ちょっとHです バンパイア・ラヴァーズ

バンパイア・ラヴァーズ

美女吸血鬼にひどい目に遭う話

制作年 1970年
制作国 イギリス
監督 ロイ・ウォード・ベイカー
脚本 チューダー・ゲイツ
原作 ジョゼフ・シェルダン・レ・ファニュ
上映時間 91分
出演
イングリッド・ピット
ジョージ・コール
ピーター・カッシング

だいたいのあらすじ

ハートグ男爵(ダグラス・ウィルマー)は近辺に起こった恐ろしい出来事の手記を書き終えていました。
それはカルンシュタイン城に巣食うバンパイアの犠牲になった彼の姉・イザベラとそれに対する彼の復讐の物語だったのです。
舞台の古城が素晴らしいと思います。
吸血鬼は夜な夜な町に出没しては、酒場の男性等を餌食にしては城にある棺に戻ってくるということを繰り返していました。
ハートグは夜の間に城に忍び込んで吸血鬼の白装束を奪い、城に戻って来た女吸血鬼を白装束でおびき出して首を刎ねて滅しました。

ある夜、スピルスドルフ将軍(ピーター・カッシング)の屋敷で舞踏会が開催され、招待を受けて伯爵夫人(ドーン・アダムス)とその娘マルシーラ(イングリッド・ピット)が現れました。
マルシーラはエキゾチックな感じの美女で、会場の男性は早速彼女に群がってダンスを申し込みます。
そんな中将軍の姪・ローラ(ピッパ・スティール)のパートナー・カールだけはマルシーラを一瞥しただけだったので、ローラは「この人、誠実だわ」と喜ぶのでした。

その後、会場には青白い顔をしたドラキュラマントの御者が駆けつけ、伯爵夫人に親友の危篤を告げます。
彼女は夜通し馬車で帰ることになるのですが、「娘はどうしよう…」と困っていたので、スピルスドルフは「よろしければ娘さんはお預かりしますよ」と助け船を出し、マルシーラはスピルスドルフ家の厄介になることになりました。
早速マルシーラは外に出て、先ほどの御者と何やら密会を始めるのですが、御者は「やったぜ」的な表情でニヤリとしていました。

翌日、年齢も近いということでローラとマルシーラは早速仲良くなったのですが、その夜からローラは猫に圧し掛かられるという悪夢を見ては悲鳴を上げ、屋敷内を騒がせるようになります。
日に日にやつれて行くローラを見て、スピルスドルフは医師(ファーディ・メイン)に相談したのですが、年頃の娘には良くあることだから心配ないということでした。
またローラは誰とも会わなくなってしまい、彼女が大好きだったカールも門前払いされてしまうのですが、マルシーラだけは彼女の部屋に通されてキスをしたりするという百合展開を繰り広げていました。
スピルスドルフもこれには困ったようで、カールに「早く伯爵夫人が迎えに来ないかなー」とこぼしていました。

そして衰弱したローラは真っ白な顔で死亡してしまったのですが、彼女の首筋には二つの牙の痕のような物があり、また、マルシーラも姿を消しました。
カールとスピルスドルフは大層ショックを受け、その後屋敷を訪問したモートン氏(ジョージ・コール)とその娘でローラと仲良しだったエマ(マデリン・スミス)も悲しみに沈みます。
スピルスドルフは友人であるハートグの下へ向かいました。
一方、この領の外れにある森の中では村娘が女性に襲われ、その様子をあの御者が馬上で眺めていました。
この映画は若い女性は皆スッポンポンになるか乳を出すというルールがあるようなのですが、この村娘の人は脱がないです。
村娘ファンの人には残念ですが仕方ありません。これからも頑張っていきましょう。

伯爵夫人は路上で馬車で事故を起こして「まあ困ったわ…」とお馴染みの寸劇を始め、通りがかったモートンに姪だというカルミーラ(イングリッド・ピット)を上手いこと押し付けます。
マルシーラと面識の無かったモートン達はすっかり騙されてしまったのです!
当たり屋とか寸借詐欺の手口ですね。この女マルシーラだよ!ってモートンさんに知らせたいです。
エマはキュートなのですが、語学には弱いらしく家庭教師ペロド―(ケイト・オマラ)にドイツ語を教わっていたのですが、上手く話せず、それに対してカルミーラは語学堪能な所をいきなり見せつけます。
こういうのって内緒にしてた方が正体バレずに済むと思うのですが、どうなんでしょう。

