イタい女子会の話 ザ・クラフト

ザ・クラフト

黒魔術の会に参加したらひどい目に遭う話

制作年 1996年
制作国 アメリカ
監督 アンドリュー・フレミング
脚本 ピーター・フィラルディ/アンドリュー・フレミング
上映時間 101分
出演
ロビン・タネイ
フェアルーザ・バーク
ネーヴ・キャンベル

だいたいのあらすじ

父と共に引っ越してきたサラ(ロビン・タネイ)には不思議な力がありました。
サラの母は彼女を産んですぐに死亡していました。

転校した学校で授業中に机の上で鉛筆を念動力で回している所をボニー(ネーヴ・キャンベル)が目撃します。
ボニーはリーダー格のナンシー(フェアルーザ・バーク)とロシェル(レイチェル・トゥルー)とつるんでいました。
ナンシー達三人は学校内では魔女だと噂され、悪霊三人組と呼ばれて嫌われていました。

サラは早速、アメフト部のクリス(スキート・ウールリッチ)にナンパされたので、放課後、練習を見に行きました。
彼女がグラウンドを見ているとあの三人組が声を掛けてきたので、一緒に寄り道することになります。
ナンシーはサラの手首に自殺した際の傷跡を見付けて喜び、魔術グッズ店のような所に案内します。
この三人はガチでイタい子だったようで黒魔術を信じており、店の商品を万引きしたりしています。
サラは魔術グッズ店の店主らしき女性(アサンプタ・セルナ)から「生まれながらの魔女」だと言われ、勧められるままにザ・クラフトという本を購入しました。

その帰り道にサラに絡んできたホームレスが車に轢かれたので、三人は念じたら死んだ!と大喜びしました。
ナンシー達はマノンというナゾの神を崇拝しており、サラの力で呼び出せればもう少しマシな人生を送れるのではないかと考え始めます。
このホームレスは蛇を持っていてサラが死ぬのを予知しており、後ほどの布石になっています。
自分がマシだと思えばマシな人生が送れるのではないでしょうか?向上心は大事だと思いますが。
でも10代の頃って若いというだけで偉く感じたりしましたよね。さすがにここまでイタくは無かったですが。

ある日サラはクリスとデートをしたのですが、次の日にはクリスにサラと寝た、最低の女だった、と嘘の噂が流れていました。
彼女はクリスを問い詰めますが、彼はお前とは話したくないと無視します。
ナンシーも昔、クリスにおなじことをされたそうです。

ロシェルはクラスメートのローラ達から天然パーマを理由にからかわれていました。
ボニーは背中全面に火傷の痕があることを気にしており、現在は針を身体に刺して整形する痛い治療を受けています。
ナンシーの家の母はアバズレで、父親はまともに働かないDV男で家は貧しく、電気の供給を停止されたりしています。
サラはクリスの件でショックを受け、前に自殺未遂をした際のことを思い出したりしました。
ローラはロシェルのことをからかう理由を「黒人が嫌いだから」と答えていますが、本気かどうかは何とも言えないですね。
言われた方は当然、人種差別と受け取るでしょう。

サラはナンシー達の仲間に入ることになり、どこかの原っぱで魔術サークルが結成されます。
ロシェルはローラ達を許せるくらいに強くなりたいと願い、サラはクリスのような男を振り向かせたい願います。
ボニーは肌が綺麗になり、美人になることを願い、ナンシーはマノンの力を願いました。
願い事が終わると、蝶が四人の所に集まって来たりしました。
こういうのを世間一般だと「呪い」というような気がします。

クリスはサラに謝罪し、この間の発言は取り消すと言って来て、彼女の言うことを聞くようになります。

サラにはやはり自覚していない力があるようで、ナンシー、ボニーの三人で横になるロシェルを空中浮遊させたりしました。
その後、サラがローラの髪を盗んで魔術を実行するとローラがハゲたりします。
ボニーは火傷の皮膚が脱皮するように剥け、肌がキレイになり、何だか巨乳になったりして可愛くなりました。
ナンシーは自分だけ願いが叶わないことでイラついており、またサークル内でサラがもてはやされるのにちょっとジェラシーでした。
何だかローラは可哀想な気がします。まあ嫌な子なんですが。

ある晩、ナンシーは母と自分に暴力を振るう父の死を願うと叶ってしまい、父の保険金が17万5千ドル入りました。
ナンシー母娘は珍遊記の玄じょうのように17万5千ドル―!と繰り返してしまいます。
その後、母娘は新しいマンションに引っ越しました。
魔法サークルの四人は何だか自信を持つようになり、生き生きとして来るのでした。
案の定ナンシー母は湯水のようにお金を使ってるみたいですが、大丈夫でしょうか?
幻術に興味があるというナンシーに、サラはあっさり「できるよ!」と回答し、目の色を変えたり、髪の毛の色を変えたりしました。

サラはクリスが明け方に家に来たり、四六時中会いたがるので困っていました。
魔術グッズの店主・リリオになんか取り消す方法無い?と聞きますが、無理だそうです。
リリオは魔術の善悪を決めるのは魔女の心次第だと言い、魔術のツケは術者に三倍返しだと忠告しました。

ある晩、魔法サークルの四人は降霊術を行うのですが、ナンシーが雷に打たれます。
その後、皆は気を失い、翌朝目を覚ますとナンシーが海から帰って来て「マノンが私の中に入った」と言い出します。
それだけなら「はいはい、良かったねー。マノン、マノン」で終わるのですが、海岸には鮫の死体が沢山打ち上げられていました。
儀式の様子は見ているこちらが恥ずかしくなってしまいます。
ナンシーは降霊術でナゾの力を付けたようで、文字通り魔女のようになります。

