野生少女とバンドなママ MAMA

MAMA

ママ、私パパに殺されるの?

制作年 2013年
制作国 スペイン/カナダ
監督 アンディ・ムスキエティ
脚本 ニール・クロス/アンディ・ムスキエティ/バルバラ・ムスキエティ
上映時間 100分
出演
ジェシカ・チャステイン
ニコライ・コスター=ワルドー
ミーガン・シャルパンティエ

だいたいのあらすじ

投資会社を経営するジェフリーという男性が失踪し、共同経営者の男性とアナリストの女性がオフィスで殺害されたというニュースが流れています。
ジェフリー(ニコライ・コスター=ワルドー)は娘のヴィクトリアと下の妹を連れ出して猛スピードで車を走らせました。
一方、ジェフリーの弟であるルーカス(ニコライ・コスター=ワルドー)は警察から兄の家に呼び出され、兄が同僚と妻を殺害して逃走したと聞かされました。
ジェフリーは姉妹を連れて湖の近くの「ヘルベチア」という表札の小屋に辿り着きます。
ヴィクトリアは小屋から窓の外を見て「脚が地面についてない女性が外にいる」と話していました。
ジェフリーはヴィクトリアに「パパとママは凄く頑張ったんだけど上手く行かなかったんだよ」と泣きながら彼女の眼鏡を外し「愛してる」と告げてから撃ち殺そうとします。
しかし家の奥から細長い手をした明らかに人外と思われる何者かが現れて彼の首の骨を折りつつ、小屋の奥へと連れ去りますが、ヴィクトリアは近眼なのでボンヤリとしかその様子が見えませんでした。
出だしから泣きそうな展開なのですが、なんか出ました。
その後、暗闇から姉妹に向かってサクランボが転がされました。

5年後
ルーカスは全財産をはたいて行方不明の兄とその娘たちの捜索を地元ハンターに依頼していたのですが、とうとう資金が尽きました。
一方、ハンター達は崖下に転落していたジェフリーの車を発見し、犬に匂いを辿らせてあの小屋を発見します。
彼等は廃墟のような小屋の中で四つん這いで獣のように威嚇するヴィクトリア姉妹を発見し、ルーカスに知らせます。
ルーカスはイマイチ感のあるバンドのベースを担当している同棲中の彼女アナベル(ジェシカ・チャステイン)にそれを知らせました。
二人の姪は施設に引き取られ、ドレイファス博士(ダニエル・カッシュ)が担当することになりました。

ルーカスがアナベルと一緒にヴィクトリア(ミーガン・シャルパンティエ)を訪ねると、彼女と妹のリリー(イザベル・ネリッセ)は完全に野生化しており、呼びかけても怯える猫のようにベッドの下に隠れて威嚇しています。
しかし眼鏡を渡すとヴィクトリアはそれを掛け、こちらを見てジェフリーと瓜二つのルーカスに「パパ?」と呼び掛けて近づいて来て抱きついてきました。
ヴィクトリアは当時3歳だったので言葉は覚えていましたが、リリーは1歳だったので喋ることはできませんでした。
その後、姉妹はドレイファスの下で環境に適応して行きますが、小屋にいた際には極限状態だったので、「ママ」と呼ばれる架空の保護者を造りだして生活していたようです。

ルーカスは姉妹の保護を申し出るのですが、ジェフリーの妻の叔母・ジーン(ジェーン・モファット)も保護を申し出ており、経済面でかなり遅れを取っていました。
裁判所はドレイファスの意見を最優先するので、ドレイファスはルーカスに落とし所を提案します。
彼としては姉妹の研究は続けたいので、治療に使っている家をルーカスに提供するので、定期的にヴィクトリア達に面会をさせて欲しいという内容でした。
ルーカスはこの条件を飲み、姉妹と一緒に暮らすことになりました。
ヴィクトリアはドレイファスの治療中に「昔気の毒な人達のいる病院から女性が脱走し、赤ちゃんと一緒に水の中に飛び込んだ」という話を夢の中で見せられたと話していました。

いよいよ四人の暮らしが始まることになりますが、リリーはまだ靴も履けず、ヴィクトリアの後ろにしがみ付いて身を隠し「ママ」と呟いています。
アナベルはヴィクトリア姉妹に挨拶したのですが、二人は無反応でした。
リリーは隙あらば四つん這いで這いまわっていましたが、ヴィクトリアは当時飼っていたダックスフントを見て、初めて笑顔を見せました。
一方、ドレイファスはヴィクトリアから聞いた女性の話が気になり、公文書館で過去の記録を調べるのですが、この付近の精神病院は1878年に閉鎖されたセント・ガードルード病院だけでした。
やはりヴィクトリア達には秘密があるようで、リリーは手足の細長い何かとシーツを引っ張り合い、何かに天井からぶら下げられたまま移動し、笑っていました。

