木の着ぐるみ人形劇という凄いジャンルです ドン・ファンその他の短編集

ドン・ファンその他の短編集

チェコの映画監督であるヤン・シュヴァンクマイエルさんの短編集です。

制作国 チェコ
監督 ヤン・シュヴァンクマイエル
脚本 ヤン・シュヴァンクマイエル
上映時間 89分

収録作品

棺の家 1966年

鉄工所やら靴屋で働いてる人々の木枠の人形が動き、天使達が戯れてる絵が映し出されます。

安定の可愛くない赤帽子の人形が出てきてモルモットをナデナデして餌をあげてます。
それを見ていた道化の人形が現れて赤帽子に挨拶します。
道化はお金を持ってきて、モルモットを売ってくれと頼みますが、赤帽子は断ります。
赤帽子はもぐら叩きみたいに道化の頭が小部屋から出てくるとピコピコハンマーみたいなので何度も叩きます。
ここは全然意味がわかりませんが、音がユーモラスで笑ってしまいました。
多分、道化のお金を奪おうとしてるんでしょうか?

道化はとうとう死んでしまい、赤帽子は棺を持ってくると道化を棺に詰めて葬式を始めます。
しかし道化は生きており、2人は殺し合いをします。

なんだか良く分かりませんでしたが、喧嘩は良くないと思いました。
途中からモルモットは空気になってました。この作品は普通です。

コストニツェ 1970年

どこかの古い歴史ある納骨堂で女性が絵を売りさばいたりして商売している声が流れてきます。
その後、見学ツアーが始まったようで、人々のガヤガヤいう声と案内の女性の声が聞こえてきます。

ここは世界最古の納骨堂で7万体の骨があるそうです。骨に触ると罰金です。
どうやら女性が案内しているのはどこかの生徒のようで、歴史の説明を延々としています。
アメリカに貸したときは一杯お金もらえたとか興味深い話をしてくれます。
ここは骨で調度品等が作られていてなんだかエド・ゲインの家のようです。

ここにはフス戦争の頃の骨が沢山あるようで、生徒の一人が骨に触ろうとしたようでめちゃめちゃ怒られます。

人は一切出てこなくて、ひたすら骨映像と女性がガイドしている様子だけなのです。
しかし意外と女性のセリフが生活臭溢れていて面白いです。
この作品はちょっと面白いです。

エトセトラ 1966年

3つのお話が入ってました。

木枠人形みたいなのが椅子を2つ並べて、手製の翼で椅子の間を飛んでます。
どんどん椅子の距離を遠くして翼も大きくしていきます。
これは普通です。

猛獣使いのような男が爬虫類とも哺乳類ともつかない名状しがたいナゾの獣を鞭でしばいています。
獣は鞭でしばかれると逆立ちしたり、尻尾で立ったりと凄い芸を見せます。
その内に猛獣使いと獣は入れ替わってします。
トカゲみたいな顔にカエルみたいな目で犬みたいな胴体してるナゾ生物です。
これは絵本みたいに絵が可愛くて音楽も面白いので好きです。

身体に地図だとか軍隊だとかを描いてある男がヒモを描いて逆さ綱渡りをしたり色んなことをします。
鉛筆の種類を変えて家を描き、中に入ろうとしたり出ようとしたりします。

何かの比喩でしょうか?これは普通です。

アッシャー家の崩壊 1980年

ポウの小説「アッシャー家の崩壊」のあらすじをナレーションの男性が読み上げています。
バックには古い建物の実写映像が流れ、所々で粘土アニメに切り替わります。

不気味な感じで屋敷の中をマデリンの棺が滑っていく様子などは面白いと思いました。
最初は退屈な感じでしたが、後半に怖くなります。 崩壊時に家具が逃げていく様子は何だか可愛かったです。
ナレーションの声は素敵なのですが、字幕を追うのが大変だったので、この作品だけは吹き替えで見たいと思いました。
この作品は普通です。

レオナルドの日記 1972年

ダ・ヴィンチの絵画がアニメで動き、実写映像が所々に差し込まれます。

アニメは良く動いてキレイだと思いましたが、あまり面白くありませんでした。

良く分かりませんでした。

ドン・ファン 1970年

これは人形劇ですよ!でも人が木の人形を被ってるようです!

フィリップという貴族がマリエという娘に愛を告白しています。
しかしマリエはフィリップの兄で放蕩息子のドン・ファンと婚約しています。
マリエはなんとかしようと夜9時に庭で会う約束をしました。

ドン・ファンはそれを知り、怒り狂い、召使のカシュパルを呼びます。
またなんとも可愛くない人形ですが、凄く良く動きます。

ドン・ファンはさっさとマリエと結婚してしまおうと決めますが、お金がありません。
そこでカシュパルに自分は病で借金があると偽らせて金持ちの父から金をせしめようとします。

しかし父がろくでなしのドン・ファンに金を出す筈はありません。
彼ははした金を投げて寄越し、これで縄を買ってドン・ファンと首を吊れ!とカシュパルを追い返します。
なんだか動きが可愛く見えてくるのが不思議です。

怒り狂ったドン・ファンはお金欲しさに実の父を殺害してしまいます。

まんまとお金をせしめたドン・ファンはフィリップの振りをしてマリエを呼び出します。
マリエが現れるとドン・ファンは剣で脅して無理矢理、結婚しようとします。

しかしマリエの父が現れ、妨害されたドン・ファンはマリエ父を殺害してしまいました。
マリエ父は死ぬ前に「お前を絶対に破滅させてやる!」と呪いの言葉を吐きます。
マリエ父は顔を剥がされていて何だか凄いです。(人形なので木で出来てます。)

そこにフィリップが現れ、マリエ父がドン・ファンに殺害されたことを知ります。

お尋ね者になったドン・ファンは森に潜伏することにしました。
フィリップはドン・ファンを追って森に入り、2人は決闘になります。
この2人の決闘シーンの緊張感の無さとシュールさは凄いです。思わず笑ってしまいました。
全体的にBGMが民族音楽風でとっても可愛いです。

ドン・ファンは死闘の末、フィリップも殺害してしまいました。
人形から血がピューっと出ていてとってもスプラッターです。

しかし悪行は長く続かず、墓地からマリエ父がゴゴゴと浮上します。
ここからちょっぴりホラー風味になります。原作もホラーですので。BGMもホラーになります。

マリエ父はドン・ファン達に懺悔しないと地獄へ行くぞ!と脅します。
ドン・ファンは懺悔しなかったので、地獄へと落ちてしまいました。

これは面白いです。人形被った人達の動きがコミカルでいいですね。
なんとも言えない味があります。
最後にドン・ファンは子供達に俺みたいになるなよ!的なことを言ってました。

感想

ドン・ファンが面白かったです。
やっぱりシュヴァンクマイエルさんの作品はお話がある方が私は面白いと思います。
後はコストニツェとエトセトラが面白かったと思います。

私はこの作品集は普通ですが、ドン・ファンは好きです。

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