おっさん臭い猿の話 リンク

リンク

誰かこの猿を止めろ!

制作年 1986年
制作国 イギリス
監督 リチャード・フランクリン
脚本 エヴェレット・デ・ロッシュ
上映時間 100分
出演
エリザベス・シュー
テレンス・スタンプ
デヴィッド・オハラ

だいたいのあらすじ

冒頭の音楽がなかなか良いです。
ロンドンのアパートで人外の何かが猫を屋上に追い詰め、屋上の檻にいたに居た鳥と共に全て殺していました。

ロンドンの女子大生のジェーン(エリザベス・シュー)は霊長類学者のフィリップ(テレンス・スタンプ)の講義に出席し、チンパンジーも人間同様に殺し合いをすると教わっていました。
またフィリップの飼っているインプというチンパンジーは猫を殺して食べるそうで、その日も鳩を殺していました。
冒頭のはこのインプかもしれません。
ジェーンは彼氏のデヴィッド(スティーヴン・パイナー)がフィリップの講義を採っていたので出席していたのですが、フィリップが夏休みに助手を募集していると聞き、生活費稼ぎも兼ねて志願しました。
フィリップが募集していたのは精子を提供できる男性だったということでしたが、インプが彼女に懐いているのを見たので、身の回りの世話をしてもらうという条件で雇うことにしました。

さてジェーンは海辺にある豪華な別荘という佇まいのフィリップの屋敷にタクシーで送って貰って到着しました。
運転手によれば屋敷の周辺には野犬が多いそうで、野犬も怖いし、ハンターに誤射される危険もあるので出歩かない方がいいということでした。
中に入るとタキシードを着た執事のようなオランウータンのリンクが荷物を運んで彼女を二階の部屋に案内しました。
やがてフィリップが帰宅しましたが、彼は思ったより荒っぽく動物をしつけているようでした。
ここにはリンクの他に気が荒いブードゥーというメスのチンパンジーとインプの三頭がいたのですが、皆知能が高いようで、特にリンクは「ブードゥーを捕まえて檻に入れろ」と命じると実行する等、人間の言葉が分かっているようでした。

フィリップは仲買のベイリー(ケヴィン・ロイド)と電話で話し、45歳程度のリンクとブードゥーを引き取ってもらう約束をしていました。
彼はジェーンに「絶対に優位に立つこと」、「叱り過ぎないこと」、「喧嘩には関わらないこと」とリンク達に関わる際のルールを伝授し、フンの掃除をしてくれと依頼しました。
リンク達は勝手にその辺の動植物を捕って食べているそうで、餌の世話はいらないそうですが、リンクは火を怖がらず、マッチを吸って葉巻を吸っていました。

その後、ジェーンは△、□、○の三色の図形の並びの法則性を見出し、最後に入る図形を示すという知能テストをインプと競争で受けました。
インプがやる気を失くしたのでテストは中断となりましたが、インプは図形の形と色を理解しているようでした。
ジェーンは人間とチンパンジーの知能は違うとフィリップの考えを否定しましたが、フィリップは人間とチンパンジーの知能の差は僅か1%だと反論し、最新の著作原稿を彼女に渡しました。
ジェーンが出て行くとリンクはブードゥーを檻から出し、インプは部屋の中を暴れ回って三頭でフィリップを取り囲んでいました。

ジェーンは周辺を散歩し、屋敷の地下道から洞窟を経由して海岸に出られると知りました。
彼女が帰宅すると、フィリップは飼育部屋に閉じこもり、「今手が離せない」と返答しました。
キッチンではリンクがマッチを擦ってオーブンに点火しようとしていたので、「ダメ!」と叱りつけてマッチを取り上げます。
リンクはボタンを押すとコンソールに文字が出る装置で「COOK COOK」料理をすると訴え、ジェーンは「NO BAD」とダメ!と返答しますが、彼は「リンク 火上手い 電話 料理する」と打って電話を持ち出そうとしたので、彼女は「ダメ!」と叱りつけて取り上げ、罰として外に出してしまいました。

フィリップはいつの間にか出掛けたのか車が無くなっており、リンクは家に忍び込んでレンジに電話機を入れて使用不能にしました。
ジェーンが飼育部屋に入ると、なぜかインプが檻に閉じ込められていました。
インプがしきりに戸棚の上の方を指差すので開けてみるとブードゥーの死骸が飛び出してきました。
リンクが現れたので何があったか問い詰めるのですが、彼等は下を向いて知らんぷりをしていました。
ジェーンは町に出てフィリップを捜すことにし、外の一本道を歩き始めたのですが、リンクがストーカーのようについてきたので石を投げて追い払いました。
少し歩くとオーメンに出てきそうな凶暴な野犬が襲ってきたので回れ右して逃げ出したジェーンがフェンスに逃れようとしているとリンクが現れて犬を振り回して殺しました。

