堂々巡りです -less

-less レス

ドライブ行ったらひどい目に遭う話

制作年 2002年
制作国 フランス/アメリカ
監督 ジャン=バティスト・アンドレア/ファブリス・カネパ
脚本 ジャン=バティスト・アンドレア/ファブリス・カネパ
上映時間 83分
出演
レイ・ワイズ
リン・シェイ
アレクサンドラ・ホールデン

だいたいのあらすじ

フランク・ハリントン(レイ・ワイズ)は一家で親戚の家のパーティーに向かい、車で移動していました。
助手席には妻のローラ(リン・シェイ)、後部座席には長男のリチャード(ミック・ケイン)、その姉で長女のマリオン(アレクサンドラ・ホールデン)とその恋人ブラッド(ビリー・アッシャー)が乗っていました。
単調な景色の暗い夜道を運転していたフランクは居眠りしてしまい、危うく対向車と正面衝突しそうになり、急ハンドルを切り、急停車します。

幸い車に異常が無かったので出発しましたが、この一家は微妙に不仲でリチャードはイキリオタク系で他の家族に嫌味と汚いジョークばかり言っており、ローラはフランクに皮肉ばかり言っています。
また、マリオンは過去に自動車事故を起こした経験があるようで、その件をフランクに掘り返されていました。
フランクもローラが何か言っても否定的なコメントで返答しており、車の中は気まずい雰囲気でありマリオンは車酔いしていました。

暫く進む内に一家は道に迷ってしまいましたが、額に傷がある赤ちゃんを抱いた白いドレスの女性(アンバー・スミス)が道路脇に立っていたので車に乗せてやりました。
女性は無言で様子がおかしかったので、通報してやることにしましたが、携帯が圏外なので手前に見えた小屋まで引き返すことになり、車内が満員になったのでマリオンだけ徒歩で行くことにしました。
小屋に着いたものの白女性は名前や家を聞かれても終始無言で何かに怯えた様子も見せており、ブラッドと車に残すことにしました。

リチャードはその辺の茂みでグラビア女性のオッパイを見て自慰をしており、フランクとローラは小屋の中を見に行きます。
わざわざここで自慰する理由が良く分からず。もしかして知的障碍でもあるのでしょうか?
ブラッドは今夜マリオンにポロポーズしようと考えていたのですが、マリオンは逆に別れを告げようとしていました。
白女性はようやくブラッドに口を開き、「「娘の名前はエミリーよ、死んでるの」と微笑み、ブラッドに抱かせようとします。
彼女が抱いていたのは崩れた肉塊になった赤ちゃんだったので、ブラッドは悲鳴を上げました。
騒ぎを聞いたフランク達が戻ってくるとブラッドと白女性は消えていました。

一方、マリオンは進行方向から真っ黒なリムジンとすれ違ったのですが、後部座席の窓に張り付くようにしてブラッドが嘆きの表情で乗せられていました。
小屋には電話も無く、女性も消えたので、駆けつけてきたマリオンから「ブラッドが誘拐された」と聞いたフランク達はその車を探すことにしました。
少し進むとブラッドのバラバラ遺体が道路に投げ捨ててあったのでマリオンはショックを受けて無反応になり、リチャードが携帯電話を回収しました。
直接描写は無いですが、耳が千切れてました。
ローラが911に通報したのですが、繋がった先では女性が「足の感覚が無い。赤ちゃんが血まみれ。誰か助けて」と訴えていました。

再び運転を再開し、暫く進むと「マーコット」という行き先表示板がありました。
しかし広域地図にはマーコットという町は載っておらず、詳細な道路地図は積んでいませんでした。
何時間も走り続けているのに付近を走行している車には遭遇ぜず、時計は皆、白女性を乗せた19時半で停止していました。
リチャードは宇宙人説を展開するのですが完全黙殺され、マリオンはイカレたのかジングルベルの歌を唐突に歌い始めます。
その後、行く手を阻むように置かれたベビーカーを退けたり、ラジオからは赤ちゃんの泣き声が聞こえたりしました。