カルミーラは居候の癖に態度がデカく、エマを「田舎娘」と見下すのですが、素直なエマは服を借りたりして、すっかりカルミーラに憧れてしまいます。
画面ではお着換えシーンが展開しているのですが、凄く素朴でほのぼのとしたBGMが流れていて、なんかウケます。
その夜、エマもローラ同様に大きな猫に襲われるという悪夢を見てしまい、モートン家の前にはお約束の御者が佇んでいました。
彼女の悲鳴を聞きつけてペロド―が飛んできたのですが、猫の話を聞いてグスタフという飼い猫を灯りに近づけて影を見せ、これと間違えたのだと納得させます。

エマはなんだかやつれて来たので、モートンは心配するのですが、彼はウィーンに行く用事があったので旅立ちます。
彼は道中でカールに出会い、「エマが元気ないから見舞いに来てやって、若い娘もいるよ!」と声を掛けました。
エマはペロド―に「ひたすら猫の夢見るんだけど…」と打ち明けるのですが、ペロドーは「それグスタフだから」と慰めるだけでした。

カールはモテモテだったようで、エマも彼には憧れており、彼女はローラやスピルスドルフの話もします。
カルミーラはそれを聞いて「こいつローラの知り合いだったのか」と悟り、「私はあなたのこと愛してるのよ。他の男の話しないで!」的なことを言って十八番の百合展開に持ち込もうとします。
部屋の外でそれを立ち聞きしていたペロド―は「はいはい、今日はそこまで」と二人を解散させます。
ペロド―ナイスアシストです。

やはり村娘を襲っていたのはカルミーラだったらしく、彼女はその夜も木こりの娘を襲った後に霧深いカルンシュタイン城をウロウロしていました。
そういえばカール来ませんでしたね。期待してたんですが。
スピルスドルフも何してるんでしょうか?

翌日、木こりの娘の葬儀の列が日向ぼっこをしていたエマとカルミーラの付近を通り過ぎるのですが、カルミーラは祈りを捧げる葬式の参列が大嫌いなようで、エマに「お前も死ぬ。皆死ぬ」とヤバイ発言をして当たり散らしていました。
しかし天然なエマはあまり気にせず、「そういえば先週は鍛冶屋の新妻が死んだのよねえ」と話し、「抱きしめて!」と迫るカルミーラのキスは拒みつつも優しく抱きしめるのでした。
ローラに比べるとチャームが掛かりにくいみたいで、天然度とか関係してるんでしょうか。

その夜、エマはいつも見ている悪夢の内容をカルミーラに打ち明けるのですが、それによればデカい猫に襲われた後にそれがカルミーラに変身し、優しく抱きしめてくれるのですが、噛まれたように痛いということでした。
カルミーラは「まあ…」と同情し「私と離れなければ安心」と言いつつエマの服をはだけ、百合展開に持ち込みました。
ということでそれを屋敷の前には御者がいるといういつものセット内容でした。
むしろ安心して観られるようになって来ました。

やはりエマはチャームの掛かりが悪かったようで、猫に噛まれたと悲鳴を上げ、駆けつけたペロド―に首の傷を見せるのですが、カルミーラがブローチを手に現れ「これで刺したのねオホホ」とピンの部分を見せます。
そしてカルミーラはペロド―を部屋の外に連れ出して魅了攻撃し、あっさり陥落したペロド―に全裸で迫ります。
翌日、のこのことカールがモートン家を訪ねたのですが、カルミーラ一味になってしまったペロド―に「お嬢様は来週まで忙しいし、元気だから」と門前払いされました。
しかし家政婦が部屋でぐったりしているエマを見て、執事のレントン(ハーベイ・ホール)に「お嬢様の様子がおかしい」と知らせました。
レントンはペロドーに「お嬢様に医者を呼ぶべき」と進言するのですが、「必要なら私が呼びます」却下されました。

その夜、レントンは「エマ様がヤバいのに…、何だよあのペドロ―は」と酒場でやけ酒を呑んでいたのですが、この辺りで連続殺人が三件も起こっており、被害者の状況がエマに似ていると悟ります。
彼は「これは一大事」と医師の家をノックして助けを求め、事情を話してモートン家へ連れて行きます。
レントンナイスアシストです。
ペドロ―は医師を追い払おうとするのですが、医師は無理矢理上がり込んでエマを診察します。
エマは弱っていましたが、命に別状はありませんでした。

