ロボットくん(;;) ロボット法廷に立つ

ロボット法廷に立つ

人助けしたらひどい目に遭う話

制作年 1964年
制作国 アメリカ
監督 レオン・ベンソン
脚本 ロバート・C・デニス/オットー・バインダー
上映時間 52分
出演
ハワード・ダ・シルバ
フォード・レイニー
マリアンナ・ヒル

だいたいのあらすじ

少女が池で遊んでいたのですが、オズの魔法使いのブリキの木こりのようなベタベタのロボット・アダムが現れて、彼女を池から引き上げます。
アダムは警官隊から追われており、小屋に逃げ込んだ所を包囲され、保護されるのですが、警官が「どうやってコイツ運ぼうか」と呟いた所、「自分で歩けます。」とアダムは歩き出しました。
どうやらアダムは自分を作ったリンク博士を殺害した容疑があるらしく、保安官(ヒュー・サンダース)はアダムを留置場に入れました。
凄くシュールです。

留置場にはリンク博士の姪であるニーナ(マリアンナ・ヒル)が面会に現れ、新聞記者のエリス(レナード・ニモイ)も取材に来ていました。
ニーナはアダムと話をさせろと要求し、保安官がこいつはスクラップにする!と言うので、「今は私の財産だから、そんなことしたら器物破損で訴える」と言い返します。
アダムは味方してくれたエリスに礼を言い、「州は自分を危険だと考えたら壊すだろう」と話し、エリスはアダムの知能の高さに驚いたなあ!と感心してしまい、独占取材がしたいのか本当にアダムの味方なのかは不明ですが、「裁判しよう!」と言い出します。

エリスは世間知らず風のニーナにターマン・カトラーにコンタクトしなさいと指示しました。
ニーナちょっと可愛いです。この人メシア・オブ・ザ・デッド出てましたね。
ニーナは早速、カトラー(ハワード・ダ・シルバ)の所に行き、「アダムが壊されちゃう!助けて!」と助力を求めます。
単なる狩り好きのおじさん風のカトラーは実は弁護士でしたが、「人間社会からは足を洗った」と中二臭いことをのたまって依頼を断ろうとします。
ニーナが「人間関係無いの、アダムはロボットなの」と言うと、カトラーは「それは愉快」と依頼を引き受けてくれました。
この話はBGMもユーモラスで面白いですね。
エリスは早速、顔見知りだったカトラーに接触し、「記事にしてもいい?」と許可を貰いました。

カトラーは留置場のアダムに面会して「君は何ができないの?」と質問し、「色が見分けられない。匂いや味は分からない。感覚は無い」と答えます。
続けて「今、どんな気持ち?」と質問したカトラーにアダムは「檻に入れられて楽しい訳がない」と答え、逃げようと思えば逃げられるとばかりに鉄格子を簡単に曲げます。
彼は黙って連行されたのも誰も傷つけたくないからで、私が産みの親である博士を殺す筈がないと訴えました。

そこにニーナと共に地方検事のトーマス・コイル(フォード・レイニー)がやって来たので、カトラーはニーナの財産(アダム)を差し押さえたことを抗議しました。
「こいつは殺人機械だぞ」と言うコイルにカトラーは「だったら何で留置場に入れてんの?それにアダム無実!」と主張して非公開の刑事裁判を開くことを提案し、コイルは受けて立ちました。

そして裁判が開始され、カトラーは冒頭で「ロボットは入力情報の通りに動き、嘘を吐けない。従って無実」と主張し、コイルは「情報が誤っていれば犯罪を犯す」と反論します。
コイルはリンク博士の家政婦のマックレーやニーナからアダムの生い立ちについて証言させます。
リンク博士は呑気で寛容な人だったようで、アダムを色々と改修しながらわが子のように教育したそうです。
まずは歩くことから教育し、言葉を教え、情操教育もしたようで、情緒的な行動は博士を手本にしたようです。
この教育シーンは微笑ましいです。
アダムはどんどんと知識を吸収し、記憶という概念では既にニーナを上回っていました。

コイルは博士の蔵書であるフランケンシュタインを取り出し、アダムはこの本を読んでいるから影響受けた可能性ある!とトンデモない指摘をします。
更に不利なことにリンク博士の家に出入りしていた職人がアダムが運搬用の木箱に入るのを拒否していた話をし、その後も博士と口論していたと証言します。
そして職人が小切手のサインを貰いに引き返すと、リンク博士が頭から血を流して倒れており、近くにはアダムがいたそうです。
アダムは事故だと主張したのですが、職人は警察に通報しました。

