精神攻撃系です 1408号室

1408号室

この部屋はあなたのココロを破壊する

制作年 2007年
制作国 アメリカ
監督 ミカエル・ハフストローム
脚本 マット・グリーンバーグ/スコット・アレクサンダー/ラリー・カラゼウスキー
原作 スティーヴン・キング
上映時間 104分
出演
ジョン・キューザック
サミュエル・L・ジャクソン
メアリー・マコーマック

だいたいのあらすじ

心霊スポットを取材してレポートを執筆しているマイク(ジョン・キューザック)はイマイチ売れない作家で、サイン会も人がまばらでした。
彼はホテルや墓場などのレポートを得意としていたのですが、実は実際の超常現象には一度も遭遇していませんでした。
しかしその反面でマイクは過去にまともな小説を書いていたようなのですが、心霊レポートよりも売れないので辞めたようでした。

そんなある日、マイクは趣味のサーフィンをしている最中に高波に浚われ、危うく溺死しそうになりました。
その帰りに郵便局の私書箱を確認すると「1408号室には入るな」とい書かれたNYのドルフィンホテルの絵ハガキがありました。
1408という数字は足すと13になって不吉であり、ホテルに予約の電話を入れてみると日付を言う前に「塞がってます」と断られました。
これは何かあると感じて調べてみるとそのホテルでは1938年に投身自殺が起きていました。
マイクは出版社の友人サム(トニー・シャルーブ)の手を借りて1408号室に泊まることに決めました。

なお、マイクはNYで娘を失ったという過去があるようで、もう何年もNYには近づいていなかったようです。

ということでマイクはドルフィンホテルに行き、1408号室にチェックインしようとしたのですが、支配人のオリン(サミュエル・L・ジャクソン)はそれを阻止しようとします。
そもそもこのホテルは格式高く、いつも9割がた満室である人気ホテルであり、マイクの執筆による宣伝効果は必要ありませんでした。
オリン曰く宿泊客は1時間ともたずに自殺するそうで、後片付けは御免なので1408号室には客を入れないということです。
最後の客は生殖器と手首を切断して自殺していてマイクも下調べ済みでしたが、実は報道されていない自然死も発生しており、死者は56人だそうです。

オリンは気前よく800ドルするコニャックをマイクに差し出し、今まで死亡した客のレポートを示しました。
そして「これ、読んでも本にしてもいいけど、1408号室だけは勘弁な」と持ち掛けたのですが、マイクはレポートはしっかり眺めつつも泊まると言い張ります。
仕方なくオリンはマイクを通すことにしたのですが、1408号室は清掃も大変だそうで、ドアを開け放って10分以内に終わらせているということです。
しかし浴室に閉じ込められたメイドが一人居たそうで、オリン達が駆け付けた際にはそのメイドははさみで目をくり抜いて笑っていたそうです。
なお、このホテルには13階表記が無いので、実際には1408号室は1308号室な模様です。

そしてマイクは1408号室に入ったのですが、拍子抜けするぐらい普通の部屋で邪悪な雰囲気はありませんでした。
しかし部屋の様子をレポートしてテープに吹き込みつつ窓の外を眺めていると突然、目覚ましラジオが大音量で流れました。
誰かの悪戯か?と部屋を確認しても誰も居らず、ベッドのシーツが捲れてチョコが置かれていました。
誰かの足音を聞いた気もして、何よりエアコンが壊れていて部屋の中が暑かったので、ひとまずマイクはフロントに苦情電話を入れました。
その後、部屋を暗くしてルミノール反応を見ていると、確かに沢山の血痕が残されているようでした。

そしてエアコンの修理人が来たのですが、怖がって部屋には入らず、ドアの前で修理の方法を伝えられただけでした。
ひとまずエアコンが直ったのでマイクはお酒を飲み始めたのですが、またまた目覚ましラジオが流れ、デジタル時計は60分をカウントダウンし始めました。
その後、またまた窓の外を見ると窓が落ちてきて手を挟まれ、手を洗おうとすれば熱湯が出て火傷し、嘲笑うようにラジオが鳴ったり、フロントから「サンドイッチ遅れます」と電話があったりします。
「もうギブ」と部屋から逃げ出そうとしたマイクでしたが、鍵は鍵穴の向こうに吸い込まれてしまい、ドアノブが外れて部屋から出られなくなりました。

窓から向かいのビルを見渡すと窓際に座っている男が見えたので助けを求めたのですが、男は鏡に映ったように自分にそっくりの動きをしていました。
直後に背後からハンマーを持った男が出現し、マイクに襲い掛かってきたのですが、ハンマー男は直ぐに消えました。
マイクは電気スタンドを通りに向かって投げ捨てたのですが、下では何の騒ぎにもなりませんでした。
そして部屋には元通りスタンドが戻っており、その時マイクは亡くなった娘の声を聞いた気がしました。

