支離滅裂映画 インフェルノ

インフェルノ

魔女の秘密を探るとえらい目に遭います。

制作年 1980年
制作国 イタリア
監督 ダリオ・アルジェント
脚本 ダリオ・アルジェント
上映時間 107分
出演
リー・マクロスキー
アイリーン・ミラクル
ザッシャ・ピトエフ

だいたいのあらすじ

ニューヨーク 4月
女流詩人のローズ(アイリーン・ミラクル)が「三人の母」の本を読んでいます。
ローズ可愛いです。アルジェントさんは安定していますね。

この本は「バレリ」というロンドンの建築家が日記の形式で残したもので、以下の内容でした。
・ローマ、ニューヨーク、フライブルクに3人の母の依頼で家を建てた。
・この3人は三姉妹の魔女で、世界を滅ぼそうとしている。
・「ため息の母」が最年長でフライブルグ」に住む。
・「涙の母」は最も美しくローマに住む。
・「暗黒の母」は最年少で残忍でありニューヨークに住む。
・彼女たちは家に恐ろしい秘密を隠した。
・家の付近では腐敗が進み悪臭が漂うので、それが彼女たちに近づく第一の鍵。
・第二の鍵は地下室にある。名前と肖像画が隠されている。
・第三の鍵は「君の靴底の下」にある。
また本には家の挿し絵が描かれていました。
「ため息の母」ってサスペリアに出てきた魔女ですね。そんなに凄い人だったとは。スーザンは偉いですね。

ローズは弟マークに向けて何かの手紙を書きます。
ローズの住むアパートは「三人の母」の本の挿し絵によく似ています。

ローズは手紙を投函し、自宅の近所にある「カザニアン骨董店」を訪れます。
店主のカザニアンに本のことを尋ねると、あの本は錬金術師が書いたものだと言います。
ローズは自分の住む建物が魔女の家ではないかと疑っており、付近に漂う甘い香りについても尋ねます。
カザニアンは夜に訪問されたこともあり不愛想で「この辺りの香りは菓子作りのせいだろう。」と否定的です。

その帰りに本に書かれていた「第二の鍵」の件が気になった彼女はアパートの横にある溝蓋のようなものを開けます。
中は狭い階段があり、地下に続いていました。建物の周りにはやたらと猫がいます。
猫が可愛いです。
ローズは階段を降り、地下室を探索します。
廃物置き場のようになっています。中は暗くなっていますが、持っていたライターで辺りを照らします。
ローズ用意周到です。しかし服装がブラウスとスカートなんだよなあ。

ローズが探索を続けていると水溜りのようなものを発見し、誤ってキーホルダーを水溜りに落としてしまいます。

その頃、何者かがローズが開けた地下への入り口に近づいていました。

水溜りを確認するローズでしたが中は思いの外深いようで、キーホルダーが見えたので手を伸ばして取ろうとしますが、届きません。
ローズが仕方なく水溜りに入ると、水中はなぜか水がきれいで数々の彫刻や調度品が見て取れました。その中に「暗黒の母」の肖像画も映ります!
この時点でもうやめてあげてと思いました。
ローズは死体が沈んでいるのを発見してしまい、起こし、急いで浮上しようとしますが、なぜか死体が纏わりついてきます。
天井に頭をぶつけたり、死体の頭を踏みつけてしまったりと寸劇をはさみながら何とかローズは水中から脱出します。
彼女は慌てていたのか靴も履かずに逃げ出します。
ここ申し訳ないのですが、笑ってしまいました。パンもろと乳首サービスがあります。

その後、何者かがローズの置き忘れたライターを持ち去っています。(どうも黒コートのようです。)

ローズはアパートのホールに戻り、エレベーターのボタンを押しますが、
周囲から「彼女に知られた。始末したほうがいいな。」という会話を聞き、隠れます。
同時にアパートが揺れ、壮大な音楽と共に地下の一部が崩れています。
もうなんだろうこれ。音楽は次のシーンへのつなぎだったようです。

