復讐する床屋さん スウィーニー・トッド

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

いらっしゃいませ。そして永遠にさようなら。

制作年 2007年
制作国 イギリス/アメリカ
監督 ティム・バートン
脚本 ジョン・ローガン
原作 スティーヴン・ソンドハイム/ヒュー・ホイーラー
上映時間 116分
出演
ジョニー・デップ
ヘレナ・ボナム=カーター
アラン・リックマン

だいたいのあらすじ

19世紀のロンドン
前髪が白髪になった理髪師スウィーニー・トッド(ジョニー・デップ)が若い船乗りのアンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)と共にロンドンの港に到着しました。
トッドは港でアンソニーと別れ、そのままフリート街に向かいました。
彼はゴキブリだらけの不衛生な店でカビが生えたようなミートパイを売って生計を立てているラヴェット夫人(ヘレナ・ボナム=カーター)の店を訪ねました。
街には疫病が蔓延し、物価高で食料も満足に買えないのでラヴェットのミートパイは皮ばかりで店は閑古鳥が鳴いており、近所の店では猫肉のパイを出しているそうです。

実はトッドの本名はベンジャミン・バーカーといい、この店で理髪店を営んでいました。
彼の妻のルーシー(ローラ・ミシェル・ケリー)は美人で赤ちゃんのジョアンナにも恵まれて幸せでした。
ところがルーシーの美貌に目を付けた悪の判事ターピン(アラン・リックマン)の陰謀により、バーカーは冤罪で終身刑を宣告され、オーストラリアに流されていました。
トッドが15年間地獄を味わった後にロンドンに戻って来た理由はターピンへの復讐でした。

ラヴェットはトッドの正体を悟り、その後の話をしてくれました。
バーカーが流されるとターピンはルーシーを罠にかけて仮面舞踏会に誘い出し、レイプしたそうです。
ショックで毒を飲んだルーシーは死亡したそうで、ジョアンナは養子としてターピンが引き取ったそうです。
ラヴェットは「幽霊が出る」という噂で借り手のつかない二階の床下にバーカーの使っていたカミソリを保管してくれていました。

ジョアンナ(ジェイン・ワイズナー)はママとパパの血を引いたせいか、可憐な娘に成長し、ターピンの家の二階に籠の中の鳥のように軟禁されていました。
通りのベンチに座っていたアンソニーは窓辺に佇む彼女の姿を見てハートを鷲掴みにされ、一目惚れしてしまいました。
ジョアンナ歌声が綺麗です。
アンソニーの視線に気付いたジョアンナは静かに微笑み、彼は物乞いの女性に「あれは誰?」と質問してジョアンナの情報を得ました。
ターピンはアンソニーを家に招き入れ「うちの娘に色目を使いやがって!今度この界隈で見かけたら殺すぞ」と脅し、部下のビードル(ティモシー・スポール)に杖で散々に打たせてから叩き出しました。
しかしアンソニーはくじけず、いつの日かジョアンナをさらってやる!と静かに闘志を燃やすのでした。

ある日、トッドはラヴェットに案内されて市場に行きましたが、そこでビードルの姿を見てカミソリに手を掛け、ラヴェットはそれを押し留めました。
実はこの市場に来たのには目的があり、まずトッド達は市場でアドルフォ・ピレリというインチキ発毛剤を売っている男の手下の少年・トビー(エド・サンダース)の口上に「インチキだ」と言いがかりを付けて営業妨害します。
怒りのピレリ(サシャ・バロン・コーエン)が姿を現すとトッドは理髪王を名乗る彼に髭剃り勝負を挑みました。
ピレリが食い付いて来たので、トッドは観衆相手に無料髭剃りを行うことにし、判定をビードルに依頼しました。

トッドは前準備が終わると一瞬で髯を剃ってあっさりと勝利して観衆の関心を集め、ピレリは負けた腹いせにトビーを虐待していました。
勝負を見ていたターピンはトッドに店の場所を訪ね、ラヴェットがパイ屋の二階を案内しました。
また、ビードルは今週中には店に行くと約束してくれました。
一方、ターピンの家ではジョアンナもアンソニーの事を憎からず思っていたようで、こっそりと通りから窓を覗いていた彼に鍵を投げました。

