木箱を買ったばっかりに… ポゼッション(2012)

ポゼッション(2012)

謎の木箱をゲットしたらひどい目に遭う話

制作年 2012年
制作国 アメリカ
監督 オーレ・ボールネダル
脚本 ジュリエット・スノードン/スタイルズ・ホワイト
上映時間 92分
出演
ジェフリー・ディーン・モーガン
キーラ・セジウィック
ナターシャ・カリス

だいたいのあらすじ

これは実話ベースで、ある家族に起きた29日間の恐怖体験の記録だそうです。

老女が居間の暖炉の上に置いた呪文っぽいのが書かれた木箱を眺めてシクシク泣いているのですが、どうも木箱の中から子供の歌声のようなものが聞こえてくるのです。
気を取り直して音楽を聴き始めた老女でしたが、頭に手をやった拍子に髪の毛が抜けたのでぶるぶると震えながらハンマーを手に木箱へと向かいます。
そして木箱にハンマーを振り下ろそうとした際に木箱からは何やら謎の呪文のようなものが聞こえてきて、老女は見えない何かに殴られて吹っ飛び、挙句の果てに身体をエビ反りにされたりしてバキバキに折られてしまいました。
このシーンだけでもかなりインパクトあります。なんじゃこりゃーって感じです。

バスケットボールのコーチをしているクライド(ジェフリー・ディーン・モーガン)は週末に娘二人と過ごそうと3か月前に別れた妻ステファニー(キーラ・セジウィック)の家に迎えに行きました。
ステファニーは宝飾デザイナーに復帰していい暮らしをしているようで終始ニコニコ笑顔でしたが、クライドの荷物は既に箱詰めされていました。
この後、ステファニーは彼氏のブレット(グラント・ショウ)とコンサートに行くそうなのですが、次女のエミリー(ナターシャ・カリス)は極端な採食主義だったので、「ピザとか食わすなよ。木に生えてるものだぞ」とクライドに念押ししました。
そして帰宅したのですが実はクライドは前の家を引き払い、超ド田舎に引っ越していたので長女のハンナ(マディソン・ダヴェンポート)は「家の周りに何もないじゃん」と少しご機嫌斜めでした。

ということで夜になったのでクライドはステファニーの言いつけをガン無視してピザの出前を取りました。
やはりエミリーは食べてくれず、ハンナが離婚の話を蒸し返したので気まずくなったりもしたのですが、クライドは何とか娘二人の機嫌を直して寝かせました。

翌朝、クライドは娘二人を乗せて買い出しに出たのですが、「お皿とか必要!」と言われたのでガレージセールに立ち寄りました。
そこでエミリーは冒頭の老女バキバキ木箱を発見し、クライドに購入させてしまいました。
エミリーそれ止めた方がいいと思うよ。なお、このセールを開催しているのは冒頭の老女の息子のようです。
エミリーはふと家の中を覗き込むのですが、そこには包帯ぐるぐる巻きのあの老女が寝ており、エミリーの持っている箱を見て「ダメよー」と叫んでいたのですが、看病している目つきの悪い女が全力で老女を制していました。
おばあちゃん生きてたんですね。死んだと思ってました。

箱を家に持ち帰ったエミリーが改めて確認すると箱は中に何か入っているようなのですが、クライドと一緒に頑張ってみても開きませんでした。
その夜、エミリーが箱を一人でいじくっていると蓋が開き、中には指輪や木でできた動物の玩具、人間の歯等が入っていました。
そしてエミリーは早速その指輪を指にはめて喜んでいました。

翌日、クライドは娘二人をステファニーの家に送り、自分の荷物を引き揚げました。

ある日、またクライドは娘二人を家に招いたのですが、帰宅するとキッチンの物が転がっているのを目撃しました。
絶賛荒らされ中のような状態だったのでクライドは「誰だ?」と呼び掛けながら確認したのですが、冷蔵庫の中身がぶちまけられており、カップ類が床に転がっていただけで誰もいませんでした。
しかしその直後に見えない何かが犬用のドアから出ていったので、「アライグマだろう」と仮定して犬用のドアを開かないようドライバーで固定しました。
その夜、エミリーは自分を呼ぶ声で目を覚ましたのですが、声はあの木箱から発せられていました。

