子供に聞かせられない 残酷!グリム童話
お話せがまれたらひどい目に遭う話
制作年 | 1986年 |
制作国 | アメリカ |
監督 | ジェフリー・デルマン |
脚本 | ジェフリー・デルマン/J・エドワード・カーナン/チャールズ・F・シェルトン |
上映時間 | 83分 |
出演 |
ニコル・ピカード |
スコット・ヴァレンタイン |
マイケル・メスマー |
だいたいのあらすじ
ある暗い一軒家でハァハァと息遣いをしながら男が家の中を移動しており、二階の部屋のドアに手を伸ばします。
中からは不気味な子供の笑い声が響いているようです。
怖い系の演出です。
男がゆっくりとドアを開けるとブライアン(ブライアン・デ・パーシア)がベッドの上でピョンピョンと飛び跳ねて遊んでおり、ドアを開けた男・マイクおじさん(マイケル・メスマー)は「うるせー!何時だと思ってんだ!早く寝ろ!」と怒鳴りつけました。
ブライアンは「暗くて眠れないよー、おじさんなんかお話してよー」とせがみ、マイクは「仕方ないなー」とどれが聞きたい?と色々なお話の題を挙げます。
ブライアンが決めないのでマイクはイラチだったのか「何にするんだ!」とブチ切れ、ブライアンは意にも介さず、「じゃあ何か話作って!」と要求しました。
仕方なくマイクは「むかしむかしピーターという若者が居て…」と話を始めました。
魔法使いの弟子と魔女の儀式
ピーター(スコット・ヴァレンタイン)は貧乏だったので、二人の邪悪な魔女に買われたそうです。
この時点で意味分かりません。
ある日、ピーターはいつものように妹魔女のナメクジ料理を食べていたのですが、姉魔女から「いつまでも食ってないで牧師をこの家に連れて来な!」と命令されました。
ピーターは言われた通りに村に行き、「美女が二人待ってるから来てください」と牧師を連れ出し、牧師はノリノリでついてきました。
魔女二人は幻術で美女二人に化けて牧師を誘惑し、牧師は「俺はこの辺じゃ大変な権力者なんだぜー」とかのたまっていました。
魔女達は牧師の右手首に鉄の枷を付け、左手首に変な薬を塗り、手首を切断してしまいました。
牧師の手首はまるで生きているように動いており、妹魔女はそのまま牧師を撲殺しました。
どうやら何かの魔術に牧師の左手が必要だったようで、猫の脳味噌やウナギの心臓も用意していました。
それらを煮詰めて粉上にして最後の黒豚の尻尾を入れた秘薬を作り、牧師の手に塗っていました。
牧師の手はピクピクと動き、ポーカーズフィールドという方向を示しました。
魔女達はそこに向かい、ピーターも荷車を押してお供させられます。
目的地に到着した魔女達は地面を掘り返して地下に入り、白骨死体からミイラ化した心臓を取り出していました。
どうやらこのミイラは彼女達の姉らしく、今日は37年に一度の復活チャンスだそうです。
それはそうとして、ピーターは「人殺しはダメだ」と咎めたのですが、姉魔女にうるせー!と怒鳴られただけでした。
ピーターは荷車にミイラを乗せて家まで運ばされました。
翌日ピーターは妹魔女から村の娘をナンパするように命じられます。
家を追い出すと脅されたピーターは仕方なく村娘ミランダ(キャシー・フリー)に声を掛けたのですが、彼はすっかり彼女に魅かれてしまいました。
仲良くピーターと昼食を採っていたミランダの背後に妹魔女が忍び寄り、口に布を当てて気絶させました。
ピーターは言われるがままにミランダを荷車に乗せ、魔女の家まで運んだのですが、なんと彼女は生贄にされるそうです。
妹魔女がミランダを殺そうとナイフを準備しているのを見たピーターは「僕が殺ります」とナイフを譲り受けました。
姉魔女が秘薬をミイラ心臓にかけると心臓は脈打ち始めたので、心臓を白骨死体にセットします。
