また嫌な思いします アレックス

アレックス

夜道を歩いてたらひどい目に遭う話

制作年 2002年
制作国 フランス
監督 ギャスパー・ノエ
脚本 ギャスパー・ノエ
上映時間 98分
出演
モニカ・ベルッチ
ヴァンサン・カッセル
アルベール・デュポンテル

だいたいのあらすじ

元肉屋のおっさん(フィリップ・ナオン)が全裸でチ○コを触りながら、「時は全てを破壊する。俺は娘と寝てムショに居た」等とベッドに座って友人に語りかけており、おっさんは「戦って、生き続けてやる」と宣言していました。
このおっさんはカルネとカノンのおっさんです。
具体的な描写は無かったのですが、やはり予想通りの胸糞親父だったようです。

どうやらおっさんのホテルの下の通りにはレクタムというゲイのクラブがあるようなのですが、そこで警察が来る騒ぎが起きており、マルキュス(ヴァンサン・カッセル)が担架に乗せられて運ばれていました。
また、ピエール(アルベール・デュポンテル)が手錠を架けられて連行されていました。
この映画は時間が逆回しになってますので、これがラストシーンとなります。

マルキュスとピエールは現像室のような赤い照明のレクタムに入場し、テニアという男を捜していました。
ピエールは「復讐なんて止めろ!殺されるぞ」と止めたのですが、マルキュスは構わずテニアを捜します。
店内ではあちこちでゲイの皆さんが「オゥオゥ」とホモセックスに励んでいたり、ライターで乳首を炙るという謎プレイをしています。
マルキュスはこのフロアでテニアの事を聞きまくったのですが、無視されるか返答無しで、更に地下に降りる階段を発見して更に地階へと降りて行きました。
ずっと現像室映像でカメラがグルングルンで不協和音が鳴り響いているので凄く怖いです。
ゲイの皆さんも気性の荒い人が多いみたいです。

マルキュスは「俺のをしゃぶれ!」とか「フィストしてくれ!」とか絡まれながらもとうとうテニア(ジョー・プレスティア)に出会ったのですが、右腕をへし折られてレイプされそうになります。
ピエールが加勢に入り、テニアとその相方の顔面に消火器を何度も叩きつけて頭を潰しました。
マルキュスがやられそうだったので逆上したようです。

マルキュスはタクシーを運転し、レクタムに殴り込む前に付近のバーや路上で聞き込みを行い、大体の場所が分かりました。
ピエールは気乗りしなかったのですが、ひたすら逆上しているマルキュスがタクシーの窓ガラスを割り、「何してる!お前も来い!」と暴れるので駆り出されてしまいます。

マルキュスはタクシーに乗り、レクタムに連れていけと運転手に怒鳴っていたのですが、運転手は場所を知りませんでした。
ピエールはマルキュスに「お前が一人でアレックスを帰したからこうなったんだろ」と責めていました。
マルキュスはアジア系の運転手と口論になり、二人はタクシーから強制降車となってしまいました。
逆上したマルキュスは運転手が出していた催涙スプレーを奪い、運転手を引き摺り下ろしてスプレーを浴びせ、タクシーを奪いました。
くたばれ中国人!とか運転手にひどいこと言ってます。
ピエールは頭を抱えるのでした。

タクシーに乗る前、マルキュスは路上でヤバそうな男二人を連れて娼婦から聞き込みを行っていました。
ピエールは男二人に「金は払うから」と話し掛けつつ、マルキュスに「復讐なんて馬鹿げてるから止めよう」と止めていました。
マルキュスは「女がレイプされたんだぞ、真面目に答えろ」と脅し、現場にいたヌネスというオカマの娼婦から犯人はテニアと聞き出していたのですが、ヌネス達の仲間が襲って来たのでピエールと共にタクシーに飛び乗りました。

マルキュス達はアレックスの暴行現場で警察の事情聴取を受けました。
その後、ヤバそうな男二人組がマルキュスに近付き、少しお金を出せば復讐の手伝いをしてやると持ち掛けられます。
男達は現場で「ヌネス」という身分証が入ったバッグを拾っており、これを手掛かりに捜せる筈だと説明しました。
マルキュスはそれに乗っかったのでした。

パーティーに出席していたマルキュスは路上をピエールと歩きながら、「アレックスを一人で返すなんて」と責められていました。
路上は「レイプ事件だ」とざわめいており、被害者がストレッチャーに乗せられて運ばれていたのですが、それはマルキュスの恋人であるアレックス(モニカ・ベルッチ)でした。
彼女は凄惨なレイプを受けたらしく顔が血塗れで変形しており、昏睡状態に陥っていました。
マルキュスはストレッチャーに駆け寄って泣き叫び、警察関係者に「お知り合いですか?」と問われていました。

アレックスはパーティー会場を一人で立ち去り、深夜の路上でタクシーを拾おうとしていましたがなかなか捕まらないので反対車線に渡る地下道に足を向けていました。
地下道でテニアが女性を殴りつけているのを目撃したアレックスは足早に立ち去ろうとしていたのですが、テニアはアレックスに目を付けて絡んできます。
彼女はナイフで脅されてその場に腹ばいにさせられ、口を押えられてお尻の穴を犯されました。
地下道に入って来た人も居たのですが、そのまま立ち去っていました。