ローマ 4月
音大の教室で受講生はヴェルディのオペラ「ナブッコ」を視聴しています。
授業中に姉ローズからの手紙を読もうとするマーク(リー・マクロスキー)でしたが、
教室で堂々と猫を抱いている美女(アニア・ピエローニ)に見られているのに気づきます。
手紙を読みだすマークでしたが、先ほどの美女が目を見開いて何かをささやいているようなので、読むのを中断してしまいます。
美女が立ち上がると、教室の窓が次々に開き、風が吹き込んできますのでマークは授業にも身が入りません。
なんだろうこれ。教室で猫抱くなよ。
ナブッコ渋いですね。イタリア愛を感じます。ヴェルディで有名なのはレクイエムとか椿姫ですかね。

視聴が終わり、マークが先ほどの猫美女を確認すると彼女の姿は消えていました。
彼女は出口に向かっており、マークを再び意味ありげな眼差しで見つめると去っていきます。

マークの隣席に座っていた友人のサラはマークの忘れていった手紙を発見し預かることにします。
彼女は雨の中を走るタクシーでの帰り道にローズの手紙を読んでしまいます。
読み終えた彼女は驚愕の表情を浮かべ運転手に古文書館に向かうよう依頼し、道中で変な甘ったるい匂いを感じ取りました。

サラは車を降りる際にドアの取っ手から突き出ていた針で指先を傷つけてしまいます。
彼女は古文書館へ入り「三人の母」を探しだし閲覧していると彼女の名前を呼ぶ声が聞こえます。同時に閉館時間になりました。
サラは本を持ち出そうとしますが、鍋に火が燃え盛る不気味な部屋に迷い込んでしまいます。
部屋の奥にいた謎の男に襲われ、サラは本を投げつけて逃走します。
男が本を拾い、追いかけてきましたが何とか通りまで逃げ切ります。
あの部屋は何なのか?あの辺にローマの魔女の家がある?よくわかりません。

サラは自分のアパートへ戻り、エレベーターでスーツ姿の男(カルロ)をナンパして自室に来てもらいます。
サラはカルロを待たせ、マークに電話をかけ、ローズの手紙を取りにすぐ来るように伝言します。
カルロは切り紙の首を切ったりして遊んでいます。
突然、部屋の電気が明滅し始めたのでカルロは玄関のヒューズボックスを調べに行き、首にナイフを刺されて殺されていました。
黒手袋をした人物が現れ、カルロを殺害したナイフでサラも殺害します。
カルロの紙人形遊びはなんだったのか?黒手袋なんですよねカルロ。

伝言を聞いたマークがサラの元へ駆けつけると破かれたローズの手紙が落ちて居ました。
読み取れたのは「第三の鍵は君の靴底の下」、「カザニアン」の部分だけでした。
その後、サラの遺体を発見したマークは警察に通報します。

警察が到着したサラの家から出るマークの前を教室で遭遇した猫美女がタクシーの後部座席に乗って通り過ぎていきました。

マークはローズに電話しますが、よく聞き取れませんでした。
ローズはひたすら「ニューヨークに来て。」と言います。電話は切れてしまいます。

ローズは気配を感じて自室の玄関を確認すると2人組の何者かが部屋に侵入しようとしているのを目撃します。
彼女は部屋から脱出し、非常階段を走ります。

黒コートに黒手袋の人物がローズの「三人の母」と床に落ちたドアノブの破片を盗んでいます。

ローズが非常階段を降り出口に向かうと先回りしていた人影が写ります。
隙間から猫のような眼で見つめられ、仕方なくローズは上階に逃走します。
ローズのアパートでもアルジェントマジックが炸裂しています。ほとんど廃墟です。部屋探し頑張ってもいいと思います。
ローズは窓枠から出てきた手に目かくしのように捕まり、首を窓枠の釘で刺されて、
さらに窓枠のガラスでギロチンのように首を切られて殺害されます。
ローズファンには残念ですが彼女は退場です。主人公だと思ってたのに!

マークは渡米してローズのアパートを訪れ、建物の前で周囲を見渡します。カザニアンの骨董屋も発見します。
ここでアパートの名前が発覚します。「グルジェフ館」だそうです。
マークはグルジェフ館に入り、ロビーで管理人らしき人に名乗るとあっさり合鍵を貸してくれました。
ロビーでは謎の車椅子の人物に遭遇します。彼はアーノルド教授といい、病気で喋れません。
看護師が不気味な感じです。