アナベルは子供達には無関心なのでその辺りは知らず、たまに四つん這いのリリーに脅かされたりしていました。
その夜、彼女がベッドでルーカスと抱き合っていると黒い影を見た気がしてワーワー騒ぎます。
確かに見たと訴えるアナベルの為にルーカスは家の中を見回るのですが、家の中には黒い蛾が飛んでおり、どうやら壁の不気味な穴から発生しているようです。
彼が穴を覗き込むと黒い木の枝のような指を持つ不気味な腕が伸びて来て、驚いたルーカスは階段から落ちて頭を強打します。
ルーカスはかなりヤバい落ち方をしていたのですが、幸いにして命に別状は無く、その代わりに昏睡状態に陥ってしまいました。

アナベルはドレイファスに「私一人で子供の面倒を見るのは無理!」とギブアップするのですが、「今辞めたらルーカス親権失って二年に一回しか子供に会えなくなるよ」と痛い所を突かれます。
仕方なく彼女は姉妹の面倒を見ることにし、ヴィクトリアとリリーに「しばらくこの家は私達三人」と説明しました。
彼女は警察にも来てもらって家に異常はないか確認してもらいますが、侵入者の形跡は無いということでした。
ドレイファスは姉妹を訪問した際に不気味な木の人形を発見したのですが、それは以前小屋にあったものと同じで、ヴィクトリアが「ママが作った」と明言していたものでした。
その際にドレイファスが「ママって誰?」と質問するとヴィクトリアは無言で天井付近を凝視していました。

リリーはようやく床では無くテーブルで食事をするようになっていたのですが、相変わらず壁の方を見てはニヤニヤしていました。
そしてリリーはどうしてもベッドの上では寝ず、ベッドの下に隠れて眠るのでした。
アナベルは気付いていませんでしたが、確かにこの家には天井に逆さまにあるいているような何者かがいるようです。
姉妹はその夜、クローゼットから出てきた「ママ」と面会したようでした。
夜中に通風孔から不気味な歌声を聞いたアナベルは思い切って子供部屋のドアを開けるのですが、ヴィクトリア達がはしゃいでいるだけでした。
しかしアナベルがクローゼットに手を伸ばすとヴィクトリアは強い口調で「開けないで!」と制止していました。

翌日、アナベルがドレイファスに昨夜誰かが来て子守唄を歌っていたと訴えると、彼はヴィクトリアが同じ子守唄を歌っていた動画を見せてくれます。
アナベルは歌は同じだけど、声はもっと低かったと反論するのですが、ドレイファスはヴィクトリアが解離性障害であると考えており、ママは彼女が造りだした人格の一つであろうと言いました。
確かに声は違ってました。
その後、ドレイファスはセント・ガードルード病院の患者であったイーディス・ブレナンの「過ち」が入った箱を公文書館の職員から受け取ります。
公文書館には当時、取り壊された墓地の中の遺体を引き取って保管しているそうで、棚にはミイラが沢山ありました。
一方、ママと呼ばれる影は頻繁に家の中をうろつくようになっており、アナベルの背後に現れたりしていました。

病院で昏睡状態だったルーカスのモニター装置の周りに黒い蛾が集まり、彼は発作を起こし、「あの小屋に行き、娘たちを助けてくれ」とジェフリーから頼まれる幻影を見ます。
病院からルーカスの意識が戻ったと聞いたアナベルはヴィクトリア達を連れて面会に行くのですが、リリーは病室の床に落ちた蛾を食べていました。
その後、家にはジーンが姉妹の面会に来るのですが、リリーに痣があったことからアナベルは虐待を疑われ、ジーンは児童福祉センターに通報していました。
またヴィクトリアは「ママが怒るから私に触らないで」とアナベルに自分がママを恐れていることを匂わせます。

ドレイファスはママとは何者か?どこにいるのか?とヴィクトリアに質問し、小屋では壁の中にいるが、今はどこにいるか知らないと返答されます。
彼はママはこの女か?とヴィクトリアに写真を突き付けますが、彼女は異常に怯え「嫌だ」と返答拒否し、壁がザワザワと動き、血管状のものが浮かび上がって来ました。
これは恐らくイーディスの写真だと思います。
ドレイファスは動揺して逃げ帰りますが、壁のシミは小屋にあったもとと同様であったと気付き、謎を解明するために彼は山中へと入ります。
彼はママとはヴィクトリアの人格であると考えていたのですが、考えを改めたようです。

