高慢男とゾンビと 高慢と偏見とゾンビ

高慢と偏見とゾンビ

不朽の恋愛小説、感染。

制作年 2016年
制作国 イギリス/アメリカ
監督 バー・スティアーズ
脚本 バー・スティアーズ
脚本 セス・グレアム=スミス/ジェーン・オースティン
上映時間 108分
出演
リリー・ジェームズ
サム・ライリー
ジャック・ヒューストン

だいたいのあらすじ

18世紀のイングランドではゾンビが蔓延しており、特に脳みそを食べたゾンビは貪欲だそうです。

フィッツウィリアム・ダーシー大佐(サム・ライリー)はゾンビ退治に従事しており、その日も死肉バエを放って貴族の中に紛れ込んでいたゾンビを倒しました。
このゾンビは普通に喋るし見分け付かないです。

ベネット家には中国で武術を極めたジェーン(ベラ・ヒースコート)、エリザベス(リリー・ジェームズ)、メアリー(ミリー・ブレイディ)、キティ(スキ・ウォーターハウス)、リディア(エリー・バンバー)の5人の娘がおり、ベネット夫人(サリー・フィリップス)は娘をどうにかして金持ちと結婚させたいと願っていました。

ゾンビで全滅したネイザーフィールド低に若い貴族チャールズ・・ビングリー(ダグラス・ブース)が越してきたので、ベネット一家も招かれたのですが、会場にはビングリーの友人でもあるダーシーが来ていました。
ジェーンは早速ビングリーに見初められ、エリザベスはダーシーに魅かれるのですが、完全に見下された対応をされて彼の高慢さと偏見の強さに腹を立てます。
そしてゾンビ騒動が起きたのでベネット姉妹は次々にゾンビを片付けたのですが、ダーシーはそのエリザベスの雄姿に魅かれていました。

ある日、ジェーンはビングリーに招待され、夫人は「雨が降ったら泊ってこい」と馬で彼女を送り出しました。
しかし道中で雨に降られてゾンビに襲われて落馬してしまい、ジェーンは仕方なくゾンビを倒すのですが、今度は赤ちゃんを抱いたゾンビが彼女に迫ります。
その後、彼女はネイザーフィールド低に到着したのですが、熱を出して寝込んでしまい、エリザベスが見舞いに駆け付けます。

ダーシーはジェーンがゾンビ化するのではないかと死肉バエを放ったので片っ端からエリザベスが退治しました。
そしてエリザベスはそんなダーシーの態度にますます反感を抱くのでした。
その後、ベネット夫人が娘を全員連れてお見舞いに来たのですが、エリザベスはこれ幸いとまだ完治していないジェーンを連れ帰ってしまいます。
しつこく警戒しろとビングリーに呼び掛けているダーシーには「あなたの欠点はその偏見」と言い放ってエリザベスはジェーンを馬車に乗せます。
ベネット夫人は「今度お宅で舞踏会でも」とビングリーに提案し、了承されました。

帰宅した姉妹は父・ベネット氏(チャールズ・ダンス)から今日はお客さんが来ると告げられます。
客とは英国随一の剣士であるレディ・キャサリン(レナ・ヘディ)から聖職禄を引き継いだというコリンズ牧師(マット・スミス)でした。
コリンズは夕食の席でジェーンが嫁に欲しいと告げて却下され、夫人から「代わりにエリザベスでは?」と持ち掛けられました。

キティとリディアが「メリトンに行きたい」と言い出したので、ジェーンとエリザベスが付き添ってコリンズの住むメリトンを見学に行きます。
その道中では馬車の中で助けを求めるという小狡い技で人をおびき寄せているゾンビがいました。

