娘が生きてるような死んでるような ネイムレス

ネイムレス 無名恐怖

ママ、あたし生きてるの…

制作年 1999年
制作国 スペイン
監督 ジャウマ・バラゲロ
脚本 ジャウマ・バラゲロ
原作 ラムゼイ・キャンベル
上映時間 95分
出演
エマ・ビララサウ
カラ・エレハルデ
トリスタン・ウロア

だいたいのあらすじ

死後6週間経った6歳の少女の遺体が発見されたので警察が検分しており、少女は汚水槽に逆さ吊り状態で沈められていたようです。
グログロです。
少女は生きている内に全身に針を刺されており、工業用の酸で全身に火傷を負っていましたが、遺体の付近には名前入りのブレスレットが発見されました。
刑事マセラ(カラ・エレハルデ)は遺族に遺体は行方不明になっていた娘のアンヘラで間違いないと報告しました。
アンヘラには両脚の長さが5㎝程度違うという身体的特徴があったので、それが身元特定の決定打となりました。

5年後
アンヘラの母クラウディア(エマ・ビララサウ)は夫とは離婚し、毎年アンヘラが惨殺された時期になると事件の事を思い出して凹んでいました。
仕事を早退した翌朝、クラウディアに若い女性の声で「ママ、海岸の保養所に助けに来て」と何者かに監禁されている様子の電話が架って来ました。
悪戯だと判断して切ろうとしたクラウディアでしたが、女性の声は「ママは騙されてる。私は生きてるの。」とも告げていました。

クラウディアは廃墟となった海岸の保養所へ行き、中で不気味な写真やアンヘラの靴を発見しました。
彼女は警察を退職していたマセラと連絡を取り、面会して事情を打ち明けました。
マセラは「娘さんは死んだ」と返答したのですが、クラウディアは「人違いかもしれない!」と訴え、この謎を解きたいから力を貸して欲しいと懇願し、無職で暇だったマセラは付き合うことになりました。
帰宅したマセラはまずはアンヘラと同じような身体的特徴を持つ子が居たかどうかの調査を知り合いに依頼しました。

翌朝、送られて来た少女達の名簿FAXで目覚めたマセラは「ルイサ・アギレ」という少女に目を付けました。
マセラはその少女が産まれた病院に行き、未返却の警察バッジをちらつかせて家族の住所をゲットしました。
直ぐに住所を訪ねてみたものの、アギレは5年前に娘が行方不明になり、その直後に引っ越したということでした。
ひとまずマセラは「君の言う通りかもしれない」とクラウディアに連絡し、1時間後に大学で会う約束をしました。

クラウディアが保養所で取得した写真等からネイムレスというカルト宗教団体が少女誘拐等を繰り返している疑いが持たれ、大学ではその専門家に話を聞くことになりました。
ネイムレスという集団は信者が人の手足を切断することで「純粋悪」となり、それを聖としているというヤバい集団だそうで、より人間性を失うために信者達は自身の名前を捨てているそうです。
その後の調べでネイムレスの教祖サンティニはレイプしながら指を切り落とすという児童虐待で懲役80年を言い渡されて収監中だということが分かりました。

新聞記者のキロガ(トリスタン・ウロア)はクラウディアの電話番号が封入されているビデオテープを郵送されたので彼女に連絡を取りました。
クラウディアがマセラと共にキロガを訪問し、テープの内容を確認すると、女性が全裸で虐待されている映像と保養所内で男性が座禅を組むような様子が録画されていました。
その後、マセラはかつての同僚のつてでサンティニの収監されている刑務所を知ると共に拳銃を密かにゲットしていました。
その頃、キロガはかつてネイムレスの事を探っていた元記者のロメロを訪ね、情報源を教えてもらっていました。

ロメロの情報源はボルゲンというダッハウで実験を行っていたドイツ人医師で、サンティニから痛みの支配に関する研究の協力依頼を受けていたそうです。
ボルゲンはネイムレスで残虐な人体実験を行っていたのですが、サンティニが逮捕されると信者から狙われるようになり、それでロメロに情報をリークしたのだということです。
キロガがボルゲンを訪ねた所、彼は家に引き籠って「壁から人が襲ってくる」と怯え切っており、ネイムレスの居場所を教えてくれました。

