情緒不安定な女性の話 ラブリー・モリー

ラブリー・モリー

実家に帰るとひどい目に遭う話

制作年 2011年
制作国 アメリカ
監督 エドゥアルド・サンチェス
脚本 エドゥアルド・サンチェス
上映時間 100分
出演
アレクサンドラ・ホールデン
グレッチェン・ロッジ
ジョニー・ルイス

だいたいのあらすじ

精神を病んだ表情のモリー(グレッチェン・ロッジ)がカメラの前で「私じゃない。何が起こっても私の意思じゃない。彼が怒る」等と意味不明なことを言いながら首にナイフを当て公開自殺しようとしていたのですが、思いとどまりました。

その1年前
モリーは周囲の人に祝福を受け、ティム・レイノルズ(ジョニー・ルイス)と結婚しました。
その後、キッチンに侵入者ありと家の警報が作動したのですが、警察が調べた所、何も異常は無く、ティムは確かに鍵を掛けたということでした。
尚、ティムはトラックのドライバーをしていて留守がちなのですが、極力モリーと二人の時間は作ろうと努力してくれました。
モリーは誕生日を迎え、ティムは仕事だったのものの、彼女が勤務する清掃会社の同僚や姉のハンナ(アレクサンドラ・ホールデン)が誕生日を祝ってくれました。

実はモリーが住んでいるのは実家であり、彼女の父は非常に馬が好きな人物だったようですが、モリーは父の事が嫌いだったようです。
その夜、独りぼっちだった彼女は台所のドアがガタガタと揺れるのを目撃し、怖くなって通報します。
先日の警官がまた来てくれたのですが、近所の子供の悪戯ではないかということでした。
モリーは警官に「父の事を覚えていない」と話し、「その方がいい」と返答されていました。

モリーは薬物で失敗した過去でもあるのか、同僚にマリファナ分けてくれない?と持ち掛けて「前みたいになったら困る」と断られていました。
その夜、モリーは地下室で女性がすすり泣くような声を聞き、地下室へ降りて行きました。
翌朝、ティムが帰宅するとモリーはベッドに腰掛けて放心していて反応が無く、ようやく反応したと思えば「彼は生きてる」と呟いただけでした。
ティムは様子がおかしかったモリーを外に連れ出すのですが、「彼って誰?」という問いには彼女は返答しませんでした。

その夜、モリーは幼少期の自分と父が並んで写っている写真を見て泣きながら、熊のぬいぐるみの中に隠していたコカインを吸入したようでした。
翌朝、モリーは朝食も採らずにティムと激しくHし、そのままプイと出勤するというエキセントリックな行動を取り始めます。
彼女は職場でも顔色が悪いから帰れと上司に言われるのですが、稼ぎたいからと内部の仕事を当てがってもらいました。
洗濯業務をこなしていたモリーは地下の廊下で「愛しいモリー」と呼び掛けるしわがれた声を耳にしました。

彼女はすっかり薬物を常用するようになり、目の周りもパンダのようになってしまいます。
そしてカメラに向かって「地下で恐ろしい物を発見した。全て見せてあげる」等と意味不明なことを独白していました。
その夜も「愛しいモリー」の声やドアガチャガチャの嫌がらせがあったので、モリーはその映像を記録することにしたようですが、どうやら見えない何かに暴行を受けたようでした。
翌日出勤したモリーは上司に呼びだされ、監視カメラに写っていたまるでレイプされるように壁に向かって腰を振るモリーの奇行を映したビデオを見せられ、クビを宣告されます。

その夜、モリーは以前から近所の娘を持つ一家をカメラで撮影していたのですが、今回はその娘に近付いてアップで撮影しました。
帰宅した彼女は全裸でベッドに座ってタバコをふかしていました。
ティムはモリーが心配だったので、知り合いの牧師を話し相手に呼びました。
彼女は「忘れたい過去がある」等と言っていたのですが、牧師に下着を見せて誘惑したり、「ゲイなの」と侮辱したりと酷い行動を取り、牧師は唖然として引き揚げます。
完全に薬物に溺れたモリーは、牧師が帰るなり吸引したり、注射したりとコカインを満喫していました。

