口輪ゾンビー 新・死霊のはらわた

新・死霊のはらわた

外に出るとひどい目に遭う話

制作年 1989年
制作国 アメリカ
監督 J・R・ブックウォーター
脚本 J・R・ブックウォーター
上映時間 79分
出演
ピート・フェリー
ボグダン・ペシック
マイケル・グロッシ

だいたいのあらすじ

世界にゾンビが現れるようになり、緊急事態宣言が発令されましたが、あっという間の出来事だったので犠牲者が多数出ていました。
アメリカはほぼ無政府状態に陥り、ゾンビ壊滅部隊が結成されてゾンビと戦い始めました。
しかしゾンビは爆破しても頭部を撃っても死なないので隊員は減る一方のようです。

ある日民間人の救出に向かった壊滅部隊のライミ(ピート・フェリー)でしたが、その日も仲間のリチャードがゾンビに指を噛まれて脱落していました。
外で見張りをしていたマーサー(マイケル・グロッシ)もゾンビの群れに襲われ、慌てて車へと逃げ戻りました。
ライミ達がゾンビが闊歩するワシントンD.Cにある本部に帰還すると建物の入り口ではゾンビ保護派が「ゾンビに自由を」と抗議デモを行っていました。
十分自由だと思います。

この施設ではモルソン博士(ボグダン・ペシック)がゾンビに生体実験をしてはゾンビの弱点を探っていました。
そもそもゾンビが生まれたのはボウ博士が開発した延命用の血清が原因だそうです。
ゾンビは餓死するのですが約1か月かかるので現実的ではなく、モルソンは抗ウイルス血清の研究をしています。
ボウ博士は冒頭でゾンビに囲まれて籠城してました。
モルソンはライミ達にボウの開発したオリジナル血清を探して欲しいと依頼しました。
尚、マーサーは研究室にいたゾンビに不注意から噛まれ、手を負傷しました。
また、本部の外ではゾンビ擁護派の連中がゾンビに襲われていました。

翌日、ライミ達はモルソンを連れてボウの自宅のある町へと出発しましたが、人手不足なのでマーサーも同行させました。
ボウの家を開けると早速ゾンビが飛び出して来たので、急いで外へ出して入れ替わりに中に飛び込みました。
そこにヴィンセントという教会の若者が飛び込んできたので中に入れました。
ライミはカラー(ジョリー・ジャッカナス)と地下を捜索し、ボウの遺体を発見しました。
なお、ヴィンセントはゾンビは神が人類を滅ぼすために作ったものだと信じるカルト教団の一員のようです。

翌日、モルソンは血清の成分の資料を発見し、今回の目的は果たせました。
リチャードはゾンビが滅ぼされると聞いて憤慨し、壊滅部隊のキャップに斬り付けて殺害し、ライミに撃たれて路上の車に逃げ込みました。
ライミはマーサーと共に車の後を尾けましたが、撒かれました。
そしてライミは不審な人物の後を尾けて教会に辿り着き、そこで生贄の儀式が行われているのを目撃しました。
また、彼等はなぜかゾンビを大量に飼育しており、死亡したヴィンセントを餌に与えていました。

この教会はジョーンズ(ロバート・コカイ)が率いるカルト教団の本部で、洗脳されたのか記憶が無いボーの娘マリアもいました。
車に戻ったライミは群がっていたゾンビを追い払い、ドアにゾンビの腕を挟んで引き摺りながらボーの家に戻りました。
ボーの家に戻るとモルソンが抗ウイルス血清の試作品を完成させていました。
ライミは臨床実験のため、カーラと共に教会にゾンビを盗みに行くことにしました。
一方、モルソンは「待ちきれない」とマーサーに注射を打っていました。

ライミはわざわざジョーンズのお気に入りであるゾンビ・ジェイソンを持ち帰って教団に喧嘩を売ります。
帰りの車の中でカラーはマリアの日記によればボーを殺害したのはジョーンズだと情報共有しました。
ライミ達が戻るとモルソンは早速ジェイソンに血清を注射したのですが、ライミ達はマーサーが血清を注射されたことを知りました。
そしていよいよ教団が殴りこんできたのですが、連中は思ったより大所帯で、沢山のゾンビまで連れてきていました。
どうやって飼い慣らしてるんでしょう。

