トリハダ -劇場版2-
ストーカーにひどい目に遭う話
制作年 | 2014年 |
制作国 | 日本 |
監督 | 三木康一郎 |
脚本 | 三木康一郎/ブラジリィー・アン・山田/八代丈寛/松本哲也 |
上映時間 | 94分 |
出演 |
石橋杏奈 |
足立梨花 |
入来茉里 |
だいたいのあらすじ
前作です。
ある夜、山内しおり(石橋杏奈)は玄関がガチャガチャいう音で目を覚ましたのですが、確認しに行くと恐ろしいことにドアノブではなく鍵のレバーが上下していました。
しおりは右手に包帯巻いてます。何かあったんでしょうか?
慌ててチェーンロックを架けたしおりでしたが、暫くドアの向こうの人物とのガチャガチャ合戦は続き、恐る恐るドアスコープを除くとプラスドライバーが飛び出て来ました。
これ、巨大掲示板のマイナスドライバーのパクりですね。
やがて鍵は開けられてしまい、ドアが開け放たれてしおりの悲鳴が響くのでした。
所在の不確かさが招く悪夢の結末
若い女性(足立梨花)が帰宅途中にコンビニに立ち寄った際に誰かの傘を間違って持ってきてしまったようで、帰宅してからそれに気づきました。
間違えて持ってきたのはよくある透明なビニール傘で柄の部分には「まもる」と書かれていました。
彼女は「ま、明日でいっか」とその傘の件は忘れました。
翌日は晴天だったのですが女性は出掛ける間際に傘の件を思い出し、手に持って家を出ました。
コンビニの傘立てにその傘を差し、自分のものらしき傘を取って軽く「ごめんなさい」して彼女は立ち去りました。
バス停に立っていると急に雨が降り出したので、女性は傘を開こうとしたのですが、ワンタッチボタン部分には「シ」を逆さにしたような文字が刻まれていました。
そして傘を開くと先端部から鋭利な矢のような金属が飛び出し、道路の向かいに立っていたOLの額に刺さったので周囲は大騒ぎになり、若い女性は傘を投げ捨ててへたり込んでしまいました。
その後、「まもる」と書かれた傘はコンビニ店員が回収していました。
どうやらこのコンビニ店員が腹立ち紛れに仕込んだようです。匠の技だと思います。
交換したままにする人も居るはずなので、この女性は善良な性格が災いしたような気がします。
ある夜、しおりが帰宅するとロビーの集合ポストに「三浦玲子」宛ての手紙が投函されていました。
この手紙はちょいちょい入っていたので、しおりは「またか」とつぶやきつつロビーのゴミ箱に手紙をポイしたのですが、何となく興味が湧いたのかその日は持ち帰りました。
手紙には横峯なる人物から「君に会いたい。愛している。」と1行書かれたものだったので、しおりはそのまま部屋のゴミ箱にインしました。
思いつきの遊戯と不条理な愛着
とあるカップル(大島麻衣、永岡佑)がラブホに入り、彼氏は部屋に入る前に廊下で発情して彼女に抱き着いていたのですが、その様子をベッドメイクの暗い男性に見られてしまいました。
なんという話の解る彼女なのでしょう、部屋に入って「コスプレ衣装無料」のパンフを見ていた彼女は彼氏に「コスプレしよっか?」と持ち掛けて彼氏を喜ばせます。
残念ながら二人が選んだ3番は無かったのですが、ひとまず1番でフロントに注文しました。
なお、お察しの通り3番は皆さん大好きなナースです。1番はセーラー服で、2番が婦警、4番がメイドです。
私的にはギリギリ4番か1番ですが、2番も男に人気ありそう。
余談ですが、5番のチャイナドレスが「中国の秘儀魅せるア・ル・ヨ♥」とか書いててウケます。国際問題です。
ということで彼氏がシャワーを浴びている間にあの不気味なベッドメイクの男性がコスプレ衣装を持ってきたので彼女が受け取りました。
彼女がシャワー室で着替えている間、なぜかフロントから電話があり「サイズ如何ですか?」と聞かれたので彼氏は「いいと思います」と適当に切りました。
そして盛り上がって来たところで、「サイズ本当に大丈夫でした?」とか「コンドーム足りてます?」的な電話がフロントから架かってきたので彼氏はブチ切れます。
怒りの彼氏はフロントに怒鳴り込んでそのままやられたらしく、部屋には学生服を着こんだベッドメイク男性が現れたので彼女は必死に閉め出しました。
そしてその後、ベッドメイクは彼女の部屋に侵入し「今日はこの気分なんだよね」と言って笑いました。
この男が自分の趣味に合わせてコスプレ衣装を貸し出し、彼女をレイプしてるということみたいです。
どう考えても捕まりそうな気がします。
ある夜、帰宅したしおりのポストにはまたまた三浦玲子宛ての手紙が入っていたのですが、またもや彼女は持ち帰ることにします。
今度の横峯の手紙はやや長文で「やっぱり君無しでは生きていけない。会いたい。あって話したい」的な切実な内容でした。
しおりは過去に二人は付き合っていたのか?的な複雑な心境になるのでした。
執着の真意と末路の現実
若い男性(前田公輝)がコインランドリーで洗濯していると何度か公衆電話から着信があったので、出てみると女性の声で「せんたく…はやくしてよ…」と告げられました。
その後も「早く洗濯終わらせて私と遊ぼう」的な電話があったので外に見に行くと、赤い服の女(笹野鈴々音)が目の前の電話ボックスから架けており、男性と目が合うとニヤリと笑いました。
恐ろしくなった彼は乾燥の途中だったのですが、早々に袋詰めして引き揚げようとします。
ところが赤い女は去ったようで、財布を忘れていったようなので、男性は怖いものみたさでボックスに入り、財布の中身を確認してしまいます。
「ウフフフ」という声を聞いた彼が天井を見上げると天井の隙間から赤い服の女が覗いており、「つ・か・ま・え・た」と呟くと硫酸を浴びせてきました。
そしてコインランドリーの乾燥機にはまた一つ「使用禁止」の札が貼られ、その一つからは血が流れていました。
その後、赤い服の女性は狂ったように笑って立ち去っていました。
この人まだいたんですね。恐らく前回の人とは別人のようです。
前回の人はストーカー的なことを趣味にしてましたが、この人は通り魔みたいです。
でもコインランドリー絡みだからもしかすると同一人物?
しおりは帰宅していつものように横峯からの手紙を見てしまったのですが、手紙には「今日、久しぶりに会いに行きます。」と書かれていました。
恐ろしくなったしおりは玄関の戸締りを厳重にし、ネットで三浦玲子のことを調べてみたのですが、彼女はしおりのマンションで起こったストーカー殺人の被害者で事件は未解決でした。
背筋が凍り付いたしおりに追い討ちをかけるようにドアチャイムが鳴り、玄関ドアが激しくノックされました。
暫くして相手は諦めたのかドアポストに手紙を投函して引き揚げたのですが、手紙を見たしおりは絶叫します。
手紙の宛名は「山内しおり様」となっていました。
前段のドライバーの件があったので、ドアスコープを覗くシーンがかなりスリリングです。
上手いと思いました。
憎悪の応酬と紙一重の勝利者
JKのコノミ(優希美青)は屋上に友人のユカを呼び出してアカネというクラスメートの悪口大会を始め、同調するユカでしたが、それは実はアカネの罠でした。
「お前の本心分かったから」と現れたアカネはユカにネタばらしし、彼氏の件でもめていたのでそのままユカを屋上から突き落としました。
あろうことかアカネは悲鳴を上げて逃げ出そうとするコノミに罪を被せようとしたので、二人は屋上で揉み合いになりました。
後日、あの日結局コノミはアカネを突き落としたようなのですが、コノミは病院に入院していました。
そこにアカネとユカに二股かけていた彼氏が責任を感じたのか面会に来て、コノミと急接近するのでした。
後ほどコノミは「作戦通り」的な高笑いをしていました。
これよくわかりませんでした。
コノミが前から彼氏を狙っていたんだなあということは分かりましたが、アカネが落ちた時の状況が不明です。
タイトルからするとコノミも一緒に落ちたような気がするのですが、だとすると彼女はイズナ落としの使い手だと思います。
コノミがアカネを落としてユカと共倒れに見せかけたのであればコノミが入院している原因がイマイチわからず。
いずれにしてもコノミは元気そうです。
しおりは手紙を交番に持っていき、警察に相談しました。
あの手紙には「やっぱり君がいいや」的なことが書いてあり、警官は本庁に問い合わせの上、対応してくれるということでした。
少し安心して帰宅したしおりでしたが、やはり集合ポストには「いつも君と一緒だよ」という手紙が入っていました。
今頃気付いたのですが、しおりはポストに鍵架けた方がいいのでは?
手紙には切断されたらしき指が入っていたので、しおりは手紙をロビーに投げ捨て、悲鳴を上げて自室へと逃げ込もうとします。
外ににげて通報した方が良かったのでは?