その後、モリーは小さい息子が居るハンナの家に夜中だというのにしきりに全身を掻きながら押し掛け、「彼が来る」と怯えたり、ハンナが手を貸そうとすると「触るな」と怒鳴ったりと奇行を炸裂させます。
ハンナはやっと彼女を宥め、添い寝して落ち着かせたのですが、モリーは「病院には入れないで」と懇願しました。
モリーはその後も例の娘が居る一家の母親の盗撮を続けていました。

仕事から帰宅したティムは家の中に死体でもあるのかという異臭と机の上のコカインを見てガッカリします。
心ここにあらずという様子のモリーに「医者に行け。予約する」とティムは一緒に夕食を採りながら諭すのですが、彼女は「私は捨てられるって彼が言ってた」と意味不明なことを言うばかりでした。
その後、モリーはキッチンに座り「私達は愛してた。ハンナはそんなことしない」等と独り芝居を続けており、ティムの存在に気付くと「これが私の父ベンよ」と何もいないのに紹介したりします。
モリーは「なぜ姿を現さないのよ!」と見えないベンにブチ切れ、ティムには「私は狂ってない。信じて」とどう見ても狂ってますという状態で訴えるのでした。

翌日、早速モリーを病院へ連れて行ったティムでしたが、健康上は何も問題はないと診断され、睡眠薬を処方されました。
また父のことを言い出したら精神科に行った方がいいと医師から助言されるのですが、ティムはモリーが反社会的な行動を起こすのではないかと心配になります。
そして夜になるとモリーは「彼が来た」と騒ぎ、ティムには何も見えず聞こえないので困ってしまうのでした。
クローゼットの隅でカメラを構え怯えるモリーについ声を荒げてしまい、謝罪してキスをするのですが、モリーに唇を噛み千切られてしまいました。

感想

これは普通です。
お話は若い女性が段々と狂気に憑りつかれるというものでした。
しかし全て投げっぱなっしなので、細部は良くわかりません。
正直、前半は凄く退屈なのですが、段々と面白くはなります。
もう少し「これは確実!」とうヒントが欲しかったと感じられ、正解が殆ど無い状態で見ても考察が難しいと思います。
私の結論は「薬物ダメ!」としか言いようが無かったです。
一番の悩みどころはモリーがあの家に執着する理由で、これは全く分かりませんでした。
さっさと引っ越して通院していれば何とかなりそうだった気がするのですが。
モリーの主観的なものは何一つ信用できないので、ハンディカメラに映っているものは「事実」なのだと判断しました。

憶測ですが、時系列だと
母がなんらかの事件で死亡
父が姉妹を虐待
ハンナが父を殺害
モリー施設送り(完全に憶測)
モリー薬物中毒
モリー結婚
モリー発狂
みたいな感じでしょうか。

ブレアの監督ということで、演出面は全く期待できそうにないと思って観たのですが、意外に映像は良かったです。
モリーの演技が上手いのもありますが、妙にリアリティがあると感じました。
ただ、モリーがハンディカメラで撮影したPOVのシーンは冒頭のポルターガイスト現象と結末付近のものだけで良かったかなあと感じました。
決して無意味では無く、ハンディカメラにも意味はあるのだと私は思ってますが。

モリーの人は全裸でいることが多いので大変だったと思います。
最初の内はちょっと大げさな感じもするのですが、段々と狂気に至る様子が上手かったと思います。
こんなのが身内に居たら嫌だなあと感じさせる点が上手です。
ハンナもティムも情が深いと思われ、私なら家族でもすぐ110TELしてると思います。

ラストまでのあらすじ

モリーは森ーだけに森に走り去ったということで、ティムはハンナを呼び出し、精神科に引き渡した方がいい!と喧嘩腰で怒鳴りつけます。
ハンナはティムには同情しつつも、過去にモリーが病院でひどい目に遭っていたことを匂わせ、精神科には行かせないと言います。
ティムはそれでもモリーを愛していると言い、ハンナはモリーを捜しに行き、ティムは病院へ行きます。