ライミは先制攻撃で教団の手下に発砲してグレネードを投げまくって攪乱し、その隙に全員で車に乗り込んで逃走しました。
しかしマーサーを忘れてきたので、明朝教会に殴りこんで奪還することにしました。
普通仲間を忘れるでしょうか

感想

これはイマイチです。
よくあるゾンビものなのですが、ゾンビと戦う組織にカルト教団が絡むという変わった話です。
一方でゾンビ保護運動をしていた人たちは全く話には絡まないという。
このゾンビと戦う組織の隊員が血清を作成するための資料を手に入れる際の顛末となっています。
結末はひねってありますが強引で、殆どの展開がごり押しです。
自分から誘い出しておいて来たらビビる認知症的なシーンも多いです。
あと、この映画の「誘いこみ」というのはノープランでひとまず誘い込みましょうということのようです。

正直言ってあまり面白くはないのですが、真面目に作ってるみたいで変な味があります。
一応お食事シーンとか頑張って作ってあったのでゾンビ好きなんだろうなあという気がしました。
車両での破壊シーンが多いのもこの映画の特徴だと思います。
ジャケの顔は凄いインパクトありますが、これは単なる口輪をしたゾンビで特に何がある訳でもないです。
音楽はカーペンター映画をショボくした感じで意外といいです。
この監督は他にもゾンビ映画撮ってるようですが、私はこれしか観たことないです。

イマイチ感があるのですが、ゾンビ好きで興味のある人は暇つぶし程度にはなる気がします。

ラストまでのあらすじ

翌朝、ライミ達は教会に殴りこんだのですが、ジョーンズは監視カメラで察知していたので誘い出して罠に掛けようとします。
何しろイカレた連中なので、マーサーは礼拝堂の壁に両手を釘付けにされ、口輪を付けられて信者の前に晒し者になっていましたが、どうやらマーサーはゾンビ化しているようでした
そしてジョーンズはライミ達を糾弾する演説を喜々として行い、おびき出されたライミ達が礼拝堂に入って来ました。

ジョーンズはマーサーを救い出したモルソンの助手に発砲したのでライミ達に撃たれます。
血清が利いてきたようでジェイソンは解け始め、マーサーはゾンビ化したまま人間に戻りつつありました。
信者が一斉に襲い掛かってきたのでライミ達はひとまず撤退します。
覚悟を決めたジョーンズはマリアにお前の父は俺が殺したと白状し、地下のゾンビ倉庫を開けてゾンビを解き放ちました。
ライミはカラーを車で待機させ、マーサーを取り戻しに向かったのですが、道中でモルソンが信者たちに袋叩きにされます。
一方、マーサーは自力で手の釘を抜き、「こうなったのもあいつのせいだ」とモルソンへの恨みを募らせます。

マーサーが現れたので信者は逃げ出し、怒りのマーサーはモルソンに恨み言を言いながら追いかけます。
一方、ジョーンズはゾンビに食い尽くされ、信者たちもゾンビに襲われ始めます。
ライミはマーサーと再会し、彼の助けで武装した信者を倒します。
マーサーは「俺はここに残ってモルソンへの恨みを晴らす。奴の血清はゾンビにしか使ってはダメだ」と告げてライミと別れます。
その頃、アンナはカラーに銃を突きつけて殺そうとしており、カラーの説得にも彼女の洗脳は解けませんでした。
直後に現れたゾンビにアンナは食われ、カラーは外に飛び出しました。

モルソンは電話のある部屋に潜伏して研究室のサビーニに血清の処方を伝達しました。
そして「生者に与えてはいけない」と付け加えようとした所でマーサーが率いるゾンビ軍団が部屋に乱入します。
マーサーは「おしゃべりクソ野郎め」とモルソンの舌を抜き、モルソンはゾンビにバラバラにされました。
ライミは車を目の前にして首をゾンビに噛まれてしまい、助手席に飛び乗ります。

そしてマーサーがモルソンの帽子を手にライミ達の前に「殺したぞ」とジェスチャーで伝え、舌を食べました。
カラーは車を発車させて帰還したのですが、サビーニはモルソンの血清をライミに投与したので彼はゾンビ化しました。
怒りのライミはサビーニの首を千切って食べ、カラーも侵入してきたゾンビに噛まれました。

こうしてライミはゾンビとなり、「人撲滅部隊」となってゾンビのために戦うのでした。

エンドロールで終了です。

変わった話です。

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