しました。

エディはヴァージニアを連れて引っ越したようですが、そこに死んだプルートーとそっくりな黒猫が現れました。
その猫は左目が潰れて首の周りに白い毛があり、まるで首吊りの痕のようでしたが、ヴィクトリアは大喜びして飼うことにします。
エディは黒猫を見て動揺し、地下室に隠してあったお酒に手を出し、黒猫が現れたのでそこにあった斧で殺害しようとしました。

感想

これは普通です。
お話はポーの実際の体験と黒猫のお話の内容を混ぜたような感じになっています。
恐らく1942年ころのお話だと思われ、なかなか面白いと思うのですが、やっぱりグロでした。
展開は単調な感じなのですが、ポーがなかなかいいと思います。

もう完全に人間のクズという感じのポーなのですが、実際の人物像に近いようです。
高名な作家で詩人なのですが、お酒と賭博に溺れ、かなり極貧生活を送っていたそうです。
後半は原作まんまの展開になるのですが、結末は安心しました。
モヤっと感があるので結末は評価が分かれそうな気がします。

ポーであるエディもやはりクズなのですが、どこか憎めない感じでいい感じです。
ヴィクトリアも清楚な感じのゴシック美女で良かったです。
確か凄く年下なんですよね、この人。

ラストまでのあらすじ

そこにヴァージニアが現れて黒猫を庇ったので、エディは誤って彼女の脳天に斧を叩きこんでしまいました。
悲しい話なのですが、グロいです。
近所の人が騒ぎを聞きつけるのですが、エディの普段の生活態度から「どうせまた酔ってるんだろう」ということになり、誰も見に来る人はいませんでした。
エディは悲しみに打ちひしがれながらも、レンガの壁を壊してヴァージニアの遺体を埋めて壁を塗り直し、隠蔽工作を行いました。

二日後の夜、叫び声を聞いて通報した人がいたらしく、警官が二名エディを訪ねて来ます。
警官はエディに二日前のアリバイを問いますが、彼は「その晩は部屋で執筆しており、現在妻はボルティモアの親戚の下を訪ねている」と嘘を吐きます。
警官は何の疑いも持たずに去るのですが、エディはわざわざ去り際の彼等に声を掛け、得意気に地下室へと案内します。
地下室には何も無かったので、警官は引き揚げようとしました。

エディはわざわざ自分の罪を自供するようにレンガの壁を叩き、「この壁は丈夫だ」と叩きます。
すると壁の中からヴァージニアの悲鳴が上り、警官二名は壁の前に急いで戻りました。
壁は壊され、中から上がる悲鳴もどんどん大きくなるのですが、悲鳴の主はヴァージニアの遺体の上で鳴いている黒猫でした。
黒猫と目が合ったエディは悲鳴を上げて逃走し、部屋に逃げ込むのですが、そこには咳き込んでいるヴァージニアと元気なプルートーがいました。
更に家も燃えては居らず、どうやら今までのことは彼の幻覚だったようです。

こうしてエディはこの体験を元に「黒猫」を書き上げました。

エンドロールで終了です。

ヴァージニアとプルートーが生きていたのは嬉しいですが、どの辺からが幻覚だったのでしょうか?
恐らく、金魚が食べられた辺りなのかなあと私は思っています。

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