仲良くすればいいのに 蛇拳

蛇拳

カンフー教わったらひどい目に遭う話

制作年 1978年
制作国 香港
監督 ユエン・ウーピン
脚本 ウー・シーユエン
上映時間 97分
出演
ジャッキー・チェン
ウォン・チェンリー
ユエン・シャオティエン

だいたいのあらすじ

鷹爪拳の使い手ショングン(ユエン・シャオティエン)により蛇形拳の使い手がどんどんと殺害されており、とうとう筆頭と呼ばれる人物もバシバシと激しいカンフーバトルの末に敗れて死亡しました。
ショングンはバクという蛇形拳の使い手を捜し出して抹殺しようとしているようです。

ホームレスのような老人(ユエン・シャオティエン)が宿の店主から「宿代払え」と脅されていたのですが、この老人はカンフーの達人らしく、店主一味を叩きのめして逃亡していました。
一方、ホン・タイ道場の下働きをしているガンフー(ジャッキー・チェン)はリー師範(ディーン・セキ)に嫌がらせばかかりされていました。
その日もリーが床を汚して回るのを掃除させられるという嫌がらせを受けていました。
リーとリン(チャン・ロン)の二人の師範はへっぽこで門下生に演舞を笑われていたので、無抵抗のガンフーを倒して強さを見せつけました。
ボコボコにされたガンフーは「チクショー」と道場を飛び出しました。

老人はホン・ワイ道場というインチキ道場の前で休んでいました。
ホン・ワイはお金持ちの息子の勧誘に失敗したので、老人を発見して八つ当たりを始めます。
そこにガンフーが通り掛かり、大勢の門下生に囲まれている老人を見て「年寄を虐めるな」と割って入りました。
老人はガンフーを使って二人羽織のように加勢したので、ガンフーは次々にホン・ワイの連中を倒しました。
そこに宣教師が現れ、「争いはいけません」と割って入ったので、老人はガンフーを連れてとんずらしました。

ガンフーは道場の裏庭に老人を案内し、お茶を出してもてなしました。
彼はここの物置に住んでいるのですが、そこにいつも親切にしてくれる道場の料理人チョンが現れたので老人を紹介しました。
ガンフーは老人のことは親戚だと伝え、食事を出して一緒に食べていました。
リーから呼び出しを受けたガンフーはまたまた門下生の稽古台にされて無抵抗で殴られました。
傷だらけのガンフーを見て老人はチョンから事情を聞いて同情し、カンフーを伝授してやろうと思い立ちます。

老人は茶碗を回す芸でガンフーを和ませ、「わしの茶碗が取れるかな」とガンフーに持ち掛けます。
奇妙な茶碗の追いかけっこが始まったのですが、老人は巧みな動きで茶碗を取らせませんでした。
その夜、自らの寝台と掛布団を老人に与えて自分は床で寝るガンフーの姿を見て老人は感銘を受けました。
翌朝、ガンフーが目覚めると老人の姿は消えていたのですが、壁には謎の漢文が残されていました。
また、裏庭には足と手をつくような目印が残されており、これは何かを教えたいのでは?と気づいたガンフーは早速、手と足の位置を合わせてみました。

ガンフーは毎日練習する内に素早く目印の上を移動できるようになっていました。
また、壁の漢詩は手足の動きに合わせた攻撃の極意だと分かったので、その動きも取り入れました。

老人は物乞いをしながら路地を回り、知り合いのジウの家を訪ねたのですが、そこに居たのはショングンの手下でした。
実はこの老人は蛇形拳の伝説と呼ばれるバク・チョンティンだったのです。
バクはショングンの手下と激しいバトルを繰り広げ、途中で宣教師の手下に十字架で刺されます。
バクは何とか二人を殴り飛ばし、形成不利と見てその場から逃走しました。
この宣教師モブだと思ってたらこれです。

ガンフーはいつものように金持ち息子の稽古台にされていたのですが、バクから伝授された動きを練習していたので攻撃を全て避けました。
稽古を見に来ていた金持ちは息子がちっとも強くなっていないので道場を辞めさせてしまい、ガンフーはリーとリンにしばかれます。
師範には反抗できないガンフーは憤り、道場を飛び出しました。
そこでガンフーはフラフラになって逃げてきたバクと再会し、人の来ない所に運んでほしいと言われたので荒れ寺へ案内しました。
この偶然出会うという展開がいかにもカンフー映画だと思います。
ガンフーは道場から薬をガメて弱り切っているバクを献身的に看病しました。

