グリーン・インフェルノ
アマゾン行ったらひどい目に遭う話
制作年 | 2013年 |
制作国 | アメリカ |
監督 | イーライ・ロス |
脚本 | イーライ・ロス/ギジェルモ・アモエド |
上映時間 | 100分 |
出演 |
ロレンツァ・イッツォ |
アリエル・レヴィ |
ダリル・サバラ |
だいたいのあらすじ
これをイメージしているようです。
ジャスティン(ロレンツァ・イッツォ)のアパートの前の芝生では行動主義の団体が学校の用務員の地位向上のためのハンストを行っており、ルームメイトのケイシー(スカイ・フェレイラ)は「あいつら食わずに死んでくれないかな」等と暴言を吐いていました。
また、彼女は大学の講義で女子割礼の話を聞いて「国連弁護士の父の力で何かしたい」等とのたまっていました。
そういうわけでジャスティンは「考えるより行動!」とモットーとする行動主義の団体に目を付けられ、会合のチラシを渡されました。
その後、ジャスティンは早速父のチャールズ(リチャード・バージ)に割礼の件を相談したのですが、「我々が野蛮だと決めつけて攻撃するわけには行かず、相手の文化を尊重しなくては」的な真っ当なことを言われます。
その後、ジャスティンは行動主義の団体の会合に参加したのですが、議題は企業がアマゾンの熱帯雨林を破壊して滅びそうな部族が居るということでした。
ジャスティンはつい「じゃあ、アマゾン行ってハンストするわけ?」と皮肉な発言をしてリーダーのアレハンドロ(アリエル・レヴィ)を怒らせて追い払われました。
翌日、ジャスティンはアレハンドロに謝罪し、彼等の行動に関心を寄せるようになります。
ペルー企業はブルドーザーで木を切り倒して希少部族であるヤハ族を追い込み、傭兵を雇って迫害しているのだそうです。
アレハンドロの作戦は現地に乗り込んで映像をアップしまくって社会を動かすというもので、中継にはペルー政府の衛星をハッキングする予定だということでした。
アレハンドロの恋人カーラ(イグナシア・アラマンド)は新顔のジャスティンに「まさかお前、アレハンドロ目当てじゃないだろうな」的に意地悪発言をします。
ケイシーは猛反対し、チャールズも辞めさせようとしていたのですが、ジャスティンは日帰り荷物のようなちっこいバッグ一つでペルーへと旅立ってしまいました。
ペルーに到着したアレハンドロ一行は現地人のカルロス(マティアス・ロペス)が用意したセスナで現地へと移動します。
現場の近くのレストランで打ち合わせを行い、運動用のTシャツが配布されたのですが、アレハンドロは「撃たれる危険があるからカメラを回し続けろ」と指示しました。
ということで川岸のボートに乗って奥地へと向かったのですが、道中には村もなくトイレもありませんでした。
虫が嫌いなラース(ダリル・サバラ)は立ちション中に蜘蛛が出ただけで大騒ぎしていました。
移動すること3時間、現地近くの川岸に到着した一行は企業の作業員に成り済ますために着替えてジャングルの中に入りました。
一行は伐採現場に到着すると仮面を被って伐採される木にチェーンで身体を縛りつけて南京錠で固定し、早速中継を開始したのですが、ジャスティンがカーラから渡された南京錠は壊れていました。
間もなく傭兵部隊が現れてジャスティンはマスクを取られて木から剥がされてスマホは銃で破壊されました。
ジャスティンは銃殺されそうになったのですが、実はアレハンドロは国連職員の娘である彼女を利用しようとわざと壊れた南京錠を渡すように指示していたのです。
アレハンドロは「この企業は現地人を殺し、現在女性を殺害しようとしている!」と叫びながらジャスティンにカメラを向けます。
傭兵のリーダーは映像が世界に中継されていると知って銃を降ろさせました。
ジャスティンは自分が囮に使われたと知って憤り、ダニエル(ニコラス・マルティネス)もアレハンドロのやり方に疑問を感じていました。
一行は傭兵に手錠を架けられて連行されましたが、川岸に置いておいた荷物は没収されていました。
その後、カルロスが賄賂を払って手を回したので一行は開放され、「やったね!」と帰りのセスナに乗り込み、ジャスティンは一人憤っていました。