マークはローズの部屋に入りますが、ドアノブが破損しているのに気が付きます。
受話器が落ちており、ローズの姿は見当たりません。

一方、グルジェフ館のどこかでは黒手袋の人物が肉を刻んで猫に与えています。

マークが部屋を整理しているとどこかでローズを呼ぶ、くぐもった声が聞こえます。
彼が玄関を開けてみると、そこには上の階の住人と名乗る女性が立っていました。
先ほどのおかしな声は壁の穴から呼ぶという連絡方式だったようです。
マークは彼女を部屋に招き入れます。彼女はエリース(ダリア・ニコロディ)と名乗ります。
彼女は既婚者でローズとは親しくしていたようで、電話がかかってきたので彼女は帰宅します。

カザニアン骨董店では黒手袋の人物が忍び込んで本棚にある3冊の「三人の母」を盗みます。
カザニアンは横になっていましたが、気配を感じて起き上がります。
彼は「三人の母」がなくなっていることに気づきます。
カザニアンは寝ていた猫に手をついてしまい、手の甲をひっかかれます。
ローマで「三人の母」を集めていたのは誰だったのでしょうか?
「三人の母」って世界に何部あるんでしょうか?何万部もあったらイヤですね。

エリースの部屋では執事が注射器の用意をしています。
エリースは足の裏に血が付いていることに気が付きます。それはローズの部屋の床で付いたものでした。

エリースはマークを訪問してローズが三人の母に怯えていたこと、ローズはこのグルジェフ館が三人の母に関係していると考えていたことを話します。
その時、部屋に男の笑い声が響くのをエリースは聞きました。声はパイプから伝わってきたようです。
マークは床に血痕を発見し、それは非常階段に続いているようでした。
エリースが残るというので、マークは1人で非常階段を確認しに行き、血痕を追って下へ降りていきます。
通風孔を発見し、中を覗いてみると向こう側で光が点滅しており、通風孔からの風を受けたマークは急に気分が悪くなります。
これなんなんでしょう?オカルト化学兵器?

その頃、エリースはカーテンに血の手形が付いているのを発見し、急いでマークを呼びに行きますが、彼は黒装束の人物に連れ去られていました。

エリースはそれを見て逃げ出しますが、出口のドアが開かず、どんどん上へ上がっていき、最上階のドアを開けて中に入ります。
中には猫が沢山いました。彼女は猫に襲われたところを黒装束の人物に刺されて死亡します。
猫にじゃれつかれているようにしか見えませんでした。それにしてもドンドン人が死にますね。

感想

久々に鑑賞しました。
これは魔女三部作の二作目に当たる作品です。
なんだかよくわからないことが多いですが、好きな映画です。
突っ込みところが多いのと、笑ってしまうシーンが結構あります。

なんか話のスケールがでかすぎて収集つかなくなっているような気がします。
結末は時空の彼方に置いてきぼりを食ったような気がしました。
三つめの鍵の謎解きも無理あるかと。誰に向けて書かれた本なんだよと思いました。

誰が誰を殺したのか?などと初見の時に考え込んでしまったのですが、これは考えても仕方ないですよね。
この映画は冒涜的な世界を描こうとしており、魔女の秘密に近づくとヤバいよ!ということなのでしょう。
超常現象とか狂信者によって殺害されているので犯人探しは無意味なのかなと踏ん切りがつきました。

サラはきっとローマの魔女一派に消されたのでしょうし(猫美人ってもしかして魔女?)、
ニューヨークの一連の事件も魔女一派が起こしたのかなあと。
そうなると元凶は全てローズになってしまいますね。ローズ可愛いのに極悪です。

でもそういう話であれば頭を空っぽに近くして見たいのですが、
この映画はある程度筋を追わないとわからないので、ちょっと中途半端な気がします。

映像と音楽は凄いので「アルジェント先生が作った超凄いお化け屋敷」なのでしょうか。
良い映画かと聞かれたら返答に困ってしまいますが、
好きな映画かと聞かれたら私は好きだと答えます。

ラストまで(ネタバレ)

マークは無事だったようで、ふらふらになりながら1階ロビーに倒れこみます。
管理人とアーノルド教授の看護師がいましたので助けを求めますが、彼等は何かを飲ませ部屋までマークを運びます。
こいつら凄く怪しいですよね。
マークが気が付くと部屋で横になっており、急いでエリースを訪ねますが誰も出てきませんでした。