理髪店のトッドは「あいつ早く来ねーかな」とビードルがやって来ないので苛立っていたので、ラヴェットが「まあ落ち着け」と宥めていました。
そこにアンソニーが飛び込んで来て「今夜、ジョアンナと駆け落ちするから少しの間彼女をここに匿って」と頼まれました。
父であるトッドは複雑な心境でしたが、ラヴェットがOKしたので首を縦に振りました。
ラヴェットはジョアンナゲットしてアンソニー殺しちゃえば?等と恐ろしいことを言っていました。
ラヴェットは意外と常識人なのですが、やはりサイコなのだと思います。

今度はピレリがトビーを連れていきなり店にやって来たので、トッドはピレリだけ上げるようにラヴェットに指示し、ラヴェットはパイ屋でロンドン一不味いパイをトビーに振る舞います。
どうでもいいですが、トビーのふさふさブロンドヘアーはヅラでした。
ピレリは実はかつてバーカーの弟子だった男で、彼の正体を知って強請に来たようでした。
儲けの半分を寄越さないと役人にチクると言うピレリをトッドは湧いた薬缶で殴りつけてKOしました。
瀕死のピレリを長持ちに隠し、トビーが迎えに来てしまったので上手いことラヴェットの店に戻します。
トッドはピレリの喉笛を剃刀で掻き切り、止めを刺しました。

なんとターピンは孫ほども歳が違うジョアンナに求婚しようとしており、ビードルはそれならトッドの店でこざっぱりとされては?と勧めました。
ラヴェットはトッドがピレリを殺害した事を知り「なんの罪も無い人を!」と愕然としたのですが、強請ったと聞き「じゃあしょうがないね」と肯定し、財布はしっかりガメました。
トッドはトビーも殺すつもりだったようですが、ラヴェットは「うちの店で面倒みるから」と止めました。

やがてターピンが店にやって来たのでトッドは千載一遇のチャンスとばかりに髭剃りの際に喉を斬ろうとします。
そこにアンソニーが「今夜ジョアンナと駆け落ち…」と言いながら飛び込んで来たので、ターピンはアンソニーを怒鳴りつけ、「この店は悪い輩と付き合っている」と激怒して帰ってしまいました。
怒りのトッドは「失せろ!」とアンソニーを怒鳴りつけ、怒りから狂気に憑りつかれ、騒ぎを聞いて宥めに来たラヴェットにも剃刀を向けました。
通りの人々を次々に殺す幻想を抱き放心したトッドをラヴェットは気付けのジンを振る舞って正気に戻らせます。

「ピレリの死体どーすんの?」と聞かれたトッドは「夜になったら捨てに行く」と返答したのですが、ラヴェットは死体を使ってミートパイを焼くという恐ろしい事を思いつき、トッドは「名案だ」と乗っかりました。
トッドの店はどんな人でも大歓迎だそうです。
早速二人は椅子を倒して二階で殺害した客が地下の貯蔵庫に落ちるという凄い仕掛けを作りました。
一方、ターピンは駆け落ち計画の件を知り、ジョアンナを精神病院に送ってしまいました。
そしてアンソニーはジョアンナを探し求め日々を送り、トッドは客の喉を斬って殺害しまくる毎日を送ります。
ラヴェット夫人の店も大繁盛するようになり、彼女はパイ焼きに大忙しで、トビーも手伝っていました。
儲かるようになっても顔色悪くてウケます。

トッドは家族連れ等の客には普通に理容を行い、足が付きにくそうな人物を選んで殺害していました。
一方、アンソニーはとうとうジョアンナが監禁されている精神病院を突き止めました。

感想

これはなかなか面白いです。
お話は判事に騙された理髪師が復讐のためにロンドンに戻って来て…という内容です。
私、ミュージカルは唐突に歌い出すのが苦手だったのですが、これはギリギリイケました。
ジョアンナのテーマ?なんかはなかなか素敵なメロディーだったと思います。
テンポは悪くはないと思いますが、後半忙しすぎるように感じました。
トッドの最終目的がなんかイマイチやり遂げたー!って感じが薄くて他のエピソードに埋もれちゃった感があります。

映像と街並みが古風な感じで、衣装もなんか良かったと思います。
テーマは猟奇的なのですが、演者の人達と映像が綺麗なのでドロドロはしてないです。
ただ、ロンドンの街並みは全体的に鬱屈とした感じに描かれてます。

