サイレンス 血の呪
その双子の血は呪われている。
制作年 | 2003年 |
制作国 | フランス |
監督 | グレアム・ギット |
脚本 | ロゼリン・ボッシュ |
上映時間 | 89分 |
出演 |
ジェラール・ドパルデュー |
エロディ・ブシェーズ |
カルメン・マウラ |
だいたいのあらすじ
ブラジルの修道院で修道女のサラ(エロディ・ブシェーズ)がお腹を押さえてバッタリと倒れます。
いきなりオッパイ出ます。
彼女はうわ言のように「スクリール・ディン」と繰り返し、運ばれます。
その後、サラが寝ていると部屋に血のような物が流れた後に自然発火し、修道院は騒然とするのですが、何とかサラは脱出して無事でした。
サラは医師であり牧師でもあるヨアキム(ジェラール・ドパルデュー)の病院に搬送されたのですが、高熱を出して腹部の痛みを訴えており原因不明だったのでヨアキムは頭を抱えます。
修道院長のエマニュエル(カルメン・マウラ)は何かを隠しているようで一刻も早くサラを連れ帰ろうとしたのですが、ヨアキムは「絶対安静」と受け渡しを拒否しました。
エマニュエルは薬品は使用せずに薬草だけを使って治療するようにヨアキムに申し渡し、ヨアキムもサラのうわ言で聞いたので「スクリール・ディンとは何なのか?」と聞いても「知らん」と返答して去りました。
時を同じくしてサラと全く同じ顔をした女性ガエル(エロディ・ブシェーズ)が殺人罪で刑務所に護送され、入所していました。
サラのことが気になったヨアキムは色々と話を聞くことにし、彼女が人形をお守りにしており誰にも触れさせないこと、10年前の15歳の時に修道女になって家族とは縁を切ったこと、彼女の宗派カルメル会では鏡を見ることが禁じられていること等を聞き出しました。
なお、ガエルは服役してから10年経つそうで、彼女も時折発生する腹痛に悩まされているようでした。
その後、エマニュエルはサラを勝手に退院させて修道女と共にフランスに帰国してしまい、ヨアキムは憤ります。
ヨアキムはフランスへ飛び、サラの様子を見に行ったのですが、案の定彼女の容態は悪化しており、ベッドに寝たきりになっていました。
早速、サラの資料を閲覧しているとエマニュエルの横槍が入ったので、ヨアキムは大司教の許可を得ていると書簡を見せました。
その後、修道女・アメリからジョセフなる修道母がサラについて詳しいという情報を得たヨアキムは彼女に携帯電話を渡しました。
ヨアキムは早速老人ホームのような病院にいるジョセフ(ツィラ・シェルトン)を訪ねました。
そこでヨアキムはエマニュエルがサラに関する資料を削除して隠蔽していると聞き、14歳の時に恐ろしい事件を起こした姉がいることも突き止めました。
その後、ヨアキムは新聞社で当時の事件の資料を閲覧し、サラの双子の姉・ガエルがベビーシッター先の男児を窒息死させたことを知りました。
また、新聞社では事件に興味を持っているらしい記者のモレル(イサーク・シャリー)と知り合いました。
ヨアキムはガエルの件を調べていたのですが、エマニュエルがお金で雇った男にナイフで脅されて「事件のことを嗅ぎまわるな」と暴行を受けました。
彼はそれに屈せず、ガエルの刑務所を訪問したのですが、ガエルは一足違いで出所していました。
しかしガエルを担当していた心理学者(イザベル・カンドリエ)から明日はガエルが仕事の面接に行くという極秘情報をゲットしました。
一方、実家に顔を出したガエルは父の出迎えを受けて母と再会したのですが、母は事件の所為で病んでいるらしくサラと勘違いして温かく迎えてくれたものの、ガエルであると知った途端に「出ていけ!二度と来んな!」と追い返されました。
なんとなくこの話のオチが読めてきた気がしました。
その後、ガエルは「スクリール・ディン」と呟きながら腹部を押さえて路上でよろめき、時を同じくしてサラは昏倒していました。
そこにバイクに乗ったモレルが現れてわざとガエルを轢きそうになり、「お詫びに一杯おごる」と接触しました。
彼はグザビエという偽名を使い、ガエルは自分を「サラ」と名乗りました。
モレルは親切な男を装ってパフェをおごり、「行くとこないなら家に来る?」等と誘ったのですが、ふとした拍子に「ガエル」と呼びかけてしまったのを突っ込まれたのでネタ晴らししました。
その夜はベンチで野宿したガエルは翌朝、職探しを始めてまずは教会の事務の面接を受けます。
担当者はガエルの前科を知ってあっさりと不採用にしたのですが、ガエルは珍しく「それでも聖職者か!」とキレる一面を覗かせていました。
教会からプンスカ出て来たガエルをヨアキムが発見して「サラの件で話がある」と呼び止めたのですが、ガエルは「お断りだ!」と断固拒否します。