ということでメリトンに到着したのですが、キティとリディアは早速駐屯している兵士達に熱い視線を送り、ベネット姉妹はジョージ・ウィカム中尉(ジャック・ヒューストン)と知り合いました。
そこにビングリーとダーシーも現れたのですが、ウィカムとダーシーは因縁がありそうだったので、エリザベスが理由を尋ねるとウィカムはダーシーの父親から貰った聖職禄をダーシーに撤回されたと打ち明けました。
そしてエリザベスっはウィカムと舞踏会で会う約束をしました。

舞踏会ではエリザベスはコリンズとウィカムから誘われ、特にコリンズはしつこく彼女に粘着します。
また、エリザベスはダーシーがレディ・キャサリンの甥であることに知りました。
ベネット夫人は酔った勢いでジェーンに「はよ嫁行って他の姉妹も金持ちにしろ」的な会話をしてしまい、それをダーシーに聞かれます。

その後、なぜか密かにゾンビが侵入していたのでエリザベスはビングリーと共闘しますが、ビングリーが転倒してしまい、ダーシーが駆け付けてゾンビを一掃しました。
ダーシーは倒れているビングリーを見て噛まれていたなら即座に殺そうという態度を見せたため、エリザベスは「あなたは一流の戦士だけど情がない」とダーシーを突き放すのでした。

その後、ダーシーはビングリーの結婚相手に自分の妹を勧め、ネイザーフィールドからは引き揚げさせました。
ジェーンはショックを受けますが、きっとビングリーは戻って来てくれると信じ、エリザベスはますますダーシーに敵意を抱きます。

ある日、エリザベスはコリンズからプロポーズを受けるのですが、彼の条件は戦士を廃業することでした。
エリザベスは即答で断り、ベネット夫人は「縁切るぞ」と脅したのですが、娘を戦士として教育していたベネット氏は「あいつと結婚したら私と縁切りだよ」と援護し、ご破算となりました。
むしゃくしゃしていたエリザベスは森を散歩していたのですが、そこで不気味な4つの影を目撃し、直後にウィカムと出会いました。

ウィカムは「人影はきっと埋葬人だったのだろう」と言い、「秘密の場所に案内する」とエリザベスを馬に乗せました。
そして彼は唯一の通行手段である橋を渡り、以前にゾンビに襲われて封鎖されているインビトウィンへと向かいました。
そこで聖ラザロ教会という場所に案内してくれたのですが、そこはゾンビの溜り場でありながら住民は豚の脳みそを食べて闘争本能と食欲を押さえていました。
ウィカムはこの秘密がゾンビと人間の最終戦争を止める手立てなのではないかと考えているそうです。

ある日、エリザベスは知り合いのシャーロット(エイズリング・ロフタス)からコリンズと結婚すると聞かされたのですが、レディ・キャサリンの謁見とか怖いから一緒に来て!と頼まれました。
コリンズ飢えてる感じでウケます。
ということでエリザベスはシャーロットと共にデカい城に招かれたのですが、神格化されたレディ・キャサリンの絵画が廊下に飾ってあるのを見て噴いてしまいます。
ただ、その中にある鎌を持った「ゾンビ黙示録の四騎士」なる絵画が気になったエリザベスでした。

直ぐに隻眼に黒眼帯をした黒衣のレディ・キャサリンと会うことになったのですが、エリザベスは資金援助のためにウィカムを連れてきていました。
レディ・キャサリンはお茶の時間にし、話を聞くことにしてくれたのですが、ダーシーも同席していました。
レディ・キャサリン高貴でかっこよくてウケます。
ウィカムは「このままだと人類はゾンビに滅ぼされるので和睦が必要」と説得しようとしたのですが、ダーシーに「お前にはもう我慢ならん」と追い出されてしまいました。
エリザベスはその場で「あなたにはゾンビ並みに情がない」とダーシーを批判し、レディ・キャサリンは「お若いのに随分はっきりと物を言うのね」と呆れたように言いました。

