単なる勧誘では無かったです 血を吸う薔薇

血を吸う薔薇

悪魔が呼ぶ! 霊魂が呼ぶ! 血を 肉体を求めて 今夜もまた蘇る 呪いの檻!

制作年 1974年
制作国 日本
監督 山本迪夫
脚本 小川英/武末勝
上映時間 83分
出演
黒沢年男
田中邦衛
佐々木勝彦

だいたいのあらすじ

繋がりはないですが、前作です。

映画血を吸う眼のネタバレ紹介と感想です。

長野県の山中にある聖明学園に東京の大学から白木(黒沢年男)が赴任して来ました。
最寄り駅に降り立った白木でしたが、駅の周辺には何も無く、学園に行くバスは夜まで来ないということで途方に暮れていました。
そこに学園の迎えだというベンツが現れて白木を案内してくれたのですが、その道中で白木は聖明学園の学長夫人が死亡したという悲惨な交通事故現場を目撃しました。

やがて洋館のような学園の屋敷に到着した白木は早速、学長(岸田森)と挨拶を交わしました。
この土地の風習で学長夫人の遺体は地下室に7日間安置されるのだそうですが、それはそうと学長が白木をわざわざ呼んだのは彼を次期学長にしたいと考えているからだと打ち明けました。
その夜はこの屋敷に泊まることになったのですが、なぜか白木の部屋には胸から血を流した女性(阿川泰子)が現れ、直後に牙を剥いた白ドレスの女性(桂木美加)が襲い掛かって来ました。
そして白木は迫りくる女性の前で気絶してしまいました。

翌日、居間で目覚めた白木は「あれ?昨夜の件はなんだったの?」と思い出し、白ドレス女性が学長夫人の肖像画に似ていたので地下に確認しに行きます。
遺体を確認すると死んでいるようだったので、なんだ夢かと白木は納得したのですが、そこに学長が現れ「ここには絶対入るな!」と厳命するのでした。
尚、やっぱり学長夫人は生きているようで、白木の背後で密かに牙を剥いていました。

その後、白木は寮生の西条(望月真理子)、三田村(太田美緒)、林(荒牧啓子)と知り合いました。
尚、変人のフランス語教授・吉井(佐々木勝彦)は女子に不気味がられているようでした。
学長代理だという細谷(小栗一也)は神経質そうなおじさんで、校医の下村(田中邦衛)は気さくな男でした。
下村によれば野々宮という学生が行方不明になっているそうで、それはこの地方にまつわる伝説と関連があるのだそうです。

その後、白木は野々宮は昨夜出会った胸から血を流していた女性だと知ります。
また、西条によれば昨夜学長夫人に襲われた際に耳にした歌は野々宮がいつも歌っていた歌だということでした。
そして白木は昨夜の件を西条に打ち明けたのですが、その間に廊下で林が吸血鬼となった学長に襲われていました。
しかし林は自室に戻って寝ていたので誰も怪しむ者はいませんでした。

翌日、心理学の授業中に林は悲鳴を上げて倒れてしまい、下村は貧血だと診断しました。
そして白木は林の胸に野々宮にあったような傷を目撃していました。
林は直ぐ意識を取り戻したのですが、彼女は昨夜襲われる前に拾った白いバラを枕元に飾っており、手を伸ばした三田村が棘で傷を負いました。

白木は夢の件と傷の件を下村に相談し、下村は白木を学校から連れ出して墓地に置かれた棺を示し、地元に伝わる妖怪伝説について教えてくれました。
その棺の主は200年前にこの地に流れ着き、迫害を受けた白人だそうで、彼は迫害の末に吸血鬼となり、15歳の少女を襲ったのだそうです。
その後、その少女は蘇ったのでそれを知った村人は白人と少女を嬲り殺し、この棺の中に詰めたということです。
しかし、棺は現在空っぽだったので、下村はもしかしたらこの伝説は現実で、彼等が復活したのではないかと考えていました。

白木はあの夜見たことは現実だったのではないかと考えるようになりました。
そして白木は下村に次期学長の件を話したのですが、以前に「次期学長に」と推薦されていた教授は心を病み、精神病院に入院しているということでした。

翌日、冬休みが始まったので寮生達は帰省したのですが、西条と三田村は林の看病をすると自発的に残ることになりました。
白木と下村は林に危機が迫っていると考え、一緒に寮で番をすることにします。
その際に心を病んだ教授の日記を読んだのですが、そこには「魔性の者は人の姿を借りている」と書かれていました。
一方、三田村は学長に襲われて悲鳴を上げたので、白木達は部屋へと駆け付けました。
下村は窓を破って逃げる学長の姿をはっきりと見たのですが、三田村は自分に何が起きたのか覚えていませんでした。
林の顔が異常に白い件は誰もツッコまないんでしょうか?

