エロくないのでガッカリです 大奥(秘)物語

大奥(秘)物語

髪がくずれます 裾がみだれます 帯がほどけます…上様その手を離して下さいませ

制作年 1967年
制作国 日本
監督 中島貞夫
上映時間 95分

だいたいのあらすじ

第一部

脚本 金子武郎/掛札昌裕
出演
高橋昌也
藤純子
宮園純子

六代将軍・徳川家宣の時代に女性だけが何千人もいるという大奥に大名の娘ふさ(萩玲子)とその侍女であるみの(藤純子)がやって来て側室こん(宮園純子)の下で働くことになりました。
みのは三年帰れないという説明を聞いて「えっ?聞いてないよ」という感じだったのですが、お城の中が珍しいのでキョロキョロとしていました。
こんはすみ(久保菜穂子)という側室と権力争いをしていたのですが、こんは病で寝込んでいたので夜のお勤めが叶わず、そこで助っ人としてセクスィーなふさを呼び寄せたということで、こんは家宣に女性を推薦する重役の松島(山田五十鈴)を呼んで「お前も宣伝頼むよ!」的に大々的にふさを売り込んでいました。

実は弱気なふさは「あたしにそんなの務まるのかな…」と不安だったのですが、呑気なみのは「きっと大丈夫です!」と励ましつつ「お嬢様が側室に選ばれたら、あたしも松島様並みに出世するかも」等とのたまっていました。
ふさは「まーた始まった」的にウケていたのですが、同時に「もっと偉くなるかもよ」的にみのを持ち上げるのでした。

ということで翌日からふさ達の大奥ライフが始まったのですが、仕事だから色々と面倒なようで、朝10時には家宣がやって来て仏壇に手を合わせるのをお出迎えし、その際にもこんとすみはバチバチと火花を散らしていました。
その後、松島の政治力でお茶会が開かれ、ふさを家宣に紹介する会となったのですが、なぜか家宣はちらちらとみのに視線を送っていました。
みのは呑気に煎餅を齧りながらお茶会が終わるのを待っていたのですが、ふさが「一言も口きいてもらえなかった。もう帰ろう」と大層落ち込んだ様子で戻って来ました。

そして松島達からみのに夜伽の相手をしろと命令が下り、みのは嫌々夜のお相手をさせられることになったのですが、面倒くさいことに添い寝役なる女中が同室し四六時中監視しているそうです。
ということで翌日監視役から家宣は何回もやってたよ的な報告を受けたこんは大喜びしていました。
みのはふさも帰郷したので独りぼっちになってしまったのですが、松島は「ここでは子を産まないとヤリ捨てされて終わり」的な悲惨なアドバイスしていました。
そんな矢先にすみは「あたし将軍の子宿したから」的な挑発行為を行ったので、ショックでこんは血を吐いて倒れます。

更にすみは「あたし妊娠したから今度はこの子をお願いします」と新たにいつきなる女性を家宣に紹介したので、乱心したこんはその場に乱入してすみを池に突き落として流産させてしまいました。
ということでこんはお役御免となり、みのも夜伽の相手ができなくなってしまいました。
どうしても出世したいみのは同じく出世に取りつかれている松島に協力させ、他の男とHして妊娠し、相手の男の口を封じて上手いこと側室になったのでした。
尚、松島も年寄頭になってwinwin的なことでした。

第二部

脚本 国弘威雄
出演
小川知子
岸田今日子
山田五十鈴

ある晩のこと、添い寝役を命じられた篠ノ井(小川知子)は「今からやるから見ててね」と家宣に揶揄われました。
その様子を上司の浦尾(岸田今日子)はハラハラしながら隣の部屋で聞いていました。
どうも部下が部屋に呼ばれると上司も隣で待機しなきゃいけないみたいです。めんどくさいですね。
翌日、夜のお勤めが終わったので篠ノ井と浦尾は寝ることになったのですが、前から篠ノ井に好意を寄せていた浦尾は興奮気味の篠ノ井にレズプレイを仕掛け、篠ノ井もそれを受け入れました。
それから浦尾は篠ノ井にやたらと目を掛けて大奥ライフを満喫していました。

しかし浦尾の幸せは長く続かず、松島に呼び出されて「今夜の夜伽に篠ノ井呼ばれたから」と告げられます。
ということで浦尾の部屋はお通夜のようなドンヨリとした雰囲気になってしまい、篠ノ井は自害までしようとするのですが、なんとか浦尾がそれを止めます。
浦尾は嫉妬の炎を燃やすのですが、篠ノ井がお勤めを終えて帰ると激しくレズプレイをしてしまうのでした。

それからも篠ノ井はちょいちょい家宣に呼ばれるようになったので辛い浦尾でしたが、「あたしと篠ノ井ちゃんは心で結ばれてるから」と自分に言い聞かせて平常心を保っていました。
その後、篠ノ井は妊娠の兆候が表れたので、血迷った浦尾は「私を思うのであれば子を堕ろしてほしい」と懇願したのですが、流石の篠ノ井も「自分の子だから産みます」ときっぱりと拒否しました。