その夜はコリンズ家に泊まることになったのですが、シャーロットのいびきが五月蠅いのと庭ではダーシーが剣を振り回しているので眠れないエリザベスは庭に出てみました。
するとそこにウィカムが現れ、「ダーシーがビングリーに家柄が違い過ぎるし、ジェーンは金目当て」と吹き込んだと打ち明けます。
ウィカムは「俺と駆け落ちしよう」とエリザベスの手を取ったのですが、彼女はきっぱりと拒絶しました。

翌朝、ダーシーはいきなりエリザベスに「妻になってください!」と言い出したので、エリザベスにすれば「ハァ?何言ってんのこいつ」という感じだったので、取っ組み合いの喧嘩になってしまいました。
そしてダーシーはビングリーとジェーンを引き離した件はベネット夫人の話を聞いたからだと説明しました。
「ウィカムにもひどいことしたくせに。お前とだけは絶対に結婚しない!」と激しく拒絶するとダーシーは「あなたの健康と幸せをお祈りする」と告げて引き揚げました。

感想

これは普通です。
19世紀のイングランドでゾンビが沢山出て来て大変!という内容です。
原作は読んでないのですが、高慢と偏見は読んだ記憶があります。
この映画は大半がロマンスでゾンビ成分が薄いので、高慢と偏見に近い気がしました。
つまらなくはないのですが、盛り上がりそうなシーンも劣化ロード・オブ・ザ・リングみたいな感じです。
ゾンビでなくても話成立する気がしました。

高慢と偏見も朧気にしか覚えていないのですが、確かこんな感じの内容だったと記憶してます。
劇中でも軽く説明ありましたが、当時のイングランドは女性が財産を持てないというルールがあって、これはベネット氏が娘を愛していても法律で財産相続できないのです。
女性は教養やら礼儀作法やらを学んで、より良い相手と結婚するという選択肢が幸せとされていました。
そういう訳なので男に媚びを売ることも大事っぽいのですが、エリザベスは媚びを売らずに頑張ってダーシーと結ばれました。
的な話だったと思います。

これは非常事態なので女性に必要な才能を武芸にしてみました的なことらしいです。
なんかお金持ちは日本で武術を学び、貧乏な家では中国で学ぶということのようです。
当然、ベネット家は貧乏なので、少林寺だそうで、劇中でビングリーの親族?が姉妹を見下すシーンがありました。

そういう訳なので姉妹が会話するときに拳で語り合っているのが漢らしくて笑ってしまいました。
レディ・キャサリンともそんな感じで分かり合ってました。
この辺は面白いし、細かい所でも非常時起因のシーンがカッコいいし面白いのですが、ゾンビでなくても成立するよね?って気がします。
あと、衣装とか装備とかなかなかしびれます。

そこそこ面白かったのですが、ゾンビ映画ではないような…
これはやっぱりロマンス映画で、恐らくダーシーの手紙とかにときめく映画なのではないでしょうか。
されたらされたで笑っちゃいそうですけど、なんか詩的な告白とか受けてみたい!って思いました。

ラストまでのあらすじ

その後、エリザベスの下にダーシーからの釈明の手紙が届きました。
ジェーンの件はビングリーは大事な親友なので、ベネット夫人の台詞を聞いて心配になったので、ジェーンを傷つけるつもりはなかったと釈明がありました。
また、ダーシーの父はウィカムに財産を分与すると決めた途端にゾンビ化したのでダーシーが止めを刺し、もちろんウィカムにも遺産は与えたそうです。
しかしウィカムは遺産を使い果たして次々にお金を要求したので絶縁したのですが、突然ダーシーの妹を駆け落ちに誘ったそうです。

そしてダーシーは妹にウィカムの正体を明かし、妹は無事でした。
また、手紙には「どうか僕のことを理解して欲しい。地球上で最も危険な武器は愛で、僕は深く傷ついた。高慢で愚かな僕はあなたの愛を得られないので戦いに没頭している」的なことが書いてありました。
ちょっと感動しました。
更に彼はインビトウィンの大壁を守っているのだそうで、計画的に押し寄せてくるゾンビの群れに手を焼いており、下手をするとゾンビの大群が橋を渡ってしまうだろうと書き結んでいました。

