水霊 ミズチ
水飲むとひどい目に遭う話
制作年 | 2006年 |
制作国 | 日本 |
監督 | 山本清史 |
脚本 | 山本清史 |
原作 | 田中啓文 |
上映時間 | 101分 |
出演 |
井川遥 |
渡部篤郎 |
星井七瀬 |
だいたいのあらすじ
東京中央新聞社の記者・戸隠響子(井川遥)が床に倒れている場面から映画は始まります。
彼女は何かの呪いで人には見えない物が見えてしまうそうで、目を突いて死んでしまいたい衝動に駆られるそうです。
発端はとある暑い夏の日に、彼女が取材で無人の老人ホームを訪れた際に老人がハサミで目を突いて自殺していた事でした。
老人の手には「みずち」と書かれたメモが握られていました。
響子はまだ赤ちゃんである息子のヨウヘイが誕生してすぐに夫の岡祐一(渡部篤郎)から突然の別れを告げられて離婚していたのですが、実は祐一は記憶を失っていくという奇病を発症していたのが原因のようです。
これを響子に説明せず、即離婚となる理由がサッパリわかりません。
ある夜、響子と同僚の志度(松尾政寿)は大学教授の杜川(柳ユーレイ)の葬儀に出席したのですが、杜川は突然ホームレスになった後に目を突いて自殺したそうです。
杜川は半年前に単独で宮崎で「死に水」というものの伝承を探訪していました。
葬儀の帰り道、響子と志度は彼の助手だった目黒彩(矢沢心)からに杜川の残した手帳を見せられたのですが、そこには「しにみすをのむな」とひたすら書いてありました。
手帳には渚由美(星井七瀬)というJKの写真が入っていたのですが、彩はその少女は霊感があり杜川の研究を手伝っていたと苦々し気に教えてくれました。
それはそうとして、最近関東地方では震度3~4程度の中規模の地震が頻発していました。
尚、響子は職場では上司の殿村(でんでん)から「運の無い女」として煙たがられている模様です。
半年前、響子はカルト教団が起こした事件に関して杜川からコメントを貰いに彼の大学を訪問していたのですが、その際に杜川が黄泉の国にある泉の研究をしていた件を思い出しました。
その泉の水は呪われており、「ミズチ」や「死に水」と呼ばれていたそうです。
一方、由美の友人野田美里(山崎真実)は最近やたらと水をがぶ飲みするようになっており、周辺ではクラスメートの矢沢弘美(鈴木美生)が突然授業中に目をシャーペンで突いて自殺するという事件も起きていました。
弘美は生前に身体のだるさと喉の渇きを訴えており、由美は美里の事も心配になります。
果たして美里は無意識の内に金魚の入った水槽の水を金魚ごと飲んだり、トイレのタンクの水を飲んだりという奇行の後に頭髪がごっそり抜け落ちるという幻覚を見ていました。
しかし鏡に映った自分の頭髪が抜け落ちているのを目撃した彼女はショックで鏡を割り、破片で目を突いて自殺しました。
美里ハゲでも可愛いです。
一方、「死に水」の興味を持った響子は水の分析をしている祐一の職場を訪問し、単刀直入に「水道水で人が死ぬことある?」と切り出して杜川のメモも見せました。
祐一は突然訪ねて来た元妻の言葉に当惑しつつ、「こんなんで水道水と関連付けされても」と彼女を追い帰しました。
響子が帰社すると彩に紹介されたということで由美が来ていました。
由美は杜川の研究を手伝っていたわけでは無く、以前から自分の身の回りで不幸が起こるので杜川に相談していただけだったそうです。
彼女は友人の件を相談しに来たようですが、杜川が死んだ事は知らなかったようで、それを聞くとショックを受けて突然帰ってしまいました。
これちょっとおかしいですよね。彩の所に行ったのなら杜川の死は知っている筈
急いで追い掛けた響子の背後に何か見たらしく、由美は閉まるエレベーターの扉越しに目を見開いていました。
その後、響子は祐一から「職員の娘が杜川と同じ状態で死亡した」と聞かされて通夜に参加することになったのですが、職員の娘というのは美里でした。
父の野田によると美里の自殺動機は全くの不明で、最近ショックで寝込んでいる妻が霊を見るようになったと言い出したそうです。
その野田の話を祐一の同僚の箕浦志保(神農幸)も立ち聞きしていました。
美里と杜川の死に関連性を感じた響子は祐一に「調査を手伝って」と依頼したのですが、断られてしまいました。
翌日、響子は由美の学校を訪ねたのですが、教師から由美が行方不明であると聞かされました。
母子家庭だという由美の家を訪ねてみたのですが、チャイムや呼び掛けに応答しなので無断で庭に回り込むと異様に白濁した目の犬が居ました。
彼女は開いていた窓から家の中に不法侵入し、由美が首を吊っていたので救出したのですが、由美は眼球に無数の待針を刺していました。
その後、響子が入院した由美を見舞うと彼女は失明していたのですが、「杜川の姿だけは見える」と言い、響子の背後を指差します。
彼女は「先生を見たくなかったから自殺した」と打ち明け、異常な怪力を発揮して響子の前で自分の頭部を両手でグルンと回して死亡しました。
火事場のクソ力的なものでしょうか?
