体内探検の話 インナースペース

インナースペース

ミクロ化したらひどい目に遭う話

制作年 1987年
制作国 アメリカ
監督 ジョー・ダンテ
脚本 ジェフリー・ボーム/チップ・プローザー
上映時間 120分
出演
デニス・クエイド
マーティン・ショート
メグ・ライアン

だいたいのあらすじ

空軍パイロットのタック(デニス・クエイド)はパーティーの席で酔っ払って同僚に絡みまくるという失態を犯して追い出され、会場に来ていた新聞記者の恋人リディア(メグ・ライアン)に家まで送られます。
リディアはタックには愛想を尽かし、翌朝別れる宣言して出て行ってしまいました。
タックのお尻サービスあります。タクシー運転手がディック・ミラーさんですね。

その2ヶ月後、シリコンバレーのスーパーの店員ジャック(マーティン・ショート)は「頭が割れそうです。むしろもう割れてます」とクリニックで訴え、馴染みの医師は「いつも来てくれて嬉しいけど、休暇取れば治るよ!」とアドバイスしました。
その頃、タックはどこかの研究所で潜航艇・クラーケンⅢに乗り込んで遠心分離機のような物で回された後にミクロ化光線を浴びてミクロ化していました。
線香邸は注射器に入れられ、兎の体内に注射されようとしていました。
一方、研究所には電話修理業者を装い、潜航艇に搭載されたマイクロチップを狙った産業スパイ一味が侵入して催涙スプレーで次々に警備員や所員を眠らせていました。

スパイ一味はタックの実験場に押し入り、次々に研究員を眠らせました。
研究員オジーは注射器を持って逃げ出し、スパイ一味のマーガレット(フィオナ・ルイス)は外で待機していたアイゴ(ヴァーノン・ウェルズ)にオジーが逃げた旨を知らせました。
オジーはアイゴに追われてショッピングモールに逃げ込んだのですが、そこには休暇旅行をしようと船のチケットを予約していたジャックも来ていました。
アイゴの謎の指ガンに撃たれたオジーは、たまたますれ違ったジャックに注射を打った後に倒れました。
空の注射器を見てジャックに打たれた事を悟ったアイゴは引き揚げたのですが、彼の手は金属製の義手であり、これを使って発砲したようでした。

ジャックはあわわと逃げ出して、勤務先のスーパーに出勤しました。
一方、そんな事が起こっているとは知らないタックはオジーが逃げ回った際の激しい振動で気絶していました。
息を吹き返したタックは周囲の景色を見て「兎の体内かな?」と思いつつ「どうなってる?」と無線連絡したのですが、当然応答はありませんでした。
レジに着いたジャックでしたが、潜航艇の影響か一人の顧客の商品をバーコードに通すと合計1800万ドル等と計算されてしまいます。
同僚のウェンディ(ウェンディ・シャール)もこれにはビックリで、ジャックはパニックを起こします。

タックは外の景色を見ようとジャックの血管に潜り込み、視神経に向かっていました。
その頃、ジャックは店長にしっかりしろと説教されており、眼球の裏に到着したタックは眼球目がけてフックを撃ちました。
ジャックは目の痛みに飛びあがり、潜水艇のモニターに表示された店長とウェンディを見てタックは「こいつらは誰だ?」と首をかしげます。
タックはジャックが立ち上がったので、人間の体内に入ったのだと気付き、ジャックに状況を知らせようと中耳へと移動しました。

ジャックは店長から休暇を貰い、早退することになり、主治医のクリニックへ向かいました。
そこでタックから「君の名は?中から話し掛けている」と話し掛けられ「悪魔が入った!」と大騒ぎします。
主治医からただのヒステリーだと言われ、ジャックは帰宅しました。
タックの声をガン無視してTVを見るジャックでしたが、潜航艇が電磁ブースターという装置を使い、TVを破壊したのでようやくタックの言うことに耳を貸しました。
タックは「ミニチュア実験で注射器の中で待機してたら、兎の中に入る予定が君の中にいた」と事情を説明し、ジャックは注射器と聞いて何となく事態を把握しました。

そこに偽の配達員が旅行のチケットを持って現れ、銃を突き付けられたのでジャックはタックの指示通りに戦って切り抜け、家を飛び出します。
ジャックの脈が速くなったのでタックは流されてしまい、一時交信不能となりました。
その間にジャックは車に飛び乗り、タックは心臓に呑まれそうになっていたのですが何とか横の血管に脱出していました。
交信を復旧し、タックは研究所に向かうようジャックに指示しました。

