透明ハンターの一作目です プレデター

プレデター

捕虜助けに行ったらひどい目に遭う話

制作年 1987年
制作国 アメリカ
監督 ジョン・マクティアナン
脚本 ジム・トーマス/ジョン・トーマス
上映時間 106分
出演
アーノルド・シュワルツェネッガー
カール・ウェザース
エルピディア・カリーロ

だいたいのあらすじ

どっかの外宇宙から地球らしき惑星に宇宙船が飛来し、ポッドを射出していました。

ダッチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)率いる特殊部隊という名の荒くれ集団がヘリで飛行中にゲリラ多発地帯に落ちた大臣を救出して欲しいという依頼がありました。
彼を推薦したのはCIA勤務になったかつての戦友ディロン(カール・ウェザース)でした。
冒頭から汗臭いです。
今回の作戦にはディロンも指揮官として同行するそうで、一行は早速ジャングルへとヘリで飛びました。
目的地点に到着したので、総勢7名でジャングルにロープで降下しましたが、この後は大臣を救出して自力で越境するという過酷な任務となります。

ヘリの墜落現場に到着したのですが、どうやらヘリはゲリラのミサイル攻撃で撃墜されたのだと判明しました。
パイロットは射殺されており、大臣は連れ去られたようです。
先住民の末裔であるビリー(ソニー・ランダム)が付近の足跡から状況を調べたところ、ゲリラは12名程度で人質は2名、他に米兵らしき6名がゲリラを追跡したのだと判明しました。
ダッチはディロンに6名の心当たりを尋ねたのですが、知らんと返答されました。

一行は足跡を追うことにしたのですが、道中で全身の皮を剥がれて逆さ吊りにされた遺体を発見します。
遺体はグリーンベレー隊員でダッチの友人でもあるジム・ホッパー達のものでした。
ホッパー達は何かと交戦したらしいのですが、なぜか四方八方に弾を撃ちまくった痕跡があり、敵の足跡はありませんでした。
なせこいつらがここに居るんだとダッチがディロンに再度確認しても彼は「俺は何も知らん」と繰り返すだけでした。
色々と疑問は残ったものの、引き続きゲリラの足跡を追うことになりましたが、木の上からサーモスコープのような視点で何者かがダッチ達を監視していました。

ジャングルの一角にあったゲリラの基地に到着したダッチ達が様子を窺うと人質の一人が射殺されていました。
一行は早速匍匐前進で敵基地に接近し、散開して基地内に潜入しました。
まずはマック(ビル・デューク)とブレイン(ジェシー・ベンチュラ)が罠を外して敵の見張りをサイレント・キルしました。
ゲリラはトラックの車輪を回して動力にし、ポンプで水を汲み上げていたのですが、ダッチはトラックに爆弾を仕掛けて怪力で持ち上げ、ゲリラが集まっている地点に押し出しました。
この派手な爆発を皮切りに総攻撃となり、ダッチ達は数倍の戦力を持つゲリラをバッタバッタと倒します。
ダッチ達には弾は当たらず、敵には当たりまくるのです。

戦況が落ち着いたのでダッチは通信兵で下ネタ連発のホーキンス(シェーン・ブラック)に本部に状況報告をするよう指示しました。
残念ながら人質は殺されていたのですが、それはCIA職員のようでダッチは「ハメやがったな」とディロンに詰め寄ります。
実はCIAの機密書類が奪われそうになったので、ダッチを騙して腕を借りたのだとディロンは白状しました。
うーん、機密書類を乗せたヘリが何でジャングルの上を飛んでるんでしょう?
ディロンは「お前らは使い捨て」とか言い出したので、ダッチは「使い捨ては許さん」と協力を拒否しました。

ゲリラの大部隊がこちらに迫っているという情報を得たので、直ぐ出発となったのですが、ディロンが言い張るので捕虜にしたゲリラ兵のアンナ(エルピディア・カリロ)に道案内をさせることにしました。
ポンチョ(リチャード・チャベス)を先頭にジャングルを進むことになり、ディロンの背中にサソリが這っていたので、マックはナイフで刺して除去してあげました。
このシーン色んなB級映画でパクられてますよね。
しかし相変わらずダッチ達をサーモスコープで監視している何者かが居るようで、ホーキンスのしょうもない下ネタで爆笑しているビリーの姿もバッチリ見られており、皆の会話も記録しているようでした。