杜川と由美の身体には全く異常が見られず、医学的には正常な健康体で死んで行ったことになり、響子は呪いが原因なのではないかと考えるようになります。
しかし科学者である祐一は彼女の考えに否定的だったので、響子は「お前は昔からなんでも他人事」と彼と対立し、一人で事件追うことにしました。
響子は自社の情報を調べ、東京都内で同様の事件が多数起きていることを知ります。
事件は東京西と離島に集中しているようで、西部の市は地下の湧水を水道水として利用していると判明しました。
冒頭の老人と由美達は何処に住んでたんでしょうか?
その後、閉鎖された老人ホームを訪ねた響子は職員の白鳥(三輪ひとみ)から自殺した老人が宮崎出身であること、ホームの飲料水は井戸水であり、最近の地震で濁りが発生した件を聞きました。
彩に依頼して杜川の資料を見せてもらった響子は彼が地震に着目していた事を知りました。
杜川の地図の震源を結ぶと、四方平町(よもつひらまち)という町に行きつき、そこはあのホームのあった場所でした。
また、響子は生前に杜川から黄泉の扉が開く場所が「黄泉比良坂(よもつひらさか)」であると聞いていた件を思い出しました。
そこには四方平ダムというものがあり、響子は「このダムがヤバい」と祐一に伝えに行ったのですが、「お前は昔から自分の考えを他人に押し付ける傾向がある」と怒鳴られ夫婦喧嘩っぽいことになりました。
そして響子は由美達の担任教師が自殺したというニュースを聞きました。
感想
これはつまらないです。
水を飲んだらおかしくなちゃうよーという話なんですが、それはどうでもいいらしいです。
杜川が言うには伊邪那美命の人類にかけた呪いが発端だそうで、伝奇ホラーなのかとワクワクして観てました。
そういう訳で前半凄く面白そうな感じなので楽しめそうと感じたのですが、段々と違う方向に話が進みます。
ちょっとミステリーっぽい感じで話が進み、「フムフム」と観ているのですが、結局殆ど関係無かったです。
こうなってくると登場人物も話に関係ない感じで何がなにやらという感じになってしまいます。
後半になって薄っぺらい夫婦愛的なもので7分位引っ張ってたのもどうなのか。
この夫婦にどんな問題があってどういう状況なのかわからないので何とも。
どうでもいいんですが残されたメモも「みずち」って書いてる人もいれば「しにみす」って沢山書いてる人もいて、濁点書けるのか書けないのかどっちなの!ってツッコみたかったです。
もしかして杜川は濁点が無い国の人なんでしょうか?
話のスケールが大きい割には「自殺多いねー」的な事で問題がちっこくなっており、後半の無人っぷりも謎です。
その割に管理人とか普通にいるし意味分かりません。
このグループ内でさえどんどん人が死んでいるので、、もっと凄い人数死ぬはずだと思います。
それに水をゴクゴク飲む人と飲まない人の違いは一体何なのでしょうか?
