電話にでんわ クレーマー case1

クレーマー case1

ヤバいクレーマーにひどい目に遭う話

制作年 2008年
制作国 日本
監督 金子大志
脚本 金子大志/秋本健樹/古賀奏一郎
上映時間 81分
出演
柏原収史
平田弥里
しほの涼

だいたいのあらすじ

山辺製菓のお客様相談室に所属している継村尚人(柏原収史)は日々顧客からのクレームと戦っていました。
彼はいつも冷静に顧客に接しており、他の同僚3名からは一目置かれる存在でした。
ある日、理不尽な顧客に怒鳴りつけられてストレスを感じていた継村は直後に架って来たコツコツ音のする無言電話の応対で、相手が無反応だったので少し強い調子で受話器を置いてしまいました。
他の担当安食(平田弥里)にも同様の無言電話が架って来たので、継村が代わって対応すると、男はナイトウと名乗り、購入したミネラルAという飲料に虫が混入していたと言います。
継村が着払いで製品を送るように丁寧に依頼したのですが、ナイトウは連絡先を告げずに電話を切りました。

継村は両親を7年前に失ってから妹のマイ(しほの涼)と二人暮らしなのですが、マイとの間は上手く行っておらず、彼女は外に泊まり歩いていました。
そんな継村の趣味はジグソウパズルで、帰宅した彼が完成品に糊を塗っていると電話が架って来ました。
継村は仕事柄なのかプライベートでは電話に出たくないようで、渋々名乗らずに出たのですが、何と電話の主はナイトウでした!
ナイトウは相変わらずおどおどした口調で「ペットボトルの送り先は会社なのか、継村の家なのか?」と恐ろしい質問するので、継村は「ラベルにある会社の住所に送ってください」と依頼したのですが、「なぜこの番号を知ったのか?」という継村の問いには答えず、ナイトウは電話を切りました。

翌日もナイトウは継村の会社に「お幾つですか?彼女居るんですか?」的な電話を架けて来て、継村を苛立たせ、それを表面に出せないのをいいことに「あれ?もしかして怒ってます?」的なことを言って彼を疲弊させます。
そして同僚の大竹(三浦アキフミ)がナイトウからの荷物を持ってきたのですが、中には何と未開封でウジが大量に入ったミネラルAが同梱されていました。

これには同僚浅見(長澤奈央)もビックリで、直後に再びナイトウから継村に電話がありました。
思わず継村が「これはいくらなんでもあり得ない」と言い掛けるとナイトウはクレーマーとしての本性を現し、電話を切った件等をネチネチと責めて謝罪させ、「改めて謝罪したいので連絡先を」という継村に「そんなことされてもどうしようもない」と訴えます。
「じゃあ、どうすれば!」と声を荒げてしまった継村に「それを考えるのがお前らの仕事でしょ」的な事を言ってナイトウは電話を切りました。

上司に相談した継村でしたが、実はこの会社はゼリー商品から大腸菌が出た件をもみ消していたので、警察に相談する訳にもいかず、「くれぐれも金は出すな」と釘を刺されただけでした。
こういう場合は製造工場に「未開封商品に異物を混入させるのは可能なのか」という点で調査すべきだと思います。
実は継村と安食は内緒で社内恋愛しているのですが、いつも密会している会社の向かいの喫茶店で誕生日プレゼントのネクタイを渡されました。
喫茶店のBGMがチャイコの白鳥湖のワルツですね。
上機嫌で帰宅した継村が玄関ドアを開けるとノブにカミソリが仕込んであったので手を怪我してしまいます。
そのタイミングでまるで彼を監視しているかのようにナイトウから携帯電話に着信があり、「貴様、犯罪だぞ!」と思わず声を荒げる継村に「お前の会社を潰すのは簡単、言葉に気を付けないともっと痛い目みる」的な脅迫で答えるのでした。