ジェーンが帰宅すると電話機がなっており、二階の電話に急いで出てみるとデビッドからでした。
彼女は野犬がいるので外に出られなくて困ってるという件は伝えたのですが、リンクが意図的に電話線を切ったので、通話不能になってしまいました。
気分転換にお風呂でも入ろうと浴槽に湯を張ったのですが、リンクが浴室に入って来て舐め回すような厭らしい目つきでジェーンの裸体をガン見して来るので、嫌になって断念しました。
この猿演技上手いです。キモいです。

翌朝、ジェーンが階下の物音で目を覚ますと、下にはベイリーが来ており、フィリップが来ないから自分から来たと言うのですが、正に彼女には寝耳に水でした。
彼はフィリップが不在でブードゥーが死亡したと聞き、「クソ!」と毒吐きつつ、フィリップに依頼されたと言ってリンクを射殺しようとします。
ジェーンはそんなことはさせないと、リンクを庇いました。
更にインプの妨害に遭ってワイパーやミラーを破壊され、銃もリンクに壊されて挙句の果てには車を持ち上げられてしまい、ベイリーは野生動物を勝手に放し飼いにしていることを警察にチクるからな!と捨て台詞を吐いて引き揚げました。
リンクはヤバいと思うのですが、ジェーンはまだ悪戯程度にしか捉えていないようなのです。

今度はリンクは井戸にインプを閉じ込めたので、ジェーンはインプを井戸から出して抱き上げ、「気に入らないと閉じ込めるとかダメ!反省してなさい!」とリンクを外に閉め出しました。
リンクはジェーンとインプがキャッキャウフフとマット運動する様子を天窓に張り付いてジトーと見ていたので、ジェーンは可哀想に思い、「そろそろ入れてあげようか」と言うのですが、インプは文字を打ち出し、「リンク汚い」と反対し、テープレコーダーを再生します。
テープにはジェーンが最後にフィリップから聞いた声「手が離せないから、構わないでくれ!」という猿を叱りつける声が入っていました。

ジェーンはそれを聞いて、自分がテープと会話していたのだと気付き、更にどこからかインプがフィリップの眼鏡を持ってきて掛けています。
リンクはいつの間にか天窓から姿を消していました。
翌日、ジェーンは屋敷の展望台から双眼鏡で周囲を眺め、ベイリーの車が道端に乗り捨てられているのを発見しました。
車まで行ってみるとベイリーは居らず、車はキーが差しっぱなしでカーラジオが鳴り響いていました。
ジェーンは車を借りて町まで行こうと目論み、エンジンが駆からなかったのでリンクに押させるのですが、彼は車を崖から突き落としてしまいました。

何とか脱出してセーフだったジェーンでしたが、崖下にはフィリップの車もありました。
彼女はリンクに「フィリップは何処だ!」と詰問するのですが、彼は無表情にこちらを見返しただけでした。
リンクのことが恐ろしくなったジェーンは家に向かって駆け出し、リンクがそれを追い掛けました。

感想

これはなかなか面白いです。
オランウータンが人を襲うという内容なのですが、パニックでは無く、サイコスリラーになっているのがミソです。
冒頭でチンパンジー達も人間同様殺戮を行うというフィリップの説明があるのですが、同業のインプからも「あいつは汚い」と言われてるので、リンクはサイコなのでしょう。
そして対するジェーンが「動物はカワイイ」精神で彼を見ているので、なかなか対応できないようです。
リンクもジェーンには特別な感情があるようで、かなり手加減しています。
というような駆け引きが面白いのですが、流石に後半のジェーンはお花畑過ぎて疑問が残る感じです。
モブは直ぐ殺され、主人公系の補正が大きかったりとご都合主義な展開は多めです。

演出は良いと思われ、屋敷の中を縦横無尽に駆け抜けるカメラは素敵で、リンク目線のカメラはスリリングです。
音楽もグレムリンみたいな感じで素敵で、ユーモラスなのですがマッチしてました。

ジェーンの人はB級出まくりなので、毎回ひどい目に遭ってますね。
これ、役者さんもいいのですが、猿の演技が凄いです。
リンクは恐らく子供だと思いますが、完全におっさんの演技でした。
インプも赤ちゃんみたいな演技で上手でした。
編集も相当苦労したでしょうね。