しかしガエルは直後に脱力したように倒れてしまい、ヨアキムは腹膜炎であると判断して彼女を緊急入院させました。
ガエルは緊急手術を行ったので助かり、時を同じくしてサラも回復して歩けるようになっていました。
実はヨアキムが大司教に許可を取ったというのは嘘で、修道院を訪ねた件がバレたので、ヨアキムは聖職を一時解かれてしまいました。
しかしヨアキムはサラの体調不良にはガエルが関係していると憶測していたので、サラが回復したと聞いて自身の仮設に自身を持つようにもなりました。
その後、ヨアキムはガエルを連れて双子を研究している大学教授を訪ねたのですが、彼は妻の出産のために病院へ行かねばならないそうで、留守の間に子供二人を任されてしまいました。
ガエルによればスクリール・ディンとは危険を伝えるサラとの間の隠語だそうです。
ヨアキムは実は過去に過失で殺人事件を起こしたのをきっかけに聖職に就いており、ガエルのことを救いたいと考えていました。
そこで彼はサラに会うことを勧めたのですが、ガエルは「過去のことは忘れたい」と断固として拒否するのでした。
感想
これはイマイチです。
てっきりホラーだと思ったのですが、サスペンスどころか人間ドラマに近くてロマンスになるという。
そのドラマも退屈な感じで私的にはあまり面白い作品では無かったです。
後半の展開はよくわからない点が多いような気がしました。
特にサラの行動はイマイチ良くわからず。
モレルの件はヨアキムだったのかな?と憶測してます。
劇的につまらなくも無いですが、これといって面白くも無いという微妙な作品でした。
ラストまでのあらすじ
これまでガエルと過ごしたヨアキムは殺人を犯したのはガエルではないと憶測し、とうとうそれをガエルに問い詰めます。
そうなるだろうと思ってました。でもガエルも普通に怪しい気が…
ガエルはそれには返答せず、ヨアキムにキスをし「私を外国に連れてって」と懇願するのでした。
ヨアキムはガエルと男女の仲になってしまい、彼女を海外に連れ出すことにしました。
そしてヨアキムはガエルの髪を切ってサラとそっくりにして偽造パスポートを作成する業者に写真を渡しました。
しかし、以前からガエルをつけ回していたモレルはヨアキムとガエルの一部始終をずっと撮影していました。
ということでヨアキムとガエルは出国してブラジルに飛び、入国審査の際に「あれ?先日出国してませんでした?」と聞かれたのですが、ガエルはいいえと答えました。
なぜか問題無く入国できたので早速宿を取ったヨアキム達でしたが、しつこく追ってきたモレルがその様子を撮影していました。
一方、サラ達もブラジルに戻って来ており、ヨアキムはアメリから電話をもらい、サラが再び倒れ「ガエル…」とうわ言を言っていると聞かされました。
また、モレルはエマニュエルに接触を計り、同時にヨアキム達が宿泊する部屋に知り合いを装って潜り込もうと画策していました。
ヨアキムは地元のシャーマンに謎の治療儀式を受けているサラの下にガエルを連れて行き、ガエルは拒絶しながらも結果的にサラと顔を合わせることになってしまいます。
また、ヨアキムはモレルを発見して追いかけて動画をネットに流したと脅迫されてしまい、1時間後に会うことになりました。
その後、ヨアキムはホテルにガエルを送り、「決してホテルから出るな」と告げてモレルに会いに行きます。
一方、ガエルはサラからの呼び出しを受け、教会へと向かいました。
モレルは知り合いらしき人物にハサミで刺されて死亡し、その人物は動画ファイルを持ち去りました。
このハサミはヨアキムの物です。
その後、ガエルはなぜかエマニュエルの部屋に侵入して荷物を漁っており、エマニュエルと鉢合わせしていました。
そしてヨアキムがエマニュエルを訪ねると彼女は殺害されており、ガエルの姿はありませんでした。
同じような服装なのでどちらかわからなかったのですが、エマニュエルを殺害したのはサラでした。
ガエルは教会を訪ねて殺人を犯したサラと会い、サラは自殺をほのめかします。
実は10年前の事件を起こしたのはガエルの母であり、ガエルはその罪を被っていたのでした。
そこにヨアキムが駆け付けたので、サラは「あの男も私の物」とかのたまったので、ガエルはサラを巻き込んで建物の屋上からダイブしました。
サラは下敷きになって死亡し、ガエルは生き残りました。
その後、ヨアキムは教会を破門され、ブラジルでガエルと暮らすことになりました。
ガエルはどうやら双子の男児を出産したようです。
エンドロールで終了です。
母の件は墓場まで持っていくつもりのようです。
てっきりサラが殺して入れ替わってるのかと思ったのですが…
でもこれを引っ張られてもなあという感じです。