アナベルは修道院風の建物で痩せこけた女性が編み棒で修道女を殺害して赤ちゃんを奪い、皆に追われて湖の付近の崖に追い詰められ、赤ちゃんを抱いて身を投げ、木の枝でワンバウンドした後に単独で湖に落ちるという不気味な悪夢を見た後にママ(ハビエル・ボテット)の実体に襲われるという二段悪夢を見ていました。
また、その夜もママがやって来たらしく、リリーはヴィクトリアに「ママが来た」と声を掛けるのですが、ヴィクトリアは「私、行かない」と拒絶していました。
その頃、ドレイファスは小屋に到着して、壁の穴から蛾が発生しているのを目撃した後、女性のうめき声を聞き、「君の名も望みも知っている」と暗闇に呼びかけてカメラのフラッシュで周囲を照らします。
暗闇からアナベルが夢に見た異様に手足の長い女性ママが髪振り乱して出現し、ドレイファスに襲い掛かりました。
コワ過ぎます。こんな環境に5年もいたらおかしくなります。

翌朝、アナベルは子供部屋のベッドの下にリリーが寝ていないことに気付き、昨夜窓から出て行った彼女が庭に寝転んでいるのを発見して急いで家の中に入れます。
ママは一旦、子供達に会いに来た後にドレイファスを攻撃しに行ったようで、分身できないみたいです。
外は息が白くなる位の寒さだったので、リリーは冷え切っており、アナベルは暴れる彼女を必死で押えて抱きしめて温めます。
リリーはその様子を見てアナベルに少し心を開き、アナベルは窓を釘付けにして「出入りはドアから」と姉妹に言い聞かせました。
子供達と朝食を採ろうとしていたアナベルは子供部屋のクローゼットに侵入するママを肉眼で初めて目撃します。
クローゼットの奥を確かめると蛾が這っているあの壁の穴があったのですが、見直すと消えていました。

感想

これはなかなか面白いです。なかなか怖いです。
お話はなかなか他には無い感じで面白いです。
この世に未練がある霊が五年間子守をしていたという話です。
この過去5年間を巡り、保護者と担当医師が三者三様に謎を追うという内容も面白いです。
担当医師のドレイファス以外は巻き込まれ型ですが。
観ている側としては入り込み易い人が多いので色んな人の視点で観られるのも面白く感じました。

冒頭はまず絶望的なシーンを見せられ、ジェフリーの娘と心中を決意する際の演技で泣きそうになります。
この時にママと姉妹のファーストコンタクトがあり、サクランボが転がって来ます。
姉妹達のその後の生活は映画の中では描写されないのですが、小屋の壁の落書きと冒頭の落書きを映す映像でボンヤリ分かります。
どうやら二人共四つん這いで生活していたことや、狼か野犬に襲われてママに助けて貰ったこと、屋根の上にママと上がって遊んだこと、ママが重力無視していること等が分かります。
一応、サクランボとなってますが、姉妹が発見された際に種が異常に積み上がっていたので、恐らく多年草のベリーの一種だと思います。

5年経ち、ルーカスはいい人っぽいのですが、彼女のアナベルはかなりエキセントリックな人物なのでイマイチ入り込めなくなりますが、鑑賞者には「暗闇からサクランボ投げてたのは誰なのか?」というナゾが残るので続きが見たくなります。
この時点では見ている情報という点ではこちらの方が有利なのですが、ドレイファスの分析も御尤もだと頷けます。
ルーカスは一時、退場するので、ドレイファスのターンになり、彼はこちらの情報量に追いつき、さらなる事実を明らかにしてくれます。
この頃になると口が悪くてイヤな女だと思っていたアナベルが本当はぶっきら棒なだけで心優しい良い人物なのではないかと思えて来て、私的には「イヤな人物は自分でした」と反省し、アナベルのターンになりました。
ここでドレイファスが得た情報をきちんと彼女が継承してる点も上手いと思います。

演出はデル・トロさんというより、初期のバラゲロさんに近いような雰囲気だと思いました。
小屋はデフォで恐ろしいですし、何も無い筈だったドレイファスから借りた家も不気味に感じるのは上手だと思います。
ママはかなりヤバい動きで高速なので遭遇したら死ぬと思いますし、見ただけで心臓麻痺起きそうです。
最初の内は画面の端にチラっと何かが現れる感じが良かったのですが、段々と大きな音出すようになったのが残念です。
個人的には大きな音出されても五月蠅く感じるだけなんですね。
ただ、今作にはそういうシーンは無いので他の作品の話になりますが、いきなり携帯が鳴るのは心臓に悪いと感じます。

