一刻も早くここから逃げたいみたい ザ・ウォード

ザ・ウォード 監禁病棟

精神病院でひどい目に遭う話

制作年 2010年
制作国 アメリカ
監督 ジョン・カーペンター
脚本 マイケル・ラスムッセン/ショーン・ラスムッセン
上映時間 88分
出演
アンバー・ハード
メイミー・ガマー
ダニエル・パナベイカー

だいたいのあらすじ

ノースベンド精神病院
個室で少女が何かに怯え、黒い人影に首を絞められて吊られていました。

1966年8月8日 オレゴン州ノースベンド
10代後半170㎝前後の女性に捜索願いが出ており、パトカーが出動していました。
クリステン(アンバー・ハード)は家のカーテンらしき物にマッチで火を点け、家全体に燃え広がる火を呆然と眺めていました。
女性を捜索していたパトカーが駆けつけて彼女を保護し、そのままノースベンド精神病院の監禁病棟送りとなります。
ロイ(ダン・アンダーソン)という看護師がクリステンを監禁病棟へと連行し、受付のナースは「今度はクリステンね」と言って「タミー」と書かれていた部屋にクリステンを収容しました。
室内は四畳程度でベッドと簡素な洗面台、机が置いてありました。

彼女の担当はストリンガー(ジャレッド・ハリス)という医師でしたが、クリステンは早速薬を拒否して足で踏みにじりました。
ここでは一定時間、娯楽室を利用できるのですが、彼女はそこで4人の少女が居ることを知り、アイリス(リンジー・フォンセカ)から自己紹介されました。
サラは自分が精神病では無いと訴え、ストリンガーにここを出すように要求しますが「少しずつ直していこう」と言われます。
彼女は放火したことやその前のことを覚えておらず、自分の手に放火した家の住所が書かれていたことも記憶していませんでした。
毎回薬を呑むふりをして捨てていたクリステンは診察の際に盗んだペーパーナイフで鍵を開け、脱走を試みますが、ロイに捕まって連れ戻されました。

仕方なくクリステンは情報収集することにし、他の少女に近付きます。
アイリスは絵が好きで、エミリー(メイミー・ガマー)はいつも五月蠅く、サラ(ダニエル・パナベイカー)はビッチ気味でゾーイ(ローラ=リー)はいつも兎の人形を抱いてあやしていました。
昨夜、廊下をうろつく人物を目撃したクリステンはその件をアイリスに尋ねるのですが、やはり個室から出られる人物はいないようです。
また、上の階の窓から中庭にいるクリステン達を悲しそうに見つめている夫妻が居ました。

その後、クリステンは共同利用のシャワー室でゾンビのような女性から首を絞められる幻覚を見ました。
取り乱す彼女は鎮静剤を打たれて手術台に寝かされ、頭にヘッドフォンのような電極を付けられて電気ショック療法を受けました。
翌日、ストリンガーの集団治療を受ける四人でしたが、エミリーは患者が消える事件が起きていると言い、タミーも消えたと主張します。
アイリスはなぜか退院できるかも!と喜んでいたのですが、その後、ストリンガーの催眠治療を受けて行方不明になります。
彼女はゾンビのような女性に車椅子で運ばれ、ロボトミー用の錐を目の下に差し込まれました。
クリステンはアイリスのスケッチブックを発見するのですが、そこにはアリスというゾンビのような女性の絵がありました。
またクリステンの部屋のベッドに名前付きブレスレットの部品が落ちていたのですが、それはアリスのものだったようです。

クリステンはシャワー室で自分を襲ったのはアリスの亡霊であると考え始めます。
ストリンガーにタミーとアイリスとアリスは何処だ!と詰め寄るのですが、彼は困った顔で「それは自分で見つけるんだ」と答えただけでした。
クリステンは他の三人にアリスのことを質問するのですが、退院したということでした。
一方、ストリンガーはレナードという医師に「悪くなる一方で困っている」と電話で相談していました。
その夜、クリステンはエミリーと一緒に脱走を実行するのですが、ゾンビ女性の亡霊を見て倒れてしまい、失敗に終わりました。
その後、自室で休む彼女は手を鎖で拘束され、男性に暴行を受けているような幻覚を見ました。

サラはゾンビ女性に捕まり、治療台に乗せられて皮ベルトの電極を頭に着けられて電力をマックスで流し込まれたので死亡してしまいました。
その頃クリステン達はTVで空飛ぶ生首観てました。
クリステンはゾーイとエミリーからアリスを殺害したことを聞かされます。
アリス(ミカ・ブーレム)は他の子に暴力を振るっていたのでタミーの提案で、ゾーイにおびき出され、タミー、サラ、アイリス、エイミーが協力して彼女を窒息死させたそうです。
アリスは皆に復讐しているということで、ゾーイが持っている人形も元はアリスのものでした。
その後、怯えて逃げ出したエミリーは自殺を図ろうと持っていたナイフでゾンビアリスに喉元を掻っ切られて死亡しました。

感想

これは普通です。
お話は主人公が精神病院から脱走しようとして頑張るものです。
凄く支離滅裂でどう見ても放火犯のクリステンが病院から逃げ出したがるのか意味不明で、少し眠いのです。
でも支離滅裂な理由は後ほど判明し、一応はアリス殺害の件などを入れて退屈させないように考えてあるようです。
冒頭の無線とかストリンガーの態度等にヒントありますね。
後、観ている内にクリステンが何か慣れてるなーという感じがして来るんですよね。

クリステンがイカれてるのは冒頭分かっているので、あまりハラハラもしないという。
もう少し病院側が怪しいという要素を入れれば良かったかもしれません。
アリスがゾンビの姿をしているというのもストレートなのですが、面白いですよね。

イマイチカーペンターさんの映画という感じがしなかったのですが、シャワー室のシーンでサラ達の背後に光が当たっているシーン等はいかにもカーペンター映画という感じで嬉しくなりました。
この後、また映画撮らなくなっちゃいましたね。残念。
エンディングテーマは愛しのジェニファーみたいでした。

登場人物はクリステンが一番強烈で、反対に影が薄かったのがサラでした。
彼女の役割は果たして必要だったのか?そう考えてみるとエミリーも薄い気が。
一番美人さんがクリステンだという。

正直、結末の最後はガッカリしましたが、全体的にはまあまあ楽しめた気がしました。

ラストまでのあらすじ

クリステンはゾーイの首にナイフを突き付けて人質にした振りをして脱走を図るのですが、すぐにロイに取り押さえられます。
ストリンガーは彼女を治療しようと考えていますが、婦長は100年退院できないと言い切ります。
クリステンは取り押さえている医師の腕にも噛みついたので拘束衣を着せられ、強制的に薬を呑まされました。
彼女はベッドのスプリングで拘束衣を破壊し、喉に指を突っ込んで薬を吐き出すと、見回りに来た婦長からライトを奪って脱走します。
今度は邪魔されないように事前にライトでロイをノックアウトし、鍵を奪ってゾーイを連れて病棟から脱出しました。
ロイはブチ切れて「お前、ガチで殺すぞ!」とクリステンを追い掛けます。

クリステンは配膳用のエレベーターにゾーイを詰めて送り出すのですが、彼女はゾンビアリスに襲われた模様です。
そんなことは知らないクリステンは自分もエレベーターに乗り、降りた所でゾンビアリスに襲われますが、揉み合いの末、防火用の斧を叩き込んで倒しました。
その先のストリンガーの診療室でアリスの書類を見付けるのですが、そこには「人格6クリステン、人格1エミリー」等と書かれていました。
彼女は現れたストリンガーにガラスの破片を突き付け、真実を話せと詰問すると彼は「君はアリス・ハドソンだ」と答えます。

1958年9月3日にアリスは自宅から誘拐され、クリステンが放火した農家の地下に2か月間監禁されていたそうです。
クリステンが幻覚で見ていたシーンがこれですね。
彼女はあの悪夢に堪えるために解離性障害となり、他の人格を編み出していたのでした。
しかし他の人格が強くなり、アリスの人格は失われてしまいました。
ストリンガーは粘り強い治療を行い、各人格と特定と隔離に成功したのですが、新たにクリステンが登場してしまいました。
私、どうやってゾーイを人質にしたのか疑問だったのですが、回想シーンで説明ありました。
クリステンは自分の喉にナイフを突きつけていたのです。

ショックを受けるクリステンでしたが、そこにゾンビアリスが現れて病院の窓から諸共落ちてしまいました。

アリスは無事で人格も戻ったので、両親が面会に来ました。
ストリンガーの努力で彼女は後、三日ほどで退院できるようです。
ロイが修理したブレスレットとスケッチブックその他の私物を持ってきてくれました。
アリスは他の人格のことも覚えていましたが、ストリンガーは忘れた方がいいと言いました。
その夜、歯ブラシをしていたアリスに鏡の中からクリステンがグワーと襲い掛かって来ました。

エンドロールで終了です。

てっきり、クリステンはアリスが自己防衛のために産んだ人格だと思ったのですが、違ったようです。
そういう風に考えた方がきれいに終わった気がしたのですが。
ただ、確かにこの結末だとクリステンがゾンビアリスと落ちる前に言っていた「殺さないで」の台詞が生きますね。
違うエンディングも見たかった気がしました。
気になったのが他のメンバーが「アリスは暴力的だった」と話している点ですが、どうなのでしょう。
後、アイリスが消えた騒ぎがちょっと腑に落ちない気がしました。(治療のために呼び分けているのは理解できますが)

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