思いつめた浦尾は堕胎薬を「子供にいい薬」と篠ノ井に勧めるのですが、篠ノ井はそれを察知して飲むのを拒みます。
しかし浦尾はカミソリで篠ノ井を脅し、無理矢理飲ませてしまいました。
それは堕胎以前にヤバい薬だったらしく篠ノ井はゲーゲー吐いて典医を呼ぶはめになり、大騒ぎになりました。

典医は篠ノ井が流産したと知らせたので、浦尾は松島に呼び出されて「妊娠のこと知ってた?」と詰め寄ります。
篠ノ井は水銀を飲まされていたのでその件も説明するように言われたのですが、浦尾は何もかも知れぬ存ぜぬを通します。
浦尾は「篠ノ井に聞けば?」的に開き直っていたのですが、それというのも可哀想な篠ノ井は水銀のせいで喉が潰れて喋れなくなっていたのです。

結局、篠ノ井は井戸に身を投げて自殺してしまい、ますます浦尾はお通夜モードになってしまったのでした。
その後、大奥には赤ちゃんの泣き声が聞こえるという怪談じみた噂が流れるようになったそうです。

急に怪談にされました。

感想

これはつまらないです。
大奥の色んな人間模様を描きました!という作品のようです。
正直言ってどういう層をターゲットにしたのかよくわかりません。
これてっきりポルノかなんかだと思って興味を持って観てみたのですが、内容がゲスいだけでエロは無いです。
ただひたすらに将軍とその権力にしがみついている人間がゲスいというだけの内容だと思います。
大奥豆知識的なこともあるのですが、私は大奥に興味ないのでそっちもフーンって感じでした。

ドラマとしても現実をかけ離れた世界で成り立っているのでイマイチ入り込めませんでした。
三話目は一応庶民系をベースにしてるので何とか観られましたが、他はちょっと。

美術面では着物の女性がずらっと出てくるので豪華かなあという感じはしました。

そういう訳なので私的にはつまらなかったです。

ラストまでのあらすじ

第三部

脚本 佐治乾
出演
岩崎加根子
佐久間良子
坂本スミ子

大奥の女中たちは三年間城の外には出られずに任期を終えるとようやく帰郷を許されるそうです。
飛鳥井(岩崎加根子)の女中ちせ(佐久間良子)は特別に一日休みをもらって帰郷し、恋人の長吉(村井国夫)と再会しました。
たまたま長吉の姉・たみ(坂本スミ子)が遊びに来ていたので、ちせは小袖等をプレゼントしてポイントを稼いでいました。
長吉としては早くちせに戻って来て欲しいので、あと半月で奉公が明けるのを楽しみにしており、ちせも長吉と結ばれるのを心待ちにしていました。

飛鳥井としてもちせを可愛がっており、特に声が活き活きとしていると評価していたので、ちせが城に戻ると大層嬉しそうに歌の朗読を依頼していました。
彼女もも長吉の件を知っていたので無理にちせを城に呼んでしまい申し訳ないと感じており、公然とちせに詫びる間柄でした。
そしてちせが歌の朗読をしているのが家宣に聞かれてしまい、気まぐれで歌を朗読するように命じられてしまいました。

その後、ちせは飛鳥井のあずかり知らない所で松島に呼ばれ、入浴中の家宣に「歌を聴かせろ」と命じられて手籠めにされてしまいました。
松島悪いことばっかしてますね。
大奥では家宣の手が付いた女は一生奉公になってしまうそうで、ちせは城から戻れなくなってしまいました。
後ほどこの顛末を知った飛鳥井は自身の墓参りの代理としてちせをお寺に送り、長吉との密会の機会を与えました。

ちせは茶屋で長吉と密会し、最初は「俺を捨てやがって」と塩対応だったのですが、事情を聞いて駆け落ちを決意します。
しかし城に戻る時刻は残り少なく、ちせは無理矢理お付きの侍に拉致されて籠に乗せられます。
追い縋る長吉でしたが、侍に切り捨てられてしまいました。

ちせの密会の件は松島達の耳に入り、飛鳥井は出仕を控えるように処分が下ります。
飛鳥井は「私はどうなってもいいからちせは許してあげて」と懇願し「百姓町人に尊敬されてこその将軍家」と説いたのですが、松島は「百姓町人などゴミ。将軍家を畏れればいいだけの存在」と切り捨てました。
松島はちせを殺して口封じをするつもりだったのですが、ちせは自分から死ぬ気満々だったので舌を噛んで自害しようとします。

その後、家宣は夜伽の相手にちせを指名し、松島は飛鳥井に「ちせを差し出せば全てなかったことにする」と説得しました。
飛鳥井は「強制はできかねる」と返答しつつ、ちせにその件を知らせました。
ちせは座った目で「夜伽に出ます」と返答しました。

その夜、ちせは寝所にあった刀を手に家宣に襲い掛かり、倒れた行灯の火が燃え移って寝所は燃え、火災が発生しました。
家宣は逃げ延びたのですが、立ちはだかった松島はちせに刺されて死亡しました。
ちせは火災の中を狂ったように刀を振り回していました。

大奥で起きた火災というのはこの事件が原因だそうです。

終マークで終了です。

胸糞悪いだけで何も面白くなかったです。

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