翌朝、エミリーは何かに魅入られたように木箱の蓋に付いた鏡を見つめていました。
そして朝食タイムになったのですが、超早口でダンスの発表会に出る話をしているハンナを他所にエミリーはラスクをフォークで乱暴に刺し、どんどん口に詰め込んでいました。
カンカン五月蠅いのでクライドが止めなさいとエミリーに注意すると、彼女は獣のような唸り声を上げてクライドの手をフォークで刺しました。
エミリーは直ぐ我に返って謝罪しており、どうやら無意識にやっているような感じでした。

その夜、洗面所で歯磨きをしていたハンナは大嫌いな蛾の大群が現れたので悲鳴を上げ、クライドに助けを求めたのですが、なんと発生源はエミリーの部屋のようでした。
クライドが思い切ってドアを開けるとエミリーは大量の蛾が飛び交う中でベッドにちょこんと座って本を読んでいました。
クライドは慌ててエミリーを抱き上げて部屋から連れ出したのですが、相変わらず彼女は平然としていました。

翌日、クライドは外注駆除業者を呼び、娘二人はステファニー宅まで送って行きました。
クライドはエミリーの様子がおかしかった件を相談したのですが、エミリーは離婚で混乱して辛いんだろうということになりました。
それはそうとしてクライドには遠く離れたノースカロライナ州でコーチのスカウトが来ていたのですが、家族にはまだ話していませんでした。

その後、クライドはコーチングに熱中する余り、ハンナの躍りの発表会に出る約束をすっぽかしてしまいました。
電話でフォローしたものの怒りのハンナは電話に出ず代わりにエミリーが出たのですが、エミリーは「あの箱は私だけが触れるからパパは近づいちゃダメ」と訳の分からないことを言っていました。
気になったクライドは箱を開けてしまい、中には不気味なものしか入っていないことを確認して首をかしげます。
そういえばなぜクライドは箱を開けられたんでしょうか?
一方、箱の中の指輪をずっと嵌めていたエミリーの指は青黒くなっており、喉に違和感を感じて鏡で覗くと喉の奥から指が二本伸びて引っ込むという怪異に見舞われていました。

その後、エミリーはバッグの中に箱を入れて持ち歩くようになり、授業中に隣の男子がこっそりと箱を開けようとしようものならガチギレして殴りつけていました。
そういう訳なのでクライドとステファニーは「最近エミリーは友達とも遊ばないし、宿題もやってこない。何より箱に執着していて他の子に暴力をふるう」と教師に呼び出されてしまいました。
その帰り道、クライドはエミリーがおかしくなったのは離婚ではなく違うことが原因だと持論を述べたのですが、ステファニーはメモを盗み見して知ったスカウトの件を引き合いに出し、「お前が娘を捨てようとしてるからショック受けたんだ」と責任転嫁して聞く耳持たないのでした。
さっさと新しい男と付き合ってる人が言うことでしょうか。

その夜、箱の件をクライド達に報告した教師は遅くまで教室で採点等を行っていたのですが、エミリーが置いて行った箱から声が聞こえた気がしました。
そこで箱を開けようとしたのですが、やはり箱は開かず次の瞬間、教師は目から出血し始め、逃げ出そうとしたものの見えない何かにぶん投げられて壁に激突し、挙句の果てにバキバキ攻撃を受けて窓の外に放り出されていました。
久々に派手なの来ました。

教師が死亡したので休校となったのですが、エミリーは平然としており、クライドに教室にある箱を取って来て欲しいと依頼します。
あの箱の中には女性が住んでおり、エミリーは彼女と会話しているのですが、彼女に会うことは誰もできないそうです。
クライドは箱をエミリーから引き離した方がいいと判断し、教室から持ち出した箱をどこかに隠しました。
エミリーはそれを知ってブチ切れ、箱を持ってこいと要求するのですが、クライドは頑として聞き入れませんでした。
仕舞いにはエミリーは「もう愛してない!パパ大嫌い!ママもパパのこと愛してない!」とかひどいことを言い出します。