何となく親子関係もテーマにしてるみたいで、そう考えるとヴィクトリアが重度の近視だったことは重要なポイントでしょうか。
後、当時の年齢が3歳、1歳というのも絶妙な気がしますね。
どちらかというと子供視点より親の視点で考えさせられる点が多かったような気がして、私が感じたのは親が子供に対して与える愛情のバランスでした。
そう考えると私にはまだ親になるの無理みたいです。

アナベルはゼロダークサーティという情報戦を描いた映画に出てますね。
それはなかなか面白い映画で、個人的にはこの人は制服系の役が多い印象です。

ラストまでのあらすじ

アナベルは子供達がようやく心を開いてきてくれているのを感じ、思い切ってママって誰?とヴィクトリアに聞いてみたのですが、彼女は怯えたような顔をして教えてくれませんでした。
ドレイファスは余程慌てていたのか記録の一部を忘れており、それを盗み見たアナベルはヴィクトリアの催眠療法の際に何らかの成果が出たということを知ります。
その後、ドレイファスが面会に現れないので、彼のオフィスに姉妹を連れて訪ねたアナベルは彼が行方不明であることを知り、秘書の目を盗んでヴィクトリア達の記録を盗んで引き揚げました。
一方、画家であるルーカスはジェフリーの幻覚を見た際の背景の景色をスケッチする内に、小屋付近に実在している風景であることに気付き、病院を脱走してレンタカーを借り、そのガード下のトンネルに到着していました。

帰宅したアナベルは早速、ドレイファスの記録を読み、彼がヴィクトリアから聞いた話と1887年に起きた事件に奇妙な関連性を見付けて追跡していたことを知ります。
そして6回目の催眠療法の動画を再生してみると、ヴィクトリアが「気の毒な人達の病院から女性が脱走した話」をしていたのですが、その話には続きがありました。
水の中に落ちたのは女性だけで、彼女は赤ちゃんがどうなっていたのか分からず、死後も森の中をずっと赤ちゃんを捜して彷徨っており、偶然ヴィクトリア達を見付けて保護するようになったそうです。
そしてアナベルは自分が見た悪夢、ファイルにあったイーディスの写真、現場の湖の崖から出ている枝、男性ぬ抱き上げられた赤ちゃんの遺体、ドレイファスが出していた墓地の発掘許可等から、余りにも悲しい事実を知り涙を流します。

その夜、ママが現れたのでヴィクトリアはリリーを起こすのですが、どうやらヴィクトリアがアナベルに接近したことでママはお怒りのようです。
初めて全体像が出てきたのですが、どうやら髪の毛がフワフワと動いてます。これは湖の中を意味してるのでしょうか?
ママが高速移動で迫って来たので、ヴィクトリア達は悲鳴を上げて逃げ、駆け付けたアナベルに慰められますが、とうとうママは天井から逆さに現れ、ブリッジでリーガン走りをしてアナベルに迫ります。
恐ろしくなったアナベルは這う這うの体で逃げるのですが、ママは四つん這いで高速移動し、うつ伏せに倒れたアナベルの背中に圧し掛かり、口を付けて何かを始めます。
ヴィクトリアが「虐めないで!約束したでしょ!」とママを諫めると彼女は動きを止めて姉妹に迫り、「こんなものがあるのが悪いんだ」的な感じでヴィクトリアの眼鏡を取ると握りつぶしました。

タイミングの悪いことにジーンが「虐待の証拠をゲットしてやる!」と家に侵入しようとしていました。
ママはそれに気付き、床のシミみたいになって地面に潜り、一階へと向かったので、ヴィクトリアはその隙にアナベルを揺り起こそうとしますが、無応答でした。
ジーンがカメラを構えて激写しようと二階に上がろうとしていた所にママが床からこんにちわして憑依します。
彼女はママ化してしまい、動きがカクカクして顔もママになり、口から蛾を吐き出していました。
一方、アナベルは湖に浮いたイーディスの遺体から蛾が大量に飛び立っている悪夢を見て息を吹き返していました。

アナベルは子供達を捜すのですが、家の中は死ーんとしており、無人でした。
全ての真相を知った彼女はドレイファスのオフィスから拝借した「過ち」が入った箱から赤ちゃんの遺体を取り出し、小屋に向かいました。
彼女は付近の路上で、ずっと空気だったルーカスに遭遇して合流します。
ルーカス何してたんでしょうか?アナベルがこんなに頑張ってるのに#
もしかしてガード下の観光?一応、森の中に入る描写あったんですが。
それにしても赤の他人の子供のためにここまでするアナベルは本当に凄いです。