暫く進む内にビリーが木の上に何かいると警戒し始めたのでダッチと共に確認したのですが、目を皿のようにして見ても何もいませんでした。
ビリーは「誤りでした」と訂正したのですが、二人が見ていた木の上には確かにあのサーモスコープの何かが居てこちらを見ていました。
アンナはどさくさに紛れてホーキンスを棒切れで殴りつけて脱走したのですが、ホーキンスに捕まりました。
しかしホーキンスはジャングルの木がそのまま襲って来たような透明の人型の物に一瞬で殺害され、そのまま引き摺られて行きました。
所見の時は「これ何よ」って衝撃を受けました。

ポンチョが追いついた頃にはアンナはホーキンスの血を浴びて放心して座り込んでおり、付近にはホーキンスの血痕と内臓、肉片しか残されていませんでした。
アンナは「森が襲って来た」としか答えず、ポンチョはゲリラの仕業だ!とアンナを殺そうとするのですが、ダッチは「ゲリラなら銃や無線を奪う筈」と否定し、周囲を捜索させました。
透明な何かはホーキンスの死体を高い木の上に逆さ吊りにしていたのですが、ダッチは気付きませんでした。

そしてブレインが青い光のプラズマキャノンを胸に受けて死亡し、マックは透明な何かが黄色く光る眼でこちらを睨んだのを目撃しました。
マックは大声で皆に知らせて小銃を撃ちまくり、ダッチ達も見えない何かに向けて一斉掃射を行います。
こんなに無駄撃ちしてゲリラに遭遇したらどうするんでしょうか?
結局何も発見できず、先に進むことになったのですが、現場には黄色い蛍光色の液体が残されており、それにはアンナ以外誰も気づきませんでした。

実は透明な何かは人型のクリーチャーだったらしく、黄色いのはクリーチャーの血液でした。
彼等は自身を透明化する以外にも凄い技術があるようで、腕に装着したアタッチメントから治療セットを取り出し、傷を治していました。
その際に痛みで物凄い雄たけびを上げ、ダッチ達の耳にも届きました。
その夜、何かが罠にかかったのですが単なる野ブタで、皆が目を離したのにアンナは逃げませんでした。
更にブレインの遺体は持ち去られており、敵は罠や地雷を踏まずに通過しているので知能が高いと判明しました。

ダッチはアンナに再度見たものを質問し、敵は体色が変わるという彼女の発言を信じます。
相手はどうやら自分達を一人ずつ狩るつもりなのだと判断したダッチは戦うことに決め、全員が狙われているというアンナの拘束を解きました。
アンナは敵が血を流した件を話し、ダッチは「血を流す相手なら倒せる」と確信しました。
ダッチ達は頑張って木を曲げ、周囲にワイヤーを張り巡らせて敵が襲撃して来たら曲げた木の反動でネットに捕獲する罠を仕掛けます。
皆は敵襲をじりじりと待ち、あまりのじりじり振りにマックは顔に当てたカミソリのヘッドをそのまま折ってしまうほどでした。

アンナが言うにはこの付近では暑い年に現れる悪魔がおり、ホッパー達の遺体のように人体をトロフィーにするそうです。
ダッチが囮に出て行くとまんまと敵はネットに吊り上げられたのですが、プラズマキャノンを連射して脱出し、木の上を猿のように移動して逃走しました。
皆は確かに透明な何かが移動するのを目撃し、ディロンは敵が迷彩装置を一瞬OFFし、ドレッドヘアーの悪魔のような姿を現したのを目撃しました。

親友だったブレインを殺されて怒りのマックは「見つけたぞ!」と後を追い掛け、ポンチョは丸太が飛んでくる罠を外されて直撃を受けて重症を負いました。
今まで半信半疑だったディロンはようやく戦う気になり、マックを追い掛けて行き、ダッチ達は残ってポンチョを介抱します。
ダッチ達は「ポンチョの命を大事に」とヘリの合流地点に急ぐことにしました。