アダムが逃亡中に池から引き上げられた少女も「池に突き飛ばされて腕を引っ張られたので骨折した」と証言します。
骨折は知りませんが、これは勘違いです。アダム助けてました。
カトラーはリンク博士の旧知の友人で優秀な工学博士を召還し、工学博士はリンク博士が人格者で素晴らしい人物であったこと、アダムは人間以上の知能は持っているが、善悪感情のベースはリンク博士だろうと証言します。
カトラーは彼からアダムがリンク博士を規範にしたのであれば殺人は犯さない筈だという証言を得ました。
コイルは工学博士にアダムがショートしたら暴走するのではないかと質問し、実際に実験してみたいと申し出ます。
カトラーは異議を申し立てるのですが、判事に却下されてしまいました。

工学博士はアダムをショートしたような状態にし、アダムは暴走して机を破壊したりして暴れ、リンク博士のリモコンで何とか停止しました。
裁判所の備品が壊れたので休廷後に再開した審議でカトラーはアダムにさっきはどんな気持ちだったか質問し、「滅茶苦茶に壊したかった」といいう返答を得たので、「今までにそんな気持ちになったことはありますか?」と追加で質問し、「NO」と返答されました。

感想

これは普通です。
お話は法廷劇になっており、なかなか面白いです。
ロボットもベタベタな感じでしたが、黒目が犬みたいでちょっと可愛かったです。
結末は悲しいことになりましたが、カトラーがなかなかカッコ良かったですね。

ショートさせる実験も通常の裁判で考えると「異常な状態」を無理矢理作り出しているので、通常の裁判だと反則なような気がします。
でもアダムを管理するリスクを考慮すると仕方なかったのかなという気がします。
もう少しリンク博士の研究を引き継いでいる人がいて、リスクヘッジの方法論を語れれば良かったかもしれません。
とは言ってもニーナをディスってるわけではないのですが。
でもニーナは可愛いだけでイマイチ役に立ってませんでした。

後、エリスもいい味出してたような気がします。
この人は恐らく最終的にはアダムの無実を信じた筈。
こうやって社会が色んなことに理解を示して、良い方向になるといいですね。
思い通りに行かないのが世の中なんて割り切りたくないから!
アロセールつよいです!サラ微妙。

ラストまでのあらすじ

そしてアダムはリンク博士が死亡した日の出来事を証言しました。
職人が帰った後にリンク博士は研究を始め、アダムは読書をしていたそうです。
しかし博士は機械の下敷きになって死亡してしまい、アダムが物音で駆けつけて機械を退けたのですが、彼には死という概念が理解できず、動かない博士に指示を仰ぐことしかできませんでした。
そこに職人がサインを貰いに戻ってきたので、殺したと誤解されてしまい、アダムは博士を助ける方法を職人に尋ねたのですが、「人殺し!」と決めつけられてしまいました。

そしてアダムは博士を救うにはどうしたらいいか人に聞こうと外に出て、発砲されたので逃げ出したということです。
少女に関しても自分を見てビックリして池に落ちたので、怪我をしないか心配で引き上げたと証言しました。
骨折させてしまったのは力加減を間違えたからで、大人しく連行されたのも誰も傷つけたくなかったからだと続けます。
また、池に入った際も回路には絶縁加工をしてあるので、ショートの心配はないと証言しました。
コイルは博士は狭所恐怖症だったので、あなたも同一の症状であり、箱に閉じ込められるのを恐れてパニックを起こし、博士を殺したのではないかと質問し、アダムは否定するのですが、まずいことにコイルの手を掴んでしまいました。

カトラーはこの裁判はアダムを裁いているのでは無く、アダムを作り出した社会を裁いているのだと主張します。
それに対してコイルは社会が裁かれているというのには同意で、アダムを作ったのは時期尚早、危険な機械は野放しにすべきでは無いと主張しました。
判決はアダムは有罪となり、廃棄処分とされました。
カトラーは「いつか人間にもこの裁判の意味が分かるようになる」とアダムに話し、アダムもこの裁判には意味があったと納得したようでした。

そして彼は裁判所の裏口から移動することになったのですが、少女が彼を「ブリキ人間!」と指差して車道に飛び出したので、アダムは少女を掴んで放り投げて助け、自分はトラックに轢かれて破壊されました。
カトラーは「アダムは自死を選んだのだ」と言い、「怪物は死んだから記事書けるぞ」とエリスに呼びかけるのですが、裁判の一部始終を見ていたエリスは彼の思いを受け止めたのか「これからが始まりだ」と返答しました。

エンドロールで終了です。

もう少し教育期間があれば何とかなったかもしれませんね。
「有罪」と言い切られて即死刑は悲しいですね。
有罪だが、専門家の保護観察とするとかだと嬉しかったのですが。

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