クライドはできるだけ冷静に対処して「部屋に戻りなさい!」とエミリーに命じるのですが、エミリーは見えない何かに殴られてクライドのせいにするという自作自演を始めます。
エミリーの悲鳴を聞いて駆け付けたハンナにも後ろから見るとクライドがエミリーを殴りつけているようにしか見えず、クライドは旗色悪くなり、更にエミリーは家の外に飛び出してしまいました。
そしてエミリーは夜の路上をひた走り、まるで箱に引き寄せられるようにクライドが外のゴミ捨て場にポイしていた箱を発見して拾い上げました。

エミリーが路上に置いた箱は勝手に開き、何やら謎の言語でエミリーが箱を手放した件を責め始め、箱の中から飛び立った大量の蛾が嫌がるエミリーの口の中に吸い込まれていきました。
このシーン地味にいいと思います。
クライドはグッタリと倒れているエミリーを抱き上げて連れ帰ったのですが、家には警察とステファニーが来ており、完全にクライドは娘を虐待した父親という目で見られます。
更にステファニーが虐待を証言したのでクライドはエミリーに接近禁止を申し渡され、後日聴聞会が開かれることになりました。
ステファニーはクライドの言うことに耳も貸さず、「さっさとノースカロライナに行っちまえ」と別れを告げるのでした。

エミリーはますます様子がおかしくなり、指が顔を突き破りそうな勢いで蠢いたりしており、まるで皮膚の下に違う誰かが入っているようでした。

その後、クライドが知り合いの考古学者の下に箱を持ち込み、調べて貰ったところ箱に刻まれているのはヘブライ語で、悪魔を封じるためのものだったではないかということでした。
その夜、クライドは悪魔祓いの研究をし、翌日には接近禁止の禁を破ってステファニーの家に向かいました。
そしてベッドで寝ているエミリーに聖書を朗読したのですが、たちまち聖書は念動力で飛ばされてしまいます。
クライドは「お前は誰だ!」とエミリーを問い詰めるのですが、帰宅したステファニーが「警察呼ぶぞ」と怒鳴り込み、そのままクライドを追い出しました。

その後、クライドはブルックリンのユダヤ人街に住むザデック(マティスヤフ)に助けを求めました。
そして教会に案内され、ユダヤ教の一宗派のラビであるザデックの父に箱を見せたのですが、クライドが「娘が箱を開けた」と打ち明けると教会に動揺が走りました。
ザデックの父によればこのままではエミリーは悪魔に肉体を奪われてしまい、命を失うのだそうです。
悪魔を倒すにはその名を呼んで箱に追い返すしかなく、クライドは涙ながらに悪魔祓いの助力を求めたのですが、ザデックの父達は自分に悪魔が憑依する可能性があるので危険だと説明し、クライドの依頼を拒絶します。

クライドは諦めて教会を立ち去ろうとしたのですが、ザデックは彼を呼び止め、「自分で良ければ力になる!」と同行してくれることになりました!

感想

これは普通です。
娘が変な箱買ったら悪魔に憑依されて大変!という内容です。
いわゆる悪魔憑きの話なのですが、描写がすごく派手で面白いです。
ホラー的な怖さはあまりないかもしれませんが、映像のインパクトはあるかも。
ちょっとダラダラした感じになると強烈なの来るので退屈はしませんでした。
その反面で悪魔祓いまで持っていく流れはやや忙しい感じで、何かのダイジェストを観ている気分になったのも事実です。
全体的に中途半端になってしまったのかもしれません。

一応、パパが可哀想な感じのドラマ仕立てになっていて、娘二人がパパと仲良しなので好感が持てます。
その反面で全体的に緩いというか雰囲気が明るいというか、エクソシストのようなドンヨリ感がない感じでした。
ステファニーがなんであんなに拗らせてたのか、その後急に物分かりが良くなったのか原因もイマイチハッキリしませんでした。

今作は私的にはエミリーの子が凄いなあと感じました。
目の下に隈つくって色々するシーンはちょっと怖くて、こんな子いたらやだなあと思います。
冷蔵庫漁るシーンとかブランコのシーンが印象的でした。

