2ちゃんねるの呪い2
巨大掲示板で扱われるオカルト話の第二弾だそうです。
制作年 | 2010年 |
制作国 | 日本 |
監督 | 小島隆史 |
脚本 | 柳城稔麿/横岡武志/小島隆史 |
上映時間 | 76分 |
出演 |
いとうあこ |
増井みお |
西平風香 |
あらすじ(ネタバレ)
若い男性が家でネットをしており、Aちゃんファイルというリンクをクリックしました。
Aちゃんファイル
Aちゃんファイルというのはメールに添付されたファイルだそうで、共有マニアの間で物議をかもしているそうです。
なにやら若い女性が勝手に動くマウスに文字化けしたフォルダをクリックされ、その後に背後から伸びた手に首を絞められていました。
夏美(いとうあこ)は職場のPCで友人の直子から送られて来たメールを開封してしまうのですが、文字化けしたフォルダが展開され、勝手に中の白目で死亡している男女の画像がガンガン表示されてブラクラのようになります。
隣の席の先輩同僚は「何してんの?こいつ」という視線を送り、焦った夏美はPCの電源をブチっとしてしまいました。
彼女はサボりを決め込み、トイレの個室で直子に「変なメール送ってくんな!」と怒鳴りつけるのですが、無反応で切られてしまい、個室のドアを激しくノックされたので外に出ても誰もいないという怪異に遭遇します。
夏美のテカテカピンクのリップを見て、そういえばこういうのあったなあと思い出しました。
どうやら先輩にはバレていなかったようで、夏美はその夜一人で残業していましたが、コーヒーからゴキブリが出て来てびっくりした拍子に書類をコーヒーまみれにしてしまいました。
ようやく書類が出来たので帰宅することにしたのですが、PCには死体女性画像がデカデカと表示され、背後には赤い服の女が立ったので夏美はヒーヒー言いながら逃げ帰ります。
家に帰ってスーツのまま布団を被り、ドアがガチャガチャされるので頭を抱えていたのですが、赤い服の女が室内に現れたので、夏美は裸足のまま外に飛び出しました。
夏美の携帯が鳴ったので開いてみるとまた死体画像がバーンと出て来てそのまま彼女は赤い服の女に襲われました。
翌日、夏美が無断欠勤していると聞いた先輩のPCにもあの文字化けフォルダが作成されました。
意味不明です。
赤い服の女の服がハサミで切ってあったりして安いですが、雰囲気は悪くないです。
一応、怖くしたいという努力が感じられます。
先ほどAちゃんファイルのリンクをクリックしていた男性の自宅に誰か訪ねてきたので、玄関に出て見たのですが、誰もいませんでした。
男性は引き続き赤外線通信というリンクをクリックしました。
赤外線通信
とある学校の裏サイトの七不思議に関する話だそうです。
JKの楓(増井みお)は夜の学校に友人二名と忍び込んで肝試しをしており、友人は学校の七不思議について話していました。
なんでもこの学校には夜になると一段増えて、足元を転落死した亡霊に掴まれる階段があるそうです。
1週間前に楓の友人は裏サイトに書き込みのあった「深夜の学校の鏡に向かって好きな人と自分の写真を赤外線通信すると結ばれる」という書き込みを見つけ、楓に「これやってみれば!」と言い出したので、今回の潜入に至ったようです。
その道中で友人の一人は件の階段を上る際に一段増えているような気がしたのですが、黙っていました。
楓は問題の鏡の前で早速、赤外線通信を行ったのですが、送信完了した所で見回りに来た教師に見つかって三人は叩き出されました。
その後好きな先輩には彼女がいたと発覚し、告白以前に玉砕した楓でしたが、携帯には自分の写真が戻って来るように送信されて来ました。
友人の瑛子からは「楓が先輩と歩いてるの見た」と見に覚えが無いことを言われたので困惑していた楓でしたが、後日に自分と先輩が一緒に歩いているのを目撃し、その自分はこちらをガン見していました。
更に帰宅すれば母から「さっき、帰ってきたよね」等と言われてしまいました。
楓は鏡に映した自分の姿が一瞬消えかかっているのを目撃したのですが、気の所為だと思うことにしました。
その深夜に非通知で架って来た電話で不気味な音を聞かされたのですが、それは夢でした。
次の日の放課後、楓は先輩から「何で先帰るの?今日、家に来ていいって言ったじゃん」等と身に覚えの無いことを言われ、そのまま彼を連れ帰ります。
そんな二人をもう一人の楓が見つめており、楓の携帯には非通知の着信がありましたが無視しました。
そして帰宅したのですが、部屋にはもう一人の楓が居り、先輩はそちらにフラフラと進み、楓は「行っちゃだめ」と叫びました。
これも短いので意味不明ですが、要するに鏡の中の自分に乗っ取られる的な話みたいです。
どうしてこうなるのかが良く分からず、話としては不気味ですが、映像的には怖くなかったです。
クリック男性がキーボードをカタカタ叩いていると突然机が揺れ出し、カップが落ちて割れ、指先を切ってしまいました。
男性は赤い部屋のリンクをクリックしました。
赤い部屋
あるサイトを見ると呪われてしまい、二度と戻れない禁断の部屋に誘われるそうです。
JKの美歩(西平風香)は放課後に友人の洋子とトイレ掃除をしていたのですが、「赤い部屋を見ると赤い部屋に連れて行かれる」という意味不明な落書きや「赤い部屋の落書きを消すと呪われる」という落書きを発見しました。
落書きが凄くて駅のトイレみたいです。
美歩は「赤い部屋にようこそ」と書かれた落書きと矢印で示された穴があったので思わず覗いてみるのですが、穴の先は何の変哲もない独身男性のワンルームのような部屋が広がっていましたが、景色がレッドライトに照らされていました。
美歩は向こうから覗いて来た人物と目が合ったので悲鳴を上げるのですが、洋子が確認すると穴は単なる目の落書きだったのでそれを撮影しました。
帰り際に美歩は用具入れにモップをしまおうとして居た際に中から伸びた手に腕を掴まれたのですが、気の所為だと考えました。
また、洋子は最近学校に来ない祐子に「お前来ないからトイレ掃除二人でやって大変だった」とメール送信したのでですが、直ぐに「あなたは/好きですか?」という謎の返信が来ました。
美歩が帰宅すると洋子から電話があり、ブログにトイレで撮影した写真をUPしようとしたら文字が出たとか、PCメールにヘンな画像が送られて来たとかウケているのですが、電話を取っていた美歩は急に腕にしびれを起こしました。
翌日、洋子は朝から体調が悪そうで、放課後に「なんかダルい」と美歩に訴えていたのですが、それはそうとして祐子の家に行ってみようということになりました。
祐子のポストには新聞が溜まっており、洋子は美歩が止めるのも聞かず「大丈夫だよ」と言って勝手に家に入りました。
二人が中に入ると玄関には血溜まりが出来ており、異常を感じた美歩は洋子を待たせて家の中に入ってみることにしました。
二階に上がると照明が赤くなっており、祐子から「赤い部屋の誘いには乗らないで」というメールが届きました。
祐子の部屋のPCの電源は入れっぱなしで、洋子がトイレで撮影した画像が表示されており、「あなたは好きですか?」というダイアログが表示されていました。
美歩がダイアログを閉じると「あなたは赤好きですか?」というダイアログが表示され、彼女がダイアログを閉じるとまた一文字追加されて再表示されるという鼬ごっこで最終的には「あなたは赤い部屋が好きですか?」という表示になりました。
次の瞬間、美歩はPCから出てきた腕にトイレで見た赤い部屋に引き込まれ、絶望の悲鳴を上げました。
これまた意味不明ですが、どうやらブラクラのようなものが赤い部屋に人を引き摺りこむようです。
頑張っているとは思うのですが、トイレとブラクラの関係が強引な気がしました。
祐子は学校に来ていなかったので、そっち系でまとめてトイレ不要だった気がします。
クリック男性はPCに向かっている際に背後をチェックのシャツの女性が通過したので気配を感じて振り返るのですが、誰も居ませんでした。
しかしチェック女性は部屋の隅に隠れていたのですが、そうとは知らない彼はPCに向き合い、出会い携帯のリンクをクリックしました。
出会い携帯
出会い携帯というのは霊界と繋がっている出会い系サイトだそうで、必ず霊に遭えるそうです。
俊司(岡崎和寛)はウエスタンな恰好をした彼女から「お前いつも携帯ばっか弄ってるのに、あたしの電話に出ないのはどういう了見なのよ!なんなの!」と詰め寄られ、「知らねーよ」と叩き出していました。
勝ちまくりモテまくりということでしょうか?俊司くんは見た目普通ですが、一万円風呂とか入るのでしょうか?