翌日、出社するとミネラルAから毒物が検出されたという騒動が起きたのですが、直後に架電してきたナイトウはゼリーの大腸菌やネクタイの件を知っているようで、思わず継村は「お前、どこにいる?」と絶句します。
継村は会社の向かいの喫茶店にナイトウが居るに違いない!と考えて店に飛び込んだのですが、客はカウンターの男女とテーブル席のカップル、テーブルでPCを閲覧している挑発の男性、サラリーマン風の中年男性、オタク風の男性、カウンターに座る男性の六組でした。
オタク風の男性が店を出て行ったので追い掛けようとしたのですが、継村は電話の際にいつも聞いていたコツコツ音を耳にして思いとどまります。

コツコツ音はカウンターの男性が足元のバーを蹴って出していたので、継村はいきなり「お前のやっていることは犯罪行為!」と男に詰め寄り、キレた男に反撃されてしまいました。
直後にナイトウから着信があり「人を疑うのはお客様係として失格」とあざ笑う内容でした。
継村は「お金なら出す!」と10万で買収しようとしたのですが、ナイトウは「あなた腐ってる!」と腹を立て、「それなりのやり方で償ってもらう」と宣言して電話を切りました。
そして帰社した継村は安食から会社を辞めるつもりだと告げられてしまい、週末に映画デートの約束はしたものの、若干距離を置かれたような雰囲気でした。

安食は本社に戻されたミネラルAの箱が消えたので所在を確認しようと倉庫に入るのですが、そこでウジ虫が入った瓶とコツコツ音を聞きました。
コツコツ音の主は天井から落ちた水が一斗缶に当たる音で、ナイトウはどうやらここから電話していたようです。
その直後に彼女は何者かに襲われてしまい、椅子に拘束されてミネラルAを飲まされまくるという拷問を受けます。
翌日、安食は会社に連絡を入れずに欠勤しましたが、親には「心配しないで」という連絡があったということです。

ミネラルAは製造中止になったのですが、ナイトウは回収分を勝手に配布しているらしく、継村にそれをわざわざ連絡して来ました。
浅見からミネラルAを飲んでいた子を見たと聞いた継村は場所を特定し、公園で子供達に配布していた男を捕まえたのですが、彼はお金で雇われていただけでした。
継村は箱に入っていたミネラルAを次々にぶちまけたので、迷惑行為ということで警察に連行されました。
彼は刑事に自分は製造元の社員で毒物が混入した製品配布を止めさせただけだと説明したのですが、問い合わせをした警察官は継村が社員であることを認めたものの、社長からはそのような事実はないと言われたと返答しました。

社長は事態をもみ消しにかかったので、継村はひとまず謝罪して事なきを得ました。
帰社した継村は社長から謝罪を受けたものの、会社の体裁を保つために自宅謹慎を言い渡されます。
継村は営業部出身で社内事情にも詳しい大竹に「お前がナイトウなら辻褄が合う!」と掴みかかり、会社から叩き出されました。
公園で黄昏ていた彼は少女から「渡せと頼まれた」と箱を受け取ったのですが、中には安食が持っていたぬいぐるみが入っていました。
その直後に継村の携帯にナイトウから安食の件で挑発するような内容の電話がありました。

継村はすっかり酒浸りになってしまい、毎日のように飲み歩いていたのですが、彼が留守にしている間にマイはシャワーヘッドからウジ虫が湧いて来るという恐怖体験をします。
そしてその直後に何者かにクローゼットに引き摺りこまれて消えました。
相変わらずこの子は細いですね。

感想

これは普通です。怖いです。
お話はクレーマーに苦情係が追い詰められていくという内容ですが、これが地味に面白いです。
誰がサイコなのよという問題は置いておいてサイコ・サスペンスホラー系の話ですね。
継村の演技力もあり、退屈しない面白さです。
オチも結論は出ているのですが、所々に考慮ポイントを残している点が良かった気がしました。