忘れた頃に楽しめそうな映画で、ザ・娯楽要素って感じで面白いと思います。

ラストまでのあらすじ

ジェーンは何度か転びながらも家に飛び込もうとするのですが、玄関ドアは施錠されていたので激しく叩くと、門番をしていたインプは悩んだ末に彼女を家に入れました。
リンクは直後にドアを猛烈に叩き、ジェーンはすっかり怯えます。
インプはジェーンの手を引いて棚の中に銃があることを知らせ、「リンクを殺せ」と文字を打ちました。
しかしジェーンはこの期に及んで、「文明は話し合い」と言い、ダメよとインプを叱るのでした。
ちょっと画面に飛び込んでこの子の目を覚まさせたいです。

ジェーンは呑気にキッチンで三匹の子豚をインプに読み聞かせしていたのですが、リンクが通風孔を壊し、ダクトを這いずって家に侵入して来ました。
そしてキッチンのドアをぶち破る勢いで叩いたので、ジェーンは容赦なく散弾銃をドアに向けて発砲しました。
リンクは負傷しながらも殺る気満々になって脱出経路を塞いだので、ジェーンはインプと共に地下通路を経由して海岸まで逃げ、海岸伝いに逃げることにしました。

デビッドは前に電話が切れたのでジェーンを心配し、無理矢理ついてきた友人二人と共に車でフィリップの屋敷に到着しました。
彼等は家の周りの血痕、散弾銃で大穴が開いたドア、折り曲げられた散弾銃等を目撃して不穏な空気を悟ります。
そして庭の井戸で友人の一人が檻に入れられたフィリップの遺体を発見するのですが、リンクに井戸に引き摺り落とされました。

ジェーンは崖下の車が落ちている地点まで移動したのですが、そこでインプが先行して崖を登ってしまったので、急いで追いかけます。
ところが、彼女は崖上の茂みにベイリーの遺体があったのに驚き、下まで転げ落ちて軽傷を負います。
一方、デビッドのもう一人の友人は「リンクを殺せ」というコンソールの文字を発見した後にドアポストから伸びたリンクの手に腕を掴まれて外から引っ張られていました。
そして二階から階下を眺めていたデビッドの背後にリンクが迫っていました。
その頃、ジェーンもインプを見失っていたので屋敷のキッチンに戻ってきていました。

ジェーンはダイニングで正装したリンクと対峙するのですが、彼と悪手をしたら強く握られたので、ビンタして振りほどき、また、デビッド達が来たことを知り、彼に呼び掛けます。
ジェーンはデビッドの車を使ってリンクと庭で対決し、撥ねたり、落下させたりして動けなくさせました。
一方、二階の床下に脚を骨折した状態で寝かされていたデビッドは自力で脱出して叫んだので、ジェーンは二階に駆け上がって合流しました。
リンクが追ってきたので、二人は飼育部屋に逃げ込み、デビッドの脚に添え木をしつつ状況説明をします。

リンクは針金入りのガラスにてこずったものの、天窓を破って二人に迫り、急いで逃げ出した二人は部屋に施錠しましたが、屋根を自由に移動するリンクには無意味なようです。
デビッドに肩を貸す&デビッド片脚飛びで高速移動してるのが凄いです。
二人の行く先にはリンクが先回りしており、どうにか地下に逃げ込みました。
ジェーンはここで妙案を思いつき、キッチンに繋がるガス管を開き、折れたガス管からガス漏れを起こしました。
そして彼女は上にいるリンクに「マッチはダメだって言ってるでしょ!猿の癖に葉巻とか生意気!」と叫んで挑発し、自分達は地下道に進んで身を隠しました。

果たしてリンクは挑発に乗ってマッチを擦り、ガスに引火しましたが爆発には至らず屋敷の一部が炎に包まれたもののリンクはピンピンしていました。
しかし薬品等があったため、火の回りは意外に早く、リンクは上へ上へと逃げて展望台で葉巻を一服して両手を掲げて歓喜します。
元々サーカスで葉巻芸をしていたので、その習慣のようです。
間もなく床が抜け、リンクは炎に呑まれて死亡しました。

ジェーン達はデビッドの車で焼け落ちた屋敷から脱出し、途中でインプを拾って去りました。

エンドロールで終了です。

殺されまくった人達が可哀想です。
インプはリンク程サイコでは無いのでセーフでしょうか?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする