狭くて暗いです HAZE

HAZE ヘイズ

コンクリの部屋に閉じ込められてひどい目に遭う話

制作年 2005年
制作国 日本
監督 塚本晋也
脚本 塚本晋也
上映時間 48分
出演
塚本晋也
藤井かほり
村瀬貴洋

だいたいのあらすじ

男(塚本晋也)が目覚めるとコンクリートの壁に覆われた暗い廊下で椅子に座った状態でした。
廊下は人一人がやっと通れる位の幅で、頭の部分は更に狭まって凸状であり、大変な圧迫感がありました。
男はそのまま廊下の奥へと滑るように運ばれ、突き当りで停止した際につららのような物に刺され、男は腹部に重症を負いました。

次に目覚めると今度は仰向けの状態でコンクリートの部屋に居り、目の前の天井が男を圧迫していました。
男はこの部屋に来る前に自分が何をしていたのか思い出そうとするのですが、何も思い出せませんでした。
これはきっと夢だと自分に言い聞かせるのですが、腹部の傷の痛みは現実のもののようでした。
男は体勢をうつ伏せに入れ替えたりしながら、真っ暗な通路を頭の方向に這いずって進みますが、いつの間にか意識を失ったようです。
このシーンは観てるだけで息苦しくなります。

次に目覚めると同じくコンクリの部屋に居り、今度は立った状態で、完全に前後を壁に挟まれていて身体の向きを変えることは不可能なようで、口は細い配管パイプを咥えていました。
男の踵の位置には鋭利なナイフが立っているので爪先立ちするしか出来ず、手の位置にもパイプがあるのですが、鉄条網で覆われているので握れません。
男が爪先立ちの体勢を保つためには口のパイプで体重を支えるしかないのでした。
通路は横に広がっているので、男は必死に口でパイプを咥えながら、カニのように横ばいで進みます。

暫く先に進むと行き止まりになっていて男は絶望の唸りを上げ、来た道を戻ります。
通路にはパイプと歯が擦れるキーキーという金属音と男の苦悶の声が響き、反対側の奥まで進むとパイプと罠が終わり、ようやく解放されました。
しかし上を見上げると鍵穴のような長い穴があり、そこから投石器のような先端に丸い鉛がある棒が振り下ろされて来ました。
機械仕掛けのように振り下ろされる棒に逃げ場の無い男は成すすべなく打たれている事しか出来ませんでした。

ふと腰の辺りに手をやると正方形の横穴があるようだったので、ふらふらになった男は身体を前屈の姿勢でくの字に曲げ、腰からその穴に避難しました。
前には振り子のようにあの投石器っぽい棒がブンブンと動いているので男は後ろにザリガニっぽく下がるしか無く、そろそろとくの字のまま進んでいるとそのまま何処かに滑り落ちました。

今度は逆さまの状態で狭い縦穴に落ち、頭部にはナイフが向けられていました。
男は背中と腕を突っ張って壁に押し付け、じりじりと上に這ってナイフを避けます。
途中に丸い横穴があったので顔を動かして視線を向けると、そこでは若者三名が全裸で嘆きながら祈っていたのですが、その後、上から落ちて来た何かに頭を割られて全員死亡していました。
中には若い女も居たようで、よく見ると彼等は落ちて来た何かに頭を割られているのではなく、見えない何かに頭を押さえられて叩きつけられているようでもありました。

また、彼等の周辺にはバラバラの人体のような物が転がっていました。
男は恐ろしくなって身体を突っ張って足の方向へと上がって行ったのですが、いつの間にかコンクリート造りのダクトのような狭い通路をを匍匐前進で進んでいました。
直近の危険はないと判断した男は「戦争で捕虜になったのか?」「カルトに捕まった?」「金持ちのゲームに参加させられた?」等と今の状況を整理しようとするのですが、答えは見つかるはずもありませんでした。
男は池の中の錦鯉が餌に群がって水面で口を開閉している様子の幻覚を見た後に意識が遠のきます。

薄れゆく意識の中で前方の床に縦穴を発見した男はそこを目指して這って行きました。
縦穴は浅く、枝分かれしているように同じような通路が続いていましたが、さっきの通路とは違い、上下は狭いのですが、左右の空間は広々としていました。
男は周囲にバラバラの死体を発見したのですが、その中に生きている女(藤井かほり)が居ました。
男は早速、女に「僕もここに連れて来られたんです。ここなんだか知ってます?」と尋ねたのですが、女は首を横に振りました。

女も腹部から出血しており「ここはきっと最期の場所」と呟き、自分はここから脱出するつもりだと告げました。
男は「どうやって出るというのだ」と嘆くと、ずっとここに居たらしい女は「目の前の溝から新しい人が運ばれてくる」と脱出計画を語り始めます。
新しい人達は殆どが黒い何かに捕まってバラバラになり、ここにある死体になってしまうそうです。
彼女はその溝から出て行けば脱出できるかもしれないと考えているのですが、男は「どうせバラバラにされて終わりでしょ」と投げやりでした。
それでもやってみる価値はあると彼女は主張するのでした。

感想

これは普通です。息苦しい系です。
ある日男がコンクリの狭い部屋に監禁されていたのですが、実は…という内容です。
前半の息苦しさが観ていて辛い感じで、女が出て来てからちょっと安くなります。
でもこれは結末に繋ぐために必要なので仕方ないと思います。

バラバラ死体を出したのはやり過ぎなような気がして、一気に安くなったような。
でもこれも「こういう場所でしたよ」と盛り上げるために考えたのかなあとは感じました。

Hなのは無くて全裸っぽいのは若い男さん三名でした。
若い女性も出てましたが、しっかりキャミでガードしてて女もスリップでガードしてました。

女の人は綺麗なんですが、バッチリメイクしてるのに違和感が…
唇かつやつやで、スリップも純白です。
まあこれも「ある姿」を再現してると言われればそれまでなんですが。
確かに着てる服は同じだったような…。男の服はばっちくなってましたが。

ラストまでのあらすじ

それから男と女はお互いに意識を失いかけ、ビルの谷間に上がる花火やどこかの部屋の日常風景の中で目覚める風景を見ました。
女は男に別れを告げて前方の狭い溝に足から入って行き、男も急いでその後を追いました。
溝の先は浴槽のようになっており、バラバラ死体が沢山浮かんでいました。
男女で死体風呂とかシュールです。

二人は横穴に進んだのですが、そこは狭い水道管のような丸い通路で死体が沢山浮いているのはお約束でした。
背後からは獣のような声が響いており、段々と水面が高くなっていました。
もう潜らないと先には進めないようだったので、男は「戻ろう」と提案するのですが、女は強く首を横に振ります。
女は「違う場所に行こうとしていた所をここに連れて来られた」と思い出しました。
背後の獣の声は大きくなっており、女は思い切って潜水して先に進み、男も後を追いました。

死体を掻き分けて進む内に男は自分が浮上して行くような感覚を覚えました。
女の「ゴメンネ」という言葉を聞いたような気がしたのですが、男はようやく息継ぎが出来る小部屋に浮上していました。
女の姿は見えず、男はそのコンクリダクトを縦にしたような縦穴を身体を踏ん張って登って行きます。
何かが足を引っ張って来ているのですが、鉄の蓋を頭でこじ開けるとその先には趣味のいいこざっぱりとしたダイニングのような部屋が見えました。

男は全力で蓋を開けて何とか脱出しました。
抜けた先のダイニングで、「やっと戻って来たんだ」と叫ぶ男でしたが、側には女の遺体が血の海に沈んでいました。
男は記憶が戻ったのか、自分と女の会話を聞きました。
女は「ゴメンネ。一緒に来てくれるの?」と尋ね、男は「うん」と肯定していました。
「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」と言う女に「もう未練ないから」と男は返答していました。

女の近くには血まみれの包丁が転がって泣き叫んでおり、男は「絶対助けてやるからな」と言いつつ這って行きました。
男は女の手を握り、固定電話の子機で119TELしました。

男は白髪が増えて老人になっており、同様に老けた女の写真が飾られた居間に座っていました。
彼が屋上に上がると外は青天で洗濯物の真っ白なシーツやシャツが風にはためいていました。
男はシーツに頬ずりし、女と一緒にマンションの窓から見た花火の事を思い出していました。

エンドロールで終了です。

どうやらこの二人は心中して地獄に堕ちたみたいです。
そして地獄から這い上がってきたようですね。
女の写真も老けてましたので、その後は二人で平和に暮らしていたようです。
自殺ダメ!絶対ってことでしょうか?
恐らく女が亡くなったので、心中の事を思い出したということではないかと思いました。
地獄の底から這いあがって来たってカッコいいですね。
執念が二人を変えてサザンクロス崩壊でしょうか?

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