心臓からはミミズのような触手が伸び、やがて全身を覆い、肉体を形成し始めました。
安いですけど、なかなか面白いかも
やがて白骨死体はゾンビのように進化し、姉魔女はピーターに娘を殺すよう命じます。
しかしピーターは姉魔女の頭にナイフを投げて殺害し、ミランダの拘束を解きました。
ピーターは妹魔女と揉み合いになり、剣で刺されそうになったのですが、ミランダがバケツで妹魔女をKOしました。
二人は手に手を取って逃げ出したのですが、森の中で迷ってしまい、復活したゾンビ魔女に襲われます。
ピーターはゾンビ魔女の心臓を掴み出して倒し、心臓はピーターの顔面に貼り付いて触手を出したりと悪あがきしていましたが、ミランダが剥がして潰し、ゾンビは白骨死体に戻りました。
そしてピーターとミランダは結ばれるのでした。
イイハナシダナー
安いのですがなんか妙に味があるというか憎めない作品です。
ということでお話は終わったのですが、ブライアンは「そんな終わり方おかしいよ」とダメ出しをし、ちっとも寝てくれやがりません。
仕方なくマイクは「ゾンビ魔女はピーター達を絞め殺しました。おしまい」と結末を変えると、ブライアンは喜びました。
ということでマイクは「お休み」と言ってブライアンの部屋を出て行きました。
ブライアンは今度は怖くて眠れなくなり、「マイクおじさーん」と叫び、TVを観て笑っていたマイクを呼びます。
マイクは仕方なく「何だ」と駆けつけ、ブライアンはまたお話をしろと要求しました。
「ヌードコンテスト観てたんだから勘弁しろ!」と言うマイクでしたが、ブライアンが「赤ずきんの話をしろ」としつこいので、話を始めます。
「むかしむかしレイチェルという少女がおり…」と始めたのですが、ヌードコンテストで頭が一杯のマイクは「レイチェルはJKでセクシー巨乳でチアリーダー」という設定にしました。
「お母さんの話と違う!」とブライアンが抗議しても「うるせー」と話を続けます。
処女を奪われた赤ずきんちゃん
ある日、チアリーディングの練習の後に帰宅したレイチェル(ニコル・ピカード)はジョギングに行こうと思い付きました。
そして彼氏との初Hを妄想しながら赤スウェット上下を着てジョギングに行きました。
ここでブライアンから「そんな話おかしい。狼いつ出るの」とクレームが入りました。
この町にはウィリーというならず者が居り、薬局の店員と違法薬物を取引していました。
ウィリーが丁度薬局に出入りしていた際にレイチェルが祖母の処方を受け取りにやって来たので、ウィリーは彼女に目を付けます。
レイチェルは薬局を出た後に待ち伏せしていた彼氏とイチャコラしていました。
一方、帰宅したウィリーは店員から受け取った包みを開け、レイチェルの祖母の薬とり違えられた事に気付きます。
早速、薬局に戻ったウィリーは「ブツを取り戻すから、ババアの住所教えろ!」と店員を脅し、住所をゲットしました。
その頃、レイチェルは彼氏の案内で森の中にある小屋に入り、中でHしようとしていました。
ウィリーはレイチェル祖母の住所を訪ね、押し入ろうとしていたのですが、祖母に追い払われてしまいました。
その後、家の前でひたすらチャンスを窺っていたウィリーは月が出ると狼男になってしまい、立ち去りました。
一方、レイチェルは彼氏とHを終え、小屋から撤収して祖母の家に向かっていました。
その頃、祖母は家の中に侵入して来たウィリーに襲われていました。
祖母の家に到着したレイチェルは家の前に彼氏を待たせ、中に入ったのですが、倒れている祖母を発見してしまい、直ぐに通報しました。
一方、家の前で待っていた彼氏はウィリーに襲われ、ウィリーはレイチェルに迫っていました。
ウィリーに襲われたレイチェルは側にあったケーキナイフをウィリーの首に刺し、ウィリーは倒れました。