ハンナはモリーを発見したのですが、野生化したのかモリーは家へ逃げ帰り、地下室に籠りました。
仕方なく、ハンナは地下室に降りるのですが、家の中はひどい異臭が漂っていました。
それもそのはずでモリーは以前に森で発見した鹿の死骸を家の中に運び込んで天井にぶら下げ、ドライバーでブスブス刺していたのです。
そして彼女はハンナに「彼からお前が殺したと聞いた」とハンナが父親を殺害したことを匂わせます。
ハンナは違うと否定しましたが、モリーは「お前がパパを殺したー」とウジの湧いた鹿の遺体を抱っこしながら絶叫しました。

その後、モリーは少し落ち着いてベッドに横になったのですが、ハンナは「ママの死後、お前を守ろうと思った」と泣きながら説明し、「パパは止めても止めてくれなかった」と父が何等かの暴行を娘に加えていたことを匂わせます。
そしてハンナは「どうしてこの家に戻って来たのよ」と事情を知れば誰もがうなずけるツッコミを入れてくれたのですが、モリーはそれに対しては返答せず、ベッドルームが姉妹の逃げ場であり、身を隠す場所であったことを匂わせます。

ハンナはここを出て一緒に暮らそうと持ち掛けるのですが、モリーはハンナの息子であるピーターを魚みたいに切刻むからダメだと返答し、「フフフ」と笑ってハンナを凍り付かせました。
流石のハンナも言葉を失い、悲しそうな表情で引き揚げることしか出来ませんでした。
自分が必死に守った相手がこれでは遣り切れませんよね。
謎の声に悩まされるモリーはスコップとカメラを手に家を出て、あの娘がいる一家の家に行き、撮影していたのですが、どうやら母親はティムと不倫していたようです。
そしてその後は全裸でベッドに座るといういつもの行事を行っていました。
裸祭かな?

その後、モリーは訪問して来た牧師を全裸でお出迎えしてHさせた後に殺害し、「私がやったんじゃなくて彼がさせた」とハンナの留守電に吹き込んでいました。
ティムが帰宅するとモリーの姿は無く、カメラが置いてあったので見て見ると、自分の不倫映像が録画されていました。
背後からモリーが現れてバットでティムを殴りつけ、「悪かった…」と力なく謝る彼を地下に引き摺って行き、牧師と同様に後頭部にドライバーを刺して殺害しました。
また、モリーは不倫母の娘も殺害して森に埋めており、捜索隊に発見された娘の遺体を見て泣き叫ぶ母の様子をビデオに収めていました。

その後、モリーは全裸で家を出て行き、庭先にいた何者かに取り込まれていました。
ハンナはモリーが失踪したので家を売ることにしましたが、ある日家に立ち寄ります。
床に転がっていたアルバムの父の写真は顔の部分が全て馬に貼り換えられていました。
そして地下室から物音を聞いたハンナはドアを開け、現れた何者かに手を差し伸べました。

全く説明がないので、どういうことなのか分かりませんが、原因はモリーではないかと思います。
最初の方のカメラには何も映っていなかったので、家には父の霊は居らず、ポルターガイスト的なものだけ居たのだと思います。
もしかするとモリーはハンナが父を殺害する場面を見たのかも?と思いましたが、ハンナが父を殺した理由を説明していたことから、モリーは知らなかったと憶測しました。
もし目撃していたのであれば、ハンナは殺害理由をその場で説明したのではないかと思います。
モリーは薄々ハンナが父を殺害したのではないかと疑っていて、自分の心の中の「彼」に聞いたのだと思います。
最後のカメラに映っていた手を広げた何かはモリーが産んでしまったものか、強くなったポルターガイストなのではないかと思います。
これは今までカメラに映っていなかったものが映ってますので、事実だと思います。
彼女のトラウマと薬物中毒で病んだ心が悪魔を産んだ、またはポルターガイスト的なものを強大化させたのではないかと思います。
ハンナが地下室に手を伸ばしていたのは悪魔化したモリーなのではないでしょうか?

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