記者とか科学者だったらもっと資料整理しろと思いました。
映像は雰囲気があってなかなか良く、演出は五月蠅いですが、撮り方も普通でした。
話がまともならもう少し良い感じになったのではないかと思われます。
でも登場人物が「恐れているもの」をサッパリ見せてくれないので何が怖いのか良く分かりません。
一応、結末付近に響子が視てたものがそれっぽいのかなあと思いましたが。
祐一の人は何を演じても同じ演技なような気がしてボソボソ話すので何言ってるのか分からず、行動も意味不明で何をしたいのか分かりませんでした。
志保とか美里とかも意味不明でしたが、この辺はおまけを観るとわかるのかも。
うーん、これ観なくていいかなと思いました。
前半のワクワク感を返してほしいです。
ラストまでのあらすじ
祐一は研究所で謎の眩暈に襲われ、直後に志保が飛び降りるという幻覚を見ました。
なぜか研究所は無人になっており、突然両目をくり抜いた志保が現れて謎言語を耳打ちしてから消えました。
志保は自身のノートに真っ黒な丸を書き殴っていたのですが、それはそうとして実は祐一は志保と交際していました。
どういうことなのでしょう?この映画話がサッパリわかりません。
どういうことなのかサッパリ分かりませんが、祐一は美里の葬儀の際の事を思い出して頭を抱えます。
どうやら祐一は地下の水を飲んでいたようで、自分でも無意識に志保同様の丸を書いていた模様です。
これが一連の事件とどう繋がるんでしょうか?なんで研究所は無人なんでしょう?
祐一は由美達を検査してくれた友人医師・大村を訪ね、「俺は感染した。どうせ自殺するから解剖してくれ」とのたまっていました。
その後、響子は祐一の職場へ行ったのですが、中は無人で彼女は研究室で志保のノートを拾いました。
ノートを見たからなんだという話ですし、そもそも響子は受付をどうやってパスしてるんでしょうか?
その頃、祐一は暇だったらしい大村とダムっぽい所をドライブしており、その先には亡くなった大村の父の診療所がありました。
響子は続いて大村のオフィスを訪ね、恭子宛に大村が書いた地図と祐一の遺言ビデオを発見しました。
彼女はビデオを最後まで観ないで飛び出したのですが、ビデオでは祐一が自分が「水道水を媒介とした謎の奇病に感染した」と告白していました。
祐一はあれほど自分が「科学者」と連発していたのに実装実験はしないんですね。
志保の件はなんだったんでしょうか?
そして地図を手に大村の下に向かった響子でしたが、大村は診療所の前で首を横に振っていました。
という夢を見て響子は飛び起きました。
と思ったら祐一の死は夢では無く、今そういう夢を見たということみたいです。
夢にする理由が良く分かりません。祐一の死も何の説明もないので意味不明です。
響子はこの件を記事にしようとしたのですが、なんの証拠もないので殿村から突き返されました。
それから彼女はミネラルウオーター生活を送りました。
この人コンビニで大量買いしてるんですが、通販の方が安いと思います。
時既に遅しだったらしく、響子は人形にしか見えないヨウヘイの生首がドアポストに宅配される幻覚を見たりしていました。
なぜか響子の職場も無人になっており、一人出勤した志度が響子のデスクで志保が入水自殺している記事と辞表を発見しました。
志保は幽霊だった。だから祐一は自分が感染してると知ったということらしいのですが、正直それが分かった所でだからなんだという感じです。
どういうことなのか分かりませんが、志度は響子の団地に行き、管理人に鍵を開けて貰いました。
「お邪魔します」と声を掛けて上がり込んだ志度は何を思ったか勝手に人の家の冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターで一杯なのを確認します。
開けるの無理あると思います。何か異音がしたとかなら分かりますが。
中は無人で響子の姿は見えなかったのですが、ヨウヘイのベッドで遺骨のような物を発見しました。
管理人によれば響子には子供は無かったそうで、いつも彼女が飲んでいた薬もヨウヘイの遺骨だった模様です。
そして突如ベランダに現れた響子は志度の前で飛び降り自殺を遂げました。
そして冒頭のモノローグへと繋がり、映画は終わります。
エンドロールで終了です。
全然違う話になってます。
結末付近で夫婦愛みたいな薄っぺらい話になって、響子が骨食べてたとか言われても…
結局、死に水ってなんだったのよ?離島とか宮崎とかも何だったんでしょうか
特典はインタビューとか色々入ってました。