メキシコ・オブ・デス
ひたすら酷い目に遭う話
制作年 | 2014年 |
制作国 | メキシコ |
上映時間 | 115分 |
出演 |
ギレルモ・ビジェガス |
マルコ・ザパタ |
アントニオ・モンロイ |
だいたいのあらすじ
Tzompantli(生贄の祭壇)
監督 | ローレット・フローリーズ |
脚本 | ローレット・フローリーズ |
アステカがヤバい儀式を行っていたことは有名な話ですが、その術は麻薬の密売人にも継承されているそうです。
過去に若者の失踪事件を調べていた新聞記者は麻薬の密売人に接触することに成功し、会話を録音しないという条件で取材を許可されました。
売人が取材を許可したのは自分が殺されるからという理由でした。
売人達はボスの「組織を反映させる儀式をする」という命令を受け、敵対する組織の構成員を拉致して生贄の儀式を行ったのだそうです。
そして売人はある倉庫にある証拠を見せてくれたのですが、そこには串刺しにされた生首が算盤状に飾られていました。
かつてアステカの戦士は敵の生首を神に捧げたのだそうで、その名残だということでした。
これは怪談的な内容の話でした。
Jaral de Berrios(ハラル・デ・ベリオ)
監督 | エドガー・ニト |
脚本 | アルフレド・メンドーザ/エドガー・ニト |
犯罪者のホセは重症を負った相棒を馬に乗せ、「ハラル・デ・べりオ」という邪悪な場所に連れてきました。
相棒マルティンは腹を撃たれてかなり出血が酷かったのですが、ホセは「かすり傷だ。すぐ元気になる」と彼を付近の廃墟へと担ぎ入れます。
ホセは何か気配を感じたので周囲の見回りを行うことにし、上の階へと向かいました。
その間、マルティンは存在しないはずの女性に迫られ、キスをされていました。
ホセは何もいないのに鳥の羽ばたきのような音を聞いたので、やっぱここヤバいかも!とマルティンを連れ出しに戻りました。
しかし既にマルティンは事切れていました。
その謎の女性はホセ達の馬を奪い、更にロープをホセの首に掛けて絞殺しました。
確かメキシコってミクトランシワトルとかいましたよね?
そのイメージでしょうか?
しかしそれはホセの夢で、彼は生きていました。
ホセはマルティンを置き去りにしてさっさと逃げ出すことにしたのですが、先ほどの悪夢に出て来た女が現れて誘惑してきました。
何を思ったかホセは女と激しくセックスしてしまい、徐々に血まみれになる女にクンニで窒息死させられそうになります。
どうにか逃げ出したもののマルティンの死体が女ゾンビになったり、窓の外の風景がグルグル流れたりしたのでホセは発狂します。
そしてホセは廃墟の木の枝にロープを掛け、首吊り自殺をしていました。
絵の不気味さがなかなかです。
近付いてはいけない場所だったみたい。
Drena(排出)
監督 | アーロン・ソト |
脚本 | アーロン・ソト |
女性が軽装で荒野を歩いていたのですが、陸橋の下で土砂に埋もれた死体を発見し、棒でツンツンしたり、握りしめていたタバコを失敬したりしていました。
帰宅した女性は部屋で先ほどのタバコを吸っていたのですが、何やら全裸の老人のような悪霊が突然現れました。
悪霊は女性に「姉の性器から経血を掻き出してこい」とか言い出し、「12時間以内にやらないとお前の魂を尻から描き出す」と付け加えて消えました。
仕方なく女性は姉に一服盛ってベッドに昏倒させ、よいしょよいしょと慎重にタイトスカートを脱がします。
そしてどうにかこうにか経血をカップに入れました。
流石に直接描写は無いですが、音が汚いです。
女性はドジっ子だったらしくカップを落として割ってしまいました。
その夜、姉は妹の部屋を覗いたのですが、そこには下着姿の気が狂っとる系の汚い女悪霊のような物がおり、シーツに包まった妹らしきもののお尻を押さえて何かしてました。
死者を冒涜したら罰が当たった的なことなのでしょうか?
