娘が消えます ザ・ダーク

ザ・ダーク

それは、越えてはならない境界線…

制作年 2004年
制作国 アメリカ
監督 ジョン・フォーセット
脚本 スティーヴン・マシコッテ
原作 サイモン・マギン
上映時間 93分
出演
マリア・ベロ
ショーン・ビーン
ソフィー・スタッキー

だいたいのあらすじ

アデル(マリア・ベロ)は離婚した夫ジェームズ(ショーン・ビーン)の住むウェールズに娘サラ(ソフィー・スタッキー)を連れて行く道中で道に迷い、断崖の側で車中泊をするハメになりました。
翌朝、アデルはサラが断崖の先端部にある多角錐の柱のような物の近くに佇んでいたので、声を掛けると消えてしまい、背後から出現した何者かに崖下に突き落とされるという悪夢を見て目覚めました。
めまいがして怖いです。
周囲には羊が集まっており、車の車輪がぬかるみにハマったので、アデルはサラと歩くことにしました。
ジェームズも付近の断崖の先端部に居を構えており、二人を暖かく迎えてくれました。

ジェームズは知り合いのデイブ(モーリス・ローヴ)にアデルの車の移動を頼みました。
家はまだ改装中だそうで、屋根裏には沢山の用途不明な鍵と謎の小箱がありました。
さて皆で散歩に行き、あの断崖の柱を眺めていたサラは「アンヌン」柱にと書いてあることを知り、デイブがウェールズ語で「死後の世界」のことだと教えてくれました。
この付近には50年前に集落があり、その教祖が住民を洗脳し、皆は崖から身を投げたという恐ろしい過去があるそうです。
サラが断崖の付近にいると羊の群れが走って来て倒され、危機一髪だったのですが、一部の羊が崖から飛び降りて集団自殺をしていました。

実はアデルは最近、サラと不仲で「パパと暮らす!」と言い張る彼女と口論になった際に手を上げており、険悪なままここに連れてきたのでした。
ジェームズも何となく二人の間に流れる不穏な空気を感じ取り、サラに「ママにもっと優しくしなよ」とフォローしていました。
翌日、三人は断崖の下の浜辺を散歩していたのですが、アデルは波打ち際で人骨や眼鏡を発見しました。
サラも同様に鍵が先端に付いたネックレスを発見して拾い上げ、海中から彼女を呼ぶ声を耳にします。
アデルが気づくとサラの姿は消えており、海面には彼女の靴が浮かんでいました。

アデルは慌てて海に飛び込んでサラを捜しますが、磯の激しい波に洗われ、溺れそうになります。
ジェームズ達が駆けつけて彼女を助け、付近を捜索しますが、サラは見つかりませんでした。
船は夜の間は出せないそうで、ジェームズは「自分の所為だ」と落ち込むアデルを慰めつつ、デイブと付近を捜索することにしました。
その夜、サラらしき少女が付近の草原を駆け抜けるのを目撃したアデルは後を追う内に不気味な廃墟に迷い込みます。
廃墟の中には拷問具のような金属の鎖やら不気味グッズが沢山あり、少女と遭遇しました。
少女は「ここは羊が殺される場所だから娘は居ない。殺される前に羊飼いに頭に穴を開けられて綺麗にされる」と意味不明なことを言ってから消えました。

翌日、船を出して捜索するもサラは見つかりませんでしたが、この付近には満潮時でないと近づけない洞窟があるようです。
アデルが迷い込んだのは屠畜場だったようで、ジェームズに昨夜のことを話しました。
彼女はまた家を出ると時にサラと喧嘩したことを打ち明け、「君の所為じゃない」と慰められました。
あの少女のことが気になったアデルは屠畜場を調べることにし、壁にアンヌンの文字と円形の印を発見しました。
そして不気味な挿絵のあるノートを発見するのですが、そこには「1952年5月16日 6匹の羊が死んでパニックに」という記述を皮切りに羊が大量死したことが記述してあり、「羊を殺したのはあの子だ」と書かれていました。
サラは見つからず、一日捜索で疲れ切ったジェームズはその話をアデルから聞いて、つい苛立ち口論になってしまいました。

サラの疾走と少女に何か関連があると考えたアデルは地元の郷土資料館のような所に行きました。
そこでノートにあったウェールズ語のメモを司書の女性に訳してもらうと「子供達はアンヌンに帰る」ということでした。
ウェールズの考え方では生と死の国は繋がっており、死の国から妻を取り戻した伝説等もあるようです。
クレイディラドという人の伝説だそうですが、私は知りませんでした。
そして「羊飼い」というキーワードから集団自殺事件に行きつき、当時の新聞記事からあの少女が羊飼いの娘エブリス(アビゲイル・ストーン)であると突き止めます。
エブリスは屋根裏にあったあの小箱を持っていました。