一方、ショングン達はジウの家に掛けられた掛け軸に書かれた漢詩を見て、これがバクとジウの密会場所に違いないと読みました。

少し元気になったバクはガンフーが看病してくれたと知り礼を言い、お礼にカンフーを教えてやろうと持ち掛けました。
ガンフーが清廉なのと、自身の身の危険を感じたので技を伝授したかったんでしょうか
バクは「自分を師と呼ばない。やむを得ない時以外は使わない。自分が誰かと戦っていても助けない」という三つの条件を提示しました。
ガンフーは三つ目の条件には納得いかなかったのですが、ひとまず蛇形拳を伝授してもらうことになりました。
蛇形拳というのは片腕を身体と水平にしてもう一方の腕を蛇が鎌首をもたげたような恰好で垂直に添えるというのが基本の構えのようで、その日から本格的な修行が始まりました。
いつもの筋トレシーンもあります。線香の上で指立てするシーンがすごいです。

普段は優しいバクも修行となると鬼のように厳しかったのですが、ガンフーは真面目に修行に励み、段々と腕を蛇のように動かせるようになっていました。
ガンフーが道場で飼っていた猫は親切なチョンさんが面倒みてくれてます。
そしてとうとう難しかった竹の上に置いた卵をカンフーで取るという動きもこなせるようになりました。
普通に取ればいいじゃんとか突っ込んではいけません。
ガンフーの上達を見てバクも嬉しそうでしたが、まだまだバクには勝てませんでした。

ガンフーはたまには道場に戻り、雑役をしていたのですが、リー師範の嫌がらせにもカンフーの動きでいなせるようになりました。
なんでもカンフーで解決するのが潔いです。ハリウッド映画ならリーをしばいて終わりです。
そんなある日、ホン・ワイ道場が武術の優勝者だという男を連れて道場破りに来ました。
男はなかなかの腕前のようで、リーとリンはあっという間にやられてしまったので門下生は全員ホン・ワイ道場に鞍替えしました。
ガンフーにはその男の動きが見えていたのですが、バクとの約束を守って手は出しませんでした。
こっそり一発だけ足払いかましてました。

やがてホン・ワイが戻り、誰もいない道場を見てガンフーから事情を聞きました。
ホン・ワイはホン・タイとは違って自身が武術家だったので、ホン・タイ道場に殴り込みをかけ、なんとなくガンフーはお供することになりました。
ということであっという間にホン・ワイは師範を倒し、次に武術大会優勝者と戦うことになりました。
道場の門には武術者捜しをしているショングンが来ており、またまた偶然通りがかったバクはショングンの姿を見て身を隠していました。
優勝者はやはりかなり強いようで、ホン・ワイは破れますが、優勝者がホン・ワイを殺そうとしたのでガンフーは靴を投げて妨害しました。

感想

これは普通です。
カンフーの宗派の争いに巻き込まれた若者の話です。
いつもの出会い→修行→挫折→修行→勝利という王道パターンなので安心のクオリティです。
悪い人とカンフーの達人がビカビカの服着てていい人と平民は地味な服というのもお約束です。
内容はシリアスなのですが、所々コミカルな演出になっています。
最終戦も下履きのお尻が破けて下着が見えた状態で戦ってます。

ワンパターンでなんでもカンフーなのは否めないのですが、テンポもよくて気楽に見られます。
ご都合主義が多いのはいつものことですが、この映画は割とそういう展開は少ないかも。
登場人物もきちんと目的があるので、いるべき場所にいることが多いようです。
まあ突っ込みどころは多くて、意外と突っ込んで楽しめる部分もあるみたい。

アップや下からのカメラもなかなか面白くて武術としての説得力出してると思います。
カンフーってなんか踊りみたいに見えるんですけど、こういう撮り方すると強そうに見える気がします。