しかしドアノブにはカミソリが仕込まれており、しおりはざっくりと手を斬りました。
更に背後からコートを着た男が迫って来たので、急いで家に飛び込みました。
しおりは「なんであたしがこんな目に」的に泣き崩れるのでした。
感想
これは普通です。
いつものトリハダシリーズの人間怖い系の話です。
それなりには面白いとは思いましたが、メインストーリー以外が何だか同じような話ばかりだった印象です。
意地悪キャラのアンちゃんも凄くキャラ立ってたし、出てくるキャラは強烈なんですけどね。
ラブホの話はネタ的な意味で面白かった気が…
実は今回結末が大筋だけでイマイチわかってません。
もしかすると私の解釈間違ってるかも。
しおりの人は雰囲気合ってて素敵な感じでした。
ラストまでのあらすじ
負け組の嫉妬と共通の思惑
キャバ嬢のアン(佐津川愛美)は陰では客の悪口ばかり言い、スタッフのこともこき下ろしていました。
ある夜、アンは同僚のレイ(入来茉里)と送りの車に乗り込んだのですが、新しい運転手に「臭いおやじ」とか暴言を吐きました。
アンは道中でも運転手の悪口を言いまくりだったのですが、その後同僚が自宅前で降りました。
その後、アンは運転手に悪態を吐きまくりで行く先を「五反田」とだけ告げて寝たのですが、なぜか自宅前で起こされました。
「なんで家知ってんだよ!」とアンが怒鳴り付けてシートを蹴ると、運転手は「お疲れ様でした。」とだけ返答しました。
「まじキモい!」と吐き捨ててから帰宅したアンが水を飲んでいるとクラクションが響き渡ったので、窓から見下ろすと運転手がひたすらクラクションを鳴らしているようでした。
「うるせーな」と怒鳴り付けに降りると車には誰も乗っていなかったので、アンはそのまま部屋に戻ります。
そしてドリルを手に部屋に侵入していた運転手によってアンは殺害されました。
アンが消えたのでレイがNo.1候補となり、彼女は店の期待を背負ってほほ笑むのでした。
恐らく運転手を雇ったのはレイだったのだと思います。
その後、しおりの家には少し手紙が来なくなり、警官が頻繁に家に来てくれるようになりました。
そしてしおりは再来週にはここを引き払うつもりだと警官に伝えました。
軽微な出来心に忍び寄る悪意
リーマン男性(白石隼也)は仕事帰りに喫茶店で食事をすることにしたのですが、入れ違いに隣の席から出ていった女性がスマホを席に忘れていたので拾い上げて後を追いました。
しかし女性の姿はもう見えず、彼女をチラッと見て目をつけていた彼はそのままスマホをポッケに入れました。
マスターの話によれば彼女は昨日誕生日だったのに一人だったということで彼氏らしき存在はいないようで、リーマンは密かにチャンスだと感じました。
帰宅したリーマンはキーロック画面で彼女の誕生日を入力し、スマホの中身を覗いてしまいました。
どうやら彼女は複数の男に言い寄られているようでしたが、クロ男なる男はストーカー気質のようでした。
しかしリーマンは「彼氏かよ」と判断したのですが、メッセージを見たのでクロ男からは「無視すんなよ」というメッセージがガンガン来るようになります。
その後、深夜2時だというのにクロ男からは「家バレてんだぞブス!」的な暴言メッセージが届いたので、ストーカーかよと呆れていたのですが、クロ男は「てめえの家には直ぐ入れんだぞ!」と家の玄関写真を送って来て、「今から殺す」というメッセージを送って来ました。
リーマンは今更「もしかして俺はヤバいヤツのメッセージを既読にしてしまったのでは?」と気づいたのですが、彼女のスマホを冷蔵庫に放り込んで寝てしまいました。
翌朝、上の階に住むOLが殺害されたと大騒ぎになっていたのでリーマンは彼女のスマホを持って上の階を見に行ったのですが、直後に「なんで?お前誰だよ?」とクロ男からメッセージが届きました。
どうやらクロ男はリーマンを見ているようで、廊下から下を覗き込むとそこには喫茶店のマスターがスマホを手に微笑んでいました。
どうやら彼女はわざとスマホを忘れたようだったのです。
そして殺害された女性の顔が映ったのですが、それは何としおりでした。
間もなく501号室には1話で傘を間違えた女性が越してきたのですが、間もなく彼女のポストには「山内しおり様」という手紙が投函されました。
なお、三浦玲子の中の人は谷村美月さんでした。
どうも手紙を投函していた人物は警官かケーブルTV業者のような感じだったので、殺人鬼とは別人だったようです。
リーマンは怖くて警察には通報できなかったか、密に消されたと判断しています。