アデルが帰宅して屋根裏にあった小箱を空けようとしているとエブリスに遭遇し、サラの捜索が打ち切られて肩を落として帰宅したジェームズも彼女の姿を認めます。
エブリスはこの家は元々羊飼いの家だったと二人に告げ、羊飼いはサラが寝室に浸かっていた部屋から犠牲者を連れて行ったそうです。
またエブリスは「悪霊を祓うため」何度か羊飼いに頭部を切開されているそうです。
エブリスはどう考えても幽霊なのですが、実体化しています。
それにしてもアデル達はそういうの気にしないのか、普通に接しています。

その後、屋根裏の壁の中からサラの服が出てきたので、アデルはサラのメッセージに違いないと解釈します。
エブリスがサラの居場所を知っていると言ったので、アデルがつい声を荒げて質問しすると彼女は倒れて頭部から出血してしまいました。
ジェームズが病院に連れて行くと、医師からエブリスは原始的な治療法で頭部を何度も切開されており、その傷から出血したのだと知らされました。
エブリスは幽霊じゃないみたいですが、一体何なんでしょう。
一方、家でお留守番していたアデルは屋根裏からモールス信号のような音を聞いて見に行き、服が出てきた壁の穴から呼び掛けるサラの声を聞きます。
手を伸ばして漁ってみると、あの鍵付きのネックレスが出てきました。

アデルはその鍵で早速、小箱を開けることにしましたが、開きませんでした。
彼女は地元民のデイブにエブリスの事を白状しろと詰め寄り、彼女がアンヌンから帰って来たのだと教えられます。
エブリスは身体の弱い子で死亡した際に海に帰され、アンヌンに行ったそうです。
羊飼いは彼女を復活させようと信者達を集団自殺させ、エブリスを甦らようとしたのだそうです。
一人送ると一人帰って来るそうですが、じゃあ一人でいいじゃんって思いました。
一方、ジェームズは病院でエブリスに「パパになって」と言われ、「娘がいるから…」と返答し、「もういないじゃん」と言われていました。

感想

これは普通です。雰囲気ホラーです。
お話は独特のものがあり、なかなか面白いのですが、ちょっとゴリゴリ感がありました。
そんなに怖いシーンは無いのですが、黄泉の国映像とか雰囲気が怖い系で素敵でした。
集団自殺シーンも衝撃でしたが、羊の集団自殺シーンがインパクトありました。
どちらかと言えばそういう映像を楽しむ系の作品でしょうか。
景色も綺麗で楽しめました。

それより頭の中がゴシップな私はアデルとジェームズが仲良さげなのになんで離婚したのかが気になりました。
そういう説明が無いので気になって気になってストーリーがイマイチ入って来ませんでした。
意外と深いテーマを扱っていて「親子愛」みたいなものだと思いました。
これは私にはちょっと重いし、相手もいないのでハードル高いです。
ただ、万が一将来、子育てをする際には気を付けようと思いました。

アデルが結構、イラチなのはこういう理由があったからみたいです。
でもいいことではないでしょうけど、親も人間なので、子供にイラッとすることはあると思いますよ。
私も父にはぶたれたこと無いですけど、母にははたかれたことありますし、結末はアデルが可哀想でした。
あそこまでしなくても…という感じでした。
まあ、サラがあそこまでしてしまったので、かなり問題はあったのかと思いますが。。。
私の母も普段はラテン系で仲良しなので、親があんな目に遭ったら子は泣きます。

ジェームズがいい所取りみたいな感じでしたが、これはアデルの人がいいと思いました。
前半はかなりイラッと来る人でしたが、それだけに後半のアンヌンで泣いているシーン等は不安感が伝わって来て良い演技でした。
アンヌンシーンもそうですが、生還した際の演技も良かったですね。

これは悲しい話だけど、なかなか良い映画だと思いました。

ラストまでのあらすじ

実はデイブは元信者だったそうで、彼は崖からダイブできなかったのだそうです。
間もなく、エブリスは復活したそうですが、何かが彼女の中に宿っており、羊が大量死したので幽閉されたそうです。
羊飼いはエブリスの悪霊を退治しようと何度も彼女の頭を切開し、ボロボロになった彼女をデイブは救い出したといいます。
しかしエブリスは間もなく断崖で羊飼いを殺害したので、デイブは彼女を殺し、海に送り返したのでした。
その後、エブリスはサラを使ってアンヌンから戻ったということでした。