クラウディアはずっと元彼のトニーにストーキング行為を受けており、仕事絡みの付き合いもあるので完全に切れないので頭を抱えていました。
ある晩、トニーが依頼していた写真を抱えて現れ、追い帰すと「ずっと付き纏うからな!」と捨て台詞を吐いて去ったので、怖くなったクラウディアはマセラの家に転がり込みます。
翌日、マセラとクラウディアはサンティニが収容されている刑務所に面会に行きました。

感想

これは普通です。
娘を惨殺された母親が死んだはずの娘から電話を貰い、謎を解明するという内容です。
ちょっと忙しい感じがしますが、ミステリータッチでなかなかの面白さです。
お話が進行していく間にフラッシュバックのようにアンヘラ?の映像等が差し込まれて不安を煽っています。
謎の教団が唐突に絡んでくるので、オカルト系なのかなと思ったのですが、サイコホラーなのかもしれません。
特に教団絡みの展開は忙しいような気がしたので、私は読んでませんが、原作はもっと長いのかもしれません。

結末の受け止め方が難しい気がしました。
黒幕の正体等はボンヤリと分かったので、そんなに意外でも無かったです。
これ、深くは触れられてないですが、ナチス絡みの話で、ネイムレスもナチスが一押ししていた宗教に近い集団だそうです。
実を言うと結局教団の秘密はそれほど明かされないのですが、「純粋悪」を作り出そうとしている点はメインみたいですね。

登場人物は殆どクラウディアとマセラ、キロガの三人で展開され、後半になると意外な人物が出て来ます。
サンティニの千里眼的なものは何だったんでしょうか?

ラストまでのあらすじ

なぜかサンティニはクラウディアが来る事を承知しており、彼女だけ面会を許可されたので、マセラは隣の部屋でマジックミラー越しに二人の会話を聞くことになります。
サンティニは抽象的な事ばかり言っており、ヒントになりそうなのは「君の娘は全てが始まった場所に連れ去られた」という発言だけでした。
サンティニとも接触したのでクラウディアにも危険が迫る可能性が高かったので、マセラは彼女を家まで送り、荷物を纏めるよう指示しました。
しかし既に信者たちは動き出しており、クラウディアの自宅にはトニーの惨殺死体がありました。

翌朝、キロガからネイムレスの連中は北部の廃ホテルに居るという連絡を受け、マセラ達は現地に向かいます。
道中でクラウディアは北部のホテルでアンヘラを身籠った事を思い出し、マセラは「全てが始まった場所」の意味を理解しました。
その頃、廃ホテルに侵入していたキロガは中で子供の名簿や虐待されている犠牲者の写真らしき物を入手していました。
一方、廃ホテルの付近に到着したマセラ達は拳銃を手にマセラが単独で乗り込み、30分戻って来なかったらクラウディアが警察に通報という段取りにしました。

キロガは突然現れた無数の信者たちに捕まり、床に押えこまれて身体をカッターで切り刻まれました。
一方、クラウディアの携帯には「ママの友達が死んだから助けに来て」とアンヘラから連絡があり、ホテルに急行します。
ホテルに乗り込むと知らないおばちゃんが出て来たので「子供返してっ!」と訴えると「もう遅い。私達の子だから」等と言われてしまいました。
間もなく、別れた元夫が現れ、「あれは私達の子になったよ」と告げ、クラウディアがここにおびき出された事を明かします。
そしてマセラもアンヘラの手により殺害されており、クラウディアをここに誘導したのもアンヘラ本人でした。

アンヘラはこの教団で悪として純粋培養されており、どうやらクラウディアを射殺することで昇華するようです。
アンヘラはクラウディアに拳銃を向け、元夫も「やれやれ!」と煽っていたのですが、彼女が射殺したのは父親でした。
クラウディアは「強要されていたの」と呟くアンヘラを抱きしめ「愛してる」と抱きしめるのですが、悪は完成してしまいました。
アンヘラは「電話する」と言い残し、口に拳銃を咥えて自害しました。

エンドロールで終了です。

恐らく悪魔のようなものが産まれたのかな?と解釈しました。
結末部分は私の解釈なので、間違ってる可能性が大です。
他の信者の皆さんはどこに行ったんでしょうかね?
特典はミュージッククリップとか入ってました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする