変なゲーム作ります 生霊 IKIRYO

生霊 IKIRYO

私・ノ・中・ノ・鬼

制作年 1999年
制作国 日本
監督 吉村典久
脚本 江面貴亮
上映時間 72分
出演
高橋かおり
鶴久政治
小林美貴

だいたいのあらすじ

MAXというゲーム会社では「リセット」というホラーゲームを開発しており、それは女性(しいなまお)が謎空間で彷徨った挙句に腹を槍で貫かれる等のクソゲーだとすぐ分かるつまらなそうな内容でした。
どうやら自分が悪魔になって悪魔を倒す内容だそうで、企画者の小森陽子(高橋かおり)はメタファーだとか自分探し等の軽くイタいキーワードを盛り込みながら同僚の沢田(天宮良)に説明していました。
ということで営業の加藤(鶴久政治)が里村(梶原芽衣)を開発に引っ張ってきてプロジェクトが立ち上がったのですが、なぜか里村は小森のことを激しくライバル視していました。
この人達はお絵かきだけやってるみたいなのですが、ゲーム作れるんでしょうか?

一方、加藤の恋人・真由美(小林美貴)は加藤の周りに女性スタッフが多いことを心配していました。

実は小森は密かに加藤に思いを寄せていたようで、里村は加藤にガンガンアプローチするので、小森は段々と病んできます。
更に里村は酔った勢いで小森の家に現れ、「加藤はお前には渡さない。偉くなってお前のことは追い出してやる」と絡まれたので小森はますます病みます。
翌日、小森は自分は里村とは合わないと加藤に電話で相談したのですが、仲良くやってくれと言われて終わります。

そんなある夜のこと、里村は自宅のドアノブをガチャガチャされ、様子を見ようとドアを開けた際に隙間から差し入れられたハサミで指を切断されていました。
それから里村は会社を無断欠勤するようになり、自宅にもいませんでした。
そしてなぜか小森は里村が何者かに襲われているイメージを見るようになっていました。
また、小森はいつも自分のビデオを自撮りしていたのですが、その映像には突然座った目でカメラの前から消える自分が映っていました。

翌日、小森は里村の家を訪ねたのですが、そこで玄関に転がる指と室内では彼女の遺体を発見し、自分が里村を殺害したことを思い出しましたが、幻覚だと思い込むことにしました。
意外と血の量は多めです。
その後、小森は加藤の家を訪ねて悪魔系の資料を求め、どさくさに紛れて加藤の背中に抱きついたのですが、加藤は小森のことを部下として心配し、悩みがあれば相談に乗ると引き剥がしました。
加藤は小森が最近不眠気味で幻覚を見ると打ち明けられ、しっかりしろと励ましました。
また、加藤と一緒に仕事ができることがうれしいという小森に「ずっと一緒にやろう」と返答してしまいました。

その夜、遅くまでオフィスでゲームをチェックしていた沢田はゲーム内に実写の死体のような物が映っているのを見て驚愕していました。
一方、帰宅した小森は自撮りしながら「「加藤さんは運命の人」と喜々として呟いていました。
その頃、加藤は企画を盗もうとしていた部長(藤原喜明)をオフィスで殺害するという悪夢を見て目覚めていました。

翌日から小森は加藤にアプローチするようになり、真由美はどういうことなの!と加藤に詰め寄ったのですが、勿論加藤は小森との関係はきっぱりと否定しました。
その様子を物陰で見ていた小森は大変なショックを受けていました。
また、沢田はこのゲームはサブリミナル効果で殺人衝動を煽って危険だから出さない方がいいと加藤に進言したのですが、映像を見た加藤は「面白い!大ヒット間違いなし!」と沢田の意見は聞き入れませんでした。
その帰り道に沢田は「親父を騙して援助交際してる」とか話し込んでいるJK二人組に近づき、刺殺していました。

感想

これはイマイチです。
ゲームの企画したらヤバいゲームでしたという内容です。
ゲームに変な映像が含まれててそれを見ると人を殺害したくなるようです。
しかしそれはそれとしてヤバい女がやっぱりヤバいという話みたいです。
きっかけはゲームだったと思いますが、どうも小森はゲームをずっと眺める前からおかしかったみたいなんですよね。
設定はアレですが、話は投げてる訳ではなさそうで真面目に作ろうとしている印象です。

演出は凄く安いのですが、割と普通です。
一応スプラッターとして頑張っているような気がして好印象です。
面白いかどうかは別で、微妙だと思いますが…

最大の謎は普通のおっさんである加藤がモテモテな点でした。
この人ぶっちゃけるとたまにキモくて、私的には沢田の方がタイプです。
その反面で女優陣は美人が多いみたいで、小森も美人ですが、真由美もなかなか。
真由美は演技が地味でしたが、その辺に居そうなきれいなお姉さんという感じでした。

地雷とはまでは言いませんが、暇つぶしギリギリラインだと思います。

ラストまでのあらすじ

沢田は逮捕され、真由美も加藤にこのゲームは止めた方がいいと進言したのですが、加藤は地位やお金が欲しいと激しく訴えるのでした。
加藤も少しおかしくなっているようで、無意識に真由美を張り倒して我に返っていました。
真由美がトボトボと帰宅しているとトラックがバックして来て急ブレーキを掛け、荷台に乗っていた鉄板が飛び出して彼女の胴体を腰から真っ二つに切断しました。
トラックの運転席には邪悪な笑みを浮かべる小森が乗っていました。

真由美と懇意にしていたスタッフがゲーム開発を止めるべきだと進言したので加藤は「あの時真由美の言うことを聞いていれば」と悔やみつつプロジェクトを解散することにしました。
そして加藤は自宅でひたすら開発していた小森の家に出向き、マスタのMOを回収してディスクからゲームコンテンツを削除しました。
小森は企画は奪われても加藤と一緒に仕事ができればいいと訴えたのですが、加藤は小森をお払い箱にするつもりのようでした
なぜか加藤は小森の首を絞めて落とし、MOを回収して引き揚げました。

帰社した加藤はディスクをチェックしていたのですが、そこにスタッフが現れて手伝いを申し出ました。
彼女は様子がおかしくなった加藤に襲われたのですが、間一髪エレベーターに逃げ込みました。
しかしエレベーター内には小森が居り、「私の邪魔すんな」的なことをのたまってスタッフを殺害しました。
ずっとエレベーターの前で廃人モードで立っていた加藤は戻ってきた箱の中の遺体を見て我に返りました。

加藤は小森の家に戻ったのですが、出現した小森にラップで顔を覆われて窒息死しました。
初めて小森は加藤に好きだと打ち明け、「これであなたは私のもの」と寄り添っていました。

後日、リセットは世に出たようで、ゲーム店のデモを見た人はおかしくなっていました。
そして小森は加藤の死体をソファに座らせて料理を食べさせていました。

こじらせ系女子の話でした。
それはそうと狂暴化した人たちはなぜか同士討ちを行わないようです。ちょっとおかしいですよね。

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