行けども行けどもマーコットには着かず、フランクはローラの母や弟の悪口を言ったのでローラと口論になりました。
やがてタイヤがパンクしたので交換することになりますが、マリオンが唐突に「妊娠した」と言い出して正気に戻ります。
タイヤ交換は終わったのですが、道路脇の茂みでマリファナを吸っていたリチャードは白女性にキスされて唇を噛み千切られ、身体を見せられて「何だそれ!」と驚いていました。
一方、フランク達の前を黒いリムジンが通り過ぎ、後部座席にはリチャードが乗っていました。
急いで車で追い掛けますが見失ってしまい、道路脇でリチャードの遺体を発見しました。

リチャードの遺体を見ていたローラは「この子はフランンクとの子では無く、アラン・リックソン」と浮気して作った子だ」と言い出しました。
その後、ローラはイカレてしまい後部座席で「マイケルは何処?」と口の周りをベタベタにしつつ手づかみでパイを食べながら聞いたりします。
尚、マイケルというのはアランが付けたリチャードの名だそうです。
マリオンは精神科医の卵だったので、フランクはローラが回復するかどうか彼女に質問し、「現実に向き合った時がヤバい」と返答されました。

暫く進むとまたマーコットへの標識が見えたのですが、ローラはパイを食べ終わってお絵かきを始め、バラバラだったブラッドの遺体漫画を描いたりしていました。
フランクは「道路脇で少女を見付けて停まろうと思ったら崖だった」という良くあ都市伝説を語り、あの白女性は幽霊なのかもしれないと言いました。
その後、ポテチを食べまくっていたローラは気分が悪くなり道路脇でゲーゲー吐きます。
そして先ほどプレゼントの中から準備したショットガンを勝手に持ち出し、弾を込めてるフランク達に向けます。
完全にイカレた彼女は銃で遊んでいるつもりだったのですが、引金を弾いてしまい、フランクは脚を撃たれました。

ローラは発砲後も正気に戻らず、マリオンはフランクを応急処置しましたが、運転は彼が運転すると言って聞かなかったのでフランク続投となりました。
その後、ローラは「一致団結しよう、フランクがサリーと浮気して変態セックスしてたのも許す」とか言い出したので正常に戻ったのかと思いきや、道路脇に沢山いるという人影が見えるようになり、「皆穏やかな顔で手を振ってる」とか言い出します。
そして道路脇に20年前に死亡したという友人ジャニーンが見えたと主張した彼女は「ジャニーンに会いに行く」と言って走行中の車から降りてしまったので、フランク達は急いで停車させ、ローラを捜します。
ナチュラルにドアを開けて自然に降りてたのにウケました。

ローラは消えてしまい、またあの黒いリムジンが近づいて来たので怒りのフランクはショットガンを撃ちました。
すると黒リムは停車してスルスルとバックして消えたのですが、どこからともなくローラがフラフラと現れます。
彼女は元気そうでしたが、後頭部の脳が完全に露出しており、それを自分の手でコネコネした後にバッタリ倒れ、「チアリーダーに受かったわ!」と青春時代の思い出に浸りつつ息絶えました。
フランクは余りのショックに「どうせ殺される」と主張してショットガンを首に当てて自害しようとするのですが、マリオンが必死に「止まると死ぬみたいだから、走り続けよう、マーコットに行こう」と説得されてお思い直しました。

感想

これは普通です。
お話はドライブ中に異次元に迷い込んでしまった家族の葛藤を描いたものです。
宇宙人説なども出ていたのですが、意外な結末で、ネタバレ無しで観た方が面白いかもしれません。
とは言っても薄々は途中で気付いたりもするのですが、面白いとは思いました。

どうしても同じ景色で同じようなことの繰り返しになってしまうので、そこを役者さんの演技でカバーしたり、白いドレスの女性を出したりして頑張っています。
なので単調でしたが、退屈はしなかったように感じられ、短いので見やすいです。
演出は普通な感じでおおっ!というものは無かったですが、怖いシーンもありました。
やっぱり暗いシーンは多かったですが、全体的な雰囲気はなかなか良かったと思います。

結末は一部の謎を残したまま終わっているようで、ご想像にお任せしますという事らしいです。
個人的には大筋に絡む部分では無さそうな気がしたので、色々と考察できて楽しめるのかなという気がしました。
そんなに深く結末付近の設定を考えてはいないのではないかとも思いましたので、「ご想像にお任せします」で良いのかなあと感じました。
なので分からないことはありましたが、そんなにモヤモヤはしませんでした。

