催淫吸血鬼
従兄の城に近づいたらひどい目に遭う話
制作年 | 1970年 |
制作国 | フランス |
監督 | ジャン・ローラン |
脚本 | ジャン・ローラン/モニーク・ナタン |
上映時間 | 95分 |
出演 |
サンドラ・ジュリアン |
ジャン=マリー・デュラン |
ジャック・ロビオレ |
だいたいのあらすじ
どっかの村で葬儀が行われており、棺が霊廟に運ばれていました。
ヴァンパイアハンターの男が居たのですが、彼は吸血鬼と相討ちになってしまい、自分を看取った女性二人に「墓場の死体の胸に杭を打て。もし彼等にかなわないと感じたら協力して生き延びろ」とアドバイスしていました。
二人は師の教えを守って墓場に向かったのですが、不気味な女吸血鬼が立ちはだかりました。
イーズ(サンドラ・ジュリアン)はアントワーヌ(ジャン=マリー・デュラン)との新婚旅行中に従兄の住む城を訪ねたのですが、村人によれば従兄は昨日死亡したそうです。
新婚夫婦は念のため城まで行ってみることにし、中に入ってみると暖炉や照明用の松明が燃えていました。
壁には呪いグッズのような不気味な人形が飾ってあるのですが、間もなく昨夜の二人の召使女性が新婚夫婦を出迎えました。
お悔やみを述べるイーズ達に「今夜は泊まっていくといいでしょう」と召使女性は勧め、部屋に案内してくれました。
そしてイーズが墓参りに向かった先は村人が棺を担ぎ入れていた霊廟で、彼女はそこで従兄二人の婚約者だったという謎の女性イザベル(ニコール・ナンセル)と出会いました。
その夜、ショックだったのでイーズは一人で寝ることにしたのですが、部屋の時計が鳴ると中から謎の女性イゾルド(ドミニク)が出てきました。
コントかと思いました。
彼女はイーズのオッパイをサワサワするという不審行動を取ったのですが、なぜかイーズはニコニコで、墓場まで連行されます。
そこにはやはりオッパイスケスケのスケスケ召使二人組がおり、全裸にされたイーズはバッタリと倒れるのでした。
イーズがいないことに気付いたアントワーヌは召使の後を尾け、従兄二人が吸血鬼となって召使はその手先となっている図を目撃したのですが、彼には何だかわからなかったようです。
そして部屋に戻るとイーズが寝ていたのでどうでもいっかと寝ることにしました。
翌朝、召使二人は主人は生きていて図書館で仕事をしているとか言い出したので、アントワーヌは昨夜のあの男たちが従兄だったのだと悟りました。
アントワーヌは書庫を発見して探索していたのですが、なぜか本が雪崩のように落ちてきたので、埋もれて身動き取れなくなりました。
そして夜になると召使二人はスケスケガールズになって何かしていました。
どうにか復活したアントワーヌが居間に戻ってきてイーズと合流するとえらく顔色の悪い従兄二名が召使に連れられて現れました。
従兄は「うちは代々イシス信仰!イシス信仰とは悪魔信仰」等と訳の分からないことをのたまっていたので、イーズ達はさっさと部屋に引き揚げました。
というかさっさと城を出ればいいのに
その後、従妹は召使のオッパイを二人してサワサワしていました。
なんなんでしょうねこの人達は。セクキャバ教かな?