エブリスは病院から脱走し、それを知ったアデルはデイブに連れられて屠畜場に向かいました。
デイブはエブリスの叫び声で暴走した羊の群れに踏みつけられ、そのまま地下に落下し、胸にグッサリ刃物が刺さって死亡しました。
エブリスは隅っこで頭から血を流して泣いており、それをアデルが確保しました。
翌朝、ジェームズは帰宅してアデルが居なかったので、断崖へ向かいました。
これちょっと察しが良すぎですよね。ジェームズは殆ど知らない筈
一方、アデルはエブリスを断崖の上から「もう誰も死なないわ」と羊の死骸の中を飛び降り自殺させようとしていました。

ジェームズは断崖からエブリスが飛び降りようとしているのを発見して「パパになる」と言って止めようとします。
しかしアデルはそうはさせじとエブリスを抱っこすると「サラを取り戻す」と宣言して、そのまま崖下にダイブしました。
アデルは波打ち際で息を吹き返したのですが、どうやらここはアンヌンのようで、エブリスが「お前は母親失格みたい、娘をとりもどしたいならやってみれば」的なことを言って消えます。
サラは「彼の所」に居ると聞いたアデルは彼女を探すことにしました。
緑色っぽい色の景色の海岸風景で、死後の世界を演出してます。
海岸の近くに不気味な家があったので、中に入るとこれまた悪そうな羊の群れが家の中にいたりしました。

二階に上がると羊飼いがおり、壁の穴を「子羊が逃げようとした」等と言って埋めようとしていました。
アデルはその奥からサラの声が聞こえたので穴に飛び込みました。
しかしサラの声を出していたのは白目になったサラで、「ここで羊の頭から悪い物を取り出す」と話しています。
そしてアデルはエブリスが頭部切開の際に座っていた椅子に座らされて拘束されました。
サラにビンタされたアデルは家を出発する前のことを回想します。
実はサラはアデルと喧嘩した後に洗面所で睡眠薬をオーバードーズして自殺を図っていたのでした。

サラに「悔い改めるか?私を取り戻したいか?」等と質問されたアデルは「はい」と答え、サラはエブリスに戻りました。
エブリスはアデルの頭にメスを刺して切開し「お前は死んだ。死者はやり直せない」と宣言しました。
アデルは私は生きてる!と抵抗し、サラを自殺から蘇生させたことを回想しながら、海からガバーと浮上しました。
しかし羊飼いが彼女の頭にメスを突き立て、シーンが切り替わります。

不気味屋敷の階段の下で倒れていた彼女はサラの声を聞いて二階に助けに向かいます。
そこで扉にあのネックレスの鍵を使い、とうとうサラと再会して抱き合いました。
そしてアデルは海上に浮上し、サラを探すのですが見当たらず、砂浜には小さな足跡がありました。
崖の上に上がると甦ったサラがジェームズと抱き合っていました。
アデルは大喜びで二人の後を追って家に入ろうとするのですが、入れませんでした。

ジェームズはサラに「ママはお前を取り戻すために勇敢なことをしたけど帰らなかった」と悲しそうに言い、「パパと一緒に暮らそう」と告げました。
アデルは「私はここに居る!」と叫ぶのですが、その声は届きませんでした。
サラはガン泣きして「家に帰りたい」と訴え、ジェームズは分かったとNYの家に戻ることにしました。
サラは写真を整理しており、そして小箱を開け、中に入っていたエブリンと羊飼いの写真をジェームズとサラの写真に変えました。

それを幽霊になったアデルが見ており、「お前はサラじゃないわね」と呼び掛けるのですが、「娘はいないよー」と言われて頭を掴まれ、不気味屋敷に戻されてしまいました。
そしてサラに憑依して現世に戻ったエブリンはジェームズの車に乗って会話しながら「一番欲しかったものが手に入った」的なこと呟きました。
アデルはあの不気味屋敷の一室で羊飼いの治療を受け続けているようです。

エンドロールで終了です。

これは悲惨な話ですね。二段落ちでした。
てっきり「一人行くと一人戻る」というルールで取り戻せたのかと思ってました。
アデルが浮上した時に感動的なBGMを流すのですが、この後、これは反則だと思いました。

特典にはもうひとつのエンディングが入ってました。
アデルが浮上して幽霊になるのは一緒なのですが、サラは復活していて、小箱を海に投げています。
そしてアデルはアンヌンでエブリンのママになるという展開でした。
確かにいきなりアデルがアンヌンにいたりするのと、完成度はこっちの方が低いようですが、私的にはこっちの方がいいなあと思いました。
だってアデル可哀想過ぎな気がして、この位は救いが無いと。

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