キョンシーヤバいです キョンシー

キョンシー

かつての栄光を取り戻そうとしてひどい目に遭う話

制作年 2013年
制作国 香港
監督 ジュノ・マック
脚本 ジュノ・マック/ジル・レオン/フィリップ・ユン
上映時間 101分
出演
チン・シュウホウ
クララ・ウェイ
パウ・ヘイチン

だいたいのあらすじ

チン・シュウホウ(チン・シュウホウ)は13歳で貧民街を脱出してキョンシー映画に出るようになりました。
中年になった彼は人生に絶望して貧民街に逆戻りし、集合住宅格安の部屋を借りて守衛のイン(ホイ・パン・ロウ)に案内されました。
そしてインが去るとシュウホウは換気ファンにロープを架けて首吊り自殺をします。
すると部屋の中にあったカバーを掛けてあった椅子から何かが起き上がり、カバー越しにシュウホウに憑依するような動きを見せました。
これ双子の霊だったみたいです。

そして超人的で不自然な動きで藻掻いていたシュウホウの下へ道教の道士っぽいおじさん・ヤウ(アンソニー・チェン)が飛び込んできて首のロープを切りました。
ヤウは印を切ってシュウホウをぶっ飛ばし、彼に憑依していた何かを退散させました。
親切なおばさん・ムイ(パウ・ヘイチン)が声を掛けるとシュウホウは緑色のゲロをゲーゲー吐きながら起き上がり、ざわざわと集まってきた住人達も潮が引くように引き揚げました。
実は彼の入居した部屋は住人女性が首吊り自殺をしており、住人は毎日お供えを欠かさず、一部の住人には彼女の姿が未だに見えているのでした。
これ意外と怖いです。

ヤウは中華料理店を経営しているのですが、ビール一杯で粘っていたシュウホウに肉炒めを奢ってくれました。
どうやらヤウは元々キョンシーを退治していた道士だったようなのですが、世間にはキョンシーが出なくなったので廃業したようです。
その夜、ムイの夫トン(リチャード・ン)は集合住宅の階段で白い少年を目撃し、転落死してしまいました。
この不気味少年は実在しているらしく、その後シュウホウの家にも現れ、首吊り女性等の不気味なスケッチを残し、サングラスを盗難して逃げ去っていました。

ムイの夫の死が公になることはありませんでした。
それというのもムイは夫の死を受け入れず、死体を自室に運び込んでキョンシーにする儀式を始めたからでした。
彼女は怪しげな道士ガウ(チョン・ファ)の言う通りに儀式を行い、仕上げの儀式をしてもらったので、夫は7日後に復活するそうです。
この儀式が失敗した場合には他の手段もあるそうです。

シュウホウは廊下であの白い少年に再会したのですが、どうやら彼はいつも部屋のお供えを盗んで回っているホームレスっぽい女性フォン(クララ・ウェイ)の息子のようでした。
それはそうとこの集合住宅には幽霊以外に様々な妖怪が出るようで、シュウホウの前を傘を差して顔を隠した長身の集団が禍々しいオーラを出しながら通過したのですが、フォンはそれらに詳しいようでいち早く身をかわして廊下の壁に張り付いていました。

集合住宅の配電盤にフン母子が住んでいると知ったシュウホウはスケッチブックを届けに行き、その際に鉢合わせしたインからフォン母子の悲しい過去を聞きました。
元々フォンは亭主と共にシュウホウの家で暮らしていたのですが、夫が近所の双子姉妹に暴行を加えようとして逆に刺殺されていました。
部屋で首を吊っていたのはフォンの夫を刺殺した双子の片割れで、フォンはそれからおかしくなってしまったのでした。
インはそれを気の毒に思い、配電室を提供して母子の面倒を見ているのでした。

いつも自室に出る首吊り女性を見ては怯えているフォンを気の毒に思い、シュウホウはヤウに助力を求めたのですが、深入りするなと言われました。
尚、ヤウの父も道士だったのですが、10数年前にこの集合住宅の住人にヤウを預けて仕事に出かけ、それから戻らないそうです。

その後、シュウホウが帰宅するとなぜか部屋にはガウが居り、彼の顔にお札を貼って首を絞めてきました。
すると再びシュウホウにはあの双子の霊が憑依し、ガウと戦い始めます。
異変を察知したヤウが飛び込んできてガウと共闘して何とか双子を紐で縛って押さえ、部屋の隅にあるワードローブに押し込みました。
実はガウの目的はこの双子の霊だったらしく、自分一人では捕らえられないのでシュウホウを利用してヤウの助力を得たのでした。

その後、シュウホウは自分の部屋にインを通じてフォン母子を招き、白い子供パクとも打ち解けるようにになりました。

ムイはトンがなかなか復活しないことに業を煮やしてガウを問い詰めていたのですが、ガウはもうすぐ目覚めるはずだと宥めるだけでした。
もう一つの手段というのは子供の生き血が必要なのだそうで、はいそうですかと実行できるものでは無いようです。
一方、ヤウは最近トンの姿が見えないことに不信感を抱いており、インに相談して調べてもらうことにしました。
実はインは階段の血だまりでムイの物らしき入れ歯を拾っており、その件をヤウに打ち明けました。