研究所に到着したジャックはピート(ハロルド・シルベスター)達に事情を説明し、すぐにタックを出して貰えることになりました。
しかしタックは信用できないと考えて潜航艇の装置の感度を上げ、別室のピート達の会話を盗み聞きした所、復元に必要なチップは盗難されていること、明朝9時には潜航艇の酸素が切れる事を知ります。
また、ピートはタックを見捨て、ジャックを餌にスパイ一味をおびき出そうと企んでいました。
タックはジャックに指示してロッカー内の自分の上着を着せ、車を提供して研究所を脱出させ、二人三脚でチップを捜すことにします。
ジャックは「痛いことをしない」条件でタックに協力することになりました。

タックの家に到着したジャックはひとまずお酒でも飲めと指示されて下戸なのにバーボンを飲まされ、タックは食道でそれを受けて一杯やりました。
そして鏡でジャックの顔を見たタックは「頼りないなあ」と不安になり、リディアを巻き込もうと考えます。
早速リディアの新聞社の前に車をつけたジャックは何とか彼女に声を掛け、タックの上着を着て彼の車というジャックを見たリディアはひとまず話を聞くことにします。
ジャックはレストランでリディアに事情を打ち明けようとしたのですが、アイゴに捕まります。

それを見たリディアがアイゴに向けてショック銃を撃ったのですがジャックに命中、ジャックは気絶してしまいました。
アイゴはジャックを担ぎ、自分の車がレッカー移動されたので荷台が冷凍庫の肉屋のトラックを奪って逃走しました。
その後、アイゴは産業スパイの黒幕スクリームショー(ケヴィン・マッカーシー)に冷凍庫に入ったジャックを差し出しました。
スクリームショーは冷凍庫に乗り込んで来て延々とジャックに話をし始めたので、タックは「隙を見て荷台の後ろから飛び出せ!」と指示し、なぜか「南無妙法蓮華経」と題目を唱えました。
ジャックは走行中のトラックの冷凍庫から飛び出し、タックの車で追い掛けて来ていたリディアの助手席に飛び移りました。
このシーンはバイクがジャックの股の下を通って行ったりと面白いです。

ジャックから大体の事情を聞いたリディアは故買屋のカウボーイ(ロバート・ピカード)が怪しいと睨み、彼の滞在するホテルの隣の部屋をとり、監視することにしました。
尚、彼女が同僚に問い合わせてスクリームショーの事を調べたところ、悪徳弁護士や武器密輸などを行っており、兎に角悪い奴だということでした。
リディアとジャックはカウボーイがホテルを出て変なクラブに入って行ったので追い掛けました。
ジャックはクラブの入り口でウェンディと合流し、リディアはカウボーイに接触します。

その後、カウボーイはリディアをお持ち帰りし、ジャックはそれを追って店を出ました。
ホテルに戻ったジャックはタックに煽られてカウボーイをKOしました。
リディアは隣の部屋に居り、二人でカウボーイを縛り上げました。
タックはジャックにカウボーイの顔に接近させて分析し、ジャックの顔をカウボーイに変えてしまいました。
リディアはジャックの事をカウボーイだと思って大騒ぎしたのですが、縛り上げられているカウボーイを見て「これはジャックだ」と納得しました。

ということでジャックはリディアを連れ、カウボーイに成りすましてスクリームショーに会うことになりました。
ホテルに迎えが現れて温室のような場所に案内された二人はスクリームショーとマーガレットに面会しました。
スクリームショーがチップの件を持ち出したので、ジャックは即「買う」と返答し、チップを用意させました。
上手いことチップをゲットできそうだったのですが、スクリームショーはジャックの正体を見破ったようで、アイゴを呼び義手のバーナーで右手を炙らせようとします。
それは実はスクリームショーのジョークだったのですが、ジャックがビビりまくった所為で凄い顔芸の後に顔がジャックに戻ってしまいました。

こうして二人は捕まり、へんな地下牢に放り込まれてしまいました。
ジャックはタックが体内に居ることをリディアに打ち明け、タックにモニターを1分だけ切って貰いました。
そしてどさくさ紛れにリディアに「好きです」的な告白をしてキスをしました。

感想

これは普通です。
ミクロ化して人体に入って大変という感じで、コメディです。
一応、SFでもあると思われますが、ツッコミどころが満載で細かいこたあいいんだよ系の映画です。
なのでミクロ化して何したかったのよ?とか気にしては負けのようです。
カーチェイスあり、ネタ系のアクションあり、軽い感動ありという娯楽作品です。
なかなか面白いのですが、ネタを随所に仕込むというコメディの宿命で、若干冗長な印象なのは否めないです。