何といってもローラの人の演技が凄かったと思いますが、フランクも口悪くて面白いです。
リチャードは一時マシになってましたがウザい系で、ブラッドは空気でした。
マリオンは可愛い系の人でとってもキュートで、ジャケ写は結末付近の彼女なのですが、この血まみれシーンでも可愛いという。
ちなみに白いドレスの女性はなかなか美人だと思います。

ラストまでのあらすじ

運転はマリオンが担当することになり、フランクはデトロイトでの友人だったというアランの話を始めます。
ある日アランは人妻を好きになったとフランクに相談して来たので、フランクは「迷わず行けよ。行けばわかるさ」と後押ししたそうです。
結果、アランは人妻と別れたそうで、彼女曰く「一人娘を失いたくない」ということだったらしく、その後フランクはアランと会っていないといいます。
アランの鋼のメンタル凄いですね。

車は概算で350㎞程度は走っている筈でもう海岸に着いているはずでした。
もしかしたら歩いて森を抜ければ展開変わるかもとフランクが言い出したので、マリオンも乗っかることにしました。
森の中では何やら女性の嘆くような声が聞こえていましたが、やがて鉄条網のフェンスに遭遇したので二人はそれを潜りました。
フェンスの先にようやく灯りを発見した二人は大喜びで駆け寄ったのですが、それは自分達の車のライトでした。
仕方なく車に戻った二人はフランクの「これが終わったらやりたいことリスト」作りに励みます。
アタリのゲームを大人買いしてマリリン・ブロンソンという謎の歌手のCDを買うそうです。どうやらthis is the new shitの人みたいです。

暫く走ると前に立ち寄った筈の小屋が見えてきたので車を停め、フランクが内部を確認するとやはり同じ小屋でした。
彼の背後に白女性が現れたので取り乱して暴れているとマリオンがライトを持って駆けつけます。
フランクはイカレたのと認知症が同時に来たようで、「この小娘が!俺の酒を捨てやがって」とシャレにならない位に激昂してマリオンを殴り、ノックアウトしてしまいました。
フランクは我に返ると「すまんかった」とオロオロしてマリオンを後部座席に積みます。

その直後に森の中で白女性を目撃したのでショットガンを手に「娘を殺しに来たのか!コラー」と怒鳴り込み、バンバン撃つのですが、「シャキーン」というオーディンの斬鉄剣のような音が響いて周囲は静かになりました。
マリオンが息を吹き返すと車の周りを何者かがウロついており、「彼は死んだ」とフランクのことを女性の声で伝えられます。
彼女は急いで運転席に移動して車を出したのですが、少し走行した所でとうとうガス欠してしまいました。

仕方なく歩き始めるとフランクの遺体に遭遇し、黒リムが出現し、白女性も現れて「あんたはまだ」と言いました。
白女性は黒リムに乗り込むと走り去り、マリオンはフランク達の車が対向車と接触事故を起こしそうだった時の幻影を見ました。
悲鳴を上げて飛び起きるとそこは病院で、近くにいた女医が彼女を「大丈夫だから、母子共に助かったから」と宥めます。
フランク達は実は対向車と正面衝突しており、マリオン以外の家族は死んでいました。
また、対向車には母親と赤ちゃんが乗っていたそうです。

女医の名前はマーコットといい、彼女は帰宅時に車がエンストしたので事故を目撃して通報した男性の車で送ってもらうことにしますが、車はあの黒リムジンでした。
事故現場を片付けていた作業員はフランクのメモを拾うのですが、そこには「アタリを買う、最高のおじいちゃんになる」と書かれていました。
ちょっと切ないです。

エンドロールで終了です。

エンドロール後にハリントン一家の集合写真がありました。
どうやらフランク達は死後の世界にいた模様です。メモが残っていたので間っぽい感じでしょうか。
白女性もお仲間だったようで、多分彼女は自分が死んだと知っていたのがフランク達との違いだったのでは。
あの車は恐らく死者を運ぶためのものだったようで、そう考えるとフランク側は即死者がいないみたいですね。
でも白女性が赤ちゃんを抱いていたりと色々おかしいので、色んな解釈が楽しめそうですね。
最後の目撃者の車に関しても単なる偶然か、マリオンの代わりにマーコットが連れていかれたのかとか考察できそうです。