面白いことは面白いと思いますが、何だかシーンのインパクトだけが残った作品でした。

ラストまでのあらすじ

その夜、ステファニーは冷蔵庫を開け放って鶏のモモ肉を口に咥えて獣のように這いまわるエミリーを目撃してしまい、驚愕して声を掛けたのですが、エミリーは別人のような野太い声で「エミリーはいないよ!」と言い放ち、テーブルの上の食器を落としまくって床を破片まみれにします。
仕舞いにはエミリーはガラスの破片を手にして動揺するステファニーに近づくのですが、斬り付ける寸前で自分を取り戻し、ステファニーに抱き留められます。
ステファニーはその夜のことをブレットに相談し、ブレットはエミリーを精神科医に2日入院させようと言い出すのですが、完全に彼の言いなりになっているステファニーはそれを受け入れてしまいました。

翌朝、ブレットは旅行だと偽ってエミリーを連れ出そうとステファニーの家の前で車の準備をしており、その様子をブランコを漕いでいるエミリーが別人のように恐ろしい顔で睨みつけていました。
その直後にブレットはエミリーに気付いて近づくのですが、エミリーは念動力で強烈なつむじ風のようなものを自分の周囲に起こし、ブレッドの前歯をバキバキにへし折ったので彼は車で逃げ出しました。
そしてエミリーはひきつけを起こしたようにバッタリ倒れ、ステファニーは救急車を呼び、駆け寄ったハンナはエミリーが白目を剥きつつ口から蛾を吐き出すのを目撃しました。

その頃、クライドはザデックを助手席に乗せてエミリーの下に急行しようとしていました。
ザデックは箱の中の鏡を割り、そこに悪魔の名前らしき「アビズー」という子殺しを意味する文字を発見していました。
そして病院のハンナから知らせを受けたクライドは進行方向を病院へと向けて急行します。
一方、MRIに入れられたエミリーのモニター映像は乱れ、周囲の電灯は明滅を繰り返していたのですが、ステファニーはモニターに映ったエミリーの体内映像の胸の辺りに邪悪な顔を確認して息を呑み、ハンナもそれに気づきました。

ようやくクライドが駆け付け、エミリーの体内の顔を目撃していたステファニーはようやくクライドの行動の意味をしり、二人はひとまず和解しました。
しかしエミリーを病院から連れ出すのは不可能だったので、クライドはゼデックと共に病院で悪魔祓いを始めることにします。
流石に病室では邪魔が入るだろうということで、クライドはエミリーを抱き上げ、ステファニーとハンナを連れて夜間は利用されていない理科学療法の教室へと運びました。
ゼデックは蝋燭を7本用意するように指示し、「祈りの力が強くなる」と彼が用意した箱に一家は大事な物をそれぞれ入れました。

ゼデックは引き続いて闇を意味するオリーブ油と光を意味する水をボールに入れ、聖衣を着こんで力強く謎の呪文を唱え始めます。
クライドとステファニーは暴れるエミリーを押さえ、クライドも声を張って聖書を読み上げます。
部屋にあった水槽は波打ち、エミリーは白目を剥きつつ狂暴化し、怪力でクライド達を吹き飛ばすと猿のようにゼデックに飛び掛かって首を絞めます。
なんとか引き剥がしたもののエミリーは獣のように絶叫しながら部屋を飛び出して逃走したので、クライドがそれを追いかけます。
エミリーは遺体安置所に逃げ込み、シクシクと泣きながら迫るクライドに向かって「パパが怖いの」と訳の分からないことをのたまって混乱攻撃します。

エミリーはクライドに襲い掛かり、クライドは「俺に乗り移れ」と絶叫していました。
ゼデック達が駆け付けるとエミリーは正気に戻っており、クライドが悪魔に憑依され、彼の口からは黒い手が出ていました。
ゼデックは悪魔の名を呼んで祈りを捧げ、激闘の末に子供のような悪魔がクライドの身体から這い出して来て箱に戻りました。
そしてゼデックは箱を回収し、平和が戻りました。

クライドとステファニーは今回の件でなんとなく寄りが戻った感じになりました。
しかしザデックは箱を運んで移動している際にトラックに突っ込まれて死亡し、箱は再び路上へと投げ出されていました。

エンドロールで終了です。

もうお腹いっぱいです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする