TRICK 言霊で人を操る男…解決編
言霊を自由に操る男と対決する話
制作年 | 2003年 |
制作国 | 日本 |
演出 | 堤幸彦 |
脚本 | 蒔田光治 |
上映時間 | 52分 |
出演 |
仲間由紀恵 |
阿部寛 |
森本レオ |
だいたいのあらすじ
前回です。
奈緒子(仲間由紀恵)は「大日本赤斑吸血角虫がいる」と騒いでどさくさに紛れて上田(阿部寛)を連れ出して逃げ出しました。
村はずれまで逃げた二人は一息つき、奈緒子は上田に「自分でも理由がわからないけど、身体が乗っ取られたように黄色いカードを引いていた」とカードの件を説明しました。
その夜、二人は手近な小屋に避難して夜営することにしたのですが、奈緒子は「弟を殺す」と予言された真一(嶋大輔)と真二の事が気掛かりでした。
奈緒子の持っていた黄色いカードを見た上田は何か思い付いたようで、翌朝上田は「玄奘と対決する」と奈緒子を急かして出発しました。
上田は先に進んでしまい、奈緒子は上田を見失うのですが、そこで芝川玄奘(森本レオ)と出会います。
芝川は「私の力は本物」と言うのですが、奈緒子は「あなたはインチキ」と拒絶しました。
彼は尚も「お前も霊能者なのだから自分の仲間」と奈緒子に話し掛け、話の途中で奈緒子が去ろうとすると「待ちなさい。まだ話の途中だ」と叫びました。
奈緒子は「じゃあ、言葉の力で私を止めてみれば」的に挑発するのですが、芝川は「背中に大日本赤斑吸血角虫がいる」という汚い手を使って奈緒子を止めました。
尚、里美(野際陽子は「神の象の像」にお金の匂いを嗅ぎ付けたらしく、村人達に「見つけたら連絡して。お礼にお札あげるから」と呼び掛けてガン無視されていました。
奈緒子とはぐれた上田は江藤(佐戸井けん太)と再会し、真一と真二が行方不明だと知らされました。
直後に付近のトンネルで真一の嘆く声が聞こえたので上田達が駆け付けると、トンネルの入り口で棒を持った真一が放心しており、トンネル内には頭から血を流した真二が転がっていました。
そこに芝川達が矢部(生瀬勝久)達を伴って「どうしました?」と白々しく現れ、真二は矢部達に現行犯逮捕されそうになります。
しかし菊池(姜暢雄)がグダグダと口上をのたまっている隙に江藤が「お前は犯人じゃなーい。無実は上田先生が晴らしてくれる!」と真一を逃がしました。
芝川は逃げていく真一に「この先に白い鳥居と黒い鳥居があり、黒い鳥居の先は崖になっている」と告げました。
そして真一が去ると芝川は「あの男は黒い鳥居を潜って死ぬ」と予言しました。
上田と江藤、矢部が慌てて真一の後を追うと、確かに行く手には白い鳥居と灰色っぽい鳥居があり、真一はわざわざ灰色っぽい鳥居を通って崖の下に転落死していました。
矢部達は一件落着と引き揚げ、鬼頭(矢島健一)は勝ち誇ったように上田に「もう私達の邪魔はしないでください」と告げて去りました。
江藤は諦めてしまい、上田に「ありがとうございました」と礼を言い、上田は引き揚げようとしていました。
そこに道に迷っていた奈緒子が合流して上田を引き留めます。
二つの鳥居を調べた奈緒子は白い鳥居の付近で樹液の入った缶を発見したことで白い鳥居に樹液を塗り、ガッツ石まっ虫(ガッツ石松)に集らせて白い鳥居を黒くしたのだと芝川のトリックを見破りました。
しかし奈緒子は「神の象の像」を持っている女性を発見し、白い鳥居をくぐってその女性を追い掛けました。
奈緒子は崖に落ちてしまい、上田に手を貸して貰ったのですが、上田はこのタイミングで奈緒子が黄色いカードを引いた謎を暴きました。
実は黄色いカードは三万円の金券であり、お金に目が眩んだ奈緒子は上田を裏切って金券を選んでいたのでした。
上田はその件を責め、手を放して奈緒子を落とすのですが、崖は低く奈緒子は無事でした。
女性は洞窟に入って行ったので奈緒子は棒きれで殴りつけてKOし、像を奪いました。
しかし像はサッパリ願いを叶えてくれる様子が無かったので、奈緒子はトンネルの近くに像を埋めました。
トンネルを見直していた二人は真二の日記を発見したのですが、そこには江藤が真一を騙していると書いてありました。
しかも凶器とされた棒はどうも真一が持っていた棒とは違うようでした。
二人はいつも犯行現場に江藤が先回りしていることから、真二を殺害したのは江藤で、棒をすり替えて真一に罪を着せたのではないかと推理しました。
感想
これはイマイチです。
前編の解決編なのですが、前編の方が面白かった気がします。
謎解きがイマイチ面白くなかったのと、結末がスッキリしなかった気がします。
結末付近の里美との絡みも尺稼ぎにしか思えず、どうしてボンヤリ終わらせてこんなことしてるんだろう?としか思えませんでした。
ラストまでのあらすじ
トンネルの入り口に居た江藤にその件を問い質していると鬼頭達が現れ、奈緒子の推理に対してその通りだと開き直ります。
元々井上兄弟も芝川一味だったのですが、後に相沢(甲本雅裕)に寝返りました。
しかし相沢が死んだので真一は再び一味に戻ろうとしたのですが、真二は聞き入れませんでした。
そこで鬼頭はトンネルに真二を閉じ込めてお仕置するように真一に入れ知恵し、真一は動かない真二を見て自分が殺したと思い込んだそうです。
無理あると思いました。
芝川の能力は勿論偽物ですが、芝川はイカレているので自分に力があると思い込んでいるということでした。
また、この村には大日本赤斑吸血角虫はいないそうで、そう思い込まされているだけでした。
頼みの矢部は一味に捕らえられ、菊池は現場から逃亡していました。
芝川は奈緒子達に「火の中で死になさい」と告げ、奈緒子達は縛られて燃やされそうになってしまいました。
奈緒子は神の象の像の居所を知っていると取引を持ち掛けるのですが、隠し場所を吐かされただけで失敗に終わります。
仕方なく奈緒子は上田に「なぜベストを尽くさないのか」と何度も呼び掛けます。
覚醒した上田はロープを引き千切り、一味をボコボコに倒し、上田に対して「お前は動けない」と呼び掛けるのですが、止められる筈もありませんでした。
信者たちは散り散りに逃げ出し、芝川は自分の言葉が通用しなかったことにショックを受けました。
その後奈緒子は上田を騙してKOし、神の象の像を里美に売りつけようとしたのですが、像は里美が用意した偽物でした。
彼女は偽の像を持って洞窟に南方をおびき出し、彼の狙いを知ろうとしていたのでした。
しかし里美はしっかりと像の中にICレコーダーを仕込んでいたので、奈緒子の願いが「巨乳で美乳」であった事や里美に像を売りつけようとしていた企みがバレました。
里美は怒り狂うのですが、上田が現れてフォローし、奈緒子達は口論しながら引き揚げました。
その様子を南方(六平直政)が不敵な笑いを浮かべて見送っていました。
個人的には今回イマイチでした。