基本的に悪人しか出て来ない所為か、トッドとラヴェット夫人の顔色はゾンビのように悪いです。
アンソニーとトビーは悪事には加担してないので普通の顔してますね。
最初はトッドの事応援するのですが、段々と悪いことばかりするようになってしまいました。
ラヴェットさんは狂気の人なのでしょうが、トッドに比べると割とまともです。
中の人は凄くはまり役だと思われ、こういう悪い奥さんいそうな感じでした。

私はミュージカルだったので敬遠してたんですが、普通に楽しめたのでミュージカル苦手な人でも行けるかも。
ちょっとグロいですけど、Hなのないので家族でも安心です。

ラストまでのあらすじ

ラヴェットは暮らしレベルが向上してきたのでトッドと結婚して海辺の家で暮らす未来を夢見るようになります。
しっかりトビーも入ってます。
しかしターピンの事で頭が一杯のトッドにはそれはどうでもいいことでした。
ある日、トッドは相変わらず憂鬱な表情で理髪店の窓から外を見ていたのですが、アンソニーが「ジョアンナ精神病院にいる」と知らせました。
当時のロンドンでは精神病患者の髪で鬘を作っていたそうで、トッドはアンソニーに「鬘職人の弟子を装って侵入し、ジョアンナをさらえ」とアドバイスしました。

トッドは「船乗りがジョアンナをさらおうとしている」という手紙を書き、トビーに託して「裁判所のターピンに渡せ」と指示しました。
トビーはトッドとラヴェットの悪事は知らなかったのですが、トッドの事を怪しむようになり、「あなたはどんなことをしても僕が守る」とラヴェットに告げました。
ラヴェットがトッドからのプレゼントと言ってピレリの財布を持っていたので、トビーはますますトッドを怪しむようになりました。

アンソニーは精神病院に潜入して看守の案内でジョアンナを発見し、看守に銃を突き付けて彼女を連れ出しました。
看守は患者の群れに襲われて死亡した模様です。

ラヴェットは地下にトビーを案内し、パイ作りの手伝いをさせることにしました。
彼女の店にビードルが「煙突から異臭がすると苦情が来ている」と言って点検に現れました。
トッドは上手いことビードルを髭剃りを誘い、二階の店に案内しました。
一方、地下のトビーはパイの中に指のような物があり、付近には人骨が転がっているのを発見しました。
そこにトッドに殺害されたビードルが落ちて来たので、パイの原料が人肉だと気付きました。

ラヴェットとトッドは地下に行き、トビーを捜します。
トッドの店にはジョアンナを船乗りに変装させたアンソニーが飛び込んで来て、彼女を店で待たせて港へと走りました。
そしてラヴェットの店によく現れる物乞い女が飛び込んで来たのでジョアンナは身を隠しました。
トッドは物乞い女の喉を掻き切り、地下へと落としたのですが、直後にターピンが飛び込んで来ました。

トッドはジョアンナは改心してあなたと結婚するつもりで間もなくここにやって来ると騙してターピンの髭剃りをします。
そしてターピンに自分がバーカーであると認識させてからカミソリを無茶苦茶に叩き込んで殺害しました。
こうしてトッドは復讐を果たしましたが、一部始終を長持ちに隠れていたジョアンナに見られていたと発覚したので、彼はジョアンナにも刃を向けます。
しかし地下でラヴェットの悲鳴が上がったので、「この顔を忘れろ」とジョアンナを脅し、トッドは地下へと走りました。

地下ではターピンがラヴェットの裾を掴んでいたのですが、彼女は蹴って止めを刺していました。
トッドは物乞い女の顔を見て彼女がルーシーだったと気付きます。
ラヴェットが自分を騙してルーシーと遠ざけていたと知ったトッドは彼女を赦すような素振りを見せて油断させた後に高熱のオーブンに叩き込んでドアを閉めました。
トッドはルーシーを抱きしめて死を嘆き、背後から剃刀を手に近付いて来たトビーに隙を見せて喉を斬らせました。

トッドは大量の血を流しながらルーシーを膝に抱いたまま、死亡しました。

エンドロールで終了です。

アンソニー達が上手く国外逃亡できるといいですね。

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