カーチェイスは異常に力を入れているようで、車がバンバン出て来て面白いシーンも沢山ありました。
人体描写はミクロの決死圏のような赤血球ボコボコ世界なのですが、大分人体の事が分かって来た時代に作られたので描写はパワーアップしてます。
同じような景色が多くなるのは仕方ない気がしましたが、潜航艇が中で色々している様子は素敵でした。
なかなかタックとジャックの通信の仕方等も面白く、ジャックの顔芸やアイゴの変な装備等面白いギミックが多いです。
潜航艇もドラ○もんのひみつ道具レベルに凄くて色んな事が出来ます。
この潜航艇丸っこいので体内を進んている様子はたまに可愛く見えます。

ジャックの成長物語みたいな感じでもあり、消極的だった彼がタックと組む事でどんどんと大胆になり、後半では自力で危機を乗り切るまで成長していました。
悪役の人もコミカルなので何だか憎めず、大して悪いことはしてないという。
まあ、ジャックの体内で復元しちまえ!とか言い出す残虐性はあったりしますが。
タックが潜航艇内でいつもナゲットとかジャンクフード食べてるのもウケました。
あれ、どっから出して来てるんでしょうか。

冒頭で驚いたのが、タックの人がイケメンだった点です。
私、この人の映画はデイ・アフター・トゥモローしか観たこと無かったのでびっくりしました。
リディアの人も可愛くてビックリでした。ユーガットメールの時も可愛かったけどね!
私、ライアンさんとディアスさんは似てないのにごっちゃになるという不思議。
それはそうと主役のこの二人は一時期夫婦だったんですね。全然知りませんでした。

ラストまでのあらすじ

ということでジャック達はスクリームショーの研究所に連れ去られます。
一方、タックは先ほどモニターを切ったのが原因で、ジャックと通信不能になっていました。
研究所に着いたジャックは台の上に寝かされたのですが、一味はタックを摘出するのではなく、ジャックの中にミクロ化したアイゴを送りこもうとしていました。
アイゴは変なパワードスーツを着用しており、ジャックの体内でタックを殺害してチップを奪う作戦のようでした。

その頃、リディアは上手いことショック銃を使い、見張りを気絶させて同僚に助けを求めていました。
一方、タックの潜水艇は先ほどのキスでジャックからリディアの体内に移動したようで、通信できないのはその所為でした。
タックはリディアの体内で胎児を発見し、「パパでちゅよー」と挨拶していました。
マーガレットはミクロ化したアイゴをジャックに注射し、スクリームショーは取り出すの面倒だから体内で復元しろと凄い事を命じました。
そこに手下から奪った銃を手にリディアが飛び込んで来てジャックを解放しました。

二人はスクリームショー達をミクロ化装置に閉じ込め、適当にスイッチを押し、チップを回収して逃げ出しました。
間もなくリディアの同僚が呼んだ警官隊が研究所に突入しました。
リディアは自分の中にタックが居る事に気付き、もう一度ジャックとキスしてタックをジャックの中に戻しました。
二人は車を盗んでスパイ一味の研究所から逃げ出しました。
そしてジャックはタックにアイゴが君を殺しに向かっていると知らせました。

また、車の後部座席には半分に縮んだスクリームショーとマーガレットが乗り込んでジャック達の首を絞めたので車内はてんやわんやの大騒ぎになります。
車は散々蛇行運転し経挙句に砂浜に突っ込み、ジャック達は車を飛び出してスクリームショー達を撒き、二人を追跡していたピートの車に拾われます。
一方、ジャックの体内ではタックとアイゴがアームで激しいバトルを繰り広げていました。

アイゴは潜航艇にへばりついてドリルで攻撃し、どんどん酸素残量が減って行きます。
推進能力を失った潜航艇はジャックの胃壁にぶら下がっている状態になり、タックは一か八かでジャックに「デカい腫瘍がある」と知らせてストレスで胃酸を分泌させます。
タックは潜航艇で胃液の中に突撃し、アイゴを胃酸で溶かしました。
ピートの案内で研究所に到着したジャック達でしたが、タックは酸素が無くなったので、ジャックにくしゃみをさせて脱出しました。

そしてすったもんだの末にタックは復元されました。
こうして一連の騒動は幕を閉じ、タックはリディアとキスをし、ジャックとがっちりと抱き合いました。
タックとリディアは結婚し、ジャックがプレゼントしたチケットでハネムーンに旅立ちました。
また、タックはよせばいいのに二枚のチップをカフスボタンにしていました。

ジャックは医師から「もう一度診察に来い」と言われ、ビッチなウェンディからは「デートしよう」と誘われ、店長からは「休暇辞めたなら店出て」と言われました。
しかしタック達のタクシーの運転手がカウボーイで、スクリームショー達をトランクに入れているのを目撃したジャックは皆の誘いを断って店は辞め、タックの車に飛び乗ってタクシーの後を追うのでした。

エンドロールで終了です。

最後までカラっと明るい映画でしたね。
ウェンディがビッチじゃなければ良かったのですが、彼女スーパーの店員全員と寝てます。

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