身体が覚えてる的な ヒストリー・オブ・バイオレンス

ヒストリー・オブ・バイオレンス

消すことのできない殺しの傷跡

制作年 2005年
制作国 カナダ/アメリカ
監督 デヴィッド・クローネンバーグ
脚本 ジョシュ・オルソン
原作 ジョン・ワグナー/ヴィンス・ロック
上映時間 96分
出演
ヴィゴ・モーテンセン
マリア・ベロ
エド・ハリス

だいたいのあらすじ

裏稼業っぽい男二人がモーテルのフロント係を殺害して車で出発しようとしていたのですが、水が無かったので相棒が汲みに戻り、その際に少女に向けて発砲していました。

インディアナ州の田舎町でダイナーを営むトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は弁護士である妻エディ(マリア・ベロ)と高校生の息子ジャック(アシュトン・ホームズ)、幼い娘サラ(ハイディ・ヘイズ)と平和に暮らしていました。
ある日、ジャックは野球の授業で珍しくフライをキャッチし、相手チームのボビー(カイル・シュミット)から「この野郎」と絡まれていたのですが、「僕はカスで生物学的に見ても君に負ける」と争いを回避していました。
それはそうとしてトムとエディの夫婦仲は良好で、いい年をしてチアリーダーコスでHしたりしていました。

その後、冒頭の二人のならず者は閉店間際のダイナーに強盗に現れ、ウェイトレスのシャーロットを襲おうとしました。
そこトムは隙を見てカウンターを乗り越え、ナイフで足の甲を刺されながらも二人を射殺しました。
従業員と客は無事で、皆がトムがいなければ死んでいたと彼に感謝しました。
メディアはこぞってTVでトムのニュースを流し、新聞の一面にも彼の写真が躍っていました。
ようやく退院したトムでしたが、マスコミの取材が家に張り付いている状態だったので、早く忘れて欲しいと願っていました。

そんなある日、ダイナーにマフィアっぽい男カール・フォガティ(エド・ハリス)が部下二名を連れて現れ、トムに馴れ馴れしく話し掛け、なぜかトムの名をジョーイと呼びます。
フォガティはトムのことをフィラデルフィア出身のジョーイ・キューザックだと言うのですが、トムには身に覚えがないことでした。
連中は直ぐに引き揚げたもののエディは地元保安官のカーニーに通報し、彼はフォガティの身辺を洗いました。
その結果、フォガティ達はフィラデルフィアの大物マフィアであり、リッチー・キューザックなるボスがいることも突き止めました。

カーニーは早速ストール夫妻にそれを知らせ、トムが証人保護プログラムの下に置かれていないことを確認します。
こんな何もない田舎町にフォガティのような大物マフィアが何をしに現れたのかは大きな謎でした。

ある日、トムがダイナーで支度をしていると、フォガティ一味のものらしき車両がダイナーの前に泊まっており、その後これ見よがしに発車していました。
トムは連中は自宅に向かったに違いないと思い込み、エディにショットガンを用意するように電話で指示し、自身も自宅に駆け付けたのですが、フォガティ達は来ていませんでした。
心配するジャックには「ギャングがダイナーの前にいたので家に来たと思った、もし家に来ていたら戦うつもり」と自身の心境を語るトムでした。

その後、フォガティはモールで買い物中のエディとサラの前に姿を現し、自分の目を有刺鉄線で抉ったのがトムであること、トムは殺しの名人であることなどをエディに話して挑発します。
エディはブチ切れて「家族の150m以内に接近したら通報する!」と宣告したのですが、フォガティは慣れているのか意にも介していない様子でした。

また、ジャックはしつこく絡んでくるボビーにブチ切れ、連れを含めてボコボコにしてしまいます。
トムは帰宅したジャックに「暴力で物事を解決するな」と言い聞かせたのですが、ジャックは先日の強盗事件の事を引き合いに出し、トムに反発して家を飛び出しました。
その後、フォガティはストール家に現れ、ジャックを人質にしてフィラデルフィアに戻るようトムに要求します。
トムはエディに家に入っているよう指示し、フォガティの要求に従う振りをしてジャックを解放させました。

トムは狂暴な才能を発揮して手下二人を射殺したものの、反撃を受けて傷を負い、フォガティに止めを刺されそうになります。
しかしジャックがフォガティを射殺し、トムは入院することになりました。

感想

これは普通です。
平凡なダイナーの店主が強盗を撃退して人生変わっちゃいました的な内容です。
殆どがヒューマンドラマで占められており、中でもトムとエディの夫婦の描写がメインです。
結末付近の食卓シーンが印象的でした。
独特の間のある演出はなかなか素敵です。

変身と再生ってぽいのがテーマみたいです。
面白いことは面白いのですが、私にはイマイチピンと来なかったです。
どうもキャストの演技に目が行ってしまいます。
トムは暴力的な雰囲気を雰囲気で演じ分けているのが流石だと思いました。
それよりフォガティとリッチーのインパクトが強かったです。

ラストまでのあらすじ

病室のベッドのトムはエディに自分はジョーイだったこと、人生をやり直したいと思い3年かけてトムになったことを打ち明けます。
エディはそんな彼を拒絶して病室を出て行きました。
その後、退院して帰宅したトムでしたが、ジャックも彼の事を拒絶するのでした。
そしてストール家にはカーニーが現れ、「ギャングが大っぴらに民間人を襲うだろうか?」と疑問をぶつけたのですが、エディが「トムは自分が主張している通りの人物」とフォローしました。

しかしトムは愛しているけれど、ジョーイは拒絶したいというエディの心境は複雑でした。

その夜、「殺しの腕は鈍ってないな」と兄であるリッチーから電話を受けたトムはフィラデルフィアへと向かうことにしました。
フィラデルフィアのバーでリッチーの手下に接触したトムは車で豪邸へと案内されました。
リッチー(ウィリアム・ハート)はトムがフォガティの目を抉って消えたことを憤っており、手下を使ってトムを抹殺しようとします。
手下を返り討ちにして屋敷内に潜伏したトムは残りの手下も片付け、リッチーをヘッドショットで葬りました。

トムが帰宅するとエディ達は夕食を採っていました。
サラはトムの皿を彼の席に出し、ジャックは食卓に着いたトムの前にパンを出します。
ずっと目を伏せていたエディは夫と目を合わせ、二人はしばらく見つめ合うのでした。

エンドロールで終了です。

家族再生の話だったみたいです。
エンディングがなかなかの美しさです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする