日本で一番怖い話 江戸怪談
江戸でひどい目に遭う話
制作年 | 2011年 |
制作国 | 日本 |
監督 | 山田雅史 |
脚本 | 山田雅史/宮本武史 |
上映時間 | 87分 |
あらすじ(ネタバレ))
破られた約束
出演 |
永井浩介 |
伊藤れいこ |
田中涼子 |
千葉吉衛門(永井浩介)という侍の妻である菊(田中涼子)は病弱で寝たきりであり、いよいよの時に「私の死後、あなたはどんな人と結ばれるのだろうか?」と夫に尋ねます。
吉衛門は「お前が死んだら嫁は取らん」と約束し、菊は「ならば私のお墓は庭に置いてください」と依頼しました。
それから直ぐに菊は亡くなってしまい、吉衛門は約束通り菊を庭の椿の木の近くの墓に埋めました。
菊の死後1年経ち、後継ぎが欲しくなった吉衛門は沙耶(伊藤れいこ)を妻に迎えました。
ある晩、吉衛門が出仕の為不在だったので、一人で留守を守っていた沙耶は何かが襖を叩いた気がして夜中に目覚めます。
周囲を見渡したものの誰も居らず、安心して寝ようとすると白装束の菊の亡霊が現れ、「出ていけ」と言います。
恐ろしさに気を失った沙耶が目覚めると朝になっていました。
貞子系であんま怖くないです。
吉衛門は務めから戻りますが、沙耶は夫に余計な心配はかけまいと昨夜のことは黙っていました。
その夜、また吉衛門は出仕することになり、沙耶が床に着きますが恐ろしくて眠れずにいると果たして菊の霊が現れ、「出ていけ」コールとドアップで顔見世して腕を掴むという物理攻撃をしてきます。
沙耶の腕にはくっきりと手型が残っており、彼女は帰宅した吉衛門に実家に帰ると言って、菊の話をします。
吉衛門は驚き、次回の出仕日は同僚二名を沙耶の護衛に付けてから出掛けることにしました。
嫁姑問題みたいになってきました。
しかしその夜も菊は現れ、同僚二名は時間を止められたようにピクリとも動けなくなり、沙耶は頭を180度回されて死亡しました。
早朝に帰宅した吉衛門が目撃したものは使用人の遺体、座ったままの同僚の遺体、そして首をもがれた沙耶の遺体でした。
庭に沙耶の生首を持っている菊の亡霊を発見した吉衛門は刀で斬りつけるのですが、手応えが無く、発狂してしまいました。
産女
出演 |
小谷嘉一 |
折井あゆみ |
雪の山中を身重な夏(折井あゆみ)が歩いているのですが、何かの気配を感じて隠れ、やっぱり勘違いだったと戻った拍子に足を滑らせて崖下に転落してしまいました。
行商人の与七(小谷嘉一)は妻の夏が宿場まで使いに行くというのでお願いしていたのですが、夏は戻りませんでした。
与七は身重な女が殺されると産女という赤子を抱いた恐ろしい声で泣く妖怪になるという噂を聞きます。おう
産女に見つかると怪力を授かったり、または殺されたり、赤ちゃんを渡されてその赤ちゃんに殺されるだとか言われているそうで、要するに都市伝説のようです。
その話を聞いて与七は恐ろしく感じましたが、寂しさが勝り、夏の着物を抱きしめるのでした。
その夜、与七は赤子を抱いた白装束の夏のような女性を目撃するのですが、こちらに迫って来たので怖くなり、家に閉じこもりました。
しかし夏らしき女は家の中にテレポートして迫りながら、ボロボロの赤子を差し出して来ます。
与七は恐ろしくなって雪が積もる家の外へ逃げ出し、大八車の陰に隠れて手を合わせて震えます。
これはちょっと怖いかも
女は赤子を差し出すスタイルは変えずに周囲を発情期の猫のような声を出しながらゆっくりと移動します。
気が付くと与七の背後に立っており、彼は悲鳴を上げて意識を失い、気が付くと医師の家の前に倒れていました。
医師は擦り傷の手当てをしてくれので、与七が昨夜のことを相談すると、産女は標的となる人物の帯をぶら下げておくとそれを持ち去り祟らなくなるという言い伝えを教わりました。
その夜、また夏は現れて与七の帯の匂いを嗅いで泣いていました。
しかし与七と目が合うとやはり追いかけて来たので与七は逃げ出します。
そこに産女の噂話をしていた侍に出くわし、妻が産女になった!と泣きつくと笑い飛ばされますが、妊婦が死んだら腹から子供を出して抱かせてやれば産女にならないと言いました。
与七は侍の刀を「後で返しますから」と抜き取ると夜道を走り、道の脇に落ちていた夏の傘を発見しました。
ここで夏が落ちたのかもと悟った与七は崖下に降りてみることにしました。
可哀想な夏はやはり死亡しており、与七は夏の腹を刀で裂いて赤子を取り出し、夏に抱かせました。
すると彼の背後にいた産女が「お前の所為だ」とささやいて消えました。
それから数年経ちますが、あれから夏は出なくなったそうで、与七は一人寂しく暮らしていますが、玄関の襖が勝手に閉まりました。
牡丹灯籠
出演 |
岩佐真悠子 |
真勝國之 |
太田千晶 |
萩原新三郎(真勝國之)は知り合いの医師のお供をしている際に露(太田千晶)という美しい娘に出会います。
彼女に一目惚れした新三郎はうっかり夜這いをかけてしまうのですが、露はウェルカムだったようで、母の形見だという香箱をくれました。
新三郎は露の父に二人の関係がバレ、父は「旗本直参の娘がこのような素浪人等と!」と激怒し、露を手打ちにして新三郎に迫るという悪夢を見ました。
その後、新三郎は医師から露が新三郎に会えない辛さから衰弱死したと聞かされました。
その年のお盆入りの日に新三郎は侍女連れた露と再会しますが、彼女達は新三郎が死亡したと聞かされており、露は尼になろうとしたそうですが、結局家出したということでした。
どうやらお互いに騙されていたようだということになりました。
それからというもの侍女を連れた露は毎晩牡丹灯籠を持って現れるようになり、新三郎はHばかりしていました。
使用人の勝(岩佐真悠子)は毎晩誰かが訪ねてきていることに気付き、悪い女にでも騙されているのでは?と心配します。
こっそりと部屋を覗くと新三郎がゾンビ女と抱き合っていたので腰を抜かしそうになり、物音に気付いたゾンビ侍女に見つかってしまいました。
勝はヒエーと家から逃げ出し、人相見の勇斎の家に逃げ込みます。
彼女から事情を聞いた勇斎はこのままでは新三郎が死ぬだろうと考え、家を確かめてはどうかと新三郎にアドバイスします。
新三郎と勝は谷中の家を捜すのですが、そこは露と侍女の墓地で牡丹灯籠がありました。
二人はやっぱ露は死霊だったと勇斎に相談し、死霊避けのお札を授かりました。
勝はそれを隙間無く家に貼り付け、勇斎は新三郎に経文を渡し、これを読経しなさいと指示します。
やはり夜になると露達がカランコロンと現れるのですが、お札パワーで家には入れません。
露は中に入れないのでシクシクと泣き、去って行きました。
しばらくそんなことが続き、盆の暮れ前日に侍女が「屋敷の札を剥がせ」と勝の部屋に怒鳴り込んできたので、恐ろしくなった彼女は札を剥がすと約束してしまいました。
勝ちゃんの部屋にもお札貼れば解決なのでは?
勝は結局、お札を剥がしてしまい、露達が新三郎の部屋に侵入しました。。
そして彼は刀で首を斬って自害してしまいました。
勝は剥がしたお札を川に投げ込んで旅立ちました。
エンドロールで終了です。
特典はメイキングでした。見ませんでしたが。
感想
これは普通です。
内容的にはそんなに悪くない気がします。
一話目はあまりにも貞子でしたが、産女はなかなか良かったです。
産女はボサボサの髪した白い着物の女なのですが、ちゃんと下半分が血まみれになってました。
後、牡丹灯籠も骨じゃなくてゾンビで斬新でした。
あまり怖くは無いので日本一怖くは無いですが、つまらなくは無いです。
役者さんもアイドル系の人ばかりなので残念なものを予想していたのですが、意外と普通でした。
露の人だけがイマイチな気がしました。