それに対してアレハンドロは「お前が入りたいっていうから役目をやったんだ」と開き直っていました。
セスナは突然のエンジントラブルに見舞われて墜落し、カルロスを含めて何名かのメンバーが死亡しました。
生き残ったメンバーは川が近くにあることを知って移動を開始しようとしたのですが、身体を真っ赤に塗ったヤハ族が現れて攻撃を開始し、カーラは首に矢を射られて死亡します。
他のメンバーにも眠り薬入りの吹矢が命中して次々に倒れました。
これがあるから傭兵が居たんでしょうか?なんとも皮肉です。
ということでヤハ族の集落に拉致されたメンバーでしたが、彼等は食人族のようで、あちこちに生首や人骨が陳列されていました。
村人は子供達も出てきて村総出で凄くうれしそうにペタペタとジャスティン達に触れていたのですが、どうやら歓迎されているわけでは無さそうでした。
間もなく長老っぽい老婆が現れて全員を品定めするように見てから大喜びし、一行を家畜小屋に放り込ませました。
そしてジョナ(アーロン・バーンズ)だけは何か飲まされて岩の上に寝かされたのですが、彼は長老に目を抉られて舌を切られ、長老はそれを美味そうに食べていました。
ジョナは生きたまま解体されてしまい、長老は流れる血を器で受けてゴクゴクと飲んでいました。
ヤハ族の女達はジョナの肉に塩を揉んで釜で蒸し焼きにしており、この村では豚や鶏、牛も飼っているのですが、人間もまた貴重な食材だったようです。
焼き上がったジョナの肉は細かく切り分けられ、ヤハ族の皆さんはそれを美味そうに食べていました。
そしてうんちを漏らしてしまったエイミー(カービー・ブリス・ブラントン)はヤハ族の子供達に大爆笑されていました。
実はカルロスは現在の伐採業者のライバル企業に雇われており彼等を妨害してライバル業者に伐採をさせるため、アレハンドロは自身の売名のために動いていました。
アレハンドロは皆にそれを打ち明け、三日経てばブルドーザーが来るから大人しくしてようと提案します。
それじゃ遅いとサマンサ(マグダ・アパノヴィッチ)は小屋の屋根の隙間から逃げようと目論んだのですが、見張りの吹矢に撃たれて眠らされました。
翌朝、ジャスティンはネックレスに付いている笛を吹いて子供の関心を惹こうとしたのですが、食材が何をした所で状況は変わりませんでした。
やがて女性メンバー三人だけが小屋から出されて長老の前に引き出されたのですが、
唐突に下着を脱がされて股間に棒を突っ込まれ、処女かどうか調べられました。
エイミーとサマンサは小屋に戻されたのですが、ジャスティンは処女だと判明したので別の小屋に監禁されました。
サマンサは連行される際にカヌーを発見していたので逃げると言い出しました。
ダニエルは唯一生きていたスマホのアラームを投げて見張りの注意を惹き、その隙にサマンサが小屋の上から脱走します
そして彼女は村を駆け抜け、カヌーへと飛び込みました。
感想
これはなかなか面白いです。
滅びゆく部族を守ろうと活動していたらその部族が食人族でしたという内容です。
なんとも皮肉の利いた内容で、ジャスティン達にもイマイチ同情できないという。
テンポもよくてサクサク見られます。
活動家が全員ぺラ過ぎで、もちろん本当に善人もいるとは思いますが活動家って偽善者が多いんだろうなあと感じました。
まあ普通に考えて自分の利益にならないことはしないですよね。
食人族は割とジャングル描写とかありましたけど、これは殆どないです。
凄いグロ描写と偽善者や力を過信してる若者を嘲笑うという内容だと思います。
最後のジャスティンの行動もどうもアリバイ作りのようでした。
アレハンドロがクズ過ぎて影が薄いのですが、カーラもかなり嫌な女です。
他のメンバーも自己責任だから仕方ない気がしますが、ダニエルはちょっと可哀想かも。
ヤハ族はヤバすぎて怖いです。
文明を憎んでるとかそんなレベルではなく、敵意の塊で他の部族は皆食材みたいです。
皆身体を赤く塗ってるモブなのですが、一人派手な黒い顔したおっさんが居てこの人が男のリーダーみたいです。
あとは黄色い顔した老婆が居て、この人が長老みたいでした。