マイクはこれは酒かチョコに一服盛られたのだと自分に言い聞かせ、幻覚だと思い込むことで乗り切ろうとします。
しかしそんな彼の心を折るように、TVの画面には妻リリー(メアリー・マコーマック)と娘のケイト(ジャスミン・ジェシカ・アンソニー)と自分が一家団欒する様子が映るのでした。
それが終わると今度は二人ほどこの部屋で死亡した犠牲者が自殺している様子を見せられ、隣の部屋からは赤ちゃんの泣き声が響いてきました。
そしてバスルームには死んだはずの父が現れて「お前も俺のように死ぬのだ」と告げて消えました。

洗面所の手洗いからは血が流れ、客室の壁はひび割れて黒い血が流れ始めます。
マイクは「これは夢だ。ショック療法だ」と呟くと事前にテープに「落ちて死んだら事後だ。部屋の勝ちじゃない」と吹き込んで窓のヘリを隣の客室に向けて歩き出しました。
いかにもキングさんの原作らしい展開な気が
しかし隣の部屋の窓は消えており、ビビったマイクは落ちそうになりながらも1408の窓に戻りました。
そこで犠牲者霊の飛び降りに巻き込まれて突き飛ばされ、何とか窓にぶら下がり、閉まろうとしている窓の隙間から部屋に飛び込みました。

部屋に戻ると避難経路を描いた図から嫌がらせのように他の部屋が消えており、窓の外もレンガの壁になってしまいました。
そして今度はケイトが脳腫瘍で助からないとリリーと会話している様子を見せられたのですが、マイクはケイトの死で完全に無神論者になったようです。
携帯電話は繋がらないようですが、マイクはPCのチャットでリリーに助けを求めました。
リリーはこちらの姿が見えないようで「1年前に勝手に消えてどういうつもり」とキレていたのですが、ひとまずドルフィンホテルの14008号室にいてピンチだということは伝わったようです。
直後にスプリンクラーが作動してPCはオシャカになりました。

以前から天井の通風孔に何かの気配を感じていたマイクは思い切って開け、ダクトの中を這って脱出を試みます。
隣の部屋に到着したので赤ちゃんを抱いた女性に呼び掛けたのですが、それは幼いケイトを抱くリリーでした。
そしてゾンビみたいなおっさんがダクトに現れたのでマイクは逃げ帰りました。
もう酒でも飲もう!と冷蔵庫を開けると中は空で支配人が奥に見え「君は死後に何かあるという希望を打ち砕いた」的に責めました。
しかしマイクが見ているのは幻覚のようで実際には冷蔵庫は満杯でそんなものは見えないのでした。
コニャックをがぶ飲みし、聖書をめくってみたのですが、マイクが無神論者だからか聖書は白紙でした。

マイクはケイトに「神様はいるの?」と聞かれて「いる」と答えていたことや、ケイトを失ってリリーを責め、自棄になっていたことを回想しました。
そしてFAXからはケイトの服らしきものがズルズルと出てきたのですが、マイクはイカレてきたらしく、それをうっとりと手に取って広げていました。

感想

これはなかなか面白いです。
呪われたホテルを訪ねた男が悲惨な目に遭う話です。
このホテルがなんともいやなホテルでどうも相手が一番いやな攻撃をしてくるみたいです。
ホテルの攻撃は疾風怒濤というか凄い勢いがあり、壁からの大量の水でマイクが流されるシーンや郵便局シーンでは不謹慎ながら笑ってしまいました。
まさにホテル無双という感じで、邪悪なものがいるという点は異論ないです。
そういうわけで怒涛のテンポでなかなかの面白さだと思います。

結末はよくわかりませんでしたが、私はハッピーエンドであってほしいと思いました。
この部屋は無間地獄的な感じなのでしょうか?
だとすると今までの犠牲者の特徴とか知りたいなとか思ったのですが、私だったら10分位で脱落しそうなので関係ないかとも思いました。
キリスト教だと自殺すると地獄行きなので、もしかして部屋にいるものは人を地獄に引き入れようとしてるのかも。
そういえば仏教の世界だと可哀想ですが、ケイトは賽の河原をずっと彷徨ってる感じですよね。
一応、地蔵菩薩が助けてくれる的なことだったような…