マックと合流したディロンは既に敵の居場所を特定していたマックから教わり、透明な敵が動いている姿を確認できました。
二人は「奴を挟み撃ちにしよう!」と意気込むのですが、マックは赤い三角のレーザーサイトで照準を合されてプラズマキャノンの餌食になります。
ディロンはマックがやられた事に気付き、敵を捕捉したので急いで発砲しようとしたのですが、敵のオーバーテクノロジーはチート過ぎで先にプラズマキャノンに撃たれて右腕を失いました。
そして敵は手甲からウルヴァリンのようなナイフを出し、ディロンを串刺しにしました。

ディロンの凄まじい悲鳴を聞いたダッチ達は彼がやられたと悟りました。

感想

これは普通です。軽く珍作だと思います。
ジャングルで謎の生命体に襲われる特殊部隊の話です。
お話は脳筋男が皆でワーワー騒いでいるだけというだけの内容なのですが、なかなか面白いのです。
最初に透明怪物を見た時のインパクトが凄いです。
テンポも悪くなくて色んな事が起こるので退屈しないです。

私的にはヘンな方向にサービス精神を発揮しているのではないかと思われる演出が多数あってツッコミどころが満載です。
「折角凄い筋肉の人を採用したからトラック持ち上げさせよう!」とか「木をまげてもらって筋肉強調しよう!」とか「この人先住民役だからそれらしい対決シーン入れよう!」等とヘンな方向に走ってると思います。
バカだなあと感じるのですが、それを含めてこの映画の持ち味だと思われ、その辺のバランスが絶妙です。
例えば結末付近の対決シーンは苦笑してしまうのですが、妙にカッコ良かったりもするわけです。
丁寧に作ってあって、きちんとスリリングなシーンもあるし悪くない映画だと思います。

ゲリラ女性の扱いといい、これアクション映画界の007なのではないかと感じました。
後半は意外にコミカルな作りになってましたね。
音楽も無駄にカッコいい気がしました。

プレデターさんは宇宙から来たらしくオーバーテクノロジー過ぎて人間では相手が出来ないと思います。
なんでこの人達はわざわざ地球にマウント取りに来るのか良くわかりませんでした。
強くてニューゲームみたいなのがしたいのかなあと勝手に理解しています。
その割には武器を持たない人間は襲わないみたいです。
趣味はシャレコウベ集めで「オ ナイスデザイン」的なシーンもありました。

彼は顔部分は多少カッコ良く見えるのですが、あれはヘルメットで実はカニみたいな顔してます。
ただ装備はいちいちカッコいいので、地球に見せびらかしに来てるのかも。
もしかしたら「凄いですね♥」とか褒めてあげると態度を軟化させるかもしれませんね。
でもその後に延々とフガフガ声で自慢話聞かされそうで嫌だし、シャレコウベ集めもちょっと…

ラストまでのあらすじ

ビリーは先住民魂を発揮して身体にナイフで傷をつけると一本橋の所で敵を待ち伏せたのですが、死亡シーンも無しで悲鳴だけが上がりました。
先に逃げていたダッチ達はそれを聞いて「あいつ死によった」と悟り、先を急ぐのですが、いきなりポンチョがプラズマキャノンで頭を撃ち抜かれました。
「苦労して連れて来たのにー」と怒りのダッチが絶叫しながら発砲したのですが、プラズマキャノンに肩を撃たれて吹き飛びました。

ダッチはアンナに「問題起きたから先に逃げろ」的なことを叫び、自分はジャングルの中を駆け抜けます。
しかしそんなダッチの姿はサーモスコープでバレバレで、勢い余ったダッチは斜面を滑り落ちてしまい、ランボー張りの崖落ちをして川に飛び込みます。
これだけでは足りないと思ったらしく、更に川に流されて滝を落ちるという二段落ちをしました。
滝壺を必死で泳いで岸に倒れ込んだのですが、背後で「ドボーン」という音がし、どうやら敵も追い掛けて来たようです。

銃も持たないダッチは絶望的な気持ちで放電バチバチしながら姿を現した敵の姿を見ていたのですが、水中に居て体温が低下し、全身泥まみれのダッチは発見されなかったようです。
敵は熱を検知して右目の照準装置から三角のレーザーサイトを当て、肩に装着したプラズマキャノンを発射したのですが、相手は鼠でした。
心なしか肩を落として去る敵の姿を見て、ダッチは泥の所為で発見されなかったと悟ります。