アナベルは今までの経緯を説明し、二人で小屋に向かいました。

小屋の中には干からびて死んでいるジーンが居り、どうやら姉妹を運ぶ足にされただけだったようです。
二人は崖の上に佇む姉妹を発見し、急行するのですが、どうやらママは自殺を再現し、今度こそ子供を連れ去る気のようです。
ママは湖からリッチのように空中浮遊して出現し、リリーは「ママ!」と駆け寄ってしまいます。
急いでそれを制止し、何とか飛び込みを防いだルーカスでしたが、怒りのママにアイアンクローされてしまいます。
アナベルは「悪霊退散!」と急いで赤ちゃんの遺体を差し出し、ママはそれを受け取って崖のヘリへ向かいます。
ママはクリーチャーだったのが普通のイーディスに戻り、グルグルゴルゴルと人外の言葉で話していたのですが、白骨化した赤ちゃんの遺体を見て「うっうっうっ」と女性の声ですすり泣き始めます。

しかし空気の読めないリリーは「ママ!」と呼び掛けてしまい、ママは「白骨死体より、実体」ということなのか、赤ちゃんの遺体をポイしてクリーチャーとなり、リリーに迫ります。
「思し召しよりコメの飯」ということわざが頭を過りましたが、あなたの未練はこれじゃなかったのー!とビックリです。
ママは長い人差し指を差してルーカスを指先ひとつでダウンさせ、アナベルをトルネードスピンで空中に連れ去り、そこで殺害しようとしますが、ヴィクトリアは「ヤメテー」と叫んだのでポイします。

ママは二人の手を引いて崖に向かい、アナベルは不屈の闘志で這いずってそれを阻止しようとします。
騙されてる気がしましたが、ちょっと泣きました。最初はルーカスのために面倒見てたんですが、情が移ったんでしょうね。。
ヴィクトリアはアナベルを救うために自分が犠牲になることに決め、「もう起き上がらないで!」とアナベルに泣きながら懇願します。
何度もママに「お前はすっこでろ」的に頭を押さえられながらも必死でヴィクトリアのローブの紐を掴むアナベルの姿と自分の手を放して泣くヴィクトリアの姿を見て思う所あったのか、リリーだけを連れ去ろうとします。
ヴィクトリアは「さよなら、ママ」と別れを告げ、リリーは「一緒に行こう」と呼び掛けますが、「私は残る」と宣言しました。

ママは、抱きしめられて微笑むリリーと再び浮遊し、服を巻いてバラのつぼみのような姿になってリリーと完全に一体化し、「その子を返してー」と叫ぶアナベルを尻目に崖の下の木の枝目がけてダイブします。
ママとリリーは枝に激突して蛾の大群になって飛び去り、ヴィクトリアの手にリリーの化身らしき蛾が停まります。
そこに最後まで空気だったルーカスが這いずって来て三人は泣きながらしっかと抱き合うのでした。
ルーカスは最後まで空気でしたね。

崖の上の三人がズームアウトしてリリーの蛾がこちらに飛んできてアップになりました。

エンドロールで終了です。

悲しい話でしたが、最後のシーンは良かったです。
エンドロールの最後に「私達のママへ」って字幕が入るので、やっぱり親に対するメッセージでしょうか。
リリーにとってはママは完全に親だったんですね。
ヴィクトリアの場合は三歳児だったので経験値が違っていたのと、目が見えなかった点が大きいような気がしますね。
眼鏡で見るとママが余りにもクリーチャーだったのでなんか違うと感じたのでは?
中半くらいになるとヴィクトリアはママのことを怖がってるようでした。

ママが何でこんな性格なのか疑問だったのですが、私的には子供を失ったショックというより、心の病が原因なのかな?という気がしてます。
悪霊であることは間違いないですが、病院に居た際も監禁とかされてなかった様子なので、危険人物ではあったけど日常生活は送れているようでした。
母親らしい感情もあるみたいですし、リリーも(結果とか年齢判断は置いておいて)洗脳とかでは無く、自分の意思でママを母親と選択してるので、仕方ないと思います。
誰でも親にはなれると同時に親次第で子供は変わるようで、そう考えると親子関係って難しいですね。
私の場合は両親は好きなので深く考える必要も無かったりしますし、むしろ面倒かけて申し訳ないと思っています。
最後に一つだけ言わせて頂きますと、あんなに頑張って謎を解明していたドレイファスのことも思い出してあげて欲しいです。