そもそも死者のタバコを吸う神経が良くわかりませんでした。
La cosa mas preciada(ささいなもの)
監督 | イサーク・エスバン |
脚本 | イサーク・エスバン |
若い女性が路上を歩いていると、スタンドの店員が「俺のミルク飲まない」等と強烈なオヤジセクハラをかましてきました。
車に戻った彼女は彼氏のハビエルに「犯されそうになったぞ!自分の女は守れ」と粉飾決算して申告します。
ハビエルは「まあまあ」と宥めつつ、目的地である山小屋に出発しました。
ということで現地に到着した二人は一番遠い10番のロッジを選んで入室しました。
二人は早速イチャコラし出したのですが、外を掃除していたおっさんが現れ「なぜ火曜日なんだ。平日は貸してないから出てけ」とのたまいます。
ハビエルは「金払ったからヤダね」と即答し、管理人も「客に迷惑かけるな」とおっさんを取り押さえます。
おっさんは「夜は厳重に戸締りして外に出るな」と叫んでいました。
そしてカップルは森の中を彷徨う子供のような人影を目撃しました。
ハビエルが様子を見に行ったのですが、閉め出されてしまい、その間に彼女・バレリアはゴブリンみたいな汚いクリーチャーにレイプされた挙句に黄色いゲロを浴びせられていました。
汚いです。
そしてハビエルがドアをぶち破って踏み込んだ時には既にバレリアの姿は消えていました。
ハビエルが探し求めている間、バレリアはゴブリン軍団に拉致されてレイプされまくっていました。
ハビエルはボロボロになって倒れているバレリアを発見して通報したのですが、警察は彼が容疑者であるとして連行しました。
バレリアは廃人になってしまい精神病院に入院してしまったので、ハビエルは拘留されてしまったのですが、バレリアは妊娠したようでお腹が大きくなっていました。
ゴブリンに詳しそうな掃除していたおっさんが何の役にも立たないというw
信じて貰えないにせよハビエルをフォローする証言してやればいいのにと思いますが、口を閉ざしてるみたいです。
バレリアとばっちり過ぎて可哀想
Lo que importa es lo de adentro(大切なものは中身)
監督 | レックス・オルテガ |
脚本 | レックス・オルテガ |
知的障害のあるラウラは殆ど喋ることは無いのですが、ホームレスのペペを見た時だけ饒舌に「お化け!お化け!」と怯えます。
ラウラの母は彼女を「ぐずでのろま!」と疎ましく感じていたので、やや虐待しており、彼女の兄マルコを異常に可愛がっていました。
しかしペペは実は子供を殺す連続殺人鬼であり、マルコを拉致して殺害しました。
その前にラウラは「お化け!お化け!」と騒いでいたのですが、母は「五月蠅い!黙れ!」と怒鳴りつけていました。
ペペはペドフィリアの傾向があり、殺した子供を屍姦していました。
更にオルテガという医師に臓器を提供しては小銭を得ているようです。
母はそんなことは知らず、涙で目の周りをパンダのようにしながらビラを撒いていたのですが、ペペはその様子を見て嘲笑っていました。
これ、タイトルが深いですね。
私はラウラはペペの背後霊のような物が見えたのかな?と思っています。
それはともかくペペが早く逮捕されるといいですね。
病院も絡んでるみたいで闇が深そう…
Munecas(人形)
監督 | ホルヘ・ミッチェル・グラウ |
脚本 | ホルヘ・ミッチェル・グラウ |
両手首の皮が剥けており、他にも傷が目立ち怯え切った女性が何者かから身を隠すように泥沼に腹まで浸かっていました。
どうやら手首の傷は乱暴に縛られた痕のようで、前進を始めたのですが、衰弱しているのか泥に脚を取られて思うように進めないようです。
ようやく岸辺に上がった彼女は肉屋のようなナタを持った男に襲われます。
果敢にも棒きれで立ち向かい、肉屋のナタを飛ばしKOした女性でしたが、止めを刺そうとしていた際に肉屋が息を吹き返し、逆にKOされました。
そして彼女はバラバラの人形や死体が無数にある小屋に引き摺られ、再び拘束されました。
肉屋はバラバラの人形と死体を同じ鍋で煮ていました。
そこに帽子を被った男が入って来たのですが、彼は特に肉屋を咎めずに出て行きました。
ここは「人形の島」という観光地で帽子男はその管理人でした。
間もなく女性の観光客がボートからワラワラと降りてきて周囲の観光を始めました。
イマイチ意味が解りませんでした。
恐らく肉屋は単純に人形遊びのような感覚で殺人を繰り返し、それを管理者が容認してるんだと思います。
また、この肉屋が人形を作ってるのかもしれません。
そう考えると今度の人達も人形になるんでしょうか?