レントンはエマの部屋にニンニクを持ち込むのですが、ペドロ―はそれを異常に嫌がります。
その様子を見た医師は「身体に良さそうだからニンニクどんどん置いちゃって」とレントンに指示しました。
そして医師は迷信は信じないと言いつつもエマの胸にロザリオを装着させました。
その後、医師はレントンに「ペロド―をエマに近付けるな」と指示して去りました。
ペドロ―は家政婦に命じてニンニクを片付けるように命じるのですが、レントンは医師の命令は絶対!とニンニクは撤去させませんでした。

感想

これは普通です。軽く珍作です。
吸血鬼映画なのですが、ヘンな展開が多いのでヘンな方向に面白いです。
特に怖くは無いのですが、雰囲気はなかなか良いのです。
皆さん大真面目なので、余計に可笑しく感じてしまうのかもしれません。
とは言ってもスピルスドルフ達の気持ちになると、やっぱり悲劇ではありますし、ペドロ―が一味になってからの展開はハラハラして面白いのです。
スリリングな展開になってやきもきするのですが、誰かが助けてくれるという展開はほっとしますね。

この映画の吸血鬼の能力は主に魅了を扱ってるみたいです。
そういえばRPGに出てくるヴァンパイアってたまにチャームしてましたね。
私、カルミーラを見るとイラッと来るんですが、自分は天然ではないと認識してますのでやっぱり一味にされそうです。
それはそうとしてチャームする相手は殆ど女性という誰得な内容なのですが、男性はこういうの好きなんでしょうか?
まあ確かに裸体は沢山でますけど。
反対におじさん達は瞬殺されるという扱いの悪さで、可哀想。

そうそう、カルミーラは太陽の下に出られるという珍しいヴァンパイアです。
吸血鬼って自分の名前をアナグラムにするのが好きみたいで、この作品もそうでした。

女優さんのレベルは高いみたいで、村娘の人も可愛かったです。
私的にはどことなく荒川静香さん似のペロド―が知的な感じで素敵だと思いました。
私が一番好きなのはレントンですね。
見た目がカッコいいのは断然スピルスドルフだと思いますが、あまり活躍しません。
レントンは普段ユルいけどやる時はやる所が好きです。

好き嫌いが分かれそうな作品だと思いましたが、私は面白いと感じました。

ラストまでのあらすじ

その後、カルミーラもエマに近付こうとするのですが、ニンニクとロザリオの鉄壁防御の前に引き下がります。
そしてカルミーラは馬で移動中の医師に襲い掛かって吸血しました。
一方、モートンはレントンから連絡を受けて屋敷に戻って来ました。

レントンは事情を説明して吸血鬼の仕業だと訴えたので、モートンは事情通の酒場の店主を呼んで話を聞くことにしました。
酒場の店主は、あれはカルンシュタイン一族の生き残りだと話します。
ハートグが吸血鬼から奪っていた白い衣装は死に装束で、彼等はそれを奪われると安息がなくなるそうです。
彼は吸血鬼を全滅させた筈だったのですが、どうやら生き残りがいたらしいのです。

モートンは医師が来ないので、迎えに走るのですが、カールに医師の死を知らされ、道端に転がっていた医師の遺体も発見しました。
そこにやっとスピルスドルフとハートグが馬車で現れました。
遅いです。
その頃、カルミーラはエマに接近しようとニンニクを退けろと家政婦に指示したのですが、却下されていたので、レントンにキスをして陥落していました。

スピルスドルフとハートグはモートンとカールを連れてカルンシュタイン城に向かいました。
ハートグは当時のことを皆に語り、自分は疲れていたのでミルカーラという娘の墓を見落としたと告白します。
ミルカーラの肖像画を見た一行は「マルシーラだ!」、「カルミーラだ」と驚き、カールがモートン家に向かうことになりました。
一方、レントンは家政婦に命じてエマの部屋のニンニクとロザリオを片付けさせるのですが、カルミーラとHしようとして本性を現した彼女に吸血殺害されていました。

カルミーラはエマを仲間にするために連れ去ろうとするのですが、「私を連れてって」と訴えるペドロ―を吸血して殺害し、それを見たエマは卒倒しました。
そこにカールが飛び込んで来てカルミーラに襲われますが、十字型のナイフで追い払うとカルミーラは透明になって逃げ去りました。
ハートグ達は城に戻って来たカルミーラを発見して棺を特定しました。

スピルスドルフはローラの仇とカルミーラの胸に杭を差し、念入りに首を刎ねました。
一方、ベッドに運ばれたエマはカルミーラの胸に杭が刺さった時に悲鳴を上げていましたが、無事でした。
カルミーラが墓地に戻されるとミルカーラの肖像画は骸骨になってしまいました。

エンドロールで終了です。

あの黒い御者と伯爵夫人はなんだったんでしょうか?

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