アントワーヌは「あいつら変だよ」と正論を述べるのですが、イーズには変人の血が流れているのか「そんなことは無い」と反論し、「一人になりたいから出てけ!」と彼を追い出すのでした。
そしてイーズは全裸で柱時計に抱き着いたりと奇行連発していたのですが、枕元から顔芸をしながら現れたイゾルドが彼女の首筋から吸血しました。
従兄の死を目撃したイザベルによれば、やはり彼等はヴァンパイアハンターで、死亡したのは吸血鬼に敗れた所為のようでした。
彼女は生前の二人の狩りに同行したことがあるそうで、その夜も彼等の合図であるアヌビスが鳴いたのでオッパイ出してから城に向かいました。
そして城に到着したイザベルは変わり果てた従兄を見て正気に戻って!と言うのですが、そこに金属の棘が先端に付いたブラをしたイゾルドが現れ、「お前は邪魔だから死刑」と抱き着きました。
すると胸を刺されたイザベルはオッパイ出して死んでしまいました。
普通に刺した方が楽そう。というかダメージ無さそう。
全ての黒幕はイゾルドで「イーズも仲間にするぞ」と宣言し、従兄達は猛反対しましたが、意にも介しませんでした。
従兄はイザベルを殺されたことを怒っており、「お陰で欲求不満」的なことを言ってイゾルドをレイプするのでした。
どうなったのかは不明ですが、従兄はスケスケガールズに先導され、イザベルの遺体を川に捨てました。
召使の人はいちいち色んな衣装に着替えてるので大変です。
そしてスケスケガールズは全裸ガールズになり、ベッドのアントワーヌを誘惑して叩き起こしました。
アントワーヌがスケスケの笑い声を追いかけると従兄とイゾルドが全裸のイーズを前に謎の儀式を始めようとしていました。
そこでアントワーヌが目の前のドアをぶち破ろうと発砲すると彼等は消えました。
不思議なことにイーズも部屋に戻っていたのですが、脱力して動く気力がないそうです。
感想
これはひどいです。かなりの珍作です。
従兄の城に行ったら吸血鬼になってました的な内容です。
それは勝手にしてくれていいんですが、この映画は誰が何をしたいのかサッパリ分かりません。
たまに吸血鬼がどうのと騒いだり騒がなかったりということの繰り返しです。
やられてる方もかなり能天気な感じで吸血鬼映画としての怖さはゼロでしょう。
城の映像がなかなかいい感じなのに出てくるのは棘ブラとか柱時計からこんにちはとかコントで困ります。
更にイゾルドさん大真面目なので笑っていいのか悪いのか判断に苦しみます。
流石に時計から出て来たシーンでは声出して笑っちゃいましたけど。
別の日にイーズがいるかな?みたいに時計を覗き込んでたのもバカ増幅させててウケました。
展開もオッパイ出しまくりなだけでハチャメチャでよくわかりません。
オッパイ出したり透けさせたり、謎の儀式衣装を着たりと昼夜を問わずこき使われている召使二人組が気の毒です。
とは言ってもこの人達はいつも楽しそうなんですけど。
従兄も「えっ?そこじゃないでしょ」って感じの受け答えを大真面目にしててズレまくりで、アントワーヌもおかしいです。
イーズに至っては完全に吸血鬼一味になってるのでイラっとします。
いや別に吸血鬼一味になってくれてもいいんですけど、吸血鬼になってどうするのよ?という疑問に対する説明がないんです。
ボスなのかな?と思ってた人がレイプされたりあっさり死んだりと盛り上がりも無く、残念なまま終わります。
コメディなのかな?とも思いましたが、その割には笑えるシーンが少ないです。
なんかよくわかりませんでしたが、わざわざ観なくてもいいのではないかと思いました。
ラストまでのあらすじ
翌日、イーズは光を嫌うようになっており、ハトの死骸を拾って生き血を啜りました。
そしてイーズは思いきり雨ざらしの庭に棺を発見し、開けようとした所、中から「開けるな!死ぬ!」とイゾルドの声がしました。
なんで吸血鬼の棺がこんな間抜けな場所にあるんでしょう。
また、エンジンに細工されたようで、アントワーヌが車のエンジンが駆動しないので対応に四苦八苦している様子を全裸ガールズが見ていました。
その夜、アントワーヌは召使二名が自分の腕をナイフで刺して血を採り、従兄に与えているのを目撃しました。
そしてイーズは完全に吸血鬼仲間になったようで、「私はイゾルド達の仲間になる」とのたまっていました。
アントワーヌは隙を見てイゾルド一味に十字架を突きつけたのですが、縛り上げられてしまいました。
彼はスケスケガールズに助けを求めて拘束を解いてもらい、従妹から吸血されそうになっていたイーズを奪還してお姫様抱っこでとんずらします。
スケスケガールズは更にイゾルドの棺を燃やしたので、イゾルドは変える場所を失って死亡しました。
全部召使の活躍です。
結局、イーズはアントワーヌの説得も空しく、追ってきた従兄に身を任せ、全裸に剥かれて吸血されました。
しかし辺りは明るくなっていたので間もなく日の出の光を浴びて三人は死亡・消滅しました。
新婦を失ったアントワーヌは絶叫しながら走り回るのでした。
終了です。
こんなに偏差値の低い吸血鬼は久しぶりに見ました。