事が終わってもアレックスは解放されず、テニアは「金持ちのメス豚め!そのキレイな顔を潰してやる」と顔面を蹴られ、仰向けの状態でマウントを取ってひたすらアレックスの顔面にパンチを叩き込みました。
更に再度うつ伏せにしてから彼女の頭髪を掴み、地面にガンガンと顔面を叩きつけ、唾を吐いて去りました。

パーティ会場でマルキュスは「アレックスが可哀想だぞ」と止めるピエールをガン無視して酒とドラッグに溺れ、見知らぬ女性とトイレで3Pしようとしていました。
ピエールは「いい加減にしろ。そんなお前は見たくないぞ」と嘆きながらひたすらマルキュスを止めます。
マルキュスは室内で立ちションしたりしてピエールからは「子守じゃないぞ」と呆れられます。
ようやく一人で踊っていたアレックスの相手を始めたマルキュスでしたが、とうとうアレックスも彼に呆れてしまい、先に帰ると言い出します。

実はピエールはアレックスの元彼だったようで、「送って行こうか?」と彼女に声を掛けたのですが、アレックスは「あいつおかしいから着いててあげて」と一人で帰ってしまったのです。
段々と原因が分かって来たのですが、マルキュスがイカれ過ぎだと思います。

感想

これは悲惨です。
とあるカップルの一日?を描いた作品で、復讐譚になっています。
時間軸が逆になってるようで、冒頭のシーンが結末になっています。
時間を遡る時は必ず画面がグルグル回るのがお約束なので時間軸も分かり易かったです。
冒頭でカルネのおじさんが出てくるのですが、これ「まだやります」宣言でしょうか?
また延々と愚痴聞かされるのは嫌ですが、今の所は肉屋シリーズは出てないみたいなので安心です。
尚、冒頭のシーンでマーラーの9番が使われており、最後にベト7で〆てます。

この監督は人に嫌な思いをさせる天才だと思いますが、今回は凄惨なレイプ事件を延々と見せて嫌な気分にさせてくれます。
あとは視聴者にチ○コを見せて嫌がらせしたり、ホモセックスやホモSMプレイを見せてドンヨリさせてくれます。
やたらとチ○コが出て来るのですが、大きいのや小さいのや被ったのが出てくるので、どんだけチ○コが好きなんだよ!とツッコみたくなります。
ただ今回は魂を抉られる系では無かったので、私はカノンやカルネよりダメージ少なかったです。
最後に背景が付け加えられるので、それは重い気持ちになりました。

フランス映画というと私はお洒落な男女がエッフェル塔が見えるカフェで「ノンノン」「ジュテーム」とかのたまってチーズを齧りながらワイン飲んで、哲学的なやり取りをしてるという勝手なイメージを抱いていたのですが、大人になって観てみたら全然違うという。
マーターズやフロンティア、ハイテンションや屋敷女を観て育った私は「フランス=ヤバい、危険」というイメージしか抱けないようになりました。

特にカノンとカルネで「フランスのおっさん=狂っとる」というイメージを植え付けたこの監督の影響は大きかったと思います。
一応、カラックスさんのアレックス三部作等も観たのですが、まだこのイメージを払拭できるには至っておりませんので、その内にもう少し他の映画も観て偏見を無かったことにしたいと考えています。
まあ、今の所はノエさんの映画はエンター・ザ・ボイドも観てないし、その後のも観てないんですが。

映像がグラグラしていて不安定なのですが、妙に臨場感があり、殴り込みシーン等は自分がまきこまれてるようにドキドキしました。
殴り込みでは結局、マルキュスよりピエールがノリノリになってましたね。
この二人の微妙な関係も段々と明らかにされており、結論からいうとマルキュスが悪い!だと思いました。

ラストまでのあらすじ

アレックスはマルキュスとピエールと一緒に地下鉄に乗り、パーティー会場に向かっていました。
彼女は「最近読んだ本によると未来は既に決まってるらしい」等と話しています。
三人は既に出来上がっていたようですが、ピエールはひたすらアレックスとHした時の話をしていました。
こういう話する男は苦手です。
アレックスはピエールがしつこいので「お前は頭で考えてHし過ぎる、自分も楽しまないとダメだ」とダメ出ししていました。
後の事を考えるとこの会話はツラいです。
そんな話をしながら三人は会場に到着していたのでした。

ピエールと合流する前、アレックスとマルキュスは部屋でH事後の状態だったようです。
アレックスは賢者になったマルキュスに「真っ赤なトンネルを歩いていて、やがてトンネルは二つに割れた」という夢の話をしていました。
アレックスは生理が遅れており、マルキュスに「出来てたらどうする?」と質問して「それも悪くないね」と返答されていました。
妊娠検査薬を使って確認してみたとこと、アレックスは陽性だったようです。

アレックスは一人ベッドに寝転び、お腹に手を当てて物思いにふけっていました。

アレックスは公園の芝生に敷物を敷いて寝転び、本を読んでいます。
周囲では彼女と同じように寝そべっている人が沢山おり、子供達は元気に走り回ってスプリンクラーの周りをクルクル回っていました。
ベト7の二楽章が流れ、映像がグルグル回ります。
画面がチカチカと明滅し、「時は全てを破壊する」というテロップが出て映画は終わります。

これ時間軸再生もあったのですが、通常版で観た方がダメージ少なくていいかなと感じました。

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