ちょっと設定とか苦しい面があったような気がしたのと、一部辻褄が合わないような気がしたポイントがありましたが、内容が面白いので気にはなりませんでした。
後、そのポイントも見方を変えれば違和感ないという。
最初の継村の顧客との応対等も台詞がきちんとしている印象で、脚本が良い印象です。
後から考えるとお話の構成は良く寝られてるのかもしれないです。

演出もそんなに悪くなく、倉庫のシーンとかなかなか良かったです。
内容的に好みが分かれそうですが、私的には楽しめた作品です。

唯一残念だったのが、安食の演技で、この人はホラーとか合わないのかな?と単純に思いました。
悪い訳では無くて普通なので、多分合ってないだけだと思います。
刑事役の人は私好きで、この人たまに見るのですが、お名前も知らないという。

ラストまでのあらすじ

翌日、マイの事等知らない継村は発狂した様子で会社に現れ、「電話はダメだ!盗聴されてる!」といきなり浅見の電話線を抜き、皆から白い目で見られます。
大竹によれば業者を呼んで社内を点検し、盗聴器や監視カメラが無いことを確認したらしく、社長も温泉旅行で不在ということだったので、「これがナイトウの筋書きか」と大笑いしながら引き揚げる継村でした。
帰宅した継村は謎の探知機を手に家の中の盗聴器を捜していたのですが、ナイトウから「そろそろ会いに行く」という電話を受けました。

直後にあの刑事が来たので家に入れたのですが、その間も継村は挙動不審な様子で「盗聴されてます。ハルマゲドンです。」と探知機を手に歩き回ります。
継村には申し訳ないのですが、「ハルマゲドン」噴きました。
刑事は安食の件で継村を追及したのですが、継村は電源アダプターで探知機が反応したらしく喜んでいました。
これは話にならんと「また改めて」と刑事は引き揚げようとしたのですが、二階で何かの気配を感じてこっそりと上に上がります。
二階にはマイの部屋があったのですが、椅子に座っていたのは安食の遺体で近くにはマイの遺体もありました。

刑事は直後に何者かに深々と腹を刺されて倒れました。
そんな事は知らない継村は完成したパズルに糊を塗る作業をしていたのですが、彼の使用する糊にはミネラルAに混入していた毒物が使用されていました。
一方、大竹は継村のナイトウとの応対音声を社長や役員の前で聞かせ、全てが継村の自作自演だったと明かします。
役員は彼を解雇すべきだと主張したのですが、社長は「会社にも責任がある」と様子見にしました。

完全に発狂した継村は新しい担当の宮田(小野真弓)に「水に虫が入っていた」とクレームの電話をしていました。
無意識に足踏みをしてコツコツ音を出していた継村は自分を取り戻し、ナイトウの正体が自分であったと悟りました。
しかし直後に背後からナイフが深々と継村の心臓に刺されました。
犯人はあの喫茶店に居たオタク男でやはりナイトウは実在していたのです!

ナイトウは継村をバラバラにして山辺製菓の玄関に置いたらしく、そのニュースを喫茶店で聴いていました。
彼は足をコツコツと踏み鳴らしていました。

エンドロールで終了です。

なかなか面白かったです。
要するにナイトウは存在していたのですが、段々とそれに取りこまれて継村がおかしくなったようです。
色々と辻褄が合わない点は多いのですが、どっちが誰を殺したのかと考えてみたりすると面白いかもしれません。
多分、最初に電話を切られたのがナイトウだと思うのですが、安食のぬいぐるみを少女に渡したのが誰だったのかが気になります。
継村はどのタイミングでも犯行は可能で、全員殺せたような気がしますが、ぬいぐるみの件が良く分からず。
やっぱり継村は直接の犯行は犯してなかったということでしょうか?
そう言えば継村がおかしくなったのは「自宅への電話」の後だったような。
色々と考察してみても楽しいかもです。
特典はメイキングとか入ってました。

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