カザニアンがロビーを訪れ管理人に猫のことで苦情を申し立てていますが、管理人は相手にせず、悪態を吐いてカザニアンは去ります。
そこへマークが現れます。マークは先ほどの男がカザニアンだと知って後を追います。
マークはカザニアンにローズのことや「靴底の下」のことを尋ねますが、取り付く島もありませんでした。
ただカザニアンは今夜皆既月食があることを教えてくれました。

カザニアンの店にまた猫が入り込んでおり、激怒したカザニアンは猫を集めて袋詰めにしてしまいます。
彼は近所の公園の池に猫を沈めに行き、池で猫を沈めますが、誤って倒れてしまい、そこをドブネズミの群れに襲われます。
カザニアンの叫びを聞いて池のほとりのホットドック屋の店主が包丁を持って駆けつけますが、店主はカザニアンを殺害します。
店主はカザニアンの死体を転がし、ドブネズミの餌にします。
ここはなんだかコミカルな音楽ですね。よくわかりませんが、猫の恨みで消されたんでしょうか?
魔女教団は層が厚すぎますね。

エリースの執事と管理人はグルでした。2人はエリースの金庫を狙っていたのです。
執事はエリースが殺害されたことを知らないようですが、管理人は知っているようです。
管理人は執事に「夫人が貴重品を持っていなくなった」と亭主に電話するように言います。
執事はエリースの亭主に電話しようとしますが、カーテンの陰にいた何者かに殺害されます。
管理人はそれを見て驚いてしまい蝋燭を取り落とし、それが原因となりカーテンから出火します。
彼女は急いでカーテンを取ろうとしますが、燃えるカーテンが被さってしまい、もがいている内に勢いあまって窓ガラスから転落してしまいました。
執事と管理人はなぜ殺されたのでしょうか?彼等は魔女一派だと思っていました。
執事は仲間ではないので殺した。管理人は本当に事故だったということ?

マークはローズの部屋で壁にかけられたグルジェフ館の絵を見つめながら「君の靴底の下」の意味を考えます。
彼は床下から蟻が這い出ているのに気が付き、床板を剥がし穴を広げると突然現れた猫が穴に飛び込みます。
マークは手を伸ばして穴を探り、巻物を発見します。
巻物には「暗黒の母、涙の母、ため息の母。そなたたちの地獄の火を迎え、わが心楽しむ。バレリ」と書かれていました。
なにがなんだかわかりません。

マークが床下の穴に潜り込むと中は横に広い空間でした。
ここから凄いBGMが盛り上げます。
彼は引き戸を発見し、引き戸を通ると向こうは周囲の明るい階段の途中でした。
マークは階段の途中にある引き戸を確認しながら下へ降りて行きます。
彼は最下層までたどり着くと、そこからはアーノルド教授の部屋が見下ろせ中にはアーノルドと看護師がいます。

その間、グルジェフ館にはエリースの部屋と管理人の遺体から出た炎が燃え広がっていました。

マークの視線に気づいたアーノルドは部屋の奥へと消えていき、マークは降りてきて彼の後を追います。

マークが追いつくとアーノルドは首の装置の端子をスピーカーに接続します。
これによりアーノルドは声を出せるようになるようです。
彼はこう語ります。
「私がバレリである。私の建てた家は三人の母の目と耳になり。そしてこの建物が私の身体となった。」
「煉瓦が細胞、通路が血管、恐怖が私の心臓。」
さっぱりわかりませんでした。

マークがローズのことを追及するとバレリにナゾの注射を打たれ、振り払った反動でバレリの首にスピーカーのケーブルが絡み、首が絞まります。
マークは注射跡に口をつけ液を吸い出し、バレリを助けますが、バレリは「私が死んでも何も変わらない。私は召使にすぎない。」と言って意識を失います。
マークは燃え上がるグルジェフ館の中を逃げ惑い、祭壇のような場所にたどり着くとそこには看護師がいました。
彼女こそ「暗黒の母」で、自分を死神だと言い、死神のような姿に変身します。

マークは扉を蹴破りなんとかグルジェフ館から脱出します。
グルジェフ館には消防隊が駆けつけており、マークに放水します。

暗黒の母は炎に包まれます。

エンドロールで終了です。

バレリが生きていたとしてもだからどうしたという感じです。
彼が生きていると何かメリットがあるのでしょうか?
まあ錬金術師ということなので、色々便利なのかもしれないですね。