透明になると凶暴化します 透明人間

透明人間

透明になったらひどい目に遭う話

制作年 1933年
制作国 アメリカ
監督 ジェイムズ・ホエール
脚本 R・C・シェリフ/フィリップ・ワイリー
原作 H・G・ウェルズ
上映時間 70分
出演
クロード・レインズ
グロリア・スチュアート
ウィリアム・ハリガン

だいたいのあらすじ

ある雪の晩、田舎の宿屋に顔を包帯で覆い、帽子を被りサングラスという不気味な紳士が訪ねて来て部屋を求めました。
宿屋の酒場の客は「あいつは怪しい」等と噂していたのですが、恐らく怪我人なのだろうということになります。
しかし男の包帯の下の顔は透明のようでした。

フローラ(グロリア・スチュアート)は婚約者のグリフィンが1ヶ月も行方知れずだったので心配になり、父のクランリー博士(ヘンリー・トラヴァース)に相談しました。
同僚のケンプ(ウィリアム・ハリガン)はフローラを狙っていたので、「秘密の実験をしていたから悪事に手を染めたんだろう」とフローラに告げ、彼女に言い寄ろうとしたのですが、拒絶されました。

あの怪紳士は宿代も払わずに部屋に籠って何かの研究をしており、叩き出しに来た主人を階段から突き落として追い払っていました。
住人達は怒り狂い、警察に通報したので、警官が怪紳士の部屋にやって来ました。
怪紳士は「邪魔をするな!」と警官達に逆切れし、「俺の正体を見せてやる!」と言って顔の包帯を取り去りました。
すると男の頭部は消えたので皆は「ひえっ!」と逃げ出した後に「そうか!あいつは透明なんだ!完全に透明になる前に捕まえねば!」と仕切り直します。

しかしその頃には怪紳士は服を脱いでおり、警官達を散々攻撃した挙句に宿を飛び出し、町中でも透明なのをいいことに乱暴狼藉を働くのでした。
警官は本署に連絡して対策と応援を要請しました。
一方、グリフィンの研究室を調べていたクランリーとケンプは彼が研究していた痕跡を全て消し去ってから失踪したのだと知りました。
また、グリフィンはモノケインという劇薬を使用していたと判明したのですが、それは漂白作用のある使用禁止の劇薬だそうで、犬に打ったら真っ白になって凶暴化したということがあったそうです。

グリフィンがモノケインを使って実験していたのなら大変だ!ということになり、研究の事は伏せてクランリーが知り合いのレーン警部(ドナルド・スチュアート)に捜索願いを出すことになりました。
透明怪紳士の正体はグリフィン(クロード・レインズ)で、彼は透明状態でケンプの自宅を訪ねて脅し、包帯等を持って来させて装着して可視化しました。
そしてグリフィンはケンプを散々脅してから一休みしたのですが、一方ケンプは通報しようかとも考えたのですが、グリフィンが恐ろしくて言いなりになりました。

グリフィンはケンプに自分が透明薬の研究をしていた件を打ち明け、村の宿では身体を元に戻す方法を研究していたのだと説明しました。
彼はモノケインの副作用で人間性が失われていっているようで、透明パワーで世界征服して恐怖政治を行うから協力しろとケンプに持ち掛けます。
そんな恐ろしいことはできないと断るケンプでしたが、グリフィンは構わず「村にノート忘れたから今すぐ車を出せ」と指示しました。

宿屋に到着したグリフィンはケンプに窓の下で待つように指示し、自分は透明になって借りていた部屋に向かいます。
酒場では警官が住民を集めて事件の聞き取りをしていたのですが、グリフィンはまんまと侵入し、二階からノートをケンプに投げ渡しました。
帰りには住民の話を作り話扱いしている警官絞殺してパニックを起こさせ、ケンプの車に飛び乗って去りました。
ケンプの家に戻ったグリフィンは「ご飯を食べた後は消化しないと見える」、「階段では足元が見えないので降りるのに苦労」、「雨の日は足が汚れるからバレる」等と透明人間苦労話をしました。

その頃、警察では透明人間事件を解決しようと警官を動員して対応していました。
また、ラジオで透明人間の情報を公開し、戸締りを厳重にすることを呼び掛け、情報を募集しました。
ケンプはグリフィンが寝ている間にクランリーに電話で知らせ、「明日行くから他には知らせるな」と言われました。
しかしそんなには待てんとケンプは警察にも通報したのですが、警察では「今忙しいから後でね」とすぐには動きませんでした。
クランリーはフローラにグリフィンの件を話し、フローラは「私が説得する!」と言い出しました。

グリフィンはケンプ家にやって来たフローラと再会し、「貧乏学者のままでは君といい生活が出来ないから透明人間研究に乗り出した」と打ち明けました。
フローラは「そんなこといいから元に戻って」と懇願するのですが、狂気に憑りつかれたグリフィンは世界征服の野望を語るのでした。

感想

これは普通です。モノクロ映画です。
透明人間になった男が色々と悪事を働くという内容です。
ちょっとゴリゴリですが、なかなか面白いと感じられ、同年代のホラー作品では一番面白い気がしました。
劇中で透明人間が物を運んだりするのですが、その様子の映像が面白いと思います。
その一方でSF映画としてはイマイチで、研究描写も殆ど無く、理屈も分からないのでホラーとして観た方がいいのかなと感じました。

短いし、テンポも悪くないので気楽に観られてよいと思います。
冒頭の作り物みたいな顔も不気味で素敵でした。

これ警察関係者があまりにも無能過ぎだと思います。
グリフィンが潜入しているのはいいんですが、普通に立てる作戦がバカ過ぎて穴だらけだと思います。
そもそも攻撃された時点で捕まえられそうだし、その際にスプレーするとか色々出来そうですが。

ラストまでのあらすじ

そしてケンプの通報を受けた警察が動き始め、ケンプの家を囲み始めたので、グリフィンはフローラを下がらせて服を脱ぎ透明人間になります。
ケンプの裏切りを知ったグリフィンは「明晩10時にお前を殺す」とケンプに告げてから、警官隊を散々揶揄った後に悠々と引き揚げました。
ケンプは警察に脅迫を受けた件を話し、グリフィンが透明人間の正体であると打ち明けました。
一方、グリフィンはとうとう列車を脱線させるという大規模テロ事件や銀行で盗んだお金をばら撒く事件起こしていました。

警察はケンプを囮にしてスプレーを浴びせる等の作戦でグリフィンを捕まえることにしました。
しかしグリフィンは事前にケンプの車に潜り込んでおり、警察は完全に裏をかかれ、ケンプは車ごと崖から落とされて死亡しました。
雪が降り出した晩、グリフィンは農家の納屋で就寝している所を主の老人に確認されます。
老人の通報を受けた警察は今度こそ!と納屋を囲み、煙でグリフィンを燻り出します。

やがて納屋から出て来たグリフィンは雪の上に足跡を残したので、とうとう撃たれてしまいました。
グリフィンは危篤状態に陥り、フローラに看取られながら自身の罪を反省し、人間の姿に戻って息を引き取りました。

エンドマークで終了です。

生き永らえていたらまた取り逃がす恐れがありますね。

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