尚、黒いおっさんは後半で死んでました。
串刺しシーンや股間に刺す道具とか、どんだけ食人族好きなのかと笑ってしまいました。
ラストまでのあらすじ
ジャスティンは間もなく身体に変な模様を描かれて下着姿で皆の小屋に戻されたのですが、彼女は処女バレしたので割礼される模様です。
それを知ったアレハンドロは「時間稼げるな」と呟いただけでした。
そしてダニエルは「今夜皆で逃げよう」と皆を奮い立たせました。
その後、何かの肉の食事が振る舞われたのですが、それはサマンサの肉でした。
彼女とレズカップルだったエイミーは器の破片で喉を切って自殺してしまいました。
どうせ奴らはエイミーを食うだろうとラースは持っていたマリファナをダニエルと共にエイミーの死体の口に入れ、棒を使って身体の内部まで押し込みました。
アレハンドロはなぜか「こういう行動が一番」と自慰行為を始め、皆の顰蹙を買いまくるのでした。
間もなくエイミーは蒸し焼きにされ、エイミーの肉を食べたヤハ族はラリラリになって眠りこみ始めました。
ということで逃げ出すことにしたのですが、アレハンドロは残るつもりらしくラースの足に吹矢を刺して眠らせ「俺一人になると俺が食われる」と告げました。
ジャスティンはダニエルと共に逃げ出すことにし、取り残されたラースは間もなくラリラリになったヤハ族に生きたまま丸かじりされてしまいました。
テキトー設定でウケます。
川沿いを歩いていたジャスティン達は墜落現場の付近まで到着して喜んでいたのですが、ジャスティンが川に流されます。
どうにか溺れずに済んだので二人は歩き、どうとう墜落現場に到着したのですが、死体は全て串刺しにして晒されていました。
衛星電話はバッテリー切れだったもののカーラの携帯が生きていたのでゲットしました。
しかし間もなく二人はヤハ族の吹矢で眠らされ、連れ戻されてしまいました。
ジャスティンが息を吹き返すと縛られて割礼を強行されそうになっており、ダニエルは杭に縛られて撲打されて全身を砕かれていました。
そしてダニエルは全身に何かを塗られ、凄い勢いでたかってきたアリに齧られるという刑罰を受けました。
間もなくジャスティンも割礼されそうになったのですが、その時、村人の一人がヘルメットを被った作業員の首を持ち返り、村は騒然とします。
どうやら作業員が来たので戦争が始まったようで、男たちは槍を手に村を出ていき、女達は避難していました。
ジャスティンがシクシク泣いていると奇跡が起き、前に彼女の笛に反応していた少年が彼女の拘束を解いてくれました。
ジャスティンは見張りのおばちゃんに粉を嗅がせてぶっ飛ばし、ダニエル救出に走りました。
ダニエルはポッケの携帯を持っていけと指示しつつ、自分のことは殺してくれと懇願していました。
空気を読んだヤハ族少年が彼に薬を嗅がせ、喉を切って止めを刺しました。
アレハンドロは「助けてくれ」と叫んだのですが、ジャスティンはガン無視して少年の案内で村を出ました。
少年にネックレスをプレゼントし、彼が示した道をまっしぐらに進むジャスティンでしたが、川の対岸にはジャガーが居り、背後には追手が迫っていました。
しかしジャスティンが恐る恐る近づくとジャガーは襲ってこなかったのでそのまま森に逃げ込みました。
そして目の前で傭兵とヤハ族が戦争をしていたので、彼女はスマホを手に傭兵団に近づき「カメラ撮ってるよ」と脅してそのまま救出されました。
ヘリに乗る際に他の生存者について質問されたのですが、ジャスティンは他にはいない!と断言しました。
アレハンドロは上空を飛ぶヘリに叫んだのですが、吹矢に沈黙させられました。
帰国したジャスティンはアレハンドロの件を隠蔽しようと「私は飛行機事故で唯一生き残ってヤハ族に救われた。ヤハ族は首狩り族ではない」という話をでっち上げました。
ジャスティンはアレハンドロが戻ってきたという悪夢を見たのですが、アレハンドロの意志は未だにあの団体に受け継がれているようでした。
その後、ジャスティンは衛星写真でアレハンドロそっくりな男を見たと彼の妹ルシアからの電話をもらっていました。
エンドロールで終了です。
誰一人同情出来ない映画でした。