おじさんの世直し ホーボー・ウィズ・ショットガン

ホーボー・ウィズ・ショットガン

ホーボーがひどい目に遭う話

制作年 2011年
制作国 カナダ
監督 ジェイソン・アイズナー
脚本 ジョン・デイヴィス
上映時間 86分
出演
ルトガー・ハウアー
グレゴリー・スミス
モリー・ダンスワース

だいたいのあらすじ

仕事を求めて全国をさすらう初老のホーボー(ルトガー・ハウアー)が列車に無賃乗車してホープタウンの町に降り立ちました。
早速通行人に小銭をたかるホーボーでしたが、この町の治安は最悪なようで、車上荒らしやホームレスにお金を与えてリアルに半殺しにして動画を撮影している男もいました。
通りで空き缶を集めていると首にマンホールの蓋を付けて手を縛られた男に助けを求められましたが、関わらないように通り過ぎます。
しかし一台の車がホーボーの押していたカートをぶっ飛ばして停車し、中からはギャングのドレイク(ブライアン・ダウニー)が降りて来ました。

どうやら先ほどのマンホール男・ローガンはドレイクの弟なのですが、私刑にされているようで、ドレイクの息子スリック(グレゴリー・スミス)とアイヴァン(ニック・ベイトマン)がローガンをマンホールにセットしました。
ドレイクは路上に出ているローガンの首に鉄条網の鎖を付けて車で引かせ、首を切断してしまいました。
手下の女は噴き出し血をシャワーのように浴びて歓喜しており、ホーボーはその一連の様子を物陰から見ていました。
ドレイク一味は車のエンブレムにローガンの生首を刺して去りました。

ホーボーは芝刈り機があれば日銭を稼げると考えて店頭の展示品を眺めるのですが、49ドル99セントという金額は彼には大金で買えそうにありませんでした。
ひとまず「俺は疲れてるから芝刈り機代くれ」と段ボールの看板を出して路上に腰掛けて物乞いをしましたが、お金は殆ど集まらず、周囲では若者がホームレス狩りをしていました。
彼はドレイク一味のゲーセンに立ち寄るのですが、中ではリンチや殺人が公然と行われており、スリックが娼婦アビー(モリー・ダンスワース)を拉致しようとしていました。
カートで人の頭挟んだり、ハンマーで足潰したりと酷いことしてます。
ホーボーは杖と小銭入りの靴下でスリックをノックアウトして警察署へ連行しました。

しかし警察署はドレイクとズブズブでホーボーはスリックにナイフで胸に「クズ野郎」と刻まれて叩き出されました。
ホーボーはフラフラになり、路上で客引き中のアビーに助けを求めました。
アビーは彼のことを覚えており、命の恩人だと感謝して簡単な手当てをしてベッドを提供してくれました。
翌日、ホーボーは出来るだけ暴力は見て見ぬふりをし、例の暴力ビデオ撮影男の所に行きます。
そして自分の頭で酒ビンを割って、ガラス片を口に入れて噛んでいる様子を撮影されて現金をゲットしました。

ホーボーはお金を持って芝刈り機を買おうと店に行き、芝刈り機に触れながらウットリとしていました。
そこに強盗団が乱入し、赤ちゃんと母親を人質にレジのお金を要求しました。
芝刈り機の側には同じ値段でショットガンが売られており、ホーボーは悩んだ挙句ショットガンを手に取り、強盗団を射殺して一掃し、店主に銃の代金を払って店を後にしました。
彼はビデオ撮影男を銃で脅してテープを食わせて殴りつけたり、少女に暴力を振るって売春させていたポン引きを射殺したりと悪を成敗し始めます。

そんな彼の活動が「ホーボー路上から世直し」と新聞記事になったりしていました。
ホーボーの活動に勇気づけられ、住民は自警団を組織して犯罪者に対抗するようになります。
彼の存在を苦々しく見ていたドレイクはヤツを民衆を恐怖の震え上がらせるような方法で処刑しろとスリックに指示しました。
そしてドレイクは手本を見せるように無数にカミソリの刃が付いたバットで逆さ吊りにされた人の腹を殴り、内臓を露出させて喜んでいました。

