美少女退魔師 さくや妖怪伝

さくや妖怪伝

妖怪退治したらひどい目に遭う話

制作年 2000年
制作国 日本
監督 原口智生
脚本 光益公映
上映時間 88分
出演
安藤希
山内秀一
嶋田久作

だいたいのあらすじ

宝永四年(1707年)
昔から富士山は人間がおごり高ぶったりすると噴火したそうで、この年にも富士山が噴火したそうです。
周囲には隕石のように火山岩が降り注ぎ、エライことになったのですが、何と悪い妖怪が地上に進出してしまいました。
そこで榊備前守芳明(藤岡弘)という人物が妖刀村正を手に暑苦しいアクションで妖怪をバッサバッサと斬りまくったといいます。
しかし村正は使う者の寿命を縮めるそうで、魂計灯という蝋燭で確認すると自分の寿命が分かるそうです。
そして芳明は利根川の大河童との戦闘時に寿命が尽き、娘の咲夜(安藤希)という姫に村正を託しました。
咲夜は大河童を一刀の下に斬り捨て、そこに居た河童の赤ちゃんを「自分の弟にする」と保護しました。
討伐士が美少女になったら画面が涼しくなりました。

半年後 江戸
旗本である榊家に大老の井伊掃部頭真興(丹波哲郎)と若年寄の久世大和守重之(黒田勇樹)が訪ねて来て、怪異の原因を根絶するように依頼されます。
彼等は伊賀と甲賀の忍者頭・猿鬼兵衛(逆木圭一郎)と似烏周造(嶋田久作)を手伝いにと派遣しました。
事態の元凶は富士山にいる土蜘蛛という妖怪だそうで、咲夜はもう10歳程度に成長した河童の弟太郎(山内秀一)も連れて行くことにしました。
尚、村正で縮んだ寿命は人の生き血を啜り、命を奪えば永らえるそうです。

道中の八王子で妖怪を退治することになり、猿鬼が情報を集めてくれました。
八王子の荒れ寺に妖怪がいると判明したのですが、咲夜達が行ってみるとそこには傀儡師(塚本晋也)と老婆(絵沢萠子)が居り、そこに泊まることになりました。
傀儡師は秘薬を使って生身の娘を人形に変えていただけの人間でしたが、老婆は化け猫でした。
咲夜は巨大化した化け猫を相手に苦戦しつつも何とか斬り捨てたのですが、不思議なことに人形にされていたはな(吉田桂子)達も元に戻りました。

翌日、咲夜達ははな達に見送られて駿河へと急ぎました。
道中で二面女やのっぺらぼう達が宴会をしている所に鉢合わせしたのですが、彼等は悪い妖怪では無いので咲夜は討伐しませんでした。
油すましが土気色の顔していてキモいです。
太郎はうっかり仲間に入ろうとしてしまうのですが、咲夜が「お前はこっち」と手を取って引き戻しました。
それからの道中は雪が降ったりしてなかなか大変だったのですが、酒匂川まで辿り着きました。

川では似烏と猿鬼が待っていたのですが、川は増水しており、泳いで渡ることになりました。
ここで太郎が河童の癖に泳げないということが判明しましたが、彼は雷に打たれてもぴんぴんしていました。
山を越え、谷を越えいよいよ駿河に到着しましたが、富士山は噴火の所為で鬼のような顔が浮かび上がっていました。
そこで宿をとることになりましたが、休んでいると深夜に甲冑を着た怨霊武者が襲って来ました。
彼等は土蜘蛛の配下だそうで、似烏と猿鬼と協力プレイで何とか倒したのですが、今度は馬に乗って十文字槍を持った怨霊武者が現れます。

これにはかなり苦戦したのですが、似烏と猿鬼が槍を封じ、咲夜がお札を投げて弱らせた後に斬り捨てました。
今度は怨霊武者に雇われたという浪人多数が太郎を人質に咲夜を倒そうとするのですが、血に飢えた村正が勝手に動いて精気を吸ったり、咲夜を操って斬らせたりとして全滅しました。
実はそれは似烏達の策略で、咲夜を延命させるためだったと発覚しました。
そしてその惨劇を見て太郎が「私には妖怪を倒すのは無理」と泣いたので咲夜はビンタしました。
二人はすっかり気まずくなり、咲夜は太郎を置いてずんずん進みますが、それはそうとして敵の本拠地である草薙に到着しました。

ひとまず廃墟で休んでいる際に似烏と猿鬼は「太郎やっぱ河童だから後継ぎ無理じゃね。良く考えれば親の仇だし」と忠告するのですが、咲夜は「親の仇はこちらも同じ。殺せないなら育てるしかない」と聞き入れませんでした。
その頃、太郎は土蜘蛛(松坂慶子)に「あなたは人間に騙されてるの。私の子も人間に殺されたの。味方になりなさい」的なことを言われてすっかりその気になっていました。