下村は警備員と共に学長の行方を追いかけます。
そして顔面蒼白の林は何かに操られるのようにハサミを手に白木に襲い掛かったのですが、空振りに終わったのでそのまま部屋を飛び出して踊り場から身を投げました。
林は首の骨を折って即死したのですが、その間に三田村もまた部屋の窓から外に飛び出していました。
白木と西城は三田村を探しに外へ飛び出しました。

下村は三田村が学長に誘い出され、吸血している現場を押さえて写真を撮影したのですが、学長に見つかって絞殺されました。
尚、どういう原理なのか不明ですが、学長が吸血すると白いバラが赤く染まるようです。
白木は下村が落としたカメラを回収し、警備員の知らせで倒れている三田村を助け起こしました。
そして寮には警備員の通報で刑事(伊藤雄之助)がやって来たのですが、事件性なしと断定しました。

感想

これは普通です。
心理学の教授が山奥の学校に赴任したら大変!という内容です。
他の日本よりは格段に面白くなってる気がしますが、正直このシリーズは微妙です。
演出は前作より良くなっていて、雰囲気もなかなか向上してます。
恐らく他のホラー映画でも観て研究したのかな?という気がします。
意外と前半は面白い感じなのですが、後半で激しく失速してる感じです。

白木がわざわざ東京から呼ばれた理由も不明だし、以前の島崎が狙われた理由も不明です。
この辺りは掘り下げて欲しかったです。
あと、演出でイケてないのがバラが赤く染まるシーンで、「だからなんなのさ」って感じです。
その反面で林の中のシーンや沼のシーンは雰囲気良かったです。

あと、吸血鬼(岸田森)の人も出ずっぱりなのですが、「ガー」とか声出させるの止めた方が良かったと思います。
なんか笑ってしまうので、断末魔の時とかは大仰な演技でもいいと思うんですが、もう少し静かに佇んでる系にした方が良かったのでは?
折角、役者さんが知的で不気味な雰囲気を出せる感じなのにぶち壊しな気がします。
設定も中途半端な感じで適当に投げてる感が満々です。

このシリーズは出演者の顔が異常に白くなってても誰もツッコまないというお約束のようです。
百歩譲って白木達はいいとして刑事はツッコんで欲しいです。
もっと言うと下村は校医なのにあんなに人間離れした顔色見てんだから何かコメントして欲しいです。

相変わらずキャストはなかなかいい感じでした。

ラストまでのあらすじ

白木が「学長ガー」と騒ぐので刑事は一応聞き取りをしてくれたのですが、学長は早速細谷を呼び出して「君は何を言っとるのかね」と白木を糾弾させます。
更に学長の手下だった吉井は「ずっと一緒にいましたが何か?」とアリバイを主張し、「逆にこいつ怪しくない?」と白木に疑惑を向けるのでした。
ということで警察はさっさと引き揚げてしまいました。

その後、吉井は地下に行き、学長夫人に抱き着いて吸血されていました。

白木と西城は下村のカメラに入っていたフィルムを現像したのですが、そこには三田村が吸血される姿だけが映っており、学長は映っていませんでした。
そこで白木は西条に留守を任せ、精神病院に入院している島崎(片山滉)に話を聞きに行くことにしました。
島崎は口が利けなくなったらしく目で合図して顔を見せたのですが、彼の首には大きな傷がありました。

その頃、三田村は学長夫人に操られてフラフラと寮を飛び出し、西条も吉井の謎眼力で気絶していました。
そして三田村は夫人に吸血された挙句顔の皮を剥がされ、夫人はその顔をレザーフェイスのように被って三田村に成り代わっていました。
どうやら学長候補というのは顔を取られることみたいです。
そして偽三田村は寮に戻ったのですが、息を吹き返した西条は呑気者だったらしく「無事だったのね」と偽三田村と抱き合うのでした。
西条は三田村の顔が異常に白いのには触れないみたいです。

しかし三田村と抱き合った西条は「あなたは三田村じゃない」的なことを言い出し、偽三田村は西条に襲い掛かります。
なお、西城は白木のことを愛しているらしいです。それは勝手にしてください。
その後、寮に戻って来た白木は偽三田村に体面し、西城は帰省したと告げられ、「話があるから」と呼び出されます。
白木も偽三田村の顔が異常に白いのは気にならないみたいです。

偽三田村は白木を沼の前に連れ出し、いきなりのプロポーズをしたのですが、白木は「お前ら悪魔の言いなりにはならん」と拒否します。
そこに吉井も現れ、下村を含め居間まで殺害された犠牲者は沼に沈めたと白木を嘲笑うのでした。
白木は揉み合いの末に吉井を沼に落としたのですが、吸血鬼は泳げないのか、吉井はなぜか沼に沈みました。
今作は意外と面白いと思うのですが、こういう雑な展開で少しガッカリです。

白木は屋敷に飛び込んでワインセラーの棺に囚われていた西条を救出し、学長と揉み合いになりました。
激しい揉み合いの末に白木が投げた斧が胸に刺さって学長は倒れ、同時に偽三田村も倒れました。
ということでいつの間にか西条を「久美!久美!」呼んでいる白木は西条と合流して屋敷を逃げ出そうとしたのですが、しつこく学長と偽三田村が迫ります。
さっきバッタリ倒れたのはなんだったんでしょう?

ということで学長と白木が揉み合っているのを西城が手持ち無沙汰な様子で見守り、偽三田村は何もしてないという展開になったのですが、主人公補正で白木が学長の胸に火か火掻き棒を刺しました。
今度は効果あったようで偽三田村は先ほどの焼き回しのようにバッタリ倒れ、吸血鬼二体は白髪の老人になりました。
そして学長は偽三田村の所までズリズリと這いずり、そのまま二体揃って溶けました。

二体の骨が手を取り合っている奥で白木と西城が恋人のように抱き合っているというシュールな絵を背景に「終」マークで終了です。

最後に学長が偽三田村に這いずって行くシーンの意味が全く分かりませんでした。
この人達は元々、白人と村娘という赤の他人だったはずで恋愛関係はないはずだと思っていますが…
同類相哀れむ的なこととは何か違うような…
もしかして設定忘れたんでしょうか?

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