実際、俊司は出会い系サイトに登録して女性と浮気しまくっており、今日もユリという女性と会うことになりました。
ということで待ち合わせ場所の公園に行き、白ワンピで清楚な雰囲気なのにちょっと厚化粧というユリと会ったのですが、「食事でも」と切り出す俊司にユリは「探し物を探すのを手伝って欲しい」と言いました。
俊司はトイレに行くと嘘を吐き、物陰でユリを盗撮して友人に「出会い系でゲットだぜ!」と自慢メールを送りました。
彼は異常の手の冷たいユリに案内されて河原に行くのですが、突然ユリは煙のように消え、友人からは「その女ヤバそうだから止めとけ」というメールが来ました。
数日後、俊司が河原を歩いているとユリが居り、何かを探すように茂みの中を掻き分けていました。
彼が「何探してんのか教えて」と言っても彼女はガン無視だったので、一緒に探すことにします。
俊司はなぜか血まみれの包丁を発見して投げ捨てたり、この付近で殺人事件があったという張り紙を見付けたりしました。
血まみれの包丁がそのまま落ちてるとか無理あります。
俊司は探し物も何だか分からないし、飽きてきたので「君に一目惚れしちゃった」と河原でユリを押し倒そうとするのですが、ヒョロヒョロの彼はユリに突き飛ばされて倒れ、挙句の果てに白目化したユリに迫られます。
彼は「来るなー」と逃げ出しますが、転んでしまった所で着信があり、ユリが迫って来る動画が再生されます。
俊司は動けなくなってしまい、いつの間にか血まみれになってユリが「一緒に捜してくれないの?」と言いながら迫って来るのですが、彼女は「私が失くしたのは顔」と言って目玉が抉られた顔面を近づけたので俊司は悲鳴を上げました。
俊司は河原に倒れていた所をウエスタン彼女に揺り起こされて息を吹き返しました。
彼女は殺人事件の張り紙を持っていたのですが、そこには被害者は20代の白ワンピ女性と書かれていました。
二人は手を繋いで帰るのですが、「俺浮気しないから」という俊司に微笑み返すウエスタンの手は異常に冷たく、唇は紫色で首にはロープの痣が付いていました。
これはシンプルで面白いです。
彼女がなんで張り紙持ってくるのよ?と思いましたが、このオチなら問題無い気がします。
雰囲気もなかなか良いのですが、俊司の演技がイマイチだったのだけが残念です。
クリック男性は何かの気配を感じてトイレを確認するのですが、問題無かったので、PCで実況掲示板のリンクをクリックしました。
トイレ好き系でしょうか?
実況掲示板
これは心霊スポットで実況していたら色々問題が起こったという話だそうです。
多恵(守永真彩)は男女四人のグループでライト片手に夜の心霊スポットを探訪していました。
彼等は「恐怖掲示板」という謎の掲示板に書き込み実況をしながら突撃しており、他のユーザーからの期待コメントも複数投降されていました。
そこは学校か何かのようで、長い廊下には何者かの足跡らしきものがあったので、その旨を実況しながら進みますが、掲示板には携帯が燃えている画像が投稿されていました。
その後、男子の一人がもう一人の男子の顔をデジカメで写すと一瞬顔が歪んだような感じに見えました。
この場所では惨殺事件があったという噂があり、女子の一人マリは携帯が黒焦げになっているような幻覚を見ました。
その直後にマリの携帯に着信があり、出てみると人がざわめくような音が聞こえ、彼女の背後には顔が焼け焦げた女性の亡霊のようなものが現れて消えました。
マリは悲鳴を上げて逃げ、多恵達とはぐれてしまいますが、掲示板には「侵入者発見」という書き込みと共にこの場所の廊下を歩く多恵とマリの後姿の画像が投稿されていました。
男子の一人ダイキが背後の廊下をマリがスーッと通り過ぎたのに気付き、皆で追いかけますが、マリは消えていました。
不気味なのでもう外にでようかという話になるのですが、ダイキはゾンビのような顔色で目から血を流し、血を吐いて倒れたので、多恵と男子は悲鳴を上げて逃げ出します。
今度は男子が天井に吊り上げられて消え、多恵は入り口まで逃げるのですが、ドアは開きませんでした。
どうにか外に出ると校庭にマリが倒れていたので担いで逃げました。
多恵怪力です。
廃墟の床には携帯が落ちており、多恵がマリをおぶって歩く様子の画像が表示された後に燃えていました。
多恵は家に電話したらしく、背中におぶったマリに「もうすぐ帰れるからね」と励ましていたのですが、マリは焼け焦げゾンビになっており、そんなことは知らないマリはそのまま歩いてフェードアウトしました。
これもシンプルで良いと思いました。ちょっと怖いです。
携帯が燃えたりするのは意味不明でしたが、恐らくここで火事でもあったのでしょうか?
ダイキの死に方はナゾですが、呪いだと思います。
ここまでクリックしまくった男性は白目になって恐怖で口が閉じなくなり、スレッド一覧が画面を埋めました。
意味不明です。ちらっと「うんこにまつわる怖い話」的なクソスレが見えました。
まさかこれを見てショックを受けたんでしょうか?きっと呪いですね。
エンドロールで終了です。
感想
これは普通です。
一作目がひどかったので、ハードルを下げて観たのですが、怖い話系のオムニバスとしては悪くないと思いました。
やっぱり意味不明な話が多いのですが、安いなりに丁寧に作ってある感じでした。
演出も悪くないと感じられ、廃校のシーン等意外に怖かったです。
会話が自然な感じでなかなか良かったと思います。
特に赤い部屋の美歩と洋子の会話等日常会話としてありそうだなあと思いました。
役者さんの演技も普通で、ちょっと恐怖演技は上手くなかったような気がしますが、酷いとは思いませんでした。
普通っぽい人が多いのもなかなか良い感じで、普通可愛い子もいますね。
意外と暇つぶしに楽しめました。
特典はメイキングとか入ってまして、面白そうかとも思いましたが見ませんでした。