ダッチは再び戦う決意をし、丸太が上から落ちて来り、尖った枝が刺さったりというベトコンのような罠を作ります。
そして筋肉サービスしつつ枝を曲げて弓矢を作りました。
敵は全然襲ってこなくなったのですが、実は彼は木の上でシャレコウベを並べてナデナデしたりしてウットリするのに忙しかったのです。
ということでダッチは準備が整ったので、松明を手にウォーと雄たけびを上げました。
その雄たけびは敵の心にも刺さったようで、彼は肩の三角レーザーサイトで手のナイフを炙っていました。
これ照準器だけじゃなくて色々使えるんですね。

全身に泥を塗ったダッチはまずは松明を投げて熱探知を混乱させる作戦に出ました。
敵は猿のように木を飛び移って透明版で来たのですが、ダッチの背後から目と鼻の先を通り過ぎて行きました。
ダッチは急いで距離を取ろうと木の蔦を利用して移動し、焚火の側でゴソゴソしている敵に向けて爆薬入りの矢を撃ちこみました。
この攻撃で敵は迷彩装置が壊れたようで、ダッチの位置が確認できないので滅茶苦茶にプラズマキャノンを撃ちまくります。
ダッチがしがみ付いていた木も爆発してしまい、彼は地上へと落下しました。

プラズマキャノン無双は続いたので、ダッチは堪らず逃げ出し一本橋の所に来ました。
しかし敵に先回りされたので、彼は橋の下にしがみ付いて隠れ、敵はダッチに気付かないのか意外に普通の靴音を立てながら通り過ぎました。
ダッチは自作の槍がある所まで戻って来て石を投げて敵の攻撃を誘い、爆薬入りのヤリを投げて負傷させました。
敵の血痕を頼りに後を追っていたのですが、背後に回り込まれたので爆薬を投げ、その隙に川へと飛び込みました。

しかし敵は既にダッチの居場所を特定しており、直ぐに捕まってしまいネックハンギングツリーされました。
敵はサーモセンサーでダッチの頭蓋骨を鑑賞し、なぜか殺しませんでした。
彼は肩のキャノンを外し、おもむろに百式みたいなメットを脱いでカニ顔になり、「俺と殴りあえ」ということなのかダッチに向かって咆哮しました。
しかしこのカニ顔は高い崖から川に飛び込んでも平気な位に丈夫で、木の上移動で見せたように異常に身体能力も高いのです。

ダッチは棒きれで殴りつけてやったのですが、あっさり棒は折れ、裏拳一発でぶっ飛ばされてしまいました。
試しにパンチを入れてみたりもしたのですが、人類最強に近いダッチは一方的にボコボコにされてしまいます。
上手い具合に罠の付近に来ていたので「もうこうなったら卑怯しかない!」と泣きそうになって這いずりながらカニ顔を罠に誘導します。
しかしトゲトゲの木の枝に気付いた知恵の働くカニ顔はあっさりと反対側からダッチに迫りました。

実は反対側には丸太が垂直に落ちてくる罠があり、ダッチはそれをキックして外し、見事にカニ顔に丸太を落として潰しました。
安心したのも束の間、丸太がゴソゴソと動いていたのでダッチは石を拾い上げてカニ顔の頭を潰そうとします。
しかしカニ顔は既に瀕死だったので頭を潰すのは止めたのですが、彼は何やらゴソゴソと腕の端末を操作しました。
パネルには意味不明の記号が点滅し、人類には判読不可能だったのですが、カニ顔が「フハハハハハ」と全宇宙共通の不敵な笑い声を発したのでダッチは状況を把握して逃げ出しました。

やはりそれは自爆装置でダッチはまたまた崖からダイブして難を逃れました。
爆発の衝撃は物凄く、アンナを乗せて離陸していたヘリにも影響を与えた程で山一つ消滅しました。
しかし飛行に支障は無かったので、爆発現場に移動すると煙の中で腰に手を当ててポージングしたダッチが立っていました。
この辺ちょっとウケました。

ということでダッチはヘリに回収され、敵兵だったアンナからも称賛の視線を浴びるのでした。

エンドロールで終了です。

最後に出演者の笑顔のシーンが入ってました。ダッチだけ笑ってないです。
ちなみにビリーが笑っているシーンはホーキンスの下ネタで爆笑しているシーンのものでした。

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