身分の差で虐められる話 怪談 首斬り浅右ェ衛門

日本怪談劇場 怪談 首斬り浅右ェ衛門

身投げ助けたらひどい目に遭う話

制作年 1970年
制作国 日本
監督 唐順棋
脚本 宮川一郎
原作 宮川一郎
上映時間 47分
出演
栗塚旭
長谷川稀世
高津住男

だいたいのあらすじ

代々首斬り役人をしている山田浅右ェ衛門(栗塚旭)は務めを終えて帰宅しました。
その夜、使用人の弥助(鮎川浩)と川で釣りをしていた浅右ェ衛門は身投げした女性を発見して引き揚げ、家に連れ帰って寝かせました。
良く見るとその女性はおよう(長谷川稀世)で浅右ェ衛門はかつて彼女と夫婦になる予定だったのですが、ようは彼を捨てて小栗新之助(高津住男)と結婚していました。
彼女は浅右ェ衛門を捨てる際に「最初から新之助と付き合うつもりだったし、首斬り役人の妻はご免」と酷い振り方をしていました。

ようは心中したということで、与力達が山田家を訪ねて来るのですが、浅右ェ衛門はそんな者は当家にはおらんと追い返します。
尚、ようは「私はおようでは無い」としつこく否定していました。
ある日、命乞いをする女性の罪人を見た浅右ェ衛門はようと見間違えるという幻覚を見て、何度も首斬りをしくじり、更に自分の脚を傷つけてしまうという失態を犯します。

彼が帰宅するとようは逃亡しており、また、彼の家には罪人を弔う仏壇があったのですが、仏壇の蝋燭が一斉に灯り、青白い顔が沢山浮かび上がって恨み言を言うという幻覚を見てしまいました。
その深夜、先日首斬りをしくじった女性の連れ合いだった亥蔵という男が現れて恨み言を言い、斬り掛かる浅右ェ衛門を散々に翻弄、挑発した後に姿を消しました。

弥助に亥蔵のことを調べて貰った所、彼は罪人女性が首を斬られる前日に病で亡くなっていたと判明します。
暗い顔をした浅右ェ衛門に弥助は「たまには吉原でも行って遊んでは?」と勧め、浅右ェ衛門は「ソッカー」と箪笥の中からお金を出して出掛けることにしました。
尚、箪笥の中には今まで貯めたお金がたんまり入っており、弥助はお金を出す様子をガン見していました。

さて、遊郭に着いた浅右ェ衛門は女将さんに「今日、新人入ったから」と女郎としてようを通されました。
ようは心中の片割れとして遊郭に払い下げられており、一生奉公の身となっていました。
彼女は小間物屋の娘だったのですが店はつぶれ、新之助も博打でこしらえた借金で首が回らなくなって心中に至ったそうです。
浅右ェ衛門はようを身受けすることにし、「首斬り役人嫌ならやめるから」と彼女を説得しました。

ということで浅右ェ衛門は奉行に「もう気力がありません」とお役御免を申し出るのですが、山田家は元々士族では無く居合抜きの大道芸人で、初代浅右ェ衛門は「士族になる代わりにうちの子孫は代々首斬り役人します。嫌なら切腹です」という証文を書いていたのです。
奉行は「どうするの。辞める?切腹する?」と迫り、衝撃の事実に狼狽した浅右ェ衛門は引き下がるしかありませんでした。
浅右ェ衛門は「俺に残ったのは金だけ」と雨の中をしょんぼり帰宅するのですが、弥助が箪笥のお金をもれなく持ち逃げしていました。

実は新之助も生き延びており、彼は辻斬りをして得たお金でように接近していました。
新之助は自殺した女郎が居ると聞き、お棺の中の死体と共にようを入れて彼女を連れ出そうとしました。
一方、絶望した浅右ェ衛門は遊郭に向かったのですが、実は弥助はお金を持ち逃げしたのではなく、山田家に入った泥棒を追撃して返り討ちに遭っていたのです。
弥助さん。疑ってすみませんでした。
そして浅右ェ衛門は遊郭で「ようが脱走した」と聞かされました。

感想

これは普通です。
首斬り役人が悪女に翻弄されてしまう話です。
浅右ェ衛門は何も悪いことしてないのですが、なんとも理不尽な話です。
他にも女性は沢山居ると思うのですが、「元大道芸人。プークスクス」みたいな感じだったのでしょうか?
ちょっと可哀想。

浅右ェ衛門も世間知らずなのか、お金を箪笥に入れたりとうっかりな行動が目立ちます。
この人、遊郭でように会って無くても、違う女郎に騙されそうです。

新之助のクズ振りとようのビッチ振りが優勝ですが、同僚も嫌味だったり、奉行も意地悪だったりします。
いい人は弥助さんだけだというクズ世界です。
最後の生首シーンはなかなか怖かったです。

ラストまでのあらすじ

新之助は寺に運び込まれたお棺からようを出し、二人は遠くに逃げることにしました。
死体役の人も狭くて大変ですね。
一方、また夢も希望も失った浅右ェ衛門はしょんぼりと帰宅したのですが、落武者のようになった弥助を発見し、ひとまず筵を被せました。
そこに図々しくも新之助とようが訪ねて来て、匿ってくれと勝手に家に上がり込みます。
浅右ェ衛門はようと出会ってからロクなことないですね。

なんという因縁でしょう、実は新之助が斬ったのはお金を取り戻した弥助だったのです。
新之助は弥助から奪ったお金を投げて寄越し、怒りの浅右ェ衛門は新之助を斬り捨てました。
彼は止せばいいのに、ようを連れて逃げることにし、折しも奉行所の役人が新之助の件で山田家に乱入して来ていました。
二人はあっさりと捕まってしまい、浅右ェ衛門の罪は減じられましたが、「一生給金無しで首斬りだけをし、裏門から出入りし、他の同心と会話することもご法度」と奉行から命じられました。
浅右ェ衛門は他人の刀で首斬りをすることで「試し料」として給金を得ていたのです。

首斬り奴隷となった浅右ェ衛門が最初に処刑を命じられたのはようの斬首でした。
ようの首を刎ねた浅右ェ衛門は乱心し、奉行に斬り掛かって取り押さえられ、山田家は取り潰しとなりました。
自宅の仏壇の前に居た浅右ェ衛門の前にようの首を持った新之助の亡霊が現れ、浅右ェ衛門は刀を振り回して発狂しました。
その後、奉行が浅右ェ衛門を抹殺しに来たのですが、浅右ェ衛門は首の無い遺体で発見されました。

エンドロールで終了です。

何がどうなると自分の首が斬れるのかナゾでした。

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