サラは何だかナンシーの様子を見てドン引きし、やり過ぎだと警告します。
しかしナンシーとボニーはそんなこと知ったことか!楽しけりゃいいんだよ!抜けたきゃ勝手に抜けな!と言い放ちます。
ロシェルはその後も髪が抜け続け、落ち武者のようになって泣いているローラを見て血の気が引いてしまいました。

サラはクリスからディナーの誘いを受け、付き合うことにします。
彼女はクリスにナンシーに意見したら仲間外れにされたことをこぼすのですが、クリスはサラのことで頭が一杯で話し相手になりません。
自分が抑えられなくなったクリスはサラをレイプしようとし、何とか逃げたサラはロシェルの家に避難しました。
ロシェルの家にはナンシーとボニーもおり、話を聞いたナンシーはクリス達が集うパーティー会場に乗り込みます。

会場に乗り込んだナンシーは幻術を使ってサラに成りすまし、クリスとセックスしようとします。
そこにナンシーを止めようとした三人が乗り込んできました。
サラはナンシーを連れて帰ろうとし、クリスは幻術に騙されていたことに驚きます。
ナンシーはサラも魔女だとネタバレし、クリスは「嫉妬すんな」とナンシーを怒鳴りつけます。
図星を憑かれたナンシーは怒り狂い、念動力みたいなものでクリスを窓から突き落としてしまいました。
ナンシーって人を見下すことで自分が優位だと勘違いするタイプですね。

感想

これは普通です。
何だかイタい子がいる話で、イタくなった原因がわかってくるのですが、やっぱりイタい子だったと落ち着く話です。
三人組を見ていると弱い人間が去勢を張って生きているようで複雑な気分になります。
魔法の力で強くなったりするのですが、それがまた虚構の世界にいる感じでまた痛々しいです。

音楽はいかにも青春映画という感じです。

あまり怖くないのですが、後半で少し怖いシーンがあったりします。
それを見てそういえばこの映画ホラーだったよなあと思い出します。
この映画は人の命が軽いみたいで誰か死んでも誰も悲しみません。

別に魔術とかは趣味の領域なので自由にやって頂いて結構なのですが、人に迷惑をかけるのは止めて欲しいなあと思いました。
見ていてナンシー達が何であんなになったのかが良く分からないです。
三人共それほど酷いいじめには遭ってないのでイマイチ説得力が無いんですよね。
周りの人間は自分と周囲を比較して優劣を決めていますが、結局彼女達も周囲と同じことしてますよね。
そう考えるとサラの母が言っていた「自分に自信を持て」と言っていた台詞も深いのかなあと思いました。
まあヤバい人が変な自信持ってもヤバい方向にしか行かないと思われ諸刃の剣ですが。
ナンシーのような人間が自信持つヤバくて、彼女の妄想の中での選民意識にはちょっと吐き気がしました。

サラも自業自得だと思います。
元々、こいつがナンシーに闇の力が憑依するきっかけを与えたので元凶です。

やはり、きちんとした自我を持って今の生活に満足するのが良いのでしょうか。
結局、「今の生活」に満足したとしても「今の生活」に縛られてしまうので矛盾するとは思いますが。
でも私は自分はそこそこ幸せだと感じてはいます。
もっと目を大きくしたいとか、細くなりたいとか目先の欲望はありますが、競争心は無いです。

キャストは地味に豪華な感じでした。

ラストまで(ネタバレ)

クリスは死亡してしまい、サラはナンシーのやることが怖くなり、力を封じる魔術を行なったりします。
ナンシーはクリス達が死んだのは自業自得だと言い放ったのでサラは魔術サークルから抜けることにしました。

しかしサラは絶えず監視されており、夢にまで三人が出て来て脅迫されたりするので怖くなりリリオに泣きつきます。
リリオは店奥の魔法陣に案内し、サラの母も魔女だったと告げ、光の降霊術を行って三人を倒すように指示します。
サラはリリオと降霊術を始めるのですが、ナンシー達の幻術に惑わされて店を飛び出してしまいました。

その後、家に帰ると父は不在で、ナンシーにより、サンフランシスコにおびき出されて飛行機が落とされたようです。
サラはあんまり悲しそうないように見えますが。
更に家の周りに蛇、ヤモリ、カエル、鼠、ミミズ、ウジ、ゴキブリ、蠍といった生物が沢山集まっています。
しかしこれらは全部、ナンシーが見せた幻術で、彼女が現れそんな惨めな思いするなら自殺すれば!とサラに言います。

ナンシー達は魔女の秘密とクリスの件を知っているサラが邪魔になり、抹殺することにしたようです。
ナンシー一味三人は空中浮遊しつつ、まずは「母親が死んだのはお前のせいだ」等の心理攻撃を仕掛けます。
クリスを殺した旨の遺書を捏造され、手首を軽く切られ、猫がネズミをいたぶるようにじわじわと攻撃されます。
サラは二階に逃げ込んでメソメソと泣いていましたが、母の写真を見て降霊術を開始しました。

その後、ボニーは顔全体に火傷が広がり、ロシェルは髪の毛が抜けるという幻術を見せられます。
二人は逃げ出してしまい、サラは降霊術を完了しました。
サラはナンシーと戦いの末、彼女の力を封印しました。

後日、ボニーとロシェルが謝罪に来ますが、サラは適当にあしらいました。
二人はサラの様子を見て力が無いんだ!と安心しますが、雷で枝を落とされて警告を受けます。

ナンシーは精神病院に入院し、拘束衣でベッドに固定されており、うわごとのように「私は空を飛んだ!私の中にマノンが来た」と呟いています。
ナースが、はいはいと聞き流して注射を打ちました。

エンドロールで終了です。

何だかサラ=聖人、ナンシー=悪魔みたいな扱いになってますが、大して変わらないような気がします。

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