スリックとアイヴァンは小学校のスクールバスに乗り込み、ホーボーが好きだという子供達に「俺はホーボーが大嫌いだー」と叫ぶと火炎放射器で全員を焼き払いました。
この残虐な事件がTVニュースで報道されているとスタジオに乱入したスリックとアイヴァンがスケート靴を投げてキャスターを殺し、「ドレイクに逆らうとこうなるぞ!」と黒焦げの小学生の遺体を見せました。
彼等は「今日からホームレスは全員殺せ」とカメラの前で脅し、ドレイクも現れて「ホーボーを差し出せば俺の女を全員やるぞ」と呼び掛けました。

警察は「ホームレスを全員殺せ」と出動し、善良な警官が「ホーボーは悪党しか殺さない」と異議を挟むと、上司は「俺たちも全員悪党だ!」と開き直るのでした。
勿論警察だけでは無く、恐怖に駆られた住民達も率先してホームレス狩りをするようになり、ホーボーはその事態に心を痛めていました。
その中には幼い子供を抱いたホームレス等も含まれており彼等の遺体はゴミのように集積場に捨てられ、町では花火を打ち上げて祝っています。

アビーは暴力警官に声を掛けられたので「今日は閉店」と帰ろうとしていたのですが、カッとなった警官に追われます。
そこにホーボーが現れ、捕まってレイプされそうになっていたアビーを助けました。
彼は容赦なく警官を射殺し、銃声を聞いて迫ってきた住民たちにも銃を剥けるのですが、アビーは「彼等もドレイクの暴力に怯えているだけ」と違う方法を考えようと提案します。
アビーは警官の遺体の中にホーボーを隠してカートで押し「ホーボーはあっちに行った」と民衆を騙し、何とか家まで戻りましたが、その様子をスリック達に虐められているオーティスという男が見ていました。

部屋に戻ったアビーはホーボーが芝刈り機を買う予定だったと聞いて、町を出て一緒に商売しようと言い出し、ひとまず二人は血まみれだったのでシャワーを浴びて荷物を纏め始めます。
そこにオーティスのチクりで到着したスリックとアイヴァンが部屋に乗り込み、アイヴァンはスケート靴で嫌という程ホーボーを蹴りつけ、アビーはスリックの顔を鏡の破片で切ってから隣の部屋に逃げ込みました。
ホーボーは隙を見てアイヴァンのキックをトースターで受けて感電させます。
これなんで感電するのか凄いナゾでした。
スリックは「俺の顔の血をお前の血で洗い流してやる」と怒り狂い、糸ノコでアビーの首を斬ろうとしていました。
ホーボーはスリックに銃を突き付けて脅して外に出し、股間をショットガンで吹き飛ばし、アイヴァンは逃げ帰りました。

ホーボーは重症を負ったアビーを病院に連れて行こうとカートに乗せて走りだしました。
スリックは電話ボックスからドレイクに電話してホーボーにやられたと知らせ、直後に焼け焦げたスクールバスに拉致されました。
ホーボーは病院にアビーを運び、早く治せと医師を急き立てていました。
一方、怒りのドレイクは「地獄の使者」を呼べと部下に命じていました。

その後、傷の縫合や輸血を受けていたアビーは心停止しますが、「そっちの方が死ぬだろ」とマウント取られて殴られるという蘇生術で復活していました。

感想

これはくだらないです。
流れ者のおじさんが巨悪に立ち向かうという内容なのです。
悪党もそんなヤツいねーよ!っていうのしか出て来なくて、世紀末の様相です。
ホーボーのショットガンも弾切れする気配が無く、完全に少年漫画のノリです。
お話はくだらないですが、緩急あってなかなか面白いです。
地獄の使者が出てきた時には苦笑しましたが、やっぱり弱いみたい。

ドレイク達は人体破壊に関してはやりたい放題で、どうやらこれがやりたかった制作サイドと利害が一致してるみたいです。
ホーボーの中の人の所為で社会派映画っぽくなっているので、うっかり騙されそうになります。
病院のシーンとか泣きそうになりましたが、どうにか釣られませんでした。
意外と演出が凝っていて、おどろおどろしい感じの映像がなかなか世界感にマッチしていました。

ホープタウンという町は皆頑丈に出来てるみたいで、アビーもなかなか死なないです。
重症を負ってもすぐ再生できるみたいです。
住民は殆ど武装してるみたいなので、ドレイク達より断然強そうです。

