水飲むと幸せになります TRICK 母之泉編第一話

TRICK 母之泉編第一話 透視

トリック暴きに巻き込まれる話

制作年 2000年
制作国 日本
演出 堤幸彦
脚本 蒔田光治
上映時間 46分
出演
仲間由紀恵
阿部寛
菅井きん

だいたいのあらすじ

1922年にアメリカで「本物の超常現象を見せたら賞金ゲット」というイベントがあったそうです。
その中で透視能力を持つという男が現れたのですが、審査員であった高名な学者達は鉄の箱に入れられた文字を当てるその男のトリックが見破れませんでした。
ところが有名な奇術師であったフーディ―二はその男のトリックを暴いたそうです。

山奥に母之泉というカルト教団があり、教祖のビッグマザーこと霧島澄子(菅井きん)は読唇術や空中浮遊等の能力を身に着けていました。
この教団は表向きは出入り自由ということになっていましたが、実際には脱退すると「ビッグマザーの呪いを受ける」と霧島の側近である津村(山崎一)達から脅しを受けるそうです。
警視庁公安部の矢部謙三(生瀬勝久)と石原達也(前原一輝)は教団を脱走した信者からの相談を受けていました。

マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)はデパートの屋上で手品を披露していたのですが、観客は彼女の熱狂的ファンの照喜名だけだったのでクビにされました。
奈緒子は美人なのですが、笑ったり冗談を言ったりが出来ず、貧乳なのでセクシー路線も難しいようです。
彼女の父・剛三(岡田眞澄)は著名なマジシャンで少女時代の奈緒子(成海璃子)に手品を仕込まれ、剛三を目標にしていたのですが、剛三は水中脱出マジックの最中に事故死していました。

支配人(綾田俊樹)は日本科学技術大学の助教授で物理学者である上田次郎(阿部寛)が本物の霊能力者が居たら賞金を出すと宣言している週刊誌の記事を奈緒子に渡し「これで賞金稼げば」と勧めました。
上田は超能力や超常現象を完全否定しており、自信過剰な人物のようで「簡単なトリックは私には通用しないのでそのつもりで」等と書かれていました。
家賃を滞納している奈緒子は大家(大島蓉子)から督促を受け、上田に挑戦することにしました。

翌日、上田の研究室を訪ねた奈緒子は待合室に居るヘンな連中にゲンナリしながらも順番待ちをします。
ようやく自分の番が来たので部屋へ移動したのですが、上田はやはり上から目線の嫌な男で、葛餅を食べながら、「時間が勿体ないからガッカリさせないでね」等とのたまっていました。
奈緒子は「自分は本物」と宣言し、封筒と100円玉を使った壁抜けのマジックを披露しました。
上田に印を付けた100円玉を封筒に入れて封をさせ、なにやら念じた後に封を切って上田に中身を改めさせます。
そして100円玉は奈緒子の手の中から出て来ました。

上田は奈緒子のトリックを見破れなかったので、30万の小切手を見せたのですが、渡さず「今のはテストでは無く本番はこれから」と告げると、霧島のインチキを暴くように奈緒子に依頼します。
彼の大学の学長の娘・美和子(伊藤裕子)母之泉にハマっており、最近は学長に財産の生前分与を依頼してきたそうです。
奈緒子は「自分でやればいいじゃないですか」と突っ込み、上田は「そんな雑事にかまけている暇はない」と返答しました。
「あなた、霧島の嘘を暴く自信が無いんじゃないですか?」と指摘した奈緒子は「お断りします」とさっさと帰ろうとしました。

上田は「待ってくれよ!」と奈緒子を引き留め、これまでの経緯を語りました。
実は上田は母之泉を訪ねたのですが、煙に撒かれてしまい、その後いきなり研究室に現れた霧島をインチキだと罵倒したのですが、霧島から「あなたの周りで今後10日間不幸が起きる。10日後に死ぬ」と予言されたのだそうです。
そして霧島の空中浮遊を見せられた上田は気絶したのだそうで、霧島の予言したリミットは4日後でした。
奈緒子は呆れかえって小切手を破り、「こんな物で人を自由にできると思ったら大間違い!4日後にあなたがどうなってるか草場の陰から楽しみにしている」と告げて去りました。

しかし奈緒子が破いた小切手はダミーで、実は持ち帰っており、バレバレだったので明日返しに行くことにしました。
その晩、奈緒子は母の里美(野際陽子)から電話を貰ったのですが、母に心配をかけないために仕事も順調で、部屋はオートロックのマンションと嘘ばかり吐くのでした。
尚、通話中に隣室に住むバングラデシュ人のジャーミー君(アベディン・モハメッド)が奈緒子の部屋から調味料を勝手に借りていました。
その後、大きな地震が発生して奈緒子は頭を抱えていたのですが、その頃、母之泉からの脱走信者が落ちて来た蛍光灯に打たれて死亡していました。

翌日、矢部達は上田を訪ね、地震を人力で起こすことは可能かと質問して一笑に付されていたのですが、上田は母之泉の信者が死亡した件を知りました。
その後、奈緒子が帰宅すると部屋に勝手に上田が上がり込み、干してあった下着等を取りこんでいました。
警察を呼ぶという奈緒子でしたが、上田は勝手に隠してあった小切手で滞納家賃を払っており、君の選択肢は三つしかない!と奈緒子に突き付けます。
三つの選択肢とは「金を返す」、「言うことを何でも聞く」、「金を返し、言うことを何でも聞く」だそうです。

上田の指令は一緒に母之泉に行き、霧島と対決して欲しいということだったので、奈緒子は嫌々上田の愛車「次郎号」に乗せられました。
頭に来た奈緒子は移動中に上田を罵倒し、「頭悪いから手品のトリックも見破れない」と封筒の壁抜けの種明かしをします。
手品はあらかじめ穴の開いた封筒を生協で購入し、上田が机の中を見ている間にすり替えたという単純なトリックでした。

ということで巨大な風車がある母之泉の施設に奈緒子達は到着しました。
上田は早速津村に「インチキを暴きに来た」とぶち上げるのですが、津村から「ここの生活を送って判断しては」と提言され、二人は体験入信することになりました。
ここの信者達は「母之泉」と書かれたペットボトルの水をゴクゴク飲んでおり、身体を清める効果があると信じていました。

感想

これは普通です。
自信過剰な物理学者と美人マジシャンが偽超能力者の謎を暴くというシリーズの第一作目です。
冒頭にトリックを提示し、それを劇中で暴くという構成のようです。
手品ドラマなので他のトリックも出て来るのですが、それらの解明シーンもなかなか面白いです。

劇中に小ネタのようなものが沢山入っていてジャーミー君とかウケました。
上田と奈緒子の会話もなかなか面白いです。
この監督はウケるとそれをやり過ぎる傾向にあったようで、後半シリーズになって来るとそれらのネタが寒く感じるのですが、この頃はバランスが良かったようです。

次回が楽しみです。

ラストまでのあらすじ

上田は早速、美和子に近付き説得を試みたのですが、完全に洗脳されている彼女には通じませんでした。
やがて集会の時間が来たようで、公民館のような所に座っていた信者達は津村の呼ばれ、手を合わせて「おかあさまー」と大声で唱えながら移動しました。
屋外の会場に移動した彼等は津村の指示で悩み事を書いた紙を封筒の中に入れました。

奈緒子達もそれに従い、意外に上田の字が綺麗だったので「字は綺麗」と褒める奈緒子でしたが、上田は「小学校の頃に書道で優秀賞、他にもピアノとそろばんは全国大会」と自慢で応じるのでした。
やがて会場に現れた霧島は封筒をなぞって書かれた中身を次々に当て、「金がドンドン入りますように」と書いた奈緒子の願いも透視し、「この世にはお金では買えないものもある」と尤もらしいことを言いました。
上田が書いた「早くペテンを認めなさい」という内容もあっさり透視されてしまいました。

上田は軍事衛星だ!とか言い出すのですが、奈緒子は何となく霧島のトリックを見破っていました。
霧島が最初に言い当てた信者は長袖と目立つ服装をしていたので皮膚に何等かの異常があると判断されたので、霧島は誘導尋問でそれを言い当てたのだろう。
また、霧島は透視を行った後に封筒の中身を確認していたが、実はあれはその信者では無く次の信者の悩みを読んだのだろうというのが彼女の推理でした。

この推理を聞かされた上田は「そんなことだろうと思った」と取り繕うのですが、美和子は「マザーの力は本物」と奈緒子の推理を受け入れませんでした。
美和子は息子を病気で亡くした事を自分の所為だと受け止めており、ここに居れば救われると考えているようでした。
奈緒子は「それなら明日、霧島のインチキを暴きます」と宣言しました。

その後、上田はなぜか奈緒子の部屋でシャワーを浴び、「そんなに簡単に霧島のトリック暴けるのか」と奈緒子に確認していました。
奈緒子によれば剛三はフーディーニのようにトリックを暴いていたそうで、彼の口癖は「超能力等には必ずトリックがある」ということでした。
冒頭のフーディーニが暴いた透視実験の件も金属の箱の隙間から中の文字を読んでいたという単純なトリックだったそうです

翌日、奈緒子は霧島に封筒を突き付け、「もう一度悩みを当ててください」と依頼しました。
霧島は「私に挑戦すると大事な人に不幸が起こる」と脅迫めいた事を告げたのですが、奈緒子の決意が固いことを知ると、封筒に手を当てて「中身が読めた」と告げます。
そして霧島は「私は貧乳で…」と封筒の中身を読み始めました。

エンドロールで終了です。

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