祖母は無事だったので病院に運ばれたのですが、人狼に変貌して見舞っていたレイチェルを襲い、八つ裂きにしました。
こうして誰も幸せには暮らしませんでした。
一本目の方が面白かった気がしました。
マイクはやけくそ気味に話しを終わらせたのですが、ようやくブライアンが微睡み始めたので安心して部屋を出ました。
ところがブライアンは直ぐ目を覚ましてしまい、壁に掛かったカエルの操り人形が動くのを見て「モンスターだ!」と悲鳴を上げます。
ブチ切れ気味に飛び込んで来たマイクは部屋をひっくり返し、「モンスターなんていねえだろ!」と怒鳴ります。
ブライアンは「もう一つ話をして」と要求し、マイクは「ダメだ!寝ろ」と押し問答になります。
感想
これはイマイチです。珍作です。
眠れない可愛い甥におじさんがお話を聞かせるという内容です。
コメディなのですが、狙い過ぎてるシーンは大体滑ってます。
最初の一話は割りと面白いのですが、マイクのテンションに従って話が雑になり、段々つまらなくなります。
全体的に凄く安くて画質も悪いのですが、不思議に憎めない作品です。
一本目の白骨復活シーンは思ったより頑張っていたかも。
二話目までは暇つぶしになりそうですが、三話目は観なくていい気がしました。
ブライアンの子はなかなか可愛くてマイクが「仕方ないな」という気持ちになるのも分かる気がします。
ラストまでのあらすじ
問答の末、根負けしたマイクはお話を始めます。
ベアの家族と少女ゴールディ
むかしむかし、パパベアーとママベアー、息子ベイビーベアーの三人家族がいました。
犯罪者のパパベアーとベイビーベアーは精神病院に収容されていたのですが、ママベアーの助けを借りて脱走し、車で逃走しました。
ベアー一家は昔住んでいた家に逃げることにしたのですが、その家には連続殺人鬼で超能力者の女性ゴールディ(キャスリン・デ・プラム)が住んでいました。
彼女は自分に言い寄って来る男をサイコキネシスで杭を刺す等して殺害し、家の中に死体を並べていました。
TVのニュースでは4672年の懲役を言い渡されているベアーが脱走した件、両親を殺害してから連続殺人鬼になったというゴールディが付近に逃げ込んでいると放送されていました。
ゴールディはそれを見て「私もスターだわ」と大喜びしていました。
一方、ベアー一家は銀行強盗を働いてお金をゲットしたり、轢き逃げしたりしながらゴールディの家に向かっていました。
家に到着し、人が居ると気付いたベアー一家はこっそりと侵入し、シャワー中のゴールディと遭遇しました。
ゴールディは「料理もできるし役に立つわよ」とアピールし、ママベアーは「あら可愛い」と彼女を仲間にしました。
ひとまずパパベアーは家の中の死体を埋めるよう、ゴールディに指示しました。
ベイビーはゴールディに一目惚れし、レイプしようとして彼女のサイコキネシスで倒された木に潰されたのですが、頑丈なのか無事で、レイプから同意Hしていました。
そしてとうとうゴールディは女の喜びを知ったのだそうです。
ある日ベアー一家はママの作ったお粥が熱かったので、ピザを食べに行くことにしました。
一方、無能な警察は留守になった家に踏み込み、誰も居ない家に銃撃していました。
TVニュースによればこの攻撃でベアー一家とゴールディは死亡したそうで、ピザ屋でそのニュースを見たベアー一家は大喜びしていました。
ということでベアー一家とゴールディは幸せに暮らしましたとさ。
マイクは面倒臭くなったらしく話もテキトーになってます。
ようやくブライアンは寝る気になったようで、マイクはお休みを言って部屋を出ました。
ブライアンは部屋に居た変な怪物に襲われて悲鳴を上げ、それを聞いたマイクは「まさかー」と顔をしかめました。
エンドロールで終了です。