そういえばこの映画は若い女性が全然出てこないですね。
唯一チラッと出てきたのが宣教師が娼館を訪ねるというネタシーンだけだったという。

ラストまでのあらすじ

怒りの優勝者はガンフーに襲い掛かったので、ガンフーは「戦いたくない」と彼を止めながらも蛇形拳で身を守りました。
そしてガンフーは優勝者の蟷螂拳と火花を散らし、激しいバトルの末に下しました。
ガンフーはホン・ワイを連れて引き揚げ、門下生達も戻って来ました。
しかし蛇形拳を根絶やしにしようとしているショングンはそれを見過ごすはずもなく、ガンフーをマークして後を尾けるのでした。

ガンフーが道場に戻ると「訳あってここを去る」とバクは極意書を残して去っていました。
荒れ寺を見に行ったのですが、やはりバクの姿はなく、ガンフーはしょんぼりしていました。
そこにショングンが現れて「俺たちは同門だ。バクの居場所を教えろ」と嘘を吐き、それを疑うガンフーを「疑うならかかってこい」と挑発しました。
少し天狗になっていたガンフーはショングンに襲い掛かったのですが、やっぱり勝てませんでした。
ショングンは全ての技を受け流していたのでガンフーは同門だと信じ、バクは出掛けたと教えました。

そしてショングンに勝てなかったガンフーは道場に戻り、真面目に極意書を読もうとしたのですが、猫が破いていました。
猫かよ!ってコケました。
更に凄いことになぜか部屋の中にはコブラが居り、猫に襲い掛かっていたのですが、猫はコブラを倒してしまいます。
それを見たガンフーは蛇形拳に猫の爪を足すことを思いつきました。
突っ込んではダメです。
ということでガンフーはどっかの海岸でいつもの演舞シーンとなりました。

バクはジウとの待ち合わせ場所に向かったのですが、そこではジウが首吊りされていました。
そしてバクはショングンの手下が投げた短刀に腕を刺されて倒れました。
この手下の人は角度によっては椎名桔平さんにちょっとだけ似てますね。
しかし流石のバクはキセルで短刀を受けており、またまた激しいカンフーバトルとなりました。
扇子使いの手下をキセル首締めで下したバクはそそくさと引き揚げました。

その後、バクはガンフーを訪ねたのでガンフーは早速ショングンを呼びに行き、門の所にショングンが居たので「爺さんが戻ったよ」と声を掛けました。
尚、チョンはショングン一味だったらしくガンフー達のお茶に何かを入れていました。
ショングンは裏庭に案内されたのですが、バクは危険を察知したのか姿を消していたので、塀をジャンプして追いかけました。
ガンフーも急いでそれを追ったのですが、宣教師が剣を手に襲い掛かって来ました。
宣教師は「わしはショングンに雇われてロシアから来た刺客なのだー」とかのたまっていましたが、残り12分と尺も短いので輪切りを披露しただけでサクッとやられます。
決戦のバトルフィールドは野原か岩山ですね。

一方、バクは採石場のような場所でショングンと戦っていました。
ショングンはやはりかなり強く、バクは止めを刺されそうになったのですが、そこにガンフーが駆け付けました。
バクは「こいつは見逃してくれ」とショングンに懇願し、ガンフーに逃げるよう指示したのですが、ショングンは皆殺しするつもりであり、ガンフーは「こいつは俺が倒す」と安請け合いしました。
そしてガンフーは何度かボコられながらも猫爪でショングンを倒し、止めを刺しました。
伝統の技より思いつきで編み出した技のが強かったみたいです。

そこにチョンが現れて「すごいじゃないか」とガンフーを絶賛して隙を見て短刀で刺そうとしたのですが、バクが短刀を掴んで阻止しました。
チョンいい人だったのに…
チョンはショングンの手下で「お前らの茶に毒を入れたから終わりだ!」とドヤ顔で言い、ガンフー達は「アイヤー」と苦しみ倒れました。
しかしそれはお芝居で、バクが猫舌だったのでガンフーはお茶を入れ替えていたのでした。
そしてチョンはガンフーに倒され、悪は滅んだのでした。

二人は決戦のバトルフィールドから仲良く引き揚げ、バクはガンフーを讃えつつも「猫爪って名前イケてないから蛇形刀手って名前にしな」とアドバイスし、ガンフーは「それがいい!気に入りました!」とカンフーポーズを決めました。

「終劇」マークで終了です。

必ず止め絵で終わるのもカンフー映画の特徴だと思います。

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