エリザベスは戦闘準備を進めることにしたのですが、実家に戻るとジェーンからウィカムがリディアと駆け落ちしたと衝撃の事実を告げられます。
どうやらリディアは聖ラザロ教会にいると知ったエリザベスは殴り込みの準備を始めます。
そこにレディ・キャサリンが「汚い家ねー」と言いながら訪ねて来たのですが、ややこしいことに「お前、ダーシーと婚約してんの?ダーシーはうちの娘のアンと結婚させるから邪魔すんな」という用件でした。
エリザベスが「今は婚約してないけど、今後はお約束できません」と断ると、レディ・キャサリンは「じゃあ私と決闘しろ」とか言い出します。

エリザベスが「あなたと戦うと英国に剣を向けることになるから」と断ると、「じゃあこいつと戦え!」と大男をけしかけます。
ネックハンギングツリーで絞殺されそうになっても屈せず、死闘の末に男を倒したエリザベスを見て、レディ・キャサリンは通じるところがあったのか、ベネット一家を自分の城に避難させ、エリザベスとジェーンを送り出してくれました。
しかし既にゾンビの大群は迫っており、間もなく唯一の橋が破壊されるのだということでした。
選択肢の無いエリザベス達は橋を渡ってリディア救出に向かいます。

インビトウィンの付近では激しい戦闘が行われており、ゾンビに爆弾を投げ、逃げ遅れて爆発に巻き込まれそうになっていたビングリーをジェーンが盾となって救いました。
元々ジェーンにのぼせ上っていたビングリーはまたまた彼女に惚れ直し、再会を喜ぶのでした。
そして墓地から伸びたゾンビの手に捕まってピンチに陥っていたダーシーはエリザベスに救われました。
また、ダーシーは聖ラザロ教会は5日前に倒壊したとエリザベスに告げるのでした。

間もなく軍は押し込まれてきたので橋まで撤退することになったのですが、密かにダーシーは聖ラザロ教会に向かいました。
そしてダーシーは山高帽の4人の仮面の男を教会の入り口で目撃します。
一方、エリザベスはダーシーが危険から守るために自分を騙していたのだと知り、教会へと急ぎました。
ダーシーは何とかリディアを発見し、救出しようとしていたのですが、壁に書かれた地図からウィカムが英国をゾンビで占拠する予定だったのだと知ります。

そこにウィカムが現れたのですが、事前にダーシーはゾンビに人間の脳を与えて狂暴化させており、統率が崩れたゾンビ軍団はウィカムに襲い掛かり、ダーシーはリディアを連れて脱出し、馬に乗せて橋へと急がせました。
一方、エリザベスはリディアを目撃したのですが、ダーシーを救うため、リディアを追いかけるようにダッシュしてくるゾンビの群れの中に突撃しました。

しぶとく生き延びていたウィカムはダーシーに襲い掛かり、自分が感染者であることや彼への逆恨みを述べ、ダーシーを押さえ込んで斬り捨てようとしていました。
そこにエリザベスが飛び込んできてウィカムを斬り捨ててダーシーを救出しました。
そして二人は橋が爆破される直前に橋に突っ込んだのですが、爆風で飛ばされてしまいました。
動かないダーシーにエリザベスは「初めて会った時に本当は胸がときめいた」と告白してキスをしました。

やがてビングリーはジェーンにプロポーズし、回復したダーシーもエリザベスにプロポーズして承諾されました。
ジェーンとエリザベスは合同結婚式を挙げ、こうしてベネット家の念願だった嫁入りが叶ったのでした。

間もなくウィカムとゾンビ黙示録の四騎士に率いられたゾンビ軍団が教会に突撃してきました。

エンドロールで終了です。

うーん微妙

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