明日の死に当番は誰かなー 死の王

死の王

ひたすら死を描写した話

制作年 1989年
制作国 ドイツ
監督 ユルグ・ブットゲライト
脚本 フランツ・ローデンキルヒェン
上映時間 76分
出演
ヘルマン・コプ
ニコラス・ペッチェ
アンジェリカ・ホッホ

だいたいのあらすじ

タイトルで全裸の男性が寝転んでて出オチっぽい雰囲気です。
ボカシ祭りです。ホルストの火星と弦楽混ぜたまたはブル9のような音楽が良いですね。

中国漢字をあしらったワンピースを着た少女が「死の王」というタイトルでスケッチブックに何か描いているようです。

月曜日

一人の男性がとある室内で頭の中で腐乱し始めた死体をイメージしつつ手紙を書いています。
机の上の水槽では金魚が若干、息苦しそうに泳いでいます。
男は会社に電話して辞職する旨、有給を使いたい旨、後ほど辞表を送る旨を丁寧に伝えて電話を切りました。
そして部屋の掃除と金魚の餌やりをします。
彼は魚が好きなのか部屋には魚の図鑑のようなポスターが飾ってあり、オイルサーディンのようなものを食べます。
食べた後は食器を洗い、水回りもきちんと清掃します。
そして髭を剃り、几帳面に衣服を畳んだ後に浴槽に入り、薬をオーバードーズして横になりました。
彼は間もなく眠りに就き、浴槽へと沈んで行きました。
彼の金魚も彼と同じように水底に沈んで行きました。

火曜日

ある男が集合ポストから郵便物を取り出し、その後ビデオ屋でビデオを物色します。
テキトーにナチスのマークが入った戦争アクションみたいなビデオを借りつつ、先ほどの郵便物を眺めます。
どうやらこれは月曜日の男の書いていた遺書のようで「あいつ自殺しよった」と店員と話します。
帰宅した男は早速さっき借りて来た「ゲシュタポ 死の天使」とかいうビデオを観ます。
メンゲレの話でしょうか。
ビデオは色っぽい女性ナチス隊員が捕虜の陰茎をちょん切るという内容のものだったらしく男は喜びます。
そこに男の妻か彼女かが帰宅して「何やってんの!今日は友達のパーティー行く日でしょ!」とワーワー言います。
男の脳裏に腐乱死体のイメージが浮かび、彼女をヘッドショットで射殺してしまい、家の中にあった彼女の写真を叩き壊します。
そして壁に飛び散った脳味噌に額を合わせて写真代わりに飾りました。
というTV番組でした。
その番組を見ていた人物が自殺したようで、家の中に首吊り死体の脚が映りました。
ベッドの上では猫が普段通りにご飯を食べていました。

水曜日

女が雨の中、傘を差して石畳の歩道を歩いており、彼女は彼氏に捨てられたのか暴力的な男の顔を思い出しています。
彼女は月曜日の男のものらしき手紙を道に捨て、それは水溜りに落ちて流れて行きました。
ベンチに傘も差さずにずぶ濡れでスーツ姿の男が座っており、彼は腐乱死体のイメージを連想しています。
その男のベンチの反対側の隅に先ほどの女性が腰掛けます。
濡れたベンチに座るということが私には考えられません。
男は「最愛の妻がセックスの時に酷く出血する。医者にも診せたけど原因不明」とこぼします。
妻は気にしないでと言うので男はできるだけ優しく行為に及ぶそうですが、効果無しで屠殺場の豚みたいに出血するそうで、まともにセックスできないそうです。
男は仕事が忙しいのが原因かもと考えているようで、妻は「あなたの所為じゃない」と慰めるそうですが、それが余計イライラするそうです。
昨日は結婚記念日で一日会社を休んで妻と一緒に過ごしたのですが、やっぱり出血したので無理矢理したので妻は死亡したようです。
女は男の話を悲しい表情で聞いていたのですが、おもむろにバッグに手を入れ拳銃を取り出します。
彼女は男の額に押し付けて引き金を弾くのですが、不発でした。
男は女から拳銃を奪い、弾を込め直すと口に咥えて発砲し、死亡しました。
良く分かりませんでした。

冒頭の死体は段々と肉が落ちてきたようです。
蠅がたかり始め、一部腐って崩れ落ち、ウジも湧いています。
そしてどんどん朽ち果てていきました。

木曜日

ハイケ・フリードマン 23歳 教師
ハインツ・クライナート 31歳 実業家
のような感じで氏名、年齢、職業と共に延々と橋の映像が流れます。
理解不能でしたが、何かしら死と関係あるんでしょうか。