マイクの人は窓から落ちたり、ずぶ濡れになったり、凍えたり焼かれたりと大変ですよね。
発狂する感じもやっぱり上手いですよね。

ラストまでのあらすじ

今度は部屋の中が急激に冷え出し、壁は冷凍庫のように霜に覆われます。
怖いというより本当にイやな部屋ですね。
マイクは支配人から借りたファイルも含めて燃やせるものはなんでも燃やして暖を取りましたが、限界に近づいていました。
その時、突然PCの電源が入ってリリーが呼び掛けたのですが、彼女は1408号室に警察を寄越したが、誰もいなかったと言います。
その内にPCに映ったマイクの偽物が「今までのことを説明したいから1408号室に来てくれ」と呼びかけ、本物のマイクの「やめろー」と言う声は届きませんでした。

その直後に部屋は急に壊れ始め、室内で嵐のようなものが発生します。
壁には3つの絵が架かっていたのですが、赤ちゃんを抱く女性の赤ちゃんは死亡し、優雅に洋上を進む帆船は転覆、狩を楽しんでいた英国紳士は犬に襲われていました。
キレたマイクが壁を壊すと壁から大量の波が発生し、帆船と共に海に呑まれて沈みます。
どうにか泳いで洋上に出ると、サーフィンで溺れた際の追体験をさせられます。

マイクが息を吹き返すとそこはLAの病院でサーフィンの後に倒れて運び出されたのだそうで、側にはリリーもいました。
リリーはホテルのチャットなどは知らないと言い、NYから駆け付けたのだそうです。
マイクは退院じて自分の車がある海岸へとリリーの車で戻って来ました。
そこでリリーに家出の理由を聞かれたので、「君を見るとあの子を思い出す」と説明しました。
辛いのはお互い様なのに勝手な男だなあと思いました。

マイクはリリーと食事をしながら体験を本に書くように勧められ、どさくさに紛れてよりを戻そうとしたのですが、それは拒否されました。
そして執筆が終わったのでサムに送ろうと郵便局に行くと、作業をしていた男たちが壁を壊し始めます。
破壊されつくした郵便局はたちまち1408号室へと変化しましたが、今度は室内が廃墟のようになっていました。
もう完全に狂気の表情を浮かべたマイクは「俺は部屋から出たはずだ!絶対に出た」的に絶叫しました。
そして不自然に真新しいドアをノックするとドアが自然に開きました。
どうもこの作品はキリスト教での天国と地獄がテーマのようです。

部屋の奥からはケイトが現れたので、マイクは彼女を抱きしめました。
しかしケイトは腕の中で死亡し、目覚ましラジオが作動すると同時に灰になって崩れました。
マイクは発狂して暴れ回り、疲れて倒れると部屋はチェックインした時の状態に戻っていました。
その時電話が鳴ったので「なぜ殺さん」と質問すると「お客様の意志を尊重しますので。チェックアウトもできますよ」とフロント女性の声が告げました。
部屋の中にはいつの間にか首吊り用のロープが準備されており、ケイトの墓の横に空の墓穴と自分の墓がありました。

マイクは「チェックアウト」の意味を悟って少し冷静になり、「あと5分で奥様が見えるのでご案内いたします」と追加で告げるフロントに「妻は関係ない」と静かに返答しました。
そして彼は「俺だけ首吊りはごめんだ。道連れにしてやる」とコニャックで火炎瓶を作って壁に投げました。
続いてマイクは止めていたタバコに火を点けて吸い始めました。
ホテル内は火災警報が鳴り響き、宿泊客が避難を始めており、リリーもホテルの前に駆け付けていました。

マイクは「これは仕事だ。恐怖は無い」と呟いた後にテープを作動させ、「内装はボロボロで従業員は愛想ない。でも恐怖度は10髑髏だ」と最高評価をしてから窓を割ってバックドラフトを起こし、ソファの下に避難しました。
間もなく消防隊が突入してマイクは救出されたのですが、「あの部屋に入るな」と呟いて意識を失いました。
オリンは自室に座って「上出来だ。よくやった」とマイクを褒めたたえていました。

マイクが息を吹き返すとそこはNYの病院でリリーが側にいました。
ホテルの火災の原因は古い配線だということで、マイクは間もなく退院してリリーの家に居候し、この体験を執筆しました。
マイクはあっという間に執筆を終え、現場で発見されたというテープを聞いていました。
そのテープの中にはケイトの声も入っており、リリーは驚いて荷物を取り落としました。

この後、心中するとかないですよね。
私はマイクがケイトと出会ったことで死後の世界を信じるようになったのかな?と解釈してます。
オリンの「よくやった」というのはそういうことなのかな?と感じました。
いずれにせよ、マイクは自分の恐怖と戦って打ち勝ったのだと信じたいです。