いよいよ決戦が開始され、女郎蜘蛛軍団に囲まれた土蜘蛛が咲夜達の前に立ちはだかりました。
土蜘蛛は以前にも地上を支配しようとしたのですが、榊一族に阻まれたのだそうで、今度こそ!と宣言しました。
咲夜は村正を手に土蜘蛛に向けて突撃し、似烏と猿鬼もそれに続きました。

感想

これは普通です。
お話はよくあるヒーローものっぽい話ですが、そんなに邪気眼でも無かったです。
何かキャラクター名とかが横にフリガナ付きで出てくるので、もしかすると子供向けなのかも。
前半は妖怪退治なのですが、後半になると完全に怪獣映画になります。
でも意外と迫力あって面白いと感じられ、Jホラーのダメ映画より面白いかも。
お話自体はイタい方に行きそうなのですが、咲夜があまりイタい子じゃないのでセーフだったような気がします。

出てくる妖怪は巨大化したりすると獣じみた姿に変わるのですが、土蜘蛛は美人キャラなままでした。
あんまり妖怪出て来なくて、後半は土蜘蛛バトルに時間裂いてます。
この映画は特殊効果と爆破シーンが特に凄かったと思います。
後半の橋が吹き飛ぶシーンとか凄いなあと思いました。

咲夜は殺陣がイマイチに感じましたが、見慣れて来るとそうでもないかも。
ちょっと棒読み入ってましたが、ご愛敬ということで。
河童の太郎君も可愛かったです。
脇のキャストも良かったと思いますが、似烏の人ってインパクトある所為か何を演じても中の人同じに見えます。

ラストまでのあらすじ

咲夜は女郎蜘蛛をバッサバッサと斬り倒しながら土蜘蛛に迫り、彼女に一太刀浴びせました。
土蜘蛛は太郎に助けを求め、太郎は絶叫しながら咲夜を背後から刺しました。
怒りの似烏が太郎を殺そうとしたのですが、咲夜はそれを止め「好きな所へ行くがよい。幸せにな」と太郎を逃がしました。
土蜘蛛は「でかした!」と太郎をほめ、富士山を噴火させて地割れを起こし、巨大化して咲夜達に迫ります。
どうやら怪獣映画だったようで、土蜘蛛凄いです。

猿鬼は竹で出来たバズーカのような物で土蜘蛛を撃つのですが、彼女は涼しい顔でそれを受けます。
このままではヤバいと猿鬼と似烏は咲夜を逃がし、二人でガトリング砲のような物を作って土蜘蛛を倒そうとします。
しかし多少のダメージを与えたものの、土蜘蛛はメテオのような物を発動して付近を吹き飛ばし、二人は犠牲になりました。
追い詰められた咲夜は土蜘蛛の手を斬り落とし、怒りの土蜘蛛は目から電撃を落として咲夜を攻撃します。
咲夜は防戦一方になり、ドッカンドッカンと周囲を吹き飛ばす電撃攻撃から逃げ回ることしか出来なくなってしまいました。

太郎は土蜘蛛を見てからずっと逃げ回っていたのですが、川向うから咲夜が土蜘蛛にやられそうになっているのを目撃します。
橋がメテオで破壊されていたのですが、太郎は川に飛び込んで必死に泳ぎ、咲夜の下へ駆けつけようとしました。
とうとう咲夜は身を隠す場所を失い、村正に電撃の直撃を受けて倒れます。
止めとばかりに土蜘蛛が放った電撃を咲夜の前に飛び出した太郎がお皿で受けました。
太郎は電撃の勢いに押されながらも、電撃を跳ね返し、土蜘蛛にぶつけて撃退しました。

そして太郎は動けない咲夜が手放した村正を手に高い櫓に登ると土蜘蛛の眉間を目がけて飛び降り、彼女に村正を刺しました。
土蜘蛛は倒れますが、太郎は衝撃で吹き飛ばされて気絶してしまいます。
咲夜は太郎が握りしめていた村正を手に、背中から肢を出して蜘蛛型にモデルチェンジした土蜘蛛に対峙し、地面に村正を突き刺すとそのエネルギーを土蜘蛛にぶつけます。

ドラゴンボール張りのエネルギー柱が土蜘蛛を包み、土蜘蛛は消滅しました。
猿鬼と似烏もなんとか無事だったようで、咲夜と太郎もしっかと抱き合います。
そして朝日が昇り、富士山は本来の姿を取り戻しました。

エンドロールで終了です。

良かったですね。
エンドロールの間も妖怪ダンスや咲夜と太郎の剣術稽古等が入ってます。
最後に咲夜と太郎が振り返って「終」の文字が出ます。

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