アビー以外いい人が出て来ないというクズ映画ですが、なかなか暇つぶしにはいい映画だと思います。

ラストまでのあらすじ

どっかの墓地からは赤い映像をバックに黒ずくめのボディアーマーにマスクという男二人組が棺を付けたバイクで出発していました。
この細いジャギみたいなのが地獄の死者でしょうか?
一方意識を取り戻したアビーの病室にホーボーはタンポポを飾り、「教室に飾ってくれ」とプレゼントしていました。
彼は娼婦であるアビーを教師のようだと言っていたのですが、それを否定されても「誰にでも夢はある」と「アビーは俺の中では教師」という考えは曲げませんでした。
そして「掃除の続きをする」と出て行く彼に「ショットガンでは解決できない問題もある」とアビーは言うのですが、ホーボーは「これが最善」とショットガンを手に出て行きました。

その後ホーボーは新生児室に行き、お前ら達は希望に満ちており美しいが、犯罪者に育つか俺のようになるかだ!決して俺のようにはなるな!と演説していました。

どこで居場所を知ったのか地獄の使者は病院の入り口に到着していました。
そして彼等はデカいナタと首吊りロープが付いた銛というヘンな武器とカンフーアクションで病院の関係者を血祭りに上げながらホーボーに迫ります。
ロープを首にかけて天井に銛を刺すという仕組みです。
ちなみに細い方は仮面ライダーの変身ベルトみたいなのしてます。

彼等はアビーの病室に隠れてホーボーをおびき出し、パンチでKOしてホーボーを拉致しました。
アビーはショットガンを手に後を追いますが、ホーボーは棺に詰められて連れ去られてしまいました。

地獄の使者のアジトに拉致されたホーボーは彼等が巨大タコと格闘している様子を眺めたりしていましたが、使者は煙草に火を点けてくれたりと意外に普通です。
そこにアイヴァンが来たのでホーボーは「お前の顔を食いちぎってやる」と宣言し、アイヴァンは「じゃあお前の歯でチェーンソー作ってやる」と返していいました。
一方、アビーは芝刈り機の店でショットガンを改造したり、溶接して盾や装備を作ってホーボーを助けに向かいました。
店を出た所で住民たちに囲まれますが、「なにさ!あたしがホームレスなら殺すわけ!」と怒鳴り、「ホームレスは路上が家!家は掃除する!この町は汚れきってる、お前らも同類!」的な演説して去りました。

ドレイクはホーボーを公開処刑することにし、住民が窓から歓声を上げる中ドレイク・ショーが開催されました。
ホーボーは地獄の使者に棺から出されてマンホールの蓋を首に付けられ、「名誉の穴」とかいうマンホールにハメられてしまいました。
そしてドレイクは「俺こそが住民を恐怖している神なのだ」と勝利宣言しました。
地獄の使者はホーボーの首にロープを架けてバイクで引っ張って絞殺しようとエンジンを駆けました。

その時、アビーが芝刈り機セットした盾をアイヴァンに突き付け、ホーボーを開放しろと要求しました。
しかしドレイクはアイヴァンは不要と自ら銃を撃ってアイヴァンを射殺し、死者の一人に襲われたアビーはショットガンをアーマーの隙間に突っ込んで吹き飛ばし、芝刈り機でズタズタにして倒します。
そしてホーボーのロープを斧で切って彼を連れ出そうとしました。
しかし彼女はドレイクに捕らえられ、芝刈り機で左手首を粉砕されてしまいました。

アビーはエルボーして隙を作り、左手首の露出した骨で何度も刺してドレイクを倒し、またまた骨を使って蓋を引き上げてホーボーを助け出しました。
痛さに絶叫してます。
ホーボーは漏れていたガソリンにショットガンを撃ち、地獄の使者を近づけないようにしたのですが、彼は「相棒を殺されたからアビーを後継者として連れて行く」と言っており、ホーボーが「ダメだ」と言うとあっさり帰りました。
地獄の使者は強そうにしてますが、多分弱いと思います。

ホーボーはしぶとく這いずっていたドレイクに銃を突き付けましたが、警官隊がやって来て彼を包囲しました。
すると窓で見ていた人々が一斉に銃を持ち出し、「ホーボーを撃つな!」と抗議し、路上にいた人々も警官隊を妨害します。
ホーボーはドレイクをショットガンで射殺し、警官隊の一斉射撃を受け、住民は警官隊に報復射撃を開始しました。
アビーの絶叫の中、ホーボーは倒れました。

エンドロールで終了です。

意外とまともな終わり方にビックリです。

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