感想
これは普通です。
なんかABCオブデスのメキシコ版とか書いてましたけど、あれとは違うような。
ちょっと汚いのが多いです。
訳の分からないのが多いのですが、面白い話もあります。
個人的にはSiete veces sieteが一番面白かった気がします。
メキシコ映画ってなんか珍しいし、まとまって観られるのは嬉しいかなと思いました。
なんか妖怪っぽい話が多いので民間伝承とかから拾ってるのかもしれませんね。
鬼畜なのが「La cosa mas preciada」と「Lo que importa es lo de adentro」だと思います。
グロは全体的に多い感じで、意外と特殊効果もしっかりしてる気がします。
あと、生首好きな作家が多いみたいです。
ラストまでのあらすじ
Siete veces siete(7回の7倍までも)
監督 | ウリセス・グスマン |
脚本 | ウリセス・グスマン |
病院に出入りしている男が居るのですが、彼は遺体安置所に入って何やら死体を確認していました。
彼は一晩車を飛ばし、荒れ地にある湖にやって来ました。
そして荷台に積んであったシーツに包まれた死体をお姫様抱っこで運び、岸辺に降ろしました。
そこで彼は心臓の干物のような物を齧って「死者の魂を蘇らせたまえ」と唱え、死体の口の中に吐き出しました。
どうやらこの場所は死者を蘇らせる場所のようで、間もなく死体だったおっさんはウガウガとゾンビのように復活しました。
男はおっさんを首だけ出した状態で生き埋めにし、周囲に石を並べてから自分の腕を傷つけ、滴る血をおっさんに与えました。
この男は過去にも妻をこの地で復活させたことがあったのですが、その際には妻が物体Xのようになってしまったようです。
暫くはゾンビのようだったおっさんは人間のようになりました。
おっさんは「命の恩人だ!ありがとう!」と男に感謝したのですが、男はここぞとばかりに「お前、俺のことを忘れたのか!俺はお前の兄だ!」と足蹴にしました。
そして男は困惑するおっさの頭に石をぶち込み、そのまま何度も殴り付けて撲殺してしまいました。
この兄弟、元々ギャングだったようなのですが、異常者である弟は兄の妻子を殺害して首を斬り、絶望している兄に燃料を掛けて放火していました。
間もなく兄は再び心臓の干物を齧り、弟を復活させようとしていました。
どうやら復讐のため捜していた弟が死んだというニュースを目にし、復讐のため死体を盗んだようです。
この儀式は人間の意識を取り戻すのに時間がかかるらしく、意識を取り戻させてから殺すのが目的だったようです。
一回目は勢いで殺してしまったようですが、更なる拷問タイムがこの後あるようです。
これ、術を使う側もスタミナ付けないと死にますね。
Dia de los Muertos(死者の日)
監督 | ジジ・ソール・ゲレロ |
脚本 | ジジ・ソール・ゲレロ |
アメリカとメキシコの国境で幼い頃から飴売り等をして暮している女性がいました。
彼女の母は「人生はクソだからクソ女にならないと幸せになれない」と教えてくれたので、彼女は忠実にそれを遂行してクソ女となり、のし上がっているそうです。
この女性はストリップバーを経営しているのですが、行き場の無い女性を集め、こき使っていました。
暴力的な客からの性的暴行や虐待は日常茶飯事で、この経営者は従業員を助けるどころか脅しの材料に使っていました。
その晩は丁度死者の日だったので、従業員女性は髑髏メイクで接客していました。
こんな店に集まってくるのはやはりクズ男ばかりで、今日も従業員は暴言を吐かれていました。
従業員達は突然男達に武器を持って襲い掛かり、日ごろの恨みを晴らします。
クソ男も反撃するのですが、従業員は協力プレイで男を次々に葬ります。
経営者はそれを黙認しており、「復讐こそ最高の悪女」等とのたまっていました。
どうやらこの日だけは復讐してOKな日みたいです。
エンドロールで終了です。