そしてまずガウの部屋を訪ねたインはそこでムイに出会ったのでトンの件を訪ねたのですが、彼女は油断しているインを撲殺してしまいました。

その後、ヤウはパクを使ってムイの家の様子を探らせることにしたのですが、ムイはトンが隠してあるトイレにパクを監禁します。
間もなくトンはパクを襲いました。
元々ガウが蘇生術を行った際にはトンの口は貨幣で覆われており、決して外してはいけないと言われていました。
しかし既にムイはトンの口を覆っていた貨幣を外していました。

感想

これは普通です。
引っ越した先に幽霊とか妖怪が居て大変!という内容です。
中国のゾンビ妖怪であるキョウシが出てきます。
このキョウシは相当ヤバい妖怪だそうで、今作のも相当ヤバいです。
それだけでは無くて常に黒い血管みたいなオーラを纏ってるヤバい霊も出てきます。
そんなに結末命!という感じでもないですが、意外な結末なのでネタバレなしで観た方がいいと思います。

ジャケ絵のコインを口に沢山ぶら下げてる人がトンで、これは封印らしいです。
この建物は幽霊屋敷らしく、他にも色々出てきます。
白い少年はどうみても幽霊なのですが、生身の子供です。

かなりの雰囲気映画で首吊り霊とかは普通に怖いです。
シュウホウはアクション系の人なのか、後半の格闘アクションもなかなかかっこいいです。

結末はちょっと悲しいです。
一応、シュウホウの過去や現在の境遇などが伏線になってるみたいです。

ラストまでのあらすじ

そして禍々しい気配を感じたヤウはムイの部屋に駆け付け、そこでガウから聞かされて事件の真相を知りました。
元々はトンは生きていたのですが、ガウともみ合いになって階段から落ちて死亡し、ガウは双子の霊を用いて彼を蘇らせようとしたそうです。
しかしトンは既に制御不能なキョンシーとなっており、肺がんの所為もあり、ガウは力尽きて死亡しました。

更にまずいことにパクを探していたフォンはワードローブの封印を解いてしまい、双子の霊を解放していました。

ヤウは事態を収拾しようと廊下に結界を張り巡らせてトンを捕えることにし、シュウホウにフォンをその間に探して欲しいと協力を求めます。
その後、フォンはパクと再会したのですが、既にパクは死亡して幽霊であると悟った彼女は本能的にパクを殺したのがトンであると悟りました。
そしてフォンは廊下の向こうからつま先立ちで浮遊しているトンに殴りかかったのですが、トンはヤバい位に強く、階下に吹っ飛ばされた挙句に鋭い爪のパンチでフォンは胸をぶち抜かれて死亡します。

そこにシュウホウが駆け付けて火炎瓶を投げてトンを倒したのですが、双子霊が現れてトンを復活させ、パワーアップしたトンは足場の鉄パイプを投げてシュウホウの腹をぶち抜いて走り去りました。
キョウシがヤバくなるとヒキョウとかいうのにパワーアップするらしいのですが、それでしょうか?
ヤウは重症を負って倒れているシュウホウを助け起こし、瀕死の彼が「何とかしたい」と訴えたので術でパワーアップさせて送り出しました。
但し、シュウホウが活動できる時間はタバコ一本分だそうです。

ヤウは父親の形見であるからくり鏡のような物で術を強めながら援護し、シュウホウとトンはコンクリの壁をぶち抜きながら格闘をするというDB張りの高次元バトルが展開されます。
そしてヤウはトンの超絶なパワーに苦戦するシュウホウを援護しようと鏡を操作して地面の形状を変えたりするのですが、敵のパワーは術者にも及ぶようで、とうとう右腕をねじ切られてしまいました。
このままではシュウホウが戻れないと判断したヤウは左手でひも付きの剣を投げ、シュウホウにトンを刺させました。

そしてヤウは窓から飛び降りてシュウホウとトンを結界の外に出し、共に落下したのですが、太陽光パワーを術として借りていたので落下中にトンは燃えました。
そこに姿を消していたムイが現れ、崩れ落ちるトンに「一緒に行こう」と話し掛けて首をガラス片で斬って自害しました。
ヤンはどうにか無事なようでしたが、落下して全身を打ったシュウホウは崩れ落ちていくトンとムイを見ながら意識を失います。

しかしこれはシュウホウが首吊り自殺をする前に見た夢でした。
彼は入居する際に廊下等ですれ違った人物を出演させてかつての栄光であったキョンシー映画を再現させていたのでした。

そして間もなくヤウがシュウホウの遺体を降ろして警察に通報しました。
警察署に保管された遺体は間もなくシュウホウの息子が引き取りに来ていました。

エンドロールで終了です。

めっちゃ悲しい結末です。

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