死体は分解が進み、手足が骨に近くなってきました。

金曜日

中年女性が窓から斜め向かいの建物の一室を覗いています。
どうやら彼女はそこに住む男性が好きなようですが、彼は女性を連れ込んでキスをしていました。
彼女はドアの外にあった月曜日の男の手紙らしき物を拾い、下の部屋のドアポストを覗くという行動をとります。
その後、自室に戻ってどこかに電話するのですが相手は不在でした。
手紙を読んでみるとそれはやはり月曜日の男が出したチェーンレターだったようで「俺はもう死んでいる。人生は空しく、死に支配されている。この手紙を他の友人にも送って皆で死のう」的なことが書かれていました。
彼女は手紙をビリビリに破り、お酒を呑みながらチョコレートを食べ、うたた寝をしました。

女性の憧れの男性の部屋では子供はが二人のックスを覗いていました。
彼女が目覚めて再び男性の部屋を眺めた時にはなぜかベッドの二人は血まみれで死んでいるようでした。
なぜ二人が死んでいるのか理解不能でした。
そんなことは知らない彼女はそっと窓のカーテンを閉めました。

死体は大部分がウジに喰われ、骨が露出して来ました。

土曜日

どこかの部屋で男性二人がフィルムを観ています。
フィルムの一巻目には拳銃を想った人物が歩き回る様子の後、母親が娘に「大量殺人鬼は快楽のために殺害を行う、自分を無視した人物に復讐をする場合もあり、事件によって注目を集めることで生きているという実感を得る」的なことを朗読しています。
母親はカメラの前から姿を消し、微かに銃声らしき音が聞こえました。
今度は若い女性が胸にY字型の器具を装着してカメラをそこにセットし、拳銃を持ってどこかに出掛けました。

二巻目には先ほどの若い女性がライブハウスに入り、受付の男性を射殺して会場へと乗り込み、バンドのボーカルと観客を射殺しまくっています。
その後、彼女は銃を持った観客に射殺されました。
三巻目は会場の後ろに仕掛けられたカメラの映像で女性の姿を捉えていました。

死体は白骨化して朽ち果てていきました。

感想

これはつまらないです。意味不明です。
ひたすら自殺に関連する情報を映したものですね。
シーンの説明が殆ど無いので、あらすじは人によって捉え方が違うかもしれません。
オムニバスになっており、合間に死体が朽ち果てて行く様子が描かれます。
尚、そんなにグロくないです。

手紙が出たり出なかったりでイマイチ繋がりが分かりませんでした。
死のイメージも出たり出なかったりでした。
ヘンな映画なので音楽は素晴らしいです。

木曜日の映像は意味不明でしたが、メイキングを観た所、あの橋で死亡した人の名簿だった模様です。
金曜日の女性は「生きている死」よりも「死んでいる生」を選んだのだと思います。私もそっちを選びます。
それに「死んでいる生」と主張しているのは一部の人間だけなので、チョコレートを食べて気分転換することは私的には「生きている生」だと感じました。
土曜日の女性は前半に母親が娘に朗読していた内容が彼女の行動の説明だったのだと感じました。

ブットゲライトさんが何を言いたかったのか良く分かりませんでしたが、死体が好きなのは理解できました。
私がは死ぬのは怖いので、突然死ぬのは嫌だなあと思いますし、ちょっと嫌なことがあっても自殺はしないと思います。
別に人に無意味な人生と言われても、その通りだとも思いますので「そうかなー」で終わりです。

ラストまでのあらすじ

日曜日

ベッドの上でパンツ一丁の青年が頭を抱えて身体を丸め、苦悩しているようです。
壁をバンバン叩いたりして呻いており、終いにはベッドから転げ落ちて頭を壁に打ちつけたりしています。
彼は死体のイメージを連想し、その後ヒッチコック張りに画面がグルグル回ります。
青年はその後も激しく壁に頭を打ちつけており、どうやら死亡したようです。

冒頭の死体は完全に白骨化しており、付近では子供の楽しそうな声が響いています。

中国漢字少女はスケッチブックに骸骨に王冠を被せたような絵を描きました。
彼女は「死の王は生きるのを止めさせる。」と言いました。

痩せこけたパンツ一丁の男は髑髏を持ち紙の王冠を被って椅子に座り、前の床には赤ちゃんが座っています。

エンドロールで終了です。